IS学園でホモから逃げるために婚活する   作:アオノクロ

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 あつい風評被害を覆すためにホモ要素を減らしましょう。拭えないわけがないんだ!

 でもそうするとタイトル詐欺かも、やべ追い詰められた。誰か助けてクレメンス。


福音の恩返し

「なーるほどねー、そんなことになってたの」

 

 ナターシャの運転する車でこれまでの経緯を話す。修学旅行での出来事、IS学園から離れて行動してること、ISのコアがもしかしてクラッキングされるかもしれないこと。

 

 俺はホモじゃないこと。

 

「違ったのね」

「違いますが???」

 

 言うまでホモだと思われていた。なぜかと聞けばSNSで全世界へ広まっているから、発信源はIS学園の生徒らしい。やっぱあそこ敵しかいねぇな。

 

「なら良かったわ」

 

 その言葉に思わずナターシャの横顔を見る。運転しているため前を向いているが、綺麗な顔だ。

 

「会った時のことこと覚えてる?」

「…………そりゃまぁ」

 

 あの後はバスの中でもずっと上の空で、気がつけば寝ていた。起きるまでずっと夢の中に浸っている気分だった。

 

「ホモだったら悪かったなって」

「気にするところがおかしい」

 

 なんで? というか今気にするならそもそもキスするべきではなかったのではなかろうか?

 

「お礼と、んー悪くないって思ったからかな」

 

 たはーっと笑うが思春期真っ盛りな男子高校生にそんな事を言わないでほしい。心臓に悪い。

 

「お父様、あまり鼻の下を伸ばされると」

 

 後ろから低い声が聞こえる。なんか話すたびにプレッシャーが重くなっていたのだが、スルーしていた。それでも声をかけられると無視できない、いや待てなんで恋人がいるのに他の異性と話しているシチュエーションみたいになっているんだ。俺に恋人はいないぞ。

 

 そう誰にする必要もない言い訳を心の中でしていると、時間をかけてゆっくりとスコールが口を開いた。

 

「泣くわよ」

「分かった、分かったから許してくれ」

 

 後ろを見ると涙目だった、かわいいかよ。

 

 ここで怒るとか叫ぶなら適当に流すと言うのに、まさかの泣き落とし。最強カードを切るタイミングここじゃねぇだろ。

 

「どういう関係なの?」

「俺も分からん」

「私の父よ」

「随分若い時に産んだのねぇ」

「いや俺の方が年下、いや待った。いま俺が産んだことになってない? 男だからうめぇねぇよ?」

 

 言葉のあやだよな?

 

「え、ホモじゃないなら女性かと」

「その極端な二択やめなよ???」

 

 ホモじゃないなら女性なら世界の半数以上が女性になるぞ。

 

「でもウチの部隊ホモか女性しかいないし」

「自由の国ってそういう?」

 

 ISに関わるにあたり女性が多くなる、男がいると痴情のもつれやらめんどくさい上がでしゃばってくるので減っていく。その結果ホモばかり残る。何その負の連鎖。たぶんだけど男性と結婚したい女性とかいたんじゃない? IS学園みたいに結婚率すごいことになってない?

 

「大丈夫よ、ちゃんと出会う機会やイベントを国が企画しているわ。そのおかげでIS関係者でも結婚率はそこいらの会社より高いわ」

「えらいな政府」

「離婚率も高いだけで」

「ダメじゃねぇか」

 

 仕事が忙しい、浮気される、権利がどうのこうので威張る、ケンカするというのが多いらしい。割と見えていたみたいな気もするが、そんなものか。

 

「アナタならモテるんじゃない?」

「いまの話聞いて行こうとは思わんけど」

 

 だから後ろで泣きそうになるのやめて、何も悪くないのに罪悪感だけ出てくる。オータムもスコールの頭を撫でながら、親父は新しい女が欲しいんだよ、とか寸劇やめろ。泣くふりして笑ってるだろ。

 

「どう、あの子たちにも新しい母親がいた方がいいと思うんだけど」

「なんで乗ってくるんだよ」

 

 ノリがいいのは好きだがこの場合俺が死ぬ。設定的にも胃のダメージ的にも。

 

