デュエル・マスターズOverLord(オーバーロード)   作:シグレサメ

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火奈の記憶を取り戻すため、夕哉とシイノは普段の公園に向かう。シイノの肩の力を抜くために夕哉が奮闘していた所、月の民のレントが直接火奈を狙う場面に遭遇。シイノが覚悟を決めてどうにかレントを撃退することに成功したのだが…


消えた熱を探して

 

人を助ける。

 

簡単な言葉だけど、本当に難しい言葉だと思う。

 

あたしは小さい頃、木に登って降りられなくなって。5分程度の話だったけど、怖くて声が出なくて、お母さん達が居なかったからやっぱり怖かったし、今でも高いところはそんなに気が進まない。

 

いや、それはそんなに大きな話じゃないんだけどさ。その時、木の下から声をかけてくれたお兄さんが、凄く心に残ってるんだ。お兄さんは私のところまで木を登って助けに来てくれて。私を背負って降りてくれた。

 

とっても大変だったと思う。人を一人背負ってそれをやることは本当に怖かったと思う。あたしは今でもそのお兄さんを尊敬してる。だからなんか少しでも人の役に立てたら良いななんて幼い頃から漠然と思ってた。

 

いつからこんなに怖くなっちゃったんだろう。自分が傷つくのをどうして怖がってしまうのだろう。今前でシイノっていう女の子と歩いている彼は、あの恐ろしい化け物からあたしを助けた彼は、様々な意味であたしの何歩も先を進んでいるように思えた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

夕哉、シイノ、火奈の3人は、連絡のあった公輝の自宅まで3人で歩いていた。シイノの目には少しだけ自信が出てきており、少しだけ胸を張って歩けているように夕哉は感じていた。対照的に火奈は頭の中をつんざく頭痛に苦しめられており、もう少しで見つかりそうなものを、寸前でどこかに隠されたような気分を味わっていた。

 

「ねぇ火奈、いや、赤坂さん。そんなに無理してついてこなくても…」

「……火奈でいいよ。ちょっと、頭痛くて…」

「…ユウヤ、クリーチャーに運ばせる?」

「流石に目立つかなぁ…。俺が頑張ってみるよ」

 

そう言って夕哉は火奈に一言断って背中に担ぎ上げる。

「……ねぇ、重くない?」

「多分大丈夫、夏あたりから鍛え始めたし」

「…そうなの?」

「うん、ジャシン達と一緒にいると、地味に肉体労働が多くてさ。でも必要なことだよなぁって、今はやってる。多分というか絶対火奈には勝てないけどね」

 

なんとなく交流があったことは火奈にも分かっている。けれども彼女にとっては聞きたかった。

「ねぇ、あたしは君のことを知らないよ」

「でも、そうだったんだから仕方ないじゃん。友達だと思われなかったとしても俺は同じ選択肢を取ると思う」

「やっぱり、人のためもあるけど、自分のために」

 

シイノの問いに、夕哉は答える。

「まぁ、目覚めは悪いよね、絶対」

「そう思っても、できないことはあるじゃん」

「……だよね」

 

夕哉はそう言って火奈を背負ったまま歩き出す。公輝と緑の家まではもう少しだ。そう思うと、頭痛を振り切ってでも火奈は夕哉に伝えたいことがあった。

「できなかったら、失敗したら、どうするの?」

「……まず、考えないようにしてる。そんなことあったらなんて考えながらじゃ、絶対動けなくなっちゃう」

「ユウヤ。貴方は悪くない。真名月は周到に貴方とジャシンの力を奪って、自分の力を蓄えた」

「そうシイノが思ってるなら、なんて思えたらいいんだけどね。飛水達には後でもう一度謝らないと」

「ユウヤ、貴方が謝ることなんて…」

 

地雷を踏んでしまったことに火奈は気づく。現実、夕哉は真名月にデュエマで敗北し、友人達を取り戻すチャンスを失いかけた。今ここにいるのも、シイノが無理矢理介入して作り出したセカンドチャンスであり、夕哉がシイノに大きな負い目を感じていることは、想像に難くなかった。

