【魔法美容師(マジカルエステ)】を得た転生者は栄耀栄華の夢を見るか 作:好きな念能力は4次元マンション
国立雄英高等学校。数々の日本トップクラスヒーローを輩出した高校。
全国の中学生の憧れであり、毎年その倍率は上昇している。今年度は偏差値79。入試倍率は300倍にもなったとのこと。
そんな雄英高校に俺は、2月上旬に公安によって行われた特待生試験に合格して入学した。
まあ、
「ここが1年A組か……」
俺の身長の3倍以上はあろうかという大きいドアを開いてクラスに入る。
瞬間、クラスメイトの視線が一斉に俺を突き刺し、わずかにあった喧騒がピタリと止んだ。何人かの生徒は俺を食い入るように、まるで名工のつくった美術品を見るかのような恍惚とした眼差しで見つめている。俺としてはすっかり慣れ親しんだものだ。
初等部・中等部と一緒で俺に慣れた友人達ですら、ふとした拍子に感嘆の息を漏らしていたほどだ。昨日までごく普通の中学生だった彼らだ。初見のインパクトは相当なもののはず。これから3年間のヒーロー科。
「念治さん!」
現在は集合時間の15分前。黒板に張り出された席順を確認しようとする前に、聞き慣れた声が俺を呼び止めた。
満面の笑みを浮かべて小走りで向かってくるのは八百万百。
元々のスタイルの良さと様々なケアに加え、八百万にはそれなりの頻度で
ちなみに、彼女の雄英の制服姿を見るのはこれで2度目。彼女が春休みに海外旅行で購入した服を見せたいという事で八百万家で開催されたファッションショー以来だ。
八百万が現地で購入した衣装を着ると、彼女の両親からやんやと拍手喝采。俺も彼女を褒めて場が盛り上がり、俺も衣装を着ることになった。後はメイド達に次々着せ替えられ、八百万を筆頭に八百万家の面々から拍手喝采を受けた。最終的には俺のファッションショーになってしまっていたが、彼女もその両親も満足していたし、ちやほやされて中々に楽しかった催しだ。
「おはようございます。念治さんの席は私の後ろですわ」
「おはよう百ちゃん。ありがとね。……一番後ろの席か」
最初の席順は大方五十音順が定石だと踏んでいたので、苗字の頭文字が『や』の八百万が一番後ろだと思っていたが、俺が一番後ろか。隣の席も存在せず1つだけはみ出している所を見るに、特待生としてねじ込まれた俺は完全に”別枠”なのだろう。
席に向かって歩いていると、俺を横目で見ているひと際目立つ紅白頭と目が合った。
「僕、修善寺念治って言います。席も近いし、よろしくね」
「……ああ」
生返事のあとに「……轟焦凍だ」と自分の名前を口にした轟。よろしくの一言も言わずに前を向きなおした。
寡黙で不愛想……これは仲良くなるのにしばらくかかりそうだ。
転じて、俺の席にてにこやかに手招きをする八百万。俺を椅子に座らせ、背後に立つ。
彼女に伸ばして欲しいとせがまれた俺の髪型は、今ではロングウルフとなってローポニーテールで纏めている。それを八百万は慣れた手つきで整え、いつもの調子で梳かし始める。
彼女は近頃、俺を着飾ったり髪型をいじったりする事に執心している。先のファッションショーでも着替えた俺を見て満面の笑みを返してくるので……まあ、可愛いものだ。
「……何やら、入り口が騒がしいですわね」
俺の髪いじりを十分堪能した様子の八百万と席で雑談に興じていたところ、彼女がそう発言した。
八百万の言葉に教室の入り口に目を向けると、高身長なメガネ男子ともじゃもじゃ頭の緑髪の男子、さらにボブカットの女子がテンション高く喋っていた。
正確には女子の方が
緑谷出久。
約1年前、オールマイトは彼──緑谷出久のヒーロー性に可能性を見たようで、自身の後継として育成しているのだ。
なぜ俺がオールマイトの弟子の事なぞ知っているかと言うと、俺の家で開催された雄英入学祝いパーティーに出席してくれたオールマイト本人からリカバリーガールと共に自身の『個性』、
リカバリーガールだけならともかく、俺にまでバレたらまずい秘密を話すのは止めて欲しかったが……。リカバリーガールの孫で信用があり、オールマイト本人を救けた過去がある事、治癒個性持ちで今後のヒーロー人生でほぼ確実に関わる人間だからだろう。
オールマイトは俺が彼の大怪我の手術に携わった事をリカバリーガール伝手に聞いてから、毎年必ず誕生日プレゼントや、その他祝い事の度に記念品を贈ってくれる程俺を気にかけてくれている。
