謎の強キャラムーブがしたい少年は願望機に愛される   作:上位存在愛されもの好き

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皆さんのおかげです
本当にありがとうございます



一日考えた結果、負けヒロインを生やすことが決定しました
ということで、新章開始です


新たな日常と非日常

 

 エキナとそういう関係になり、

 

「ボクは今日から創の彼女だよ?」

 

 と言われて人生初彼女が出来た日の翌日。俺は学校に向かっていた。……エキナと一緒に。

 

「……なんでいるの?」

「いっつも一緒だったでしょ?」

「いや今認識阻害解いてるよね?ガッツリ見られてたもんね?」

「うん、そうだよ」

 

 しかもいつもみたいに完全隠密ではなく堂々と姿を見せて。何考えてんだろ。俺にはわからん。

 

「なんで今日に限ってそんなことを?」

「ちょっと見せつけてみたくなったの。ボクは創の彼女なんだってね」

 

 【朗報】俺の彼女が可愛い。何こいつ可愛いすぎかよ。いや元から見た目が好みだとは思ってたけどさ。こうやって彼女ムーブされるとこっちの心臓が持たないわ。

 

 そうこうしてる内に学校に着いた。

 

「おはよう創」

「おはよ、真」

「えっと……その子は?」

「うーんと……その……」

「はじめまして。ボクは創の彼女のエキナです!」

 

 場がフリーザした。なんか時間停止でもしたんか?ってくらい誰も動かない。

 

「……つ、創、彼女出来たんだな、おめでとう」

「ありがと?」

「でもねエキナちゃん、創の事はこの()()の俺の方が知ってるから」

「そんなことあるわけないよ?だってボクは創の全てを知ってるからね」

「なるほど、じゃあ勝負しようか。今から交互に創に関する問題を出してより多く答えられた方が勝ちだ。いいね?」

「いいよ。ズタボロに負ける用意はいい?」

「はは、そっちこそ」

 

 ねえなんか君たちキャラ変わってない?そんなことするタイプだっけ?なんかバチバチいってる火花が幻視できるくらいに相性悪そうなんだけど。

 

「じゃあ第1問ね。創の性癖は?」

 

 1問目からぶっ込んでくるんじゃねえよお前自重しろ。

 

 なお問題は大差でエキナが勝った。当たり前である。

 代償として俺の色んなとこが知られた。何気にメンタルにきてる。きつい。

 

 

 

 

 

 

 その後認識改変によりいてもおかしくない、という状況を作り出したエキナは下校時刻までずっと俺のそばにいた。トイレまでついてくるのは流石に止めたけど。

 そして下校後。

 

「創、デートしよ?」

 

 エキナからデートのお誘いを受けた。

 

「いいけど……どこ行こっか」

「創の好きなとこでいいよ?」

 

 そう言われたのでいつも通り過ごした。本屋で新刊の確認をしたり、アニメグッズ売ってる店をのぞき見したり。

 そんな雰囲気もなにもないようなデートでもエキナは終始楽しそうだった。

 最後に、電車に乗って少し遠出した。

 

「どこ行くの?」

「デートっぽい場所」

 

 向かったのは駅前のクレープ屋さんである。別に何処かの主人公が好きな子とデートする時はクレープ半分こにするとか言ってたせいではない。

 無難に苺クレープを買って2人で食べる。

 

「ん〜おいしい!」

「そっか、ならよかったよ……うん甘い」

 

 苺が甘酸っぱくて飽きないようにしてあるんだろうけどそれでも甘い。味覚的にじゃなくて精神的に。テンプレデートムーブをするのがこんなに恥ずかしいとは。謎キャラムーブなら喜んでするのに。

 

「エキナ、楽しいか?」

「うん!創がボクのために連れてきてくれたからだね」

 

 まあ俺の彼女が楽しんでくれたなら良しとしよう。……いやダメだ普通にハズい。ラブコメ系主人公ならこういうことも臆さずにできるんだろうけどなぁ。俺はその境地にはまだ至っていないらしい。

 

 

 

 

 

 

 帰宅後、普通に夕飯を食べて(何故かエキナがさらっと混ざってた)部屋に戻ると、エキナの雰囲気が変わった。

 

「ねぇ……創、今日はそういうこと……やる?」

 

 なんかすごいエロい。どういう原理でそうなってんの?なんかムラムラしてきたな……

 

「いや、今日はいいよ」

「そう?気持ち良くしてあげるのに」

 

 理由は毎日ああだとバカになりそうだからですかね……

 

「それに別にエキナと俺は体だけの関係じゃないでしょ?」

「んーそうだね。じゃあ一緒に寝よっか」

 

 それは普通に寝るって意味だよな?それならいいか。いつもは寝る必要はないからって寝なかったエキナがそういうことをしたいっていうならそれに乗ってやってもいいだろう。

 

「それじゃあおやすみ!」

「おやすみ」

 

 まさか抱き枕にされるとは思ってなかったけどな!

