アイと少女の、名もなき旅 作:沼海レン
戦艦マルスの外に出ると、見慣れた砂の世界が目に入る。
「あれは……?」
『詳しく見えませんね。近づく必要があります』
スコープで覗いてみるが、稜線の陰に隠れて見えない。
とりあえず、アイに掴まって艦橋から飛び降り、ゆっくりと降下していく。
『ギィィィィ!!』
鈍色の弾丸は敢えなく
「かった」
雄大な巨駆が赤い砂漠に倒れ込み、流れ出した体液が乾ききった砂を湿らせていく。
稜線の向こう側から現出したのは、人だった。手には、銃器らしきものを携帯しており、ローブを羽織っている。
「1、2、3、4、5……」
『5人の人型知性体が接近中。主よ、警戒して下さい』
「ヒト……じゃない?」
5人のヒト、古代人の末裔……いや、よく見ると違う。古びたローブのせいで分からなかったが、その下には鋼でできた顔面があった。明らかにヒトのそれではない。
それを見て前にアイから聞いた話を思い出す。ヒューマノイド(?)みたいな名前の、古代人が自らを模した存在がかつていたって。
『ア……ア……』
稜線の向こうから現れた私の存在に気がついたのか、ヒューマイド(?)たちはこちらの方に話しかけてきた。
「え……」
しばらく沈黙が流れる。こういう時、どうすれば良いのだろう。アイと同じように接すれば良いのか?
「アイ、こういう時ってどうすればいいの……?」
『ここは……まずは挨拶と自己紹介でしょうか』
「挨拶と自己紹介……はろー」
私は恐る恐る口を開き、挨拶の言葉を紡ぐ。挨拶はできた。あれ、でも私のことはどう説明すれば良いんだろう?
『Hello……我々ハ、ドロイド。コノ地カラ北ト東ノ間ヨリ遣ッテ来タ。先程ノ射撃、見事デアッタ。ニンゲン殿、貴方ガ居無ケレバ我ラハ全滅シテイタダロウ、感謝スル』
「おー、どーいたしまして」
5人いる内の真ん中のドロイドが前に出て話し始めた。アイと比べると少々堅苦しいが、十分コミュニケーションを取れる言葉でとりあえず安心だ。
『ニンゲン殿、貴方ト隣ノ人工知能ノ名前ハ何ト云フ?』
「私には名前は無い。こっちの人工知能はアイって言う」
『サポートAIのアイです。以後お見知りおきを』
『名ガ無イトハ……其レハ失礼シタ。デハ、代ワリニ貴方ノ事ヲ取リ敢エズ、"ニンゲン殿"ト呼バセテ頂ク』
機械なのに、申し訳なさそうに謝ってくる。加えてこっちの配慮もする。まるで人間のような仕草だ。まあ、人間とは実際に話したことないけど、『たぶんこんな感じだろう』という想像が容易くなった。
『貴方ニ感謝ノ御礼ガシタイ。我ヶ国ニ是非来テ貰エマセンカ?』
「国……? ドロイドの国があるの?!」
『まさか国まで勃興させていたとは……色々と興味深いモノが知れるかもしれません。主よ、行きますか?』
アイの言う通り、まさかドロイドの国があるとは予想だにしなかった。行くのか。行かないのか。もちろん答えは決まっている。
「行く!!」
『有リ難ウ御座イマス。デハ我ヶ国ニ案内シマショウ』
私とドロイドたちは、砂漠を話しながら歩き始めた。未知を知りたいという好奇心に胸が躍り、足も軽快なステップを弾き出す。
ドロイドの国か……とても待ち遠しい。
本作の良いところは?
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ストーリー
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文体
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雰囲気
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キャラ
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テーマ