カードショップの店員は、主人公だが主人公じゃない   作:SoDate

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第14話,決勝戦 青デッキvs黒デッキ

 ファイト開始の宣言がされてから先攻、後攻が決定される……アタシは後攻。そしてファイトの開始と共に決勝戦用に用意されていた顕現機能付きのファイトテーブルが光を放ち荒野のようなフィールドが眼前に広がる

 

「おっと、ワタシが先手か。それじゃあ────手番を進めていこうかね」

 

 その言葉と共に白峰先輩はデッキからカードを1枚引いて、手札を1枚エナジーゾーンに置く

 

 〘朔〙エナジー:0 ⇒ 1

 

「メインフェイズ。コストを1つ使用して手札から【エネルギーブースト】を使うよ」

 

 

 ==

 

 ◇【エネルギーブースト】コスト:1

《効果》デッキの上から1枚をエナジーゾーンに置く

 

 ==

 

 

 〘朔〙エナジー:1 ⇒ 2

 

「ワタシはこれで番を終了」

 

 

 〘朔〙手札:4枚 エナジー:2

 場

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「アタシのターン、ドロー」

 

 白峰先輩は滑り出しとしてはかなり理想的なものだと思う……けど、それはアタシだって同じだ

 

「手札を1枚エナジーゾーンへ置いて、メインフェイズ」

 

 〘澄〙エナジー:0 ⇒ 1

 

「エナジーを1つレストにして、手札から【水精の使い】を場に登場させます」

 

 

 ==

 

◆【水精(すいせい)の使い】コスト:1 パワー:1000 ダメージ:1

《能力》

〘登場時〙このユニットの登場時、デッキからカードを1枚引き、手札を1枚デッキの一番下に戻す

 

 ==

 

 

「【水精の使い】の登場時効果でデッキから1枚ドローし、1枚をデッキの一番下へ。ターンエンド」

 

 いつものように手札を循環させて、今以上の最善手を作り出す。それがアタシのプレイスタイルだ

 

 

 〘澄〙手札:4枚 エナジー:1

 場 【水精の使い】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「ワタシの手番、ドロー……成る程、空閑さんは青のデッキを使うのか」

 

「はい、青のカードが好きなので」

 

「そうかそうか。エナジーフェイズで手札を1枚エナジーヘ」

 

 〘朔〙エナジー:2 ⇒ 3

 

「メインフェイズ。コストを3つ使って【魔堂人形 キリナ】を召喚」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂人形(まどうにんぎょう)キリナ】コスト:3 パワー:2000 ダメージ:1

《能力》

〘登場時〙相手の手札を見ないで1枚選び、破棄する

 

 ==

 

 

「手札破壊のカード……っ!」

 

「〘登場時〙効果で手札を1枚捨てて貰うよ……それじゃあ右から2番目のカードを選ぼうかな」

 

 白峰先輩の選択したカードを捨てる

 

「【ドランガルド】か。切り札を撃ちぬいた感じかな?」

 

「……その通りです」

 

 このデッキなら墓地へ送られてもリカバリーをする手段はある……けれど自分の相棒とも言えるカードをピンポイントで破棄されると心理的に受けるダメージは結構大きい

 

「ワタシの手番はこれで終了かな」

 

 

 〘朔〙手札:3枚 エナジー:3

 場 【魔堂人形 キリナ】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「アタシのターン、ドロー」

 

 ハンデスカードを使ってきたという事は白峰先輩の使うデッキはハンデスデッキ……そう決めつけるのは早計か、こっちのリソースを削るためのカードとしてデッキに組み込んでる可能性も全然ある

 

「エナジーフェイズ。手札を1枚エナジーゾーンへ」

 

 〘澄〙エナジー:1 ⇒ 2

 

 アタシの手札は残り3枚。その中に【エネルギーブースト】があるからここで使ってエナジーを増やして今後に備えたい────けど、どうする? 