 別に今更身体的接触程度で動じる俺ではないが、それはそれとしてこう思った。

 

 これ、彼氏彼女の距離感じゃなくね?

 

 

 

 

 

 

 そして迎えた休日。特に予定があるわけでもないので家でゴロゴロしていようかと思っていた矢先、”後輩”から連絡が来た。要約すると、すごく困っているので助けてほしいとのことだった。

 

「というわけだからちょっと行ってくるわ」

「……ねぇ、その子って女だよね?」

 

 おっと?なんか地雷踏んだか?いやでも性別・女と関わるのはセーフにしてもらいたいんですがね。

 

「どういう子なの?」

 

 そうだな、あいつは俺より一個下だから今は高校1年生だな。確か女子高に合格したって言ってたはずだ。中学からの知り合いで、陰キャ寄りの人見知りの気があるやつだった。だから俺に相談っていうのも他に頼れる人がいないんだろ。

 

「ふーん……中学ではわりと距離が近かったんだ……」

 

 近いっていっても仲のいい先輩後輩くらいの距離感だったけどな。なんか男に若干トラウマがあるって言ってたし。

 

「だからお前の心配するようなことにはならないぞ。俺の彼女はエキナだけだし」

「……ふぇっ?」

 

 エキナが赤面した。よし、これで正解だったな。それに俺も浮気する気はないし。

 

「てなわけだが行っていいか?」

「……う、うんいいよ。でもボクも行く。あ、もちろん隠れていくから、邪魔はしないよ」

 

 それならいいか。さて場所は……あそこか。

 

 

 

 

 

 

 着いたのは中学時代よく来ていた中学校の近くの駄菓子屋。ここで集まってはよく話をしたもんだ。実際に会うのは久しぶりだな。

 

「せ、先輩!」

「お、久しぶりだな華江(はなえ)

「はい、お久しぶりですね」

 

 そこにいたのは俺の後輩、百合園華江。顔立ちは本人はごく普通と主張してはいるが整っており、すごく綺麗とまではいかなくても十分美人と呼べる範疇。記憶にある姿よりも背も伸びているし、少し大人っぽくもなっていた。

 

「それで、単刀直入に聞くが話ってのはなんだ?」

「えっと、それがですね……先輩の好きそうな話っていうかありえないことが起きたっていうか……」

 

 どういうことだ?俺が好きそうな話、ね。こいつが知ってる好きそうなことっていうと……

 

「非日常じみたことが起きたとかか?」

「……はい、そうです。これを見てください」

 

 そう言うと後輩は目を閉じ集中するようなそぶりを見せる。するとふわりと風が渦巻き……彼女が地面から数センチ浮き上がった。

 いや待て()()()⁉これは……能力か?

 

『違うね。これは俗にいうところの……”魔法”だね』

 

 久しぶりに再会した後輩がいつの間にか魔法使いになっていた件。いやマジか。知ってる人間がこうも非日常に両足突っ込んでるとわりかし驚くもんなんだな。

 

「ふう……先輩これでわかりましたか?」

 

 文字通り地に足つけ直した後輩がこちらに問いかけてくる。

 

「ああ、状況の一端は理解した。で、なんでこんなことになった?中学の頃はこんなことできなかっただろ?」

「はい、そうですね。私がこうなったのは高校に入ってからです。そこでちょっと色々と……先輩風に言えば、物語のプロローグみたいなことが起きたんです」

 

 そこから語られた話は、確かにアニメの一話に相当するような情報量の多いものだった。

 入学から一週間ほどたったある日、いつも通り屋上でぼっち飯にいそしもうとしていた後輩は、そこで女学園の王子様的存在である先輩と謎の黒ローブの人物の魔法による戦いを目撃してしまった。それを見てキャパオーバーで固まってしまった彼女は、戦いに勝利した先輩に詰め寄られ、そこから紆余曲折あり専門家もびっくりな魔法の才能が発覚。そしてそれとは全くの別件で先輩に惚れられ現在猛アプローチを受けている、と……

