IS学園でホモから逃げるために婚活する   作:アオノクロ

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 みんなボブ好きなんですねぇ、調べたんですけど元ネタは忍殺のファンアート的なのだったんですね。ここまで広まるとか思ってなかったやろな。

 あとボブは普通のボブです。感想でシャルのIS関係? って聞かれたけど別人です。生粋の日本人が作りました。


 そんなボブは出てこない回です、どうぞ。


立ち上がる火柱

 現在情報、亡国企業の本部を発見、潜入。そして警備と戦闘、無事勝利。これだけなら順調なのだが、大きな問題が発生。

 

「ごめんなさいお父様」

「こればっかりはなぁ」

 

 オータムとスコール、共に戦闘不可能。

 

 二人ともISのサイスがデカく、それでいて高出力広範囲装備ばかりなのだ。開けた上空や海上などなら無類の強さを発揮できるのだが現在地は狭めの地下通路。戦闘どころかスコールに至ってはISの展開ができない。部分展開はできるが火力を落とす必要があるし、狭い通路で炎はこっちも危ない。オータムはかろうじて展開はできるが、小回りは効かないタイプなので多脚で物理攻撃のみ。

 

 それも人が相手なら問題はないのだが、相手はIS。スペックでは勝るものの火力不足は否めない。ISを纏うことすらできないスコールの護衛につくのがちょうどいいくらいなので、戦闘への参加は不可能といえる。

 

 ゆえに、

 

「敵陣にて、仲間いるけどソロプレイでござる」

 

 謎の縛りプレイを強いられることになった。

 

 

 

「うんまぁ、ちゃんと準備してこなかったのが悪いよね」

 

 倒したキメラを調べながらこれからどうするかという話をしたのだが、戦闘しちゃったし進もうという答えに。たぶんもうどっかに連絡行ってるよね。段ボールでもあればどうにかなったかもしれないが、こういう時に準備不足で困る。

 

「地下のせいか連絡もできねぇな」

 

 オータムがバツの付いた端末の画面を見せてくる。いざという時に束に連絡することもできないというわけだ。

 

「ここって人いるのか?」

「いるはずよ、まるっきり無人の拠点なんてないもの」

 

 これまでは、という言葉の最後にチラリとキメラの残骸を見る。人ではなくISに警備をさせる、世界中が表には出さずとも胸の中で目的としていた戦力の増強。人との戦闘力など比べ物にならず、目的は違ってもそれぞれの分野で有能とされていたどの現在兵器をも超えるIS。唯一の欠点が数、そして人が搭乗する必要があったことなのだが、どちらをも克服した量産型無人ISキメラ。

 

 性能はゴーレムに劣るものの、動きは機敏で先が読みづらく人型の獣といった感じだった。まだ戦闘AIが発達していないのか? だとしても狭い地下通路で性能の低いISだとそこそこしんどいものがあった。

 

「…………仮に本拠点にあるのがボスとかじゃなくてマザーコンピューターとか機密書類とかなら?」

「警備兵を人ではなく、キメラに置き換えてる可能性はあるわね」

 

 一番の問題はそこになるだろう。人がいるなら人が過ごすための物資もあるだろうが、IS、ロボットに置き換わっていた場合それらは必要なくなる。

 

「それだと飢えて死ぬかもな」

「開発されて時間もそこまでたっていないからまだ数は配置されていない、というのは希望論かしら」

 

 ちゃんと計画を練って準備をするべきだった、いまさら後悔してももう遅い。追放もののテンプレタイトルが浮かんできた。やっべーどうしよ。

 

「最悪私のISで地上まで穴をあけるわ」

 

 真剣な顔でスコールがいうけど、本当に最悪の場合そうなりそう。とりあえずナターシャも来てくれるだろうし、そうはならないだろうけど。

 

 とりあえず進もうかと立ち上がった時、

 

「シンニュウシャ発見! ブッコロス!」

「口悪いな⁉」

 

 入ってきたほうから新しいキメラが天井から降りてきた。あとなんか口が悪い。

 

「オータム! スコール担いで先頭走れ! 俺が殿で相手する‼」

「任せとけ‼」

「ごめんなさい二人とも」

 

 すぐさま指示を出して前を走らせる。浮いたままアラクネの足に首根っこを掴ませると、刀を持った右手を台にして左手でライフルを撃ち出す。簡易的な移動砲台である。なお人力で火力もイマイチ足りない。

 

「ま、キメラ程度なら充分か」

 

 関節などのもろい部分を集中して撃てば破損する、っておい? さっきのキメラも思ってたより楽だったがもしかすると、

 

「シールドが薄い?」

 

 搭乗者を守るため、全ISに搭載されているシールドがあるならもっと頑丈なはずだ。だというのにあっけなくキメラの関節がいかれている。

 

「なら簡単だな」

 

 足を取り、腕を取り、ろくに戦えなくなったところを弱点であるISコアを狙って撃つ。あっという間に沈黙する口の悪いキメラ。

 

「お、もう片付けたのか?」

「思ってたよりも楽かもな」

 

 進む先には別の扉、勢いそのままにアラクネが突っ込みドアを破壊する。

 

「オラァ!」

 

 その先は広い部屋だった。人がいたのであろうイスや書類が散乱しており、まだ電源の付いているモニターが光って部屋を照らしている。ただ人のいた気配はなく、部屋全体をキメラが徘徊していた。

 

 SAN値チェックです?