「あ、ごめん、夕哉…」

「大丈夫、だからやるんだよ。二度とそんなことにみんなを巻き込まないために」

 

そう言った瞬間、緑の家から鳥のクリーチャーが飛び出してくる。そのクリーチャーの足には高校生くらいの背丈の人間が掴まれており、夕哉達がそれを認識した時には鳥のクリーチャーはもう空を舞っている。

「レディオ・ローゼス!」

 

そうシイノが宣言して、両肩に大砲を持ったクリーチャーを呼び出すが、夕哉がそれを制止する。

「駄目、多分緑に当たる、もしくは盾にしてくる!」

「そんな…じゃあどうやって…」

「追いかけるしかない、ジャシン、あのクリーチャーの行く場所はわかる?道案内お願い!」

「無茶を言うなと言いたいところだが、今はそうも言っていられまい。場当たり次第に行くぞ!」

 

そう言ってジャシンは夕哉を連れて行こうとするが、今度は同い年くらいの女子高校生が現れ、夕哉達を制止してくる。

「ユウヤ、この人、クリーチャーに操られている」

「嘘だろ、こんな時に…」

「真名月の差金。多分…」

「仕方ない、早く終わらせる!」

 

そう言って夕哉はやむを得ずデッキを取り出す。そしてジャシンに声をかけるが、ジャシンはそれに反発する。

「どうするつもりだ。お前が戦って、異世界人に行かせたところで、守木緑の記憶を取り戻すような言葉をかけれるとは思えん」

「シイノはさっき戦ったばかりだよ、無理させられない」

「貴様、それで自分自身は連戦するつもりか!?」

「でも、この人はそのままにしたらどうなるの!?」

「クリーチャーに乗っ取られている以上無事では済まない、だがここで守木緑を見失えば、余達の敗北が確定的になる!」

 

夕哉はジャシンのその言葉に歯を軋ませる。ジャシンがある程度利己的に動いているとはいえ、その言葉は正論でしかない。かと言ってこの少女をそのままにしておけば、どんな被害が周りに出るか分かったものではない。

「夕哉くん!緑くんが連れ去られた!こっちは俺たちがどうにかするから!夕哉くんはスマホのGPSで緑くんを追ってくれ!」

 

公輝の声が聞こえてくる。しかしクリーチャーを使えない人間がクリーチャーに立ち向かうことは、ほぼ自殺行為に等しい。

「……シイノ」

「大丈夫、私がこの人を止める」

 

(チィッ、夕哉一人に月の民に連れ去られた守木緑を追いかけさせるのはリスクしかない。しかしゼロを、勝ち目のない戦いをさせるよりは…)

そのやり取りを見て歯痒い思いをしていたのは、ジャシンだけではなかった。

「ねぇ、あたしがやっちゃダメかな?」

手を挙げたのは、他でもない火奈であった。

 

「それって…火奈、分かってるの!?あれは…!」

その言葉に夕哉は驚く。火奈は昔、クリーチャー無しでデュエマを行い、相棒であるボルシャック・カイザーを目覚めさせたことがある。そのことは夕哉も御白から聞かされていたが、それに賭けるのは決していい選択とは言えない。

「今、それどころじゃないんでしょ」

「……そう、だけど…!」

「夕哉、行って。シイノちゃんも」

「…分からない。ユウヤはともかく、なんで貴方まで」

「あたしもわかんない。でも、やりたいって思ったんだ。失敗した時のことは、後で考える」

 

夕哉は考えこむ。いや、考え込む時間すらも惜しい。GPSがついていることに気づかれ、ジャシンが感知できなくなったら終わりだ。夕哉は、一つしかない選択肢を選び取るしかなかった。

「絶対、無事に戻ってきて」

「……うん!」

 

