謎の強キャラムーブがしたい少年は願望機に愛される   作:上位存在愛されもの好き

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ルーキーランキング上位に入ってる……!
ありがとうございます
この調子で日間にも……は高望みですかね


負けイベからの成長は基本

 

 舞台設定:昼時、とある廃ビルにて。

 主人公君たち御一行が戦闘を行っていた。

 もちろんお相手は敵の組織である。

 

「ほうほう、自信家さんが雑兵の足止め、ね。わざわざ主人公君たちにボスを任せるってことは、なんか信頼度上げるイベントでもあったのかな?」

 

 独り言が漏れる。まあエキナ以外誰も聞いてないしいいだろ。

 

「じゃあ行くか。エキナ、勝てそうか?」

『ボクは創が望むならそうするだけだよ』

 

 やっぱ頼もしいな。

 さて、雑兵もほとんどいなくなったし動くとするか。

 

「ははは!数だけのぬるい連中ではやはりこの程度か。ではあいつらのところに……」

「ちょっと待ってもらおうか」

 

 ガラスの割れた窓枠から華麗に登場する俺。

 

「貴様は……なるほど例の。オレ様になんのようだ?」

「何、君には少し……敗北を経験させてあげようと思ってね」

「ほう、どんなやつかと思えば。大言壮語にならんといいな」

 

 やっぱすげえ自信だなこいつ。

 まあそれをへし折りに来たんだけどね。

 

「喰らえ!”爆炎業火”!」

 

 巨大な火の玉が迫る。

 初手ブッパか。これで大半のやつはやれるんだろうな。

 まあこっちはそれに当てはまらないわけだが。

 

「”蒼炎業火”」

 

 こちらがくりだすは蒼い炎。それは温度の低い赤炎を飲み込み、炎さんの目の前で盛大に爆ぜた。

 

「な……なんだと!?オレ様の炎が……」

「ふふふ、これで力量の差がわかったかな?」

「……まだだ。まだ勝負は終わっちゃいねぇ!”爆炎爪”!」

 

 今度は大爪を展開か。じゃあこっちも……

 

「”蒼炎爪”」

 

 同じ手でいこうか。

 炎と炎がぶつかり合う。しかし一方的にその身を焼かれているのは炎さんの方だ。

 

「なぜだ……なぜ!」

「簡単なことさ。君より私のほうが強い。ただそれだけのことだよ」

 

 そもそも俺の体を操作しているのはエキナだ。存在そのものがチートな彼女にちょっと強いだけの一般人が勝てるわけないだろ。

 数分の攻防の末、赤い炎が先に霧散した。

 

「はぁ……はぁ……くそ、が……!」

 

 ちょっと一方的にやりすぎたかな?でも無双するの楽しかったしなぁ。まあいっか。

 

「君は面白くないね。力押しは結局ある程度以下の相手にしか通用しない。君よりも今上で戦っている彼らの方が面白いね」

「ま、待て……あいつらに、なにするつもりだ……!」

「大丈夫だよ。ちょっと遊んでもらうだけさ」

 

 その言葉を聞いて立ち上がろうとする自信家さん。後輩を守るっていう意志はあるのか。立派なものだね。まあ無意味だけど。

 炎が爆ぜる。その余波に耐えきれず彼は膝をつく。

 

「君では私には勝てないよ。諦めることだ」

 

 悔しそうな、事実を飲み込みたくないと言っているような表情を浮かべる炎さん。

 そこにやっと援軍がやってきた。

 

「”射撃”!」

「”光線”」

「”歪曲”」

「……”防御”」

 

 不規則な軌道を描いて飛んでくる攻撃をノーモーションで受け止める。これぞ強キャラ。

 

「大丈夫ですか?炎志さん」

「真……すまん」

 

 さて、この場面はどう動くべきか。とりあえず目的は達成したけど……もう少し遊んでくか。

 

「ふむ、では場所を変えようか」

 

 足元のコンクリートを破壊して下の階に移動する。

 ついてきたのは……ヒロインちゃんと元刺客さんか。残り2人は回復に回ったかな?

 

「……”枝分閃光”」

「それは前にも見たね」

 

 幾重にも別たれた光線がこちらに向かって飛来する。

 全部回避でいこうか。

 

『おっけー!』

 

 正面から来るのをジャンプして躱し、左右から迫るものは宙返りと空中浮遊で避ける。後方から狙うものは逆に落下して狙いをずらして、数撃ちの群体は1つ1つを見切って最小限の動きをするだけで当たらない。

 これ全部エキナがやってくれました。歪曲も込みだったと思うんだけど、いやーやっぱ強いとかいう次元にいないね。

 

「くっ!やはり私たちだけでは……」

「無理でもどうにかするしかないさ。逃がしてくれそうにないしね」

「それはどうかな?別に逃げてくれても構わないよ?”蒼炎弾”」

 

 繰り出すはさっきより小さいものの十分な威力を持つ火球。

 さあ、どうする?

 

「空気捻転……”竜巻”」

 

 風が……いや、暴風が吹き荒れて炎をかき消す。なるほど、空気を曲げて渦を作ったのか。ツイスターってところか。

 

「この程度では吹き消されるか。では、もっと火力を上げるだけだ。”蒼炎業火”」

 

 軌道を曲げても爆発し、光線では撃ち落とせないこれを喰らえばジエンドだが……どうする?