 

「百合系の作品か何かか?」

 

 おっと、つい口から本音が。

 

「そんなことが現実で起きちゃってるんですよね……」

 

 疲れ切った様子の後輩。まあこいつ押しに弱いしな……昔もよく面倒なことを押し付けられてたし。

 ここで俺は気になったことを聞いてみた。

 

「ところでそれ俺に話していい話か?」

 

 こういうのって部外者には口外禁止みたいな決まりか暗黙の了解みたいのがあるもんだと思うんだが。

 

「ああ、それなら大丈夫ですよ。確かに私も最初は先輩に惚れられたところだけを話そうと思いましたけど、先輩も関係者みたいですしね」

「俺が関係者?」

「はい、だって先輩その子のことが見えてますよね?手を握ってますし」

 

 その目線の先には確かに俺と手をつないでいるエキナが。え、ちょっと待ってそれって……

 

「お前エキナ見えてんの⁉」

「エキナちゃんって言うんですね。はい、見えてますよ。認識阻害の魔法か何かですかね?」

 

 エキナお前普通の人には見えないんじゃないの?

 

『ち、違うってこれはこいつがすごいんじゃなくてボクがちょーっとめんどくさいし手を抜いてもいいかなぁってした結果であって本気ならこんな奴一瞬もかからず消せるしだから……』

 

 オーケーわかった。てことはこいつ油断慢心ありとはいえエキナの能力を突破できるのかよ。これが才能ってやつなのか?

 

「見えてんなら紹介しとくか。こいつは俺の……」

「創の彼女のエキナです!」

 

 突然の彼女発言に後輩が固まった。

 

「え……彼女?先輩彼女作る気はないって……」

「まあそこはそっちに負けず劣らず色々とあってな……」

「そ、そうですか……」

「それで?()()()彼氏の創になんの用なの?」

 

 エキナが腕に抱き着いてきながら質問する。まあそこは俺も気になってた。

 

「えっと……お願いします、先輩!私にアドバイスをください!」

 

 アドバイス?

 

「それってつまり、君は創に助けを乞いたいわけだ。ボクは創の助けになれるけど、君は助けてもらわないといけない側だってことだよね?」

「……!ええそうですよ!ぽっと出の彼女さん。一緒にいた期間の長い私は頼れる先輩の手を借りに来たんです!」

 

 なんか相性悪そうだな、この2人。というかエキナがあそこまで感情出してるの始めて見た。流石にこれ以上ヒートアップする前に割って入るか。

 

「わかったよ。俺に出来ることなら手伝うよ」

「……ありがとうございます、先輩。じゃあ今夜連絡してもいいですか?」

「いいけど今でもいいんじゃないか?」

「いえ、ちょっと例の先輩関係で野暮用がこの後入ってまして。夜なら空いてるのでその時にお願いします」

「了解。じゃ、また夜に」

「はい、今日は来てくださってありがとうございます」

「別にいいよ。じゃあまたな」

「はい、また」

 

 そう言い合って俺たちは別れた。

 

「……なんか創、楽しそうだね?」

「まあな、新しく楽しそうなことが見つかったってのもあるし、久しぶりに友達に会えたのもあるな」

友達……そうだよね、あいつは所詮友達だもんね。じゃあ前みたいに乱入するの?」

「そうするかね。次はどんなキャラでいこうかな……」

 

 そんなことを考えながら俺たちは帰路に就いた。

 この調子だとこれからもなかなかに楽しめそうだな。




 創

 彼女(ヤンデレ上位存在)ができた
 リア充生活をなんだかんだエンジョイしている
 後輩とはわりと仲が良かった


 エキナ

 創がいればいい系上位存在
 今の生活を楽しんでいる
 後輩は敵判定になった


 後輩・百合園華江

 新たな主人公枠
 陰キャかつ人見知りと人付き合いが苦手
 才能がバケモノ級
 創に対する感情は……






今回は百合ものにファンタジー要素を足した作品に乱入することになりました
ついでに今章オンリーのキャラだったはずの後輩ちゃんのキャラ設定が脳内構想より増えました
負けがほぼ確認している彼女に幸せな未来はあるのか!
続きをお待ちください
高評価・感想はいつでも何度でもお待ちしております
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