そう残して夕哉は走り出し、シイノは困惑しながらも夕哉に着いていく。公輝が夕哉にGPSを渡すと、火奈の元にやってくる。

「警察を待つこともできる、君が無理することは…」

「無理しないと、いっぱい大変なことが起きるんですよね。昔、やった覚えがあります。朧げだけど、きっと素敵な思い出だったから。取り戻したい!」

 

火奈は、公輝からメンバーが記憶を取り戻した時のために準備していたデッキを受け取り、その少女に向き合う。その少女は鳥のクリーチャー達を大量に従えて、火奈に差し向ける。それを避けてデッキを出し、火奈は対戦相手に向き合った。

 

「デュエマ、スタート」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

公輝によると最近行方不明になっていた皇龍高校2年生、愛澤 帆鳥(あいさわ ほとり)によく似ているというその少女。火奈が「愛澤先輩!」と呼びかけるとほのかに反応が起き、疑念は確信に変わる。

 

帆鳥の先行で始まったそのデュエマは、お互いにクリーチャーを出していく展開から始まる。その中でも火奈は手に馴染む火と光の「アーマード」のカードを、帆鳥も同じく火と光の「ファイアー・バード」のカードを多く使っていた。

 

「私のターン。2マナで《チャラ・ルピア》を召喚。ターンエンド」

「あたしのターン!《襲撃者 「鎧(ガイ)」ドライブ》を2マナで召喚!この子はスピードアタッカー!攻撃する時革命チェンジ!《飛ぶ革命 ヴァル・ボルシャック》!効果でチャラ・ルピアをタップ!」

 

帆鳥 シールド4

「シールドトリガーなし」

「ターンエンド!」

(やっぱりデュエマして、少しずつ思い出してる!だけど、何かがモヤがかかって思い出せない…!一番大事なこと…!)

 

時間が進むほど、頭痛は酷くなっている。ある大事なこと以外は思い出せた、友達のことは思い出せているのに、時々カードのプレイも覚束ないほどの痛みに襲われる。引き返せと言われているような錯覚を覚える。それでも火奈は、カードプレイをやめたくない、やめてはいけないと感じていた。

 

「《コッコ・ルピア GS》を召喚、ターンエンド」

「ドラゴンの召喚コストが合計4も下がっている!火奈くん!気をつけてくれ!」

(初めて夕哉と会った時、友達のために走る彼が、あの時のお兄さんと似ているように思えた。凄くカッコいいと思った!)

 

「あたしのターン!ドロー!2マナで呪文!《「暴竜爵様のお出ましだッチ!」》!山札の上から4枚見て、《ボルシャック・ヴォルジャアク》を手札に加える!ヴァル・ボルシャックで攻撃する時革命チェンジ!ボルシャック・ヴォルジャアク!各ターン、クリーチャーが出た時の効果で山札から1枚目をシールド化!」

 

山札を捲るほど、何かが近づき、頭痛が強まる。

「そう、暴龍爵!御白ちゃんが困っているのを助けた時、彼の名前を聞いた!彼とどうして戦うかを話した!あたしは技術が足りなくて、まだ未熟って言われた!今でも彼に相応しい自信はないけど!」

 

火奈 シールド6

帆鳥 シールド3

「シールドトリガー、《ピース・盾・ルピア》。出た時に相手クリーチャーを全てタップして、山札の上から3枚を見て《キャプテン・ドラッケン》を手札に加える」

「ターンエンド!でも、今はあたしのことを信じる!今度は夕哉が声をかけてくれたあたしを!今覚えてなくても過去のあたしを!彼が来てくれるって、信じてるから!」

 

「何を言っているのか分からない。人はそう簡単にヒーローにはなれないよ。思い上がらない方が幸せなんだから」

帆鳥のその言葉に火奈は言葉を詰まらせる。確かに今の自分は、力もなく、帆鳥にただ啖呵を切っただけだ。だが、最初の一歩をそう怖がっていたら、ずっと前に踏み出せないことも知っている。