 

「メインフェイズ」

 

 少し考えた末、どうするかを決めた────今は相手がハンデスだった時に備えて今できる手札の増強をする

 

「自分の場にコスト1のユニットが存在する時、このユニットの召喚コストを1つ少なくなります。アタシはエナジーを2つレストにして【雹竜(ひょうりゅう) ドラン】を場に登場」

 

 

 ==

 

◆【雹竜(ひょうりゅう)ドラン】コスト:3 パワー:2000 ダメージ:1

《能力》

自身の場にコスト1のユニットが存在する時、このユニットの登場コストは1少なくなる

〘登場時〙デッキから3枚引き、手札を1枚デッキの一番下に戻す。その後自身の場のユニットを1体選び、墓地へ置く

 

 ==

 

「〘登場時〙効果を使用してデッキから3枚ドロー、そして手札を1枚デッキの一番下へ。最後に【水精の使い】を墓地へ置いて処理終了です」

 

「成る程、手札増強か」

 

「今はそれが最善だと思ったので」

 

「ふむ、良い判断だね。お察しの通りワタシのデッキは手札破壊も出来るデッキだからね、警戒しておいて損はない」

 

「教えてくれるんですね」

 

「まぁね、ワタシは君たちがファイトしているのを何度かこの店で見たことがある。それに姉さまとの雑談で何度か話題に出たからね。情報と言う面ではワタシにアドバンテージがあるわけだ……けれど、そのアンフェアはワタシの良しとするものではない」

 

 親切心や正々堂々としたものを好む、一見するとそんな風にも聞こえる、けど先輩は手札破壊”も”出来ると言った。と言う事は手札破壊を主戦術としたデッキではなく手札破壊もプランの一つとして組み込めるデッキの可能性が高い────少しだけ可能性が絞り込めた気がする

 

「アタシはこれでターンエンドです」

 

 〘澄〙手札:4枚 エナジー:2

 場 【雹竜 ドラン】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「ワタシの手番、ドロー……エナジーフェイズで手札1枚をエナジーへ」

 

 〘朔〙エナジー:3 ⇒ 4

 

「メインフェイズ。時に空閑さん、このゲームに置いてエナジーは重要なアドバンテージだ……それは理解しているかな?」

 

「はい。けど、重要なだけで絶対ではない。コストを軽減するカードは存在するし、ライフが削れることによるチャージでその差は埋まる」

 

「その通り、勉強してるみたいで関心するよ。そして私はこうも考えている、このゲームにおける重要なのはエナジー・プレイング・運の三つ────そして三つの中で最後に頼ることになるのは、運だとね」

 

「……先輩、よく話すんですね」

 

「こういう場でもないと家族以外の誰かと話をするなんて機会を滅多に設けられないから仕方ないのさ────さてと、それじゃあコスト4つ使ってスペル【魔堂送りの三迷路(まどうおくりのさんめいろ)】を使おうかな」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂送りの三迷路(まどうおくりのさんめいろ)】コスト:4

《効果》デッキの上から3枚を確認し、1枚を手札に加え、残り2枚をそれぞれ山札の一番下と墓地へ置く

 

 ==

 

 

「デッキの上3枚を確認して……これを手札にして、1枚を一番下でもう1枚は墓地に置くよ」

 

 デッキから3枚を確認して、手札・山札の下・墓地へ振り分けるカード……その中でアタシが確認できるのは墓地へ置くときに公開される1枚だけ。白峰先輩が墓地へ置いたのは────【魔堂馬 ジェイルホース】。登場した時にお互いの手札を1枚ランダムに墓地へ置くカード

 

「これでワタシは手番を終了」

 

 

 〘朔〙手札:3枚 エナジー:4

 場 【魔堂人形 キリナ】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「アタシのターン、ドロー」

 

 引いたカードを手札に加え、ここから出来る動きを頭の中で組み立てていく

 

「エナジーフェイズ。手札を1枚エナジーゾーンへ置いて、メインフェイズ」

 

 〘澄〙エナジー:2 ⇒ 3

 

「エナジーを1つレストにして【氷園の精霊】を場に登場」

 

 

 ==

 

◆【氷園(ひょうえん)の精霊】コスト:1 パワー:1000 ダメージ:1

《能力》

〘常時〙このユニットは相手ユニットの攻撃を防御してもよい

〘登場時〙デッキの上から5枚をめくり、その中からスペルを1枚手札に加える

 

 ==

 

 

