今回は説明回です。
作者の拗らせた設定集が火を噴k……かないです。
設定を書きました。まあ、ほぼ今回のものとイコールですが。
「お姉様、ようやく届きましたよ。私達の新たな翼が。」
「……はぁ、暫くISを訓練できなかったからな……腕が鈍ってるかもな。」
クラリッサ・ハルフォーフは彼女らの専用機を待っていた。黒ウサギ隊は元隊長ーーー古王祈大佐の多大なる活躍により、全員に試作段階ではあるが、専用機が与えられることになっていたのだ。部隊全員に専用機が与えられるなど、異例の事態だ。しかし、彼女らは強い。現在世界中の小隊の中で、一番の実力があると言っても過言ではないだろう。彼女らはそれ程の実力に育ったのだ。
しかし、部隊は暫くISの訓練ができなかったを専用機の外装は個別に作れるのだが、コアの数は限られている。全員のコアは回収されてしまったのだ。
「まあ
と言うのはジェシカ。一番退屈そうにしていたのは彼女であり、今日を一番楽しみにしていたのも彼女だ。
次々とトラックが入ってくる。
「試作第三世代型〝シュヴァルツェアシリーズ〟六機の搬送を完了致しました!」
「確かに受け取った。感謝する。」
ラウラが対応し、六つの大きなコンテナが下される。
「わくわくするね!」
「落ち着けフラン。ヴェシー、お前もだ。」
「だって楽しみじゃん!」
ユイーザがはぁ、と溜息をつく。
そして、コンテナが開かれる。そこには、六つの黒いISが鎮座していた。
「おお!すげえ!」
「私のISだ!やったー!」
「これが……私の………」
「なんか皆見た目が似てるね!」
「いやいや、一つだけデカイのがいるじゃん。」
「え?私のだけおかしくない?」
確かにヴァネッサの機体は一際目立つものだった。いかんせん機体が大きいのだ。
彼女がそれに触れると、光を撒き散らしながら体に装着される。
「すごい!すごいよこれ!」
機体は、黒く丸みのあるデザインに、赤と黄色のラインが入っているものだった。
背中に四門の大きなスナイパーライフルが接続されており、腰部には四段階に折りたたまれた巨大なスナイパーキャノンが積んであった。
脚部には合計八本のアンカーと、大きく開かれたブースターに、小さなスラスターが片足に四つずつ付いており、姿勢制御装置としての役割を果たしていた。
ハイパーセンサーはゴーグルの様な形をしており、狙撃特化という事が分かる。
両腕には何も装備されておらず、レーザーシールドが展開できるようになっていた。
「この機体は……
そう言って、右腕を前方に突き出す。背部に折りたたまれた巨大なそれが、がちゃがちゃと動いて右腕を包み込む。その砲身の大きさなんと5m。がちゃりと飛び出たグリップを左手で掴む。
ゴーグルが眼部に接続され、完全な狙撃体制に入る。
これが、この機体ーーー
「じゃあ、次は私!」
そう言ってフランチィスカが装着したISの名前は
「ええ?私のISしょぼい?」
「武装を見てみ?」
見てみると、其処には十数種類の武器がリストアップされていた。近距離から遠距離のものまで存在し、〝全距離対応〟の彼女に合わせて作られているのが分かった。
「確かに凄いけど……パッとしないね。」
「うるさーい!みんなのみたいに特化してないの!」
彼女は駄々をこねるように両腕を振る。
「でも、スペックが高いね。」
「ああ、バランスがいい。ある意味完成されたISだな。」
それは試作型と銘打ってあるが、機体本体のスペックは
「次は私だな。」
ユイーザのISは、
武装を確認すると、そこにはーーー
「光学迷彩とホログラム……撹乱役か。」
砲身から射出されるのはIS反応があるデコイだったらしい。それにはホログラムも付いており、相手の誤認を狙う武装だと分かる。本体の光学迷彩は、姿こそ消えるが反応が消える訳では無い。そのため、このデコイが役に立つ、という事らしい。
「あとはアサルトライフルとショットガンねぇ………中々面白い。」
「では、次は私だな。」
クラリッサのISは
「ふむ、これは便利だ。」
展開すると、腕から青い光が走る。その光の剣身はうねうねと動き、自在に形を変えられる武器という事を理解する。つまり、収縮して威力を上げるのも良し、攻撃中にプラズマの方向を変えるのも良し、という事だ。その変則的な仕組みは、相手にすればその厄介さがわかるだろう。
次に、
右肩には連射の効くレールカノンが装備され、逆側の肩にはミサイルが装備されている。
「
「次は、私だな!」
ジェシカのISーーー
肩にはガトリングガンが積んであり、一応射撃武器も存在する様だ。
「えっ?これだけ?」
「武装を見ろって。」
武装を見て、この機体最大の特徴といえるものを展開する。前方の二つのスカート部が駆動音と共に展開し、レーザーブレードを照射する。
