杖と呪文の組み合わせ! 〜呪文が400もあるんだってさ〜   作:クッミタス

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この間久しぶりに一階層で死にました。しかも2回連続で…。800回以上プレイしてるのにね…。

悔しいので爆発耐性パークをとって核爆弾を使ってやる。


プレイ8回目

一瞬の浮遊感の後、セーフルームに転移した。

特に今回は水に飛び込んだ後で転移し、水のないセーフルームに来たので感覚の混乱がいつもよりひどくて、思わずうずくまってしまった。

 

……今回は一階層を長い時間かけて探索したからなぁ。ちょっと気持ちが疲れたかもしれない。

HPと呪文の回数を回復させたら、長めに休憩しよう。

 

体を通路に投げ出し、静かに目をつむる。

体に疲労はなく、飢えも渇きも感じない。精神の疲労を除けばいつまでも戦えそうだ。

 

やれやれ、俺は何でこんな所に囚われているんだろうな? こんなゲームは記憶にないし、小説も漫画も思い当たらない。何かの罰を受けるにしても、そんなに悪い事をして生きてきたつもりはないんだが。

 

ゴロリ、と床を転がりながら独りごちる。

……そもそも、何かをしたと言える人生は送ってないか。

俺は目を閉じて、ゆっくりと自分を振り返った。

 

 

俺は『普通』の人生を送ってきた。

小、中、高とほどほどに勉強し、ほどほどの成績だった。クラスの友達ともほどほどに遊び、ほどほどに授業をサボったりもした。日常は淡々と流れ、誰かに強く必要とされることもなければ、誰かを強く必要とすることもなかった。

ゲームやアニメは好きだった。『普通』の自分とは違い、『特別』なキャラクターばかりだったから。人並みにそういった『特別』に憧れ、だが『普通』に諦めて努力しなかった。

 

そんな風に『普通』に生きていたが、大学に入って一人暮らしを始めたあたりで段々と『普通』でなくなっていった。成績が落ち、授業をサボることも多くなり、しまいには大学を中退までしてしまった。

原因はわかっている。……心から欲しいものがなかったから。

ただ生きるだけで目的がなかった俺には、大学へ通い続けるだけのモチベーションは保てなかった。実家ならばまだ家族の注意などがあっただろうが、一人暮らしをしていた俺は手遅れになるまで何もしなかった。

そして今さら実家に戻れず、ただ惰性で暮らして……。

 

本当に、なぜ、オレはここにいる?

 

 

オレはパチリと目を開けた。そこには変わらずセーフルームがある。

何もないオレが、なんの因果でここにいるのかわからない。わからないが……。

 

戻りたいな。

 

ゲームもしたい。漫画も読みたい。テレビも見たい。うまいものが食べたい。音楽が聞きたい。布団で寝たい。朝日を浴びたい。月を眺めたい。

……人と話したい。親に謝りたい。友達がほしい。恋人がほしい。結婚して、子供を作って、家族に看取られながら死にたい。

 

オレはこんなところに居たくない。帰りたい。

何もないままで終わりたくない。オレだって何かをしたい。

 

流されるままに生きてきた。人に言われたように、人が望むように。ここに来てからも、ただ何となくクリアするべきなんだろうと思った。

でも、違う。このままじゃいけない。オレは帰りたい。『普通』の日々に。

 

セーフルームを歩き、杖を買った。三つの特殊能力から一つを選択した。杖に込める呪文を考え、組み替えていく。

 

戻る。オレは強い意志を持って二階層へ飛び込んだ。

 

 

そして死んだ。

その次も死んだしその次も。三回死んだ。

 

 

〜 雪の深淵 〜

 

三階層からこんにちは。

ここは相変わらず雪と氷の景色です。

 

……決意があってもちょっとしたことで死ぬし、軽い気持ちで潜ってもあっさり三階層に着くこともある。ここはそういうゲームらしい。納得いかねえ……。

 

頭をブンブン振って余計な事は忘れ、三階層の攻略に意識を向ける。

今は入り口の穴を落下したばかりのところ。また雪の地面と冷たい水の池があった。今回はこの辺りには敵がいないらしく、周りをゆっくり見渡す余裕がある。まあここでじっとしていても何も進まないが。

 

池から飛行して出て、少しだけ先に進む。

 

今は杖はこう。

 

杖名:杖5

呪文:二倍呪文×2 ライト 発掘ボルト×2 スパークボルト

シャッフル:あり

同時詠唱数:1

詠唱遅延:0.10秒

再装填時間:0.47秒

マナ最大値:380

マナ回復速度:110

呪文スロット数:8

拡散:3度

 