「【氷園の精霊】の〘登場時〙効果でデッキの上から5枚を確認……【氷竜咆哮(ひょうりゅうほうこう)】を1枚手札に加えます」

 

「ふむ」

 

「更にエナジーを2つレストにして【フリーザード】を場に登場」

 

 

 ==

 

◆【フリーザード】コスト:2 パワー:3000 ダメージ:1

《能力》

〘速攻〙

 

 ==

 

 

「アタックフェイズ。〘速攻〙を持ってる【フリーザード】で攻撃」

 

「受けよう」

 

 〘朔〙ライフ:10 ⇒ 9

 〘朔〙エナジー:4 ⇒ 5

 

「ターンエンドです」

 

「おや、【雹竜ドラン】では攻撃してこないんだね」

 

「……えぇ、まぁ」

 

 〘澄〙手札:3枚 エナジー:3

 場 【雹竜 ドラン】【氷園の精霊】【フリーザード】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「ワタシの手番、ドロー……ふむ」

 

 白峰先輩は少し考える素振りをしてから言葉を紡ぐ

 

「エナジーフェイズ。手札1枚をエナジーへ」

 

 〘朔〙エナジー:5 ⇒ 6

 

「メインフェイズ────それじゃあ、ワタシもそろそろ動き始めとしようかな────まずはコストを2つ使って【魔堂令嬢 ククリ】を場に登場」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂令嬢(まどうれいじょう)ククリ】コスト:2 パワー:2000 ダメージ:1

《能力》

〘登場時〙デッキの上から5枚を墓地へ置く

 

 ==

 

 

「【ククリ】の〘登場時〙効果でデッキの上から5枚を墓地へ────おっ、墓地へ送られたカードの中に【魔堂執羊(まどうしつじ)シャドウシープ】が居るね」

 

【魔堂執羊 シャドウシープ】は確かユニットの効果で墓地へ送られた時にコストを支払わずに場に登場させられるカードだったはず

 

「その様子だと、【シャドウシープ】の効果は知ってるようだね。それじゃ遠慮なく効果を使わせてもらうよ────【魔堂執羊】シャドウシープをノーコストで場に召喚」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂執羊(まどうしつじ)シャドウシープ】コスト:2 パワー:2000 ダメージ:1

《能力》

このカードがユニットの効果でデッキから捨てられた時、コストを支払わずに場に登場させてもよい

 

 ==

 

 

「更にコストを4つ使って【魔堂武官(まどうぶかん)ササギリ】を場に召喚」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂武官(まどうぶかん)ササギリ】コスト:4 パワー:5000 ダメージ:1

《能力》

〘登場時〙相手のデッキの上から5枚を破棄する。その後、破棄されたカードの中で最も大きいコスト以下の相手ユニット1体を破壊する

 

 ==

 

 

「【ササギリ】の〘登場時〙効果でまずは君のデッキを5枚削る」

 

 デッキの上から5枚を墓地へ置く……送られたカードはコスト1の【氷園の精霊】、コスト2の【エネルギーブースト】、コスト1の【水精の使い】、コスト4の【氷竜の使い】、コスト6の【氷護竜 ドランジルド】

 

「破棄されたカードの中で一番大きいコストは6、だからコスト6以下のカードを破壊させてもらうよ────ワタシが選ぶのは【氷園の精霊】」

 

 白峰先輩に指定された【氷園の精霊】は破壊され、墓地へ置かれる。攻撃を防御出来るユニットを破壊してきた

 

「アタックフェイズ。【魔堂人形 キリナ】で攻撃」

 

「ライフで受けます」

 

 〘澄〙ライフ:10 ⇒ 9

 〘澄〙エナジー:3 ⇒ 4

 

「これでワタシは手番を終了だ」

 

 〘朔〙手札:1枚 エナジー:6

 場 【魔堂人形 キリナ】【魔堂執羊 シャドウシープ】【魔堂武官 ササギリ】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「アタシのターン、ドロー」

 

 白峰先輩の手札は残り1枚……多分アレは防御札かエースカードの二択。防御札なら先輩のライフは9だから使ってくる可能性は低い。あれがエースカードだった場合は

 

