IS学園でホモから逃げるために婚活する   作:アオノクロ

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 フルハウスじゃん、と感想で言われ確かにと膝をうった作者です。新喜劇もそうだけどああいうの面白くて好き。作者はアイ・カーリー見てました。今でも歌のサビとか覚えてます。英語はわかってないけど。


 オチに関してはギャグだし自由にやってよくね? みたいな感じだったのでのびのびやっていきます。でもなきゃ進まないしね、というわけでご都合主義万歳な作品ですがどうぞ。


たまに出てくる濃いサブキャラっていいよね

 つらい。

 

 人生初のアメリカは結構つらい。

 具体的には飯がつらい。米が食えないのがつらい。

 

「日本人のその米の信仰はなんなんだよ」

 

 ハンバーガー片手に呆れるオータム、最初は珍しさで食べていたがなんというか、飽きがくる。別に日本食主義とかではなかったんだが、やはり日本人はDNAに米が刻まれているのだろう。おにぎり食べたい。

 

「ヘイラッシャイ!」

 

 少し離れたところにある日本料理店、店長は普通の黒人で名前もボブといういかにもな人物だが、結構本格的な日本料理が食える。ちゃんと本場で勉強したらしい。結構な頻度で通ってる。

 

「確かに美味いけどさぁ、ハンバーガーも美味いだろ?」

「ハンバーガーは好きだけど食べ続けられるほどアメリカンでもないんだよ」

 

 隣でうどんを啜るオータムが俺のさつま天をとったので、かき揚げをもらう。齧りつくと横からオータムも齧りついてきた。サイズ的には仕方ないか。

 

「確かに日本食は美味しいし、食べ続けたいと思える味だったわね」

 

 しいたけの天ぷらをこっそりと俺の皿に乗せるスコール、ナイフで半分に切って食べると、もう半分を戻した。少し顰めっ面になって口にする。水で流し込んだ。

 

「そもそも行動さえできればいいんだが」

「無理だな、まだ見つかってねぇ」

 

 オータムの言う通り亡国企業の拠点はまだ見つかってない。正確にいうと見つかってはいるが絞り込めていない。規模が同じくらいのものしか見つかっていないのだ。

 

「流石に本拠点となると規模もでかいはず、だというのに同規模しか見つかっていないというのは不自然すぎるわね」

 

 スコールの言う通り重要な場所ほど大きい、もしくは小さいはず。だというのに今のところ見つかったのは誤差程度に収まるほどの拠点のみ。あまり怪しい点も見つからない。

 

「こうなると束博士の連絡待ちだなぁ」

 

 椅子の背にもたれて伸びをするオータム。実際それくらいしかできない。箸をおいてお茶と書かれたコップを持ち上げる。中身は水だ。

 

「……と言ってたら来たわね」

 

 端末をテーブルに置くスコール、表示されたメッセージの送り主は束。件名はミッケ! 記載されていたURLにアクセスすると有名な地図のウェブサイト、ただ少し様子がおかしい。

 

「おい、目的地のピンが刺さってないぞ?」

 

 オータムのいう通り、マップ上には自分の居所を示す赤色のピンのみ。目的地を示す青色のピンがどこにも刺さってない。不具合か束のミスかと思ったが、

 

「…………ちゃんと刺さってるわ」

「は? いやどこに…………」

 

 絶句するオータム。俺も改めてのぞき込むと、

 

「…………なんで?」

 

 

 

 青いピンは現在地を示す赤いピンと重なっていた。

 

 

 

「どうすんだよこれ」

 

 広大なアメリカでたまたま立ち寄った店が目当てのものだったとか、どれだけの偶然なんだよ。

 

「おい店長、この店隠し通路とかねぇのか」

 

 さっそくオータムが店長のボブに話しかけている、いやまてまてまてまて。

 

「直接聞いても答えてくれないだろ」

「アルヨ」

「答えるんかい!」

 

 しかもあるんかい!

 

「デモソノ前ニ聞キタイコトアルヨ」

「なんだ」

「三人ハドンナ関係ナノ?」

「よりによって聞きたいことそれなの?」

 

 せっかく日本人が来たし味の感想とか、最近の日本の流行とかそういうの聞かねぇの?