 

「待ちやがれ、テメェ!」

 

 天井に開けられた穴から放たれたのは、俺のと同じ蒼い炎。

 ああ……やっと主人公君のお出ましか。

 

 

 

 

 

 

「わりぃな、真、癒生」

「炎志さん……あいつに?」

「ああ……バカみてぇだぜ、おまえらを守るのはオレの役目のはずなのに」

「そんなことありません!炎志さんのおかげでここのボスを倒せたんですよ?」

「それは何よりだ……だが、オレみたいのはずっと勝てなきゃ意味がねぇんだ」

「……どういう意味ですか?」

「何、小難しいことは言ってねぇよ、そのまんまの意味だ。勝てなきゃ何も救えないし、何も成せない。それだけのことだ」

「それは……」

 

 

『何?負けたらどうするか?そんなもん…………だろ。現実もフィクションもそこは変わんねぇだろ。最終的に満足できればそれでいい』

 

 

「……それは違います。負けても『()()()()()()』んです。だから……今から勝ちに行きましょう。俺も手伝います。みんなで勝ちましょう!」

「オレは……オレたちなら勝てるのか?」

「はい!勝てます!」

「回復は終わったわよ。動けますか?」

「ああ、問題ねぇよ。そんじゃ……行くか、勝ちにな」

 

 

 

 

 

 

「次はテメェをボコボコにしてやるよ。覚悟しろよ?」

「さっきからたいして時間もたっていないというのに強気じゃないか。何か策でもあるのかい?」

「ああ、あるぜ。いくぞ、真」

「はい!」

「喰らいやがれ!”爆炎業火”ァ!」

 

 生み出されるは変わらぬ炎球。でもこんなもんじゃないはず……!

 

「”酸素”!」

 

 主人公君の手から何かが注がれる。すると、炎が蒼く燃え上がった。

 

「なるほど、そうくるか!さあ、見かけだけではないことを見せてもらおうか、”蒼炎業火”!」

 

 ぶつかり合う炎は、先ほどと違い辺りに火花をまき散らし相殺された。

 

「はははっ!これならいける!援護しろよ、”爆炎爪”!」

「またこりもせずそれかい?」

 

 いやほんとに近接戦じゃさっきと結果は変わらないと思うんだが何考えてんだ?まあとりあえず……ボコすか。

 

「オラオラッ!」

「……フッ」

 

 援護ありとはいえやっぱこれさっきの焼き直しだな。このままだとまたやられるけどいいのか?

 

「さて、このままだと君の二敗だが、どうするつもりだい?」

「こうすんだ……よっ”残火着火”!」

 

『創、このままだと巻き込まれるけどどうする?』

 

 思考加速で引き延ばされた意識の中で声がした。

 周りを見渡すと、散った火花が必要以上に光り輝いているのが見える。なるほど……どうなってんの、これ?

 

『散った火花を触媒に自分の力を注いで爆破しようとしてるね』

 

 へぇーなるほど、オレの力も利用してんのか。なかなかやるじゃん(超上から目線)

 

『それでどうする?』

 

 そうだな……あれでいこうか。

 

 

 

 

 

 

 目を瞑っているにもかかわらず、フラッシュが焚かれたように真っ白に染まる視界。

 炎志さんの作戦がうまくいったらしい。とはいえ俺の渾身の攻撃を無傷でやり過ごした相手、まだ油断はできない。

 視界が正常に戻ると、状況が見えてきた。

 

「ふふふ……ハハハハハ!面白い!なかなかやるじゃないか!」

 

 そこに立っていたのは服に炎が燃え移っていれど、やはり目立った傷のない男だった。

 

「力押ししかできないと思っていたらこんな隠し玉を持っているとは!少しはやるじゃないか」

「フンっ。テメェの称賛なんかいるかよ」

「そうか、それは残念だ。まあ今日は満足したし……また会おうか、主人公君たち」

 

 そう言い残すと、彼は前の時のように一瞬の内に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 いやぁ……炎の中から笑いながら出てくる、良い演出だったと思わないか?俺は最高だと思う。

 

「創、楽しそうだね」

「ああ、楽しい!最高の気分だ!」

(ふふ、創が楽しそうだとボクも嬉しいな)

「いやぁまさか自信家さんがああも早く復帰してきてしかもあんな技を使ってくるとはな。やっぱリアルもまだ捨てたもんじゃないな」

 

 これならきっといつかもっと面白いものも見られる。俺はそう確信した。

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ボクは創のためになってるよね?」

 

 そんなことを聞いてみる。答えなんてわかりきっているのに。

 それでも聞いてしまう。否定されるのが怖くて。

 

『もういいわ。オレはもう満足したからさ。だからさ、どっかいっていいよ』

 

 そんなことを言われた記録が突然頭の中に現れる。

 いやだ。創にそんなこと言ってほしくない。

 いやだ。

 いやだいやだいやだいやだいやだ。

 絶対にいやだ。

 もしそうなったら……

 

「ん?なんだよいきなり。何度でも言うがお前が俺は必要なんだよ。これからもよろしく頼むぜ?それこそ、俺が死ぬまでな」

 

 そうだ。創は……ボクの創はそんなこと言わない。

 ねぇ、そうだよね?

 

「うん!ボクは君のものだよ。ずっと……ね?

 

 

 少年はより深みにはまっていく。それは、彼の望む非日常へなのか、それとも……誰かの手の中なのか。それはきっと、まだ誰も知らない。




 創

 やはり自由な者
 予想外の攻撃を喰らっておもしれー!が先に出る辺り異常者な気がする
 エキナに関しては好感度を上げる選択肢しか取っていない


 エキナ

 創にしてほしくないことができた
 今回のリザルト:湿度ポイント+3 ヤンデレポイント+3


 真

 今回の言葉も友人からのアドバイス


 炎志
 ”火炎”の能力を持つ
 負けイベから成長までが爆速だった人
 普通にいい上司ではある




私事なんですけど捜索一覧でこの作品が紹介されてて嬉しくなりました
紹介してくれるってことは、この作品がそれに見合っているって思ってもらえてるってことですからね
今回の話は面白かったですかね?
もしそうだったら高評価・感想待ってます
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