「手札を1枚エナジーゾーンへ」

 

 〘澄〙エナジー:4 ⇒ 5

 

 使えるコストは5、こっちの手札は3枚。手札にあるスペル【氷竜咆哮】のコストは6……あくまでも可能性だけどこのまま小型ユニットを並べたとしても先輩に破壊されて盤面を整えられない

 

 ────それなら

 

「メインフェイズ……アタシは、何もせずにターンエンド」

 

「何もせず……か、思い切りが良いね」

 

「それが最善、そう思ったので」

 

 

 〘澄〙手札:3枚 エナジー:5

 場 【雹竜 ドラン】【フリーザード】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「ワタシの手番、ドロー……ふむ、エナジーフェイズをスキップしメインフェイズ。じゃあ、行こうか。ワタシのエース────コストを6つ使って手札から【魔堂の主(まどうのあるじ) ウルシガタリ】を場に登場!」

 

 

 ==

 

 ◆【魔堂の主(まどうのあるじ) ウルシガタリ】コスト:6 パワー:8000 ダメージ:2

《能力》

〘登場時〙自身の墓地に存在するカードを全て山札に戻しシャッフルする。その後、戻したカードと同じ枚数分、山札から墓地へ置く

〘起動:ターン1〙自身の墓地に存在するコストの異なるカード3枚をゲームから除外し、このユニットのパワーを+2000しダメージを+1

〘攻撃時〙ゲームから除外されているユニット1枚をデッキの一番下へ戻してもよい。そうした時、戻したユニットの持つダメージと同じダメージをお互いに受ける

 

 ==

 

 

「【ウルシガタリ】の〘登場時〙効果で、後のカードを全て山札に戻しシャッフル。その後、戻したカードと同じだけ山札から墓地へ置く……今回は6枚だね」

 

 そう言いながら白峰先輩は山札から6枚を墓地へ置く、その中にあるユニットカードは4枚……その中にもう1枚【ウルシガタリ】のカードがあった

 

「アタックフェイズ」

 

【ウルシガタリ】の〘起動〙効果を使用したとしても合計で8ダメージ、削り切れないと判断したらしい先輩は効果を使用せずにアタックフェイズへと移った

 

「まずは【シャドウシープ】でアタックだ」

 

「受けます」

 

 〘澄〙ライフ:9 ⇒ 8

 〘澄〙エナジー:5 ⇒ 6

 

「続けて【魔堂武官 ササギリ】で攻撃」

 

「【ササギリ】の攻撃時、エナジーを6つレストにしてスペル【氷竜咆哮】を使用します」

 

 

 ==

 

◆【氷竜咆哮】コスト:6

 〘常時〙相手ユニットの攻撃時、手札から使用できる

     相手ユニット攻撃時に使用したこのカードは除外される

 《効果》墓地に存在するコスト6以下のユニット1体を場に登場させる。その後コストが6になるよう手札を墓地へ置く

 

 ==

 

 

「【氷竜咆哮】の効果でアタシは墓地の【氷護竜 ドランジルド】を場に登場させ、手札のコスト6【フリーズドライ・ゴレム】を墓地へ」

 

 

 ==

 

◆【氷護竜(ひょうごりゅう) ドランジルド】コスト:6 パワー:6000 ダメージ:1

《能力》

〘常時〙このユニットは相手ユニットの攻撃を防御してもよい

〘防御時〙このユニットのパワーを+2000

〘退場時〙手札・墓地に”氷刃竜 ドランガルド”が存在する場合、レスト状態で場に出す

 

 ==

 

 

「そしてこの攻撃を【ドランジルド】で守ります。効果でパワー+2000されて合計8000」

 

「【ササギリ】は破壊だね……しかし良かったのかい? 【ウルシガタリ】をブロックして〘退場時〙効果で墓地の【ドランガルド】を呼び出した方が良かったと思うが」

 

「いいえ、これでいいんです」

 

「ふむ……では【ウルシガタリ】で攻撃をさせて貰おう。〘攻撃時〙効果で除外されている【ウルシガタリ】1枚をデッキの一番下へ戻して、まずはお互いに2ダメージだ」

 