「お父様は私のものよ! ぽっと出の行きずり程度の女が、そう簡単にいくと思わないことね」

「娘強すぎん?」

「あら、すでにお父さんとはキスもした仲なのよ?」

「事実だけど勘弁して」

「っ! お父様は寝る時にいつもキスしてくれるのよ、それだけでなく私が寝られるように優しく子守唄も歌ってくれるの!」

「ありそうな虚偽の申告やめてくれる?」

「わたしとは一緒に寝てくれたのよ、優しくしてくれたわ」

「そろそろやめない? 辛くなってきたんだけど」

「私には激しかったわ‼︎」

「おい娘の立場忘れんな」

 

 ぎゃーぎゃー騒ぎながら喋ること数十分、ナターシャの家に着いた。基本は寮らしいのだが、休日はここに泊まるらしい。IS操縦者はお金持ちだ。

 

「ここら辺はそんなに人も多くないし、人が増えても特に気にされないわ。好きに使ってくれて構わないから」

 

 程々に散らかってたり汚れている生活感のある家、アメリカらしく数人が住んでも大丈夫な大きさだ。

 

「ありがとうございます、前に一回会っただけなのに」

 

 頭を下げる。これでも行方不明に元テロリストの重要参考人だ。怪しすぎるしバレたら怒られるどころではないだろう。だというのに匿って家まで貸してくれるなんて、どれだけ感謝してもしたりない。

 

「いいのよ、前に言ったでしょ。アメリカに来ることがあったら頼ってねって」

 

 こんなふうとは思わなかったけど、荷物を置いて笑うナターシャ。だとしてもだ、こっちには返せるものがない。

 

「それだけ嬉しかったのよ、あの子を助けてくれて、でもそこまでいうなら」

 

 ゆっくりと近寄って、耳元に口を持ってくる。

 

「個人的なお礼、してくれてもいいのよ?」

「お父様離れて!」

 

 いつの間にかいたスコールにばっと引き離される。後ろから抱きしめる形でナターシャを睨むスコール、犬か。

 

「家を貸してくれたことは感謝するわ、でもそれ以上お父様に近づくのは許さない。お礼が欲しいなら適当な男でもお金でも用意するわよ?」

 

 ギラギラとした目で睨むスコール、それに対して余裕たっぷりなナターシャは手をひらひらと降って笑う。

 

「やーねー、冗談じゃない。別にとって喰おうだなんて恩人にしないわよ。素敵な相手もいることだし」

「当然よ」

「いや認めた覚えはないんだけど」

 

 なんかもう隠しもしないし誰も突っ込んでいないけど。ドヤ顔してるけど自称娘って忘れてない? 親子は何もしないんだよ? 親子じゃないけど。

 

「ま、そっちから誘われたらその限りじゃないけどね?」

 

 べっ、と舌を出して部屋に向かうナターシャ。うーん状況が状況じゃなければ遠慮なく行ったんだが、そう思うと抱きしめる腕の力が強くなった。スコールさん?

 

「お父様…………お父様が認めたのなら……どうしても、どうしてもというなら…………ほんの少しだけ、少しだけならあの女と「荷解きして今日はもう休もう、あとで相手するから」‼︎ 分かったわ!」

 

 スキップで離れていくスコール、なんかもう疲れた。とりあえず自分の荷物を持って空き部屋に行き、気がつくとベッドで寝ていた。

 

 起きると丸くなって寝ているスコール、反対側には両手両足を広げて寝ているナターシャ、部屋にきたオータムが「初日から豪勢だな!」と笑った。その声で起きた二人が俺を挟んでまたケンカを始めた。

 

 とりあえず服を着てくれ。

 

 

 

 

 

「はっ、私の春明に危機が」

「はいはい、まだ織斑先生のものではないので仕事しましょうね〜」




 まさかヒロイン増えるとは思わんかったよね。というかこの先考えてないのでいつも悩んでます。誰か助けて。


 いざとなったら真のホモに目覚めた一夏がネオアームストロングサイクロンジェットサイクロン砲で全て解決して幸せなキスをして終了でいいか。いやだめか。

 感想、誤字報告高評価いつもありがとうございます。展開に無理がないようかつギャグを挟むの難しい。
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