 

「…………これはちょっとめんどくさいな」

「パソコンを壊したくはないわね」

「いや、ここまでくると手加減したほうがヤバい」

 

 ちょっと予想外の状況で一周回って冷静になった気がする。あ、こっち見た。一斉にギョロって見られるとやっぱ気持ち悪いな。

 

「シンニュウシャ」

「シンニュウシャ発見」

「タスケテ、タスケテ」

「イノチダケハ」

 

 もしかして人の言葉覚えてる? なんでそんな機能あるのか分らんけど、ここにいたやつら全員追い出された?

 

「フンドシフンドシ」

「イチゴパンティ」

「オニイチャン」

「チャーシューメン」

「オレトオドレスクナヨ」

「変な言葉覚えさせてるやつらいたな」

 

 というかキメラに言わせたらいけない言葉ナンバーワンの言葉聞こえたアナタはSAN値チェックです。

 

 そんなバカなことを考えていると一斉に襲い掛かってくるキメラたち。さすがに一体一体相手をしていたらこっちのエネルギーが持たない。

 

 なので一掃する。

 

「スコール!」

「任せて」

 

 傲慢なる太陽がキメラたちを包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 職員室、ここでは教師たちが仕事に忙殺されたり、めんどくさい仕事相手の不満や私生活の愚痴を言う場所である。

 

 ここ最近は通常の業務に加え、春明の捜索関係も加わり屍の一歩手前をエナジードリンクで持ちこたえている。

 

 そして思ってた以上にライバルが多いと気が付いて不安になっている千冬の端末が震えた。見ればウサギのマーク、こんな設定はしていないが送り主が送り主なので疑問はない。仕方なく通話ボタンをつける。

 

「やっほーちーちゃん元気ぃ~?」

「切るぞ」

 

 いつもどおりの能天気な友人の声、普段からムカつくがこの忙しい時には殺意になる。二つの意味で切りたくなった。

 

「まぁ待ってよ、バカアキのことなんだけど」

「春明の居場所を知っているのか⁉」

 

 思わず立ち上がって大声で叫ぶ千冬、聞こえてきた言葉が言葉なだけにほかの教師たちも手を止めて見つめる。隣にいた山田は千冬と反対側からそっと耳を当てた。

 

「うん、今アメリカにいるんだけどね~」

「アメリカだと⁉」

「亡国企業の本拠点に行ってから場所が分からないんだよねぇ~」

「なんだとっ⁉」

 

 思わず耳から話して通話画面を見る、しかしそこにはデフォルメされた二頭身の束が表情豊かにしゃべっている。山田はそっと指を伸ばしてスピーカーモードにした。

 

「たぶん地下にあるからそこに乗り込んだんじゃないかな? 渡鴉も修理したんだけど渡せないから困ってるんだよねぇ」

「まて、今春明はISを持っていないのか?」

「持ってるよ? ゴーレムの搭乗型、黒鳥よりもスペックは劣るけど」

「そんな状態で行ったのか⁉」

 

 思わず出た悲鳴に近い叫び、昔攫われて大きなケガこそなかったものの、ボロボロになった姿を思い出して顔色が悪くなる。聞いていた教師たちも冷汗が出たり、険しい顔になった。

 

「あ、大丈夫。連れが二人いるはずだから」

「は?」

 

 なんか気が抜ける声が出た。連れ? 二人? 思い当たるのはマドカの言っていたテロリスト二人。どっちも春明にそれなりに好印象だったと聞く。そんな相手が一緒に?

 

 さっきとは別の意味で千冬の顔色が悪くなる。

 

「アメリカにいた時はなんだっけ、ほら福音の搭乗者のところに泊まってたらしいよ?」

「は?」

 

 思わず低い声が出た。聞いていた教師もこめかみがピクリと動く。こっちは真剣に探していたのに女の家にいたと?

 

「わたしはバカアキに渡鴉を持っていくけど、こっちはこっちでやっておくから、そっちはがんばってね~っていう電話でした!」

「おい待て束、まだ聞きたいことが」

 

 言葉の途中でなるツーツーという音、職員室は静まり返り、全員が同じことを思っていた。

 

「…………………………とりあえず無事か」

 

 胸を撫でおろす、こわばっていた肩が顔がほどけていく。そして同時に上がっていった。

 

「無事で今は女を連れて別の女の家にいたと、そして今そいつらと襲撃に?」

 

 大きく息を吸って吐く、開いた眼はいつも通りの力強さを持っていた。

 

「山田先生、アメリカに連絡を。ほかの先生方も協力してくださった警察や政府に連絡をお願いします」

 

 一斉に動き出す教師たち、めんどくさいと思いながらもその顔は笑っていた。

 

「わたしはあいつ等に伝えてくる」




 書いてて思ったけどTRPGっぽいなって、なので入れてみました。作者は一回しかやったことないです。おもしろかったけど難しかった。


 感想、誤字報告高評価いつもありがとうございます。散りばめたネタ拾ってもらえるととてもうれしいです。
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