 〘朔〙ライフ:9 ⇒ 7

 〘朔〙エナジー:6 ⇒ 8

 

 〘澄〙ライフ:8 ⇒ 6

 〘澄〙エナジー:6 ⇒ 8

 

「次に攻撃分のダメージだが……何かあるかい?」

 

「ありません、攻撃を受けます」

 

 〘澄〙ライフ:6 ⇒ 4

 〘澄〙エナジー:8 ⇒ 10

 

「手番終了だ」

 

 〘朔〙手札:1枚 エナジー:8

 場 【魔堂人形 キリナ】【魔堂執羊 シャドウシープ】【魔堂武官 ササギリ】【魔堂の主 ウルシガタリ】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「アタシのターン、ドロー。エナジーフェイズはスキップしてメインフェイズ」

 

 今の手札は2枚でコストは10。場にいるユニット達で与えられるダメージの合計は3点……そして、さっきのドローで来てくれた

 

「アタシはエナジーを8つレストにして【氷弾竜(ひょうだんりゅう) ドランヴァレド】を登場させます!」

 

「ほう、コスト8か」

 

 

 ==

 

◆【氷弾竜(ひょうだんりゅう) ドランヴァレド】コスト:8 パワー:11000 ダメージ:2

《能力》

〘速攻〙

〘登場時〙デッキの上から5枚を確認し、その中の1枚を墓地に置き残りをデッキの下に好きな順で戻す

〘起動:墓地の”コスト6のユニット”を3枚まで選びこのカード下に置く〙このカードの下に置かれたユニットのパワーの合計まで相手ユニットを選んで破壊する

〘攻撃時:ターン1〙このカードの下に”氷刃竜 ドランガルド”または”氷護竜 ドランジルド”が置かれている場合、自身の場に登場させてもよい。この効果で登場した場合、”このユニットは〘速攻〙を獲得し、自身のターン終了時に墓地へ置かれる”を与える

〘退場時〙このカードの下に置かれているカードの枚数だけ、相手にダメージを与える

 

 ==

 

 

「【氷弾竜 ドランヴァレド】の〘登場時〙効果。デッキの上から5枚を確認してコスト6の【アイスウォール・ゴレム】を墓地へ置き残りのカードを山札の下へ」

 

 これで準備は出来た

 

「【ドランヴァレド】の起動効果を使用! 墓地の【氷刃竜 ドランガルド】【フリーズドライ・ゴレム】【アイスウォール・ゴレム】の3枚をこのカードの下に置きます」

 

【ドランガルド】のパワーは6000、【フリーズドライ・ゴレム】のパワーは4000、そして【アイスウォール・ゴレム】のパワーは7000でパワー合計は17000

 

「合計17000まで相手ユニットを選んで破壊します」

 

「ワタシの場のユニットのパワー合計は17000、ぴったり全員破壊か」

 

 目の前に広がってるフィールドに出現した【ドランヴァレド】に弾丸を3発装填、そのうちの1発が白峰先輩の場のユニットへ向けて放たれ、場のユニット達を破壊した

 

「ありゃあ、手ひどくやられちゃったね」

 

「アタックフェイズ。【雹竜 ドラン】で攻撃!」

 

「受けよう」

 

 〘朔〙ライフ:7 ⇒ 6

 〘朔〙エナジー:8 ⇒ 9

 

「続いて【フリーザード】で攻撃!」

 

「続けて受けよう」

 

 〘朔〙ライフ:6 ⇒ 5

 〘朔〙エナジー:9 ⇒ 10

 

「【ドランジルド】で攻撃!」

 

「これも受けよう」

 

 〘朔〙ライフ:5 ⇒ 4

 〘朔〙エナジー:10 ⇒ 11

 

「【ドランヴァレド】で攻撃! 〘攻撃時:ターン1〙効果を使用しこのカードの下にある【氷刃竜 ドランガルド】を場に登場!」

 

 

 ==

 

◆【氷刃竜(ひょうじんりゅう) ドランガルド】コスト:7 パワー:6000 ダメージ:2

《能力》

〘登場時〙このユニットが登場した時、お互いの場のユニットから3体選び、ターン終了時まで”攻撃不可”を与える

〘攻撃時〙場に存在する”攻撃不可”ユニット1体を墓地へ置き、このユニットのパワーを +2000

 