ライトはほかの呪文を光らせる呪文。これによってスパークボルトが光り、遠くまで照らしてくれるのだ。

そして発掘ボルトだが、

 

呪文名:発掘ボルト

タイプ:放射物

マナ消費:0

ドリルダメージ:8

詠唱遅延:0.02

再装填時間:-0.17

 

データはこの通り。

これは杖の先にドリル状の力場を発生させる呪文らしい。

これ単体だと「発掘ドリル」の名の通り、すぐ目の前の壁を掘ることにしか使えない。

だが一番大事なのは、再装填時間にマイナスがついていることだ。これにより杖の連射速度が大幅に上がった。

詠唱遅延はついているから、その分遅くなるが……そこで二倍呪文だ。これは本来なら二つの呪文の間に発生する詠唱遅延時間をゼロにして、同時に呪文を唱えることができる。

呪文の順番がシャッフルしてしまうのが難点だが、まあ気になるほどの問題はなかった。

今回はこの杖で三階層へ挑戦だ。

 

それと手に入れた特殊能力は[杖レーダー](近くの杖を感知できるようになる)と、[念動力キック](あたらしい念動力を得る)だ。

杖レーダーはともかく念動力キックはどういうものか取得するまでわからなかった。でも名前がなんかかっこいいから取得してみた。

セーフルームの石像に対して使ってみてわかったのだが、これは一度使うと物体を体の前に引き付け、二度使うとその物体を射出することができるらしい。

この石像を持っていけば、質量攻撃で敵を潰せるかもしれないな。石像を盾にもできて一石二鳥を狙える。

 

 

オレは雪と氷の上を飛びながら進んでいる。

なぜ飛ぶのかと言われれば、歩いて進むよりも敵からの攻撃が当たらないからだ。

飛び続ければ、飛行用のスタミナ? がなくなって飛べなくなるが、地上で2秒もすればすぐ回復するので、今では移動は必ず飛ぶようにしている。

 

と、敵がきた。

 

クラヌヒーシが2体、リンッキヒーシが1体だ。

コイツラは人型の敵で、背中にジェットパックを背負い、空を飛んで襲いかかってくる。しかもこちらは飛び続けるとスタミナが切れて飛べなくなるのに、ヤツラはずっと飛び続ける。許せねえよ……。

攻撃方法はクラヌヒーシは火の玉を、リンッキヒーシは銃弾をそれぞれ撃ってくる。狙いはかなり正確で、ぼうっとしていたらマジでハチの巣だ。

 

オレはヒーシどもが視界から外れないようにしながらもふらふら空を飛んで後退する。

上昇し続ければその間は敵も狙いが追いつかないが、すぐにスタミナが尽きて墜落する。敵の射撃のタイミングとスタミナ管理に気を使いながら空を飛ぶ。

……なんてことは当然出来るわけもなく、何となくふらふら飛んでいるだけだ。そして運が良ければ攻撃をかわせるし、運が悪ければ当たってしまう。

 

「痛みが無くて良かったよ!」

 

杖で狙いをつけて、呪文を撃ち出す。当然これも正確にとはいかず、そこそこハズレるが……そこそこでも当たれば、HPはこっちの方が多い。

数発食らったが、敵は全滅した。

 

一階層、二階層とは敵の質が違う。にも関わらず、得られる金塊は一体につき一つだけだ。納得いかねえ〜。……はぁ。

 

気を取り直して探索を続ける。

三階層は広い。壁や地面が遠く、空いている空間が広いためにそう感じる。そして壁がないという事は障害物がなく視界を遮るものがないということ。

第三層の最大の問題はそれだ。

 

……火の玉が飛んできた。

幸いにも飛行して移動していたので当たることはなかったが、敵の姿が見えない。

そう、こちらからは遠い場所は暗くて見えないのに、敵からはこちらの場所が把握できるようなのだ。

銃弾が飛んできた方へ移動し、距離を詰める。……ようやく敵を確認した。さっきも現れたクラヌヒーシが一体だ。火の玉をよけながら杖を向けて、肉塊にかえてやった。……人型のヒーシだと、文字通り肉塊なんだよなあ。グロいしクセえし、夢でなければ吐いてたな。さっさと先へ進もう。

 

実は今回は二階層の壁という壁を掘りまくり、金を得ることに成功している。なんと3000$以上持っているのだ。これもチェーンソーの呪文が出てきてくれたおかげだな。次回以降もぜひ出てきてもらいたい。

そういうわけで危険を冒して敵から金塊を得る必要はなく、オレは探索よりも進む事を優先するのだった。




アンケートに記入いただきありがとうございます。
黒い太陽まで行ったってマジすか。ワタシ、全ボス撃破もオーブ全回収もしてません…。ニワカですいません。
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