「あなたは!何のために!」

「知らない、考えたくもない。大事なことがあった気がするけど、そんなことは関係ない」

「そんなの、ただの思考停止だよ!」

「私のターン。軽減をかけて、3マナでキャプテン・ドラッケンをチャラ・ルピアの上に進化」

 

大きなプロペラをつけ、手にガトリングを持ったドラゴンが現れ、大きな咆哮を上げる。その咆哮を道標に、ファイアー・バード達が集まってくる。

「登場時効果で山札の上から5枚を見て、種族:ファイアー・バードを全てバトルゾーンに。《アニー・ルピア》、コッコ・ルピアGS、ピース・盾・ルピア、《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》、《パロッタ・剣・ルピアをバトルゾーンに」

「ヴォルジャアクでシールドを追加!」

 

火奈 シールド7

大量のファイアー・バードが火奈を取り囲む。その威圧感に、火奈は気圧されそうになる。

「ドラッケンの革命2、発動。私のシールドが2枚以下の時に、自分の他の火のクリーチャー全てのパワーをプラス6000して、シールドのブレイク枚数を1枚増やす。さらにあにー・ルピアのシビルカウント3で全体にスピードアタッカーを、ワルキューレ・ルピアの効果で種族:ファイアー・バードにスピードアタッカー、ドラゴンにブロッカーを与える!ドラッケンでシールドを攻撃する時、パロッタの効果でヴォルジャアクとバトルさせる!」

「ヴォルジャアクが破壊された時、手札から《輝く革命 ボルシャック・フレア》をバトルゾーンに!」

(不味い、ヴォルジャアクの終極宣言、敗北回避の準備を崩された!)

「Tブレイク!」

 

火奈 シールド4

「きゃあぁぁああ!」

シールドが守ってくれたものの、契約クリーチャーのいない火奈の身体は、後ろに大きく吹き飛んでしまう。

「早く降参しなよ」

「まだ、まだぁ!」

「ワルキューレ・ルピアでシールドをTブレイク」

 

火奈 シールド1

「ぐうぅぅー!うっ!?」

再度吹き飛んだ火奈が、地面に叩きつけられる。骨は折れていないようだったが激痛が自分の身体を走る。しかしどうにか自分の身体に鞭打ち立ち上がり、火奈は帆鳥を見据えるのだった。

「何?怖いよ、何でそこまで?」

「わかんない、あたしが知りたいよ。正直今後悔しそう。何でこんなことに首突っ込んじゃったんだろって」

「じゃあこれで終わらせる。私の使命は守木緑を奪うことだけ。命を取れとは言われていない」

「でも、それで引き下がる理由にはならないよ!」

「そんなに人のために人のためにって何故!!」

「……あなた、脅されてるの?」

「………」

 

火奈のその言葉に、帆鳥は言葉を詰まらせる。

「だって、操られてるようには見えないよ、言い方も、何もかも。なんで…」

「私がやらなきゃ、あいつに友達が殺される。だから私が…」

「あたしも手伝う!」

「だから何で!」

「憧れ、なんだよ。あたしを昔助けてくれた人に!あたしは憧れに手を伸ばす!今人を助けるために走ってくれている夕哉達に!自分が傷ついてでも助けてくれた人達に!」

「そんなの、そんなの…!」

帆鳥は目を伏せたまま、アニールピアをタップする。

 

火奈 シールド0

「シールドトリガー、《ピース・盾・ルピア》。相手クリーチャーを全てタップして、山札の上から《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》を手札に加える!……遅くなってごめん、カイザー」

「…ターンエンド。私には4人の大事な友達がいる。何をするにも一緒な友達。だから、私たちを助けて!」

「4人の、大事な友達…。そっか!」

 

その言葉を聞き、記憶を取り戻し、そして相棒が帰ってきた赤坂火奈に、もうそれを妨げるものは何もない。

「あたしのターン!鎧ドライブ2体を召喚して、ボルシャック・フレアでシールドに攻撃!その時、革命チェンジ!条件は、コスト7以上の多色(レインボー)ボルシャック!今このターンで決め切るよ、カイザー!」