「隠し腕だって!」
「うわぁ、なんかゲテモノみたい。」
「かっこいいじゃん!」
二つの隠し腕をぶんぶんと振り回す。どうやら自分の腕と同じ様に動かせる様だ。実際に、彼女の得意武器はブレードで、それに合わせて機体を近接に尖り続けさせた結果がこれだ。
「え?何かジェシカの強くない?」
「ヴェシー、この勝負もらった!」
腕が二本増えるということは、単純に斬撃を与えられる数も二倍だ。その為、少しでも隙を与えれば一気に叩き斬られてしまうだろう。単純ゆえの強さとも言える。
「最後は私だ。」
彼女のISーーー
そして、何よりも目を引くのはその右肩の大きなレールカノン。ヴァネッサのスナイパーキャノンの半分程の大きさだが、そこから繰り出される砲弾の威力は、容易に想像出来るだろう。
「ふむ、あとは……」
彼女が手を掲げ、目を瞑ると、突然隣のジェシカが動かなくなる。
「
それは、ISの基本装備である
「アニメに出てきた停止結界みたいです!」
クラリッサが興奮気味に言う。
「なら、この技の名前は今から停止結界だ!」
本当にそれでいいのかラウラ・ボーデヴィッヒよ。と部隊の殆どが思ったが、口には出さない。
「じゃあ、慣れるまで動かそうか!」
「じゃあ、最初はーーー」
彼女らの訓練は、まだまだ続く。
◆ ◆ ◆
更識楯無、転校生、首輪付き、オールドキングの四n……三人と一つは、アリーナに来ていた。これから未公開のタッグバトルが始まるのだ。観客席には布仏虚がぽつんと座っており、他の人は誰も居なかった。
首輪付きは、久しぶりの戦いに、喜びで体を捩らせる。
………ああ、楽しいですねぇ。戦いってのは…………
(おい、首輪付き。集中しろ。)
………はい、そのつもりです。
彼は彼の体、フラジールについて、考えていた。フラジールとは、アスピナの試作型NEXTーーー〝X-SOBRERO〟をベースにした機体だ。空力特性を突き詰めた高速機であり、極端な制御負荷から多くのリンクスを潰してきたという、リンクスが〝壊れやすい〟というアスピナ自慢の逸物である。実際に、彼が戦った時のフラジールの搭乗者、CUBEもAMSの負荷に耐え切れず、絶命したりしている。
つまり、今の彼なら最高の状態で操れるはずなのだ。
「じゃあ、転校生の
「
転校生の
「行けるな?フラジール。」
「はい、そのつもりです。」
「フン、それは良かった。じゃ、行こうか。」
オールドキングーーーステイシスと呼ばれるそれは臨戦態勢を取る。これは彼女の第七武装、「
「では、行くぞ!」
「「「「いざ、尋常に勝負!!」」」」
最初に仕掛けたのはオールドキングだった。右目のアサルトライフルと左手のレーザーライフルを同時に撃ち、二機の連携を阻む。それに合わせて首輪付きが
「何なのあの穴!?」
「穴いうな穴!」
転校生の赤と黒の専用機を執拗に射撃していると、突然目の前に青い影が姿を現し、槍を突き出す。
「ああ、そこは脇腹です。」
「何で脇腹がないのよ!?人間が入れないわよ!?」
生徒会長がツッコミを入れながら槍を格納、水を纏った剣を取り出し、斬りつける。それをすんでのところで躱し続け、後ろの転校生に向けて乱射し続ける。
「何で私ばっかり狙うのよ!もう!」
オールドキングの相手をしている彼女は、首輪付きにも狙われている。つまり、彼女だけ実質二対一なのだ。
「おい、首輪付き。終わらせるぞ!」
更識楯無を指定された座標に引きつけ、即座に戦線離脱する。
「これが
緑色の爆発が二人を包み込む。
それを食らい、一人はまだまだ余裕そうだが、もう片方は満身創痍だ。
「もう勝ちでいいよね?」
「ええ、今度戦う時は本気でやるわよ!」
生徒会長は笑っていた。
「うう……負けちゃった……」
「まあまあ、落ち着きましょうよ。ケーキ奢りますから。」
「おい、それ私の金だよな!?」
「ふん!知らんな!」
そのまま
そして、プールに差し掛かった時にーーー
「メインブースターがイカれただと!?首輪付き、図ったな!?」
そのまま、プールに水没していった。
………私は逆流しませんよ?
◆ ◆ ◆
次の日、クロエ・クロニクルは何時も通りの時間に起床した。何時も通りにトイレに行き、何時も通りの行動をしていた。
洗面台の前に立ち、パシャパシャと顔を水で洗う。
が、何故かそれに違和感を感じた。
………おかしい?
首を傾けてみる。鏡の中の自分も首を傾ける。
………勘違い……………
そう思い、首を戻す。
そこには自分しか映ってるように見えなかった。
しかし、突然目の前から洗面台が消える。
「初めまして、逆さまの私。そして死ね。」
鏡の中の自分がその手を彼女の首元に向けて伸びて行きーーー
ああっ!?もうクロエはどうなってしまうのか!?
どうなってしまうのか!
どうなって………どうなるんだ?