……そのおかげで、実家には使いもしないし興味もない(勿論プレゼントを貰う時にはおくびにも出さないが)オールマイトマニア垂涎の様々な品*1が大量にあるのだ。資産価値は相当なものであるはずなので丁重な管理をしているが。
俺が内心の思考に没頭していると、気づけば首に特徴的な包帯を巻いたヒーローコスチュームを着込んだ男性が教卓に立っていた。
「君たちの担任になる相澤消太だ。よろしくね」
相澤消太。ヒーロー名はイレイザーヘッド。見た者の個性を相澤自身が瞬きをするまで使用できなくする事ができ、俺のような発動系や変形系個性相手に無類の強さを誇る。
彼は手に持った寝袋から雄英の体操着を取り出した。
「早速だが、
イレイザーヘッドはそう言い放ち、「早くしろよ」と言い残してすたすたと教室を後にした。
眼鏡を掛けた真面目そうな男子生徒が質問したそうにしていたが、有無を言わせない態度で黙殺した。クラスメイト達は困惑しており、どうすればいいかわからないといった様子だ。
「……取り敢えず、先生の言う通りグラウンドに出ようか」
「……そうですわね」
俺と八百万はそう言い合い、それぞれ体操着を持って更衣室へ向かった。
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「個性把握テストぉ!?」
「そう。中学まで君たちが行ってきた50m走やソフトボール投げなどの『個性』禁止の体力テスト8種目。それを『個性』を使用して行ってもらう」
グラウンドに出た念治たちに告げられたのは個性を使用した体力テスト*2の実施だった。
イレイザーヘッドは生徒たちを見渡すと、金髪の男子生徒に声をかけた。
「……
「67m」
「『個性』使って投げてみろ。円から出なきゃ何してもいい」
イレイザーヘッドは爆豪と呼ばれた男子生徒にボールを渡し、投げるよう促した。
爆豪は不敵な笑みを浮かべながら肩を回し、ボール投げの予備動作に入った。
「んじゃまあ……死ねぇ!」
けたたましい爆音が響くと、ボールは爆豪の掌から爆風と共に天高く放たれた。
「まず、自身の”最大限”を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
イレイザーヘッドは自身が持つスマホのような計測器を見せつけた。結果は”705.2m”。爆豪は自身の個性──『爆破』を用いて大記録を出した。
「すげー”面白そう”!」
「『個性』思いっきり使えんだ! さすがヒーロー科!」
爆豪の出した記録に対する高揚と、『個性』を思う存分使えると興奮で騒ぎ立つクラスメイト。そんな彼らを冷めた目で見つめるイレイザーヘッドはぽつりと独りごちる。
「面白そう……か。ヒーローになるための3年間、そんな腹づもりで過ごす気かい? ──よし」
瞬間、イレイザーヘッドの纏う空気が変わったのがわかった。
「この体力テストトータル成績最下位の者は”除籍処分”としよう」
「はあぁぁぁ!?」
「生徒の如何は
絶叫し、困惑しているクラスメイト。一高校教師が勝手に生徒を除籍にする──そんな理不尽はありえないなどと思っているのだろう。実際に叫んでいる。だが、念治は確信している。イレイザーヘッドの目は
入学初日であること、さらには念治が公安によって入学許可された”特待生”ということなど恐らく関係ない。この教師は誰だろうと自分の基準に沿わない場合は本気で除籍をする気でいる。
「百ちゃん。手は抜かないで、本気でやってね」
「ええ。それは勿論ですわ。念治さんも──」
「勿論。頑張ろうね」
念治は小声で八百万を鼓舞し、イレイザーヘッドを見つめる。
「デモンストレーションは終わり。ここからが本番だ。”
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No.1ヒーロー・オールマイトに認められ、10か月の猛特訓の末に彼の個性『OFA』を譲渡された僕、緑谷出久は憧れの雄英高校入学初日に人生最大のピンチに陥っていた。
『個性』使用が許可された合計8種目の体力テスト。そのトータル成績最下位の除籍……まだ『OFA』を制御できない僕にはあまりにもハードルが高い受難だった。
第1種目、50m走。
良い記録を出すには『OFA』を使うしかない。でもそうすると個性使用の反動でズタボロ。身体が壊れてしまう……!