 

火文明のために太陽の力を背負い、太陽そのものとなった火奈の相棒であるドラゴンが、天空からやってくる。その神々しく優しい光は帆鳥を包み込み、遠くで緑を追っている夕哉とシイノにも、光の柱となって見えていた。

「火奈…!記憶を取り戻したんだ!」

「…信じられない。失った記憶をほとんど自力で…!凄い精神力…!」

 

火奈の顔は、バクテラスとの再会に感極まり、涙を流していた。

「カイザー、おかえり!」

「…あぁ、だが感傷に浸るのは後だ、行くぞ火奈!」

「うん、こんなところ見られたら飛水に笑われちゃうよね。デュエマ部の皆に会うなら笑顔じゃなくちゃ!バクテラスの登場時効果!山札の上4枚を見て、バクテラスではないアーマードを全てバトルゾーンに!《ボルシャック・ガラワルド》!輝く革命 ボルシャック・フレア!飛ぶ革命 ヴァル・ボルシャック!《飛工!デネビア&ドッペル》!ヴォルジャアクでシールドを追加して、ガラワルドの登場時効果で盾ルピアとバトル!そしてバクテラスでシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド1

帆鳥 シールド0

「シールドトリガー、なし…!こんな子が、うちの後輩にいるなんてね」

「ボルシャック・フレアで!ダイレクトアタック!!対戦、ありがとうございます!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「風向きが、変わっている」

 

真名月は一言そう呟いた。横で部下達に指示を出していた流狼が、真名月の方に向き直る。夕哉と真名月が戦ったアジトはとっくのとうに撤収されていて、今は皇龍市のどこかに、簡易的な魔法陣と共に移動していた。

 

「人間達の記憶を取り戻す速度が速くなっている、記憶の改竄を打ち破る者がいること自体だいぶ異常なことだが、それに輪をかけて不味いことになっている」

 

真名月は魔法陣を通して流れている火奈と、その相棒に指を指す。

「ボルシャック。これは俺たちの力と相対する力だ。まさかこんな効力があるとは知らなかった。いや、知るよしもなかったな。この力を有用に使われたら、俺たちの作戦はパーになる」

「じゃあ、どうするんですか?」

「ほつれを持って無理やり儀式を再度行う。守木緑には有明を向かわせているが、正直五分が関の山だ」

 

真名月は外に出る準備を始める、大きなコートに身を包み、その大きな身体を目立たないように隠す。

「流狼、ここからは俺にも分からない、同じ世界で二度目の儀式、更には現地人を使っての儀式は初めてだからな、失敗すればどうなるか分からん」

「はい、ですから…。現地人を、ですか?」

「あぁ、この際歴史の整合性などどうでも良い、光屋御白というほつれを黒井夕哉から取り上げ、無理やり改竄を完成させる。かぐらもそちらに向かわせろ、使わなくていいことが一番だが、おそらく使うことになるだろう」

「真名月さん……」

「お前は現地の言葉を喋るようにするなど、まだやることが多いし失うわけにはいかん、励めよ」

「はい……」

 

真名月はコートを翻し、外に向かっていった。

「ボルシャック、か。太陽(バクテラス)の力のことを一切月の民の調査に漏らさなかったのも凄いが、ジャシンに続いて注視しなければならない者が増えるとはな」

 

真名月は何かを察して、ニヤリと笑う。

「バロム、お前が待ち望んでいたものでもあるのじゃないか?この世界への到来というものは」

 




火奈の!今日のカード紹介!
今日のカードは…《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》!
コスト7以上の多色ボルシャックから革命チェンジできて、バクテラスじゃないアーマードを山札の上から4枚から好きなだけ踏み倒せるんだ!あたしのさいっこうの相棒だよ!
次回、『思い出、今でも天高く』
夕哉も緑も、シイノちゃんも、無事でありますように…!
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