 ==

 

 

「【ドランガルド】の登場時効果で既に攻撃を終えている【雹竜 ドラン】【フリーザード】【ドランジルド】を選んで”攻撃不可”を与えます」

 

「おー、氷竜の名を冠する竜が3体並ぶとは壮観だねぇ……甘んじて受けようじゃないか」

 

 〘朔〙ライフ:4 ⇒ 2

 〘朔〙エナジー:11 ⇒ 13

 

「〘速攻〙を獲得した【ドランガルド】で攻撃! 〘攻撃時〙の効果で”攻撃不可”の【フリーザード】を墓地へ置き、パワー+2000!」

 

「これは……通すわけにはいかないねぇ。スペル【刹那の攻防(せつな こうぼう)】をコスト6を使って使用」

 

 

 ==

 

 ◇【刹那の攻防(せつな こうぼう)】コスト:6

 〘常時〙相手ユニットの攻撃時、手札から使用できる

     相手ユニット攻撃時に使用したこのカードは除外される

《効果》

・相手の場に存在する最も大きいコスト以下のユニットを自身の墓地から場に登場させ、相手の場のユニットを1体選び登場したユニットとバトルさせる。この効果で登場したユニットは〘登場時〙効果を使えない。

・手札が0枚の場合、自身のユニットを1体選びパワーを+3000する

 

 ==

 

 

「君の場のユニットで最もコストが大きいのは8だから、コスト8以下のユニットを場に出す────【魔堂の主 ウルシガタリ】を場に召喚、【ドランガルド】を選んで【ウルシガタリ】とバトルだ」

 

 先輩の場に戻ってきた【ウルシガタリ】のパワー8000と攻撃時を使ってパワーが上昇してる【ドランガルド】は同値……だけど────

 

「──―ワタシの手札は0だからパワーが+3000されて11000。【ウルシガタリ】の勝ちだね」

 

 フィールドでは攻防の末、アタシの眼前で【ドランガルド】は先輩の【ウルシガタリ】に敗北し、爆発と共に消滅する……削り、切れなかった……

 

「ターン……エンド」

 

 〘澄〙手札:1枚 エナジー:10

 場 【雹竜 ドラン】【氷護竜 ドランジルド】【氷弾竜 ドランヴァレド】

 

 

 

↼TURN CHANGE⇁

 

 

 

「ワタシの手番、ドローしてエナジーフェイズはスキップ。メインフェイズだ」

 

 アタシの場のユニットは全てレスト状態……失敗した、相手ユニットの攻撃を防ぐことが出来る【ドランジルド】は攻撃せずに残しておくべきだった……勝ちを焦らずに、状況を見るべきだった

 

「ふむ……コストを2つ使ってにして【骸武者(むくろむしゃ)】を場に召喚しておこう」

 

 

 ==

 

 ◆【骸武者(むくろむしゃ)】コスト:2 パワー:3000 ダメージ:1

《能力》

〘常時〙このユニットは相手ユニットの攻撃を防御してもよい

 

 ==

 

 

「そして【ウルシガタリ】の〘起動〙効果を使用。墓地に存在するコストの異なるカードを3枚除外しこのユニットのパワーを+2000し、ダメージを+1する────アタックフェイズ。【ウルシガタリ】で攻撃」

 

「〘攻撃時〙の効果を使用。除外した【魔堂人形 キリナ】を山札の一番下へ置きお互いに1ダメージだ」

 

 〘朔〙ライフ:2 ⇒ 1

 〘朔〙エナジー:13 ⇒ 14

 

 〘澄〙ライフ:4 ⇒ 3

 〘澄〙エナジー:10 ⇒ 11

 

「ッ!」

 

「そしてダメージだ……防御やスペルはあるかな?」

 

「────ありません、受けます」

 

 〘澄〙ライフ:3 ⇒ 0

 

 

 

 

白峰 朔夜  WIN 

 

 

 

 

 

※※※※※

 

 

 

 

 

 大会の優勝賞品贈呈などが終了し、すっかり人が少なくなったお店の中。アタシ────アタシたちはすっかり定位置になってしまっているファイトコーナーの一角に居た

 