「次。修善寺」
思考に没頭しながら膝に手を当てて呼吸を整えていると名前が呼ばれた。出席番号20番の八百万さんの後に1人呼ばれたのは修善寺くん。
つまり、出席番号21番。ヒーロー科は一般・推薦合わせて1学年40名が合格者。通常ではありえない番号だ。……男子更衣室で見たときは女子が間違えて入って来たかとひと悶着あったりしたけど、
「あの子、凄い綺麗……」
近くでぽそりと呟く良い人──麗日さんの言う通り、とんでもなく綺麗な人だ。遠目で見ているだけでも心臓が高鳴ってしまう。
修善寺くんはクラウチングスタートの姿勢をとり、スタートの合図を待っている。
「ヨーイ……スタート!」
ロボットの開始の合図と同時に、修善寺くんから陽炎のようなものが立ち上るのが僅かに見えたと思えば、彼は文字通り”スタート地点から消えた”。
「1秒27」
ロボットによって記録が読み上げられると同時、ゴールしていた修善寺くんから遅れて生じた風圧が僕たちの肌を叩く。
「なんと……!」
飯田くんが修善寺くんの記録を見て驚愕している。飯田くんの個性は足の速さやふくらはぎの突起から察するに『エンジン』や『ターボ』の類い。足が速い個性だ。対して修善寺くんが発揮した今の超人的な身体能力……増強系だろうか。
50mを1秒ほどで走るには……確か、加速度や人間の反応速度を踏まえて考えると……ざっくりと音速の4分の1。入学間もない現時点でプロヒーローに劣らないどころか、並のプロヒーローに勝るとてつもなく凄い『個性』だ。
走り終わった修善寺くんは、ポニーテールで背の高い女子とにこやかに喋っている。隔絶した身体能力に加えて、自信たっぷりで周りを魅了する笑顔。
──まるで、オールマイト。
僕なんかと比較するのも烏滸がましい。
本人から直接授かった『個性』をロクに制御できず、拳を振るう事も儘ならない僕なんかとは──。
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いくつかの種目を終え、そのどれも『OFA』を使うことができず、記録を伸ばすことができなかった。
次は第5種目、ボール投げ。
僕以外の皆は少なくとも1つはヒーロー科らしい大記録を残している。このままじゃ、僕が最下位……。
「次、緑谷」
相澤先生に呼ばれている。でも、足がすくんで動けない。
このままじゃオールマイトが僕にしてくれた事、全部無駄に──。
「落ち着いて」
ぽん、と僕の右肩に触れる柔らかな感触。振り向くとそこには修善寺くんが居た。
「し、修善寺くん……」
「そんなに肩に力入ってたら、出来るものもできなくなっちゃうよ」
修善寺くんは「ほら、スマーイル」と両手の人差し指で口角を上げ、笑顔を作った。
これまでの人生で余りにも縁がなかった美麗な笑顔を向けられ、自分の顔が真っ赤になるのを感じる。
「あ、う、うん。ありがとう」
「緊張してるのはわかる。余計なお世話かもだけど……。”今できる事を最大限に”、だよ。頑張って! 応援してるよ」
背中を優しく押された僕はボール投げの円に入る。
彼はまるでオールマイトのようだ。『個性』が似ているというだけではない。オールマイトのように……麗日さんのように僕なんかを、他人を当たり前に救けることのできる人。
背中にまだ残る優しい手の感触。あんなにも不安だった気持ちは晴れ、僕は前を見据えた。
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緑谷がやっと大記録を出した。
いつまで経っても『個性』を使わないから舐めプでもしているのかと僅かに脳裏をよぎったが……。体力テストで自分の記録を知る度におどおどとしていたのでその線は消えた。
……まさかと思ったが、続いての2投目ではっきりとわかった。まさか『OFA』の出力に体が耐えられないからだったとは。指先に『OFA』の力を集約させて叩き出した705.3mという記録の代償に紫色に腫れあがった指が痛々しい。
オールマイトが弟子に取ったというから、無個性ながら途轍もない天才か何かかと踏んでいたのに。
そもそも、なぜ『個性』を使った程度で指があんなになってしまうんだ? 仮に全力を出すと体を壊すのだったら、壊れない程度に調整すればいいだけだろうに。譲渡された『個性』の制御すら覚束ないのは一体どういう事なんだ。約1年もの間オールマイトが付きっきりで特訓したと本人が言っていたので、緑谷とマンツーマンだったのは間違いないはず。習熟訓練くらい済ませているだろうに……。オールマイトに限って無いとは思うが、まさか
緑谷が壊した指については先程、イレイザーヘッドに目線で治癒するかどうかを確認したが、首を横に振られてしまった。
恐らく、自分の意思で制御できない『個性』を使って怪我を負ったのであれば、その後のリスク……。今回で言えばこの後行われる残りの体力テストの成否を織り込んだ上での事だから途中で治癒はさせない、という事だろう。
まあ、俺もいくらオールマイトの弟子で今後の金づるとは言え、こんな自傷行為の治癒をするのは面倒だ。「困っている人を救けられれば自分はどうなっても構わない」なんて、ヒーローを何かと勘違いした思想を持っている馬鹿タレ。こう言う自己犠牲を何とも思わない人間はこのヒーロー社会、一定数存在している。
この手の輩はこちらの注意を聞きやしない。無駄な治癒をするのは御免だ。恩を売るために俺の『個性』を使うと言っても限度がある。
「次、修善寺」
「はい」
八百万は迫撃砲でボールをぶっ飛ばしたようだ。彼女はいつからか大砲やら機関銃やら、銃火器を好んで多用するようになった。……まあ、
ボール投げの円に立つ。ボールにオーラを込め、宙に浮かせる。これは”発”でもなんでもないオーラ放出・維持の技術だ。そのまま右手で指鉄砲の形を作り、そのまま浮かせたボールを指先に固定し、オーラを込める。──特に時間制限はないようだが、あまり時間をかけて必要以上オーラを込めてもしょうがないか。
充分に込めたオーラを解放し、ボールを打ち出す────!