 

「ダッテほもガ美女二人連レテルナラ気ニナルデショ」

「ホモじゃねぇ」

 

 というかバレてるんかい。連絡しないのは気まぐれなのか優しさなのか、どっちにしろチップ多めに渡しておくか。

 

「ソッチノ美女子供ポイシ、モシカシテ二人ノ子供? ソレトモソウイウぷれい? ボブは訝しんだ」

「想像以上に日本の文化に浸ってんなぁおい!」

 

 最後だけ流暢すぎるだろ! 絶対余計なこと教えた日本人おるな!

 

「お父様、今夜も一緒に寝ましょうね」

「なんで今言った? わざとか? わざとだな?」

 

 一人で寝ているはずなのに、結構な頻度でベッドにもぐりこんでくるスコール。気が付かないのでどうしようもないが、裸なのは勘弁してほしい。ちなみにナターシャも寮からたまに帰ってくると俺のベッドで寝る。自分のがあるからそっちで寝ろ。あと服は着ろ。

 

 唯一もぐりこまないのがオータム、下着姿でうろつくが裸よりはマシかと思って何も言わない。ただ俺の食べているご飯や飲み物を高確率で横取りしていく。お返しに俺ももらうが。

 

「ソンナ状況デ誰ニモ手ヲ出サナイノヤッパリほもデハ? ボブは訝しんだ」

「OK、表出な。ボコされてから秘密のルートを教えるか、ボコされて白状するか好きなほうを選べ」

「お父様、どっちも同じよ」

 

 そうだよ。どっちにしろボコすからさっさと教えろって言ってんだよ。

 

「ソレハダメネ、秘密ノ暗号イワナイト教エラレナイ」

「ステーキ定食、弱火でじっくり」

「奥ノ部屋ドウゾー」

 

 通るんかい。

 

「すげぇな、なんで分かったんだ?」

「さすがねお父様」

 

 珍しく純粋に驚いているオータムに、キラキラした目で見てくるスコール。偶然だから、というかネタで言った言葉が通るとかバレたら恥ずかしいので黙っておく。というかここ使う亡国企業のやつらあの合言葉使ってんの? 下手したら山、川、でも通じそうだったんだけど。

 

 念のためナターシャに連絡して個室で待つとステーキ定食が出てきた。いやほんとに出すのか、元ネタでも出てきたけど。ご飯を食べたばかりだったが、ステーキソース、わさび醤油と様々な調味料もあって白米と一緒にペロッとたいらげた。

 

 少しだけ感じる振動が落ち着くと、立ち上がって部屋の扉を開ける。

 

 無機質な金属系の材質で囲われた通路を電灯が照らす。部屋を出た瞬間に後が閉まった。部屋はまた上に上がっていったのだろう。

 

 通路の先には黒い人型のロボットがいた。

 

「ゴーレム、じゃねぇな」

「データは吸い取っていたからせいぜい劣化ゴーレムってところかしら?」

 

 胸元に光るISコアがあるが、どこか違う。スコールの言った通りコアすらも再現してみた劣化版といったところだろう。

 

「見た目は人っぽくねぇな」

 

 オータムの率直な感想、同意するようにうなづく。人、よりも二足歩行の獣といった感じだ。それも一種類じゃなくて複数混ぜ合わさったかのような姿。

 

「名前をつけるならキメラ、って感じかしら」

 

 確かにゴーレムよりもそっちの方があっている。明らかにこっちを見て警戒しているキメラ、後ろに行くには邪魔をしてくるだろう。束から預かった黒のイヤリングに触る。

 

「ま、腹ごなしにはちょうどいいか」

 

 キメラ対劣化ゴーレム、どっちが強いか試そうじゃねぇか。




 バイオハザードみたいな無機質なSF通路に謎の怪物がいるシーン好きです。命を感じない場所に逆に命を感じさせる危険なモンスター、大好きです。『CABIN』のモンスターが収容されてるシーンとか大好き。


 はい、ボブいぶでお馴染みのボブです。日本料理にハマって数年修行し、母国のアメリカで店を開業しました。日本文化にどっぷり浸かっており、秘密の通路とか作りたいの精神で亡国企業と繋がって門番役とかしてます。問題は開けゴマとかそれっぽいこと言うだけで通しちゃうこと。言ってくれる亡国企業メンバーはいなかったので春明に言われてめっちゃ喜んでます。

 感想、ドジ報告高評価いつもありがとうございます。最初は単なるミスだったドジですが意味深同じだしいいかってドジ報告にしてみました。
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