「空閑さん、惜しかったね」

 

「本当に後一歩……及ばなかったわ……」

 

「けれど、ナイスファイトだったと思いますよ」

 

 アタシと白峰先輩の決勝戦を春野さんたちは店員さんの友人と一緒に見ていたらしいけど、その人たちはアタシが二人と合流する前に帰ってしまったらしい

 

「そう言えばあの人……店長さんの妹さんであたしたちの学校の先輩なんだよね?」

 

「そう言ってたわ、最もあの人の言葉がどこまで真実なのかわからないけれど」

 

 このお店で見かけたというのは真実なのかも知れないけどそれ以外はどこまでが真実なのか図り切れない……正直、あの人のしていた会話だってこっちのペースと思考を乱すためのモノだったんじゃないかとすら思えてしまう

 

「……それだけ悔しいって事なのかもね」

 

「何か言った?」

 

「いいえ、何でもないわ……けれど、またデッキを見直さないといけないわね」

 

「あたしもー、今回のは結構自信あったんだけどなー」

 

「最善の構築をしても相手の1枚で巻き返しを許してしまう事もある、そこが面白い所なんですけどね……そう言う私も改善する問題は山積みですけど」

 

「おや? 随分と悩んでいるみたいじゃないか後輩諸君。ワタシで良ければ相談に乗ろうか?」

 

「ほんとですか!? それなら────って、店長さんの妹先輩!?」

 

「はっはっは! 随分と愉快な呼び方をしてくれるねけ、春野遊花さん」

 

「……何の用ですか?」

 

「そう邪険にしないでおくれよ……っと、これ以上は話が逸れてしまいそうだ。単刀直入に言うとワタシは君たち三人を勧誘に来たのさ」

 

「「「勧誘?」」」

 

「あぁ、君たち。よかったらワタシの所属している繋江中学カードファイト部に入ってもらえないだろうか?」

 

「……あの、私は繋江に通っていないので無理ですよ?」

 

「そうだったのか!? どうりで見かけないわけだ……それなら仕方ない。それで春野さん、空閑さん、ぜひ入って欲しいんだがどうだろうか?」

 

「うーん、あたしは別にいいけど……空閑さんは?」

 

 春野さんは別に構わないと言っているし、転校してすぐの頃ならともかく今のアタシも入部することに関しては構わないと思ってる……けど

 

「ファイト部に入るのは構いません……けど、一つ聞かせてください。先輩はファイト部で何を目指してるんですか?」

 

「何をか……少々難しいが、強いて言うならワタシの遥か先にある背中、かな」

 

「遥か先にある……背中?」

 

「あぁ、ワタシの憧れであり……この世で最も敬愛する姉、ワタシはあの人に追いつきたい。だからこそ実績を重ね、進まなければならない」

 

 そう言った白峰先輩の表情は真剣なものだった……それに────憧れ、か

 

「わかりました。アタシも入部します」

 

「二人とも感謝する!」

 

「それで、遊花ちゃんと澄玲ちゃんを勧誘して部員は何人になったんですか?」

 

「これで四人だね」

 

「……あれ? ウチの中学って部活作るのに五人必要じゃなかったっけ?」

 

「そうなんですか?」

 

「うん、去年友達が部活作ろうとしたら部員が五人必要って言われたって」

 

「……つまり?」

 

「先輩の言うファイト部はまだ正式に設立してないって事ね」

 

「いや、同好会としては認められているよ? まだ部活になってないというだけで……」

 

「部活じゃないと公式戦や大会に出られないので変わらないのでは?」

 

「うぐっ……」

 

 図星をつかれたといった様子の白峰先輩をみて自分の表情が少し緩んだことに気づく……勝負に負けた悔しさはまだ残っているけれど、心の中は不思議と晴れやかな気分になっている

 

「白峰先輩」

 

「ん? なにかな?」

 

「これからよろしくお願いします」

 

「よろしくお願いします!」

 

 アタシが先輩に頭を下げると、春野さんも続けて頭を下げる。こうしてアタシと春野さんの二人は白峰先輩が所属している繋江中学ファイト部に所属することが決まった

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