「1530m」
「1km超え!? すっげえ!」
ボールに纏わせたオーラと、自分から放出するオーラを合わせて弾丸のように射出した。ハンターハンターのレイザーのスパイクのような感じだ。
八百万が創造した迫撃砲の記録や麗日の無限という記録には流石に及ばないがそれでもクラス3位。
残りの種目をさっさと片付けるとしよう。
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「んじゃ、ぱぱっと結果発表」
イレイザーヘッドが発表する体力テストの結果は緑谷にとっては死刑宣告にも等しかった。ハンドボール投げについては『OFA』を発揮させて大記録を出したが、その後の持久走などでは指の痛みが酷く思った結果が出せなかった。
「(除籍は……最下位は……!)」
恐る恐る目を開けた緑谷が目にしたのは、自分の名前の横に記された”21”の数字。クラス最下位。先にイレイザーヘッドが宣告していた、『トータル成績最下位は除籍』という言葉……。当てはまったのは緑谷だった。
「(ああ、終わっ────)」
「ちなみに除籍は嘘な」
「は──?」
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
ハッ、とイレイザーヘッドは下手くそな笑顔をつくって言う。
「あんなの嘘に決まってるじゃない……」
ちょっと考えればわかりますわ、と呆れた様子で発言したのは八百万百。
「あはは、ちょっとどきどきしたよね」
後ろ手に手を組んでたはは、と笑ったのは修善寺念治。
「そういうこと。教室にカリキュラムなどあるから目を通しておけよ。──それと、緑谷」
「は、はい」
「その指、治してもらえ。修善寺」
「はい。了解です」
イレイザーヘッドに呼ばれ、念治は緑谷の右手をそっと持ち上げた。紫色に腫れあがった指を診察し、数度うなずいた。
「大丈夫。すぐ治すからね、緑谷くん」
「治すって、どうやって──」
「クッキィちゃん」
念治は一瞬のうちに自身から
「わ、凄い。治った!」
「一丁上がりってね」
突然目の前で始まった怪我の治癒に驚くクラスメイト。その中でビシッと挙手をした飯田がイレイザーヘッドに質問を投げかける。
「相澤先生、修善寺君の個性は『身体強化』の類いではないのでしょうか……? いや、ボール投げの時は手も触れずに、まるで銃弾のようにボールを飛ばしていた……!」
飯田以外のクラスメイトも同様の疑問を持っているのか、一様に頷いている。イレイザーヘッドは念治の方を一瞬見て、念治が頷いたのを了承と理解して話し始めた。
「修善寺は雄英高校養護教諭──リカバリーガールの孫で、個性は『オーラ』。活力をオーラに変換し、身体強化に始まり、先ほどのような物体の射出、治癒など様々な事ができる」
「さっきの女の子はクッキィちゃんって言って、僕の個性の一部みたいなものかな。彼女を出現させて治療を行うんだ」
さらりと開示された情報にクラスが驚く暇なくイレイザーヘッドが続ける。
「そして君らも気づいているとは思うが、今年のA組は21人。1人多いのはこの修善寺が”特待生”として入学しているからだ。詳しい事はこの後か休み時間にでも修善寺に話してもらえ」
「了解です。イレイザーヘッド」
「じゃあ、解散。明日から過酷な試練目白押しだ。早く帰れよ」
連絡事項を端的に伝えるとイレイザーヘッドはすたすたと校舎に戻っていってしまった。
「えっと、聞きたい事とか色々あると思うし。取り敢えず教室戻ろっか?」
「『治癒』とかすっご! あ、私芦戸三奈!」
次々と我先にと自己紹介をしながら突撃してくるクラスメイトに内心面倒だと思いつつ、自己紹介を返していく念治。当分帰れない事を悟りつつ、にこやかに教室へと戻っていった。