無論、アニメシリーズは楽しませて頂きました。
~乙女大乱~最終席より
ED後
宴も果てて………。
……。
…桃香は荒野に立っていた。
そう、荒野。帝都洛陽の郊外でありながら、荒れ果てた平原。
「世の中こんなに荒れちゃって…曹操さんじゃ無いけれど、やる事は山積みね」
左右に立つ妹たちに、そして自分自身に問い掛ける様に言う。
「あのウワサ、もしも本当だったらなあ…」
昨日の祝勝会。
何時の間にか、出席者の間に、不思議なウワサが広まっていた。
誰が最初に言い振らしたのか、そんな事すら不明な。
普通なら“流言飛語”の類として切り捨てられるだろう、
まして、内容が内容だった。
「貴女は信じているの?あんな与太話」
華琳ならば言いそうだ。
「信じたい、でしょうか」
そう答える顔は、日頃の「天然」ぶりよりも「純粋」と表現したかった。
「こんな世の中は、誰かが変えなくっちゃいけないんです。
力の無い人たちが虐められる事の無い、みんなが笑って暮らせる世の中に」
「その「誰か」に自分が成ろう、とは貴女は思わないの?」
挑発とすら言えそうな問い方。
「分りません。
でも「誰か」が「それ」をしなければいけないんです。
そして多分、私も何かをしなければ」
「それで」
「だから、信じたいのかも知れません。「天の御遣い」のウワサを」
「厄介ね」
華琳は心底、厄介そうだ。
「貴女みたいな人が、そう言うくらいだもの。
民衆の間に「天の御遣い」を求める声は大きく広まっているでしょうね」
「だったら、大いに利用できそうね」
何時の間にか雪連が来ていた。
「それが厄介なのよ。
仮に「天の御遣い」と民衆に信じられそうな「誰か」が出現したら、少なくとも貴女には渡したくないわね」
「同感だわ」
無論、雪蓮としては、完全に華琳とは逆の意味で、だろう。
「でも、私は来て欲しい。
この世の中を変えられる人に。
その人と1緒に私は、苦しんでいる人たちを助けたい」
「だったら…私の邪魔をしないで」
華琳もまた、何時も桃香をからかう様子よりは真剣だ。
「あら、私のところに「天」が来るかもしれないのに」
茶々を入れる雪蓮。
「貴女も言うわね…あれは?」
桃香、華琳、雪蓮は同時に見た。
「青天白日」の明るい空なのに、明らかに光り輝く流星。しかも、
「近付いて来る?そんな」
困惑の上から取って代って、得物を見付けた顔に成って行く華琳。
「これは面白く成りそうね」
本当に楽しそうな雪蓮。
「本当に、本当に来てくれるのですか?この世の中を…変える事が出来るんですか?」
純粋きわまる感動の桃香。
そして、光り輝く流星は、乙女たちの目前に落下して………。
……。
…純白の(この「時代」では)見慣れない服装の少年が、ヒックリ返っていた。
「ここは何処?私は誰?いや、俺は北郷一刀だ。
しかし、ここは『聖フランチェスカ学園』なのか?」
改めまして、アニメシリーズ『真・恋姫†無双 乙女大乱』全12席には、楽しませて頂きました。
*
発掘しました旧作からの再投稿は、とりあえず此処までに成ります。
これからはまた、新しい短小編をポツリポツリと入力して行く積もりです。
その為、また不定期投稿に成るかも知れませんが、ご容赦下されば幸いです。