短小編集(小ネタあれこれ)   作:高島智明

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再び、色々な『原作』の2次創作を再開いたします。


『原作』あれこれ(その2)
G・Aと「元」王(原作:日本国召喚)


その時、とある刑務所の受刑者用食堂のテレビは特集番組を放送していた。

 

「神聖ミリシアル帝国」の沖合で発生した「グラ・バルカス帝国」海軍との海戦の模様だった………。

 

……。

 

…強大な戦艦グレードアトラスターを旗艦とするグラ・バルカス艦隊は”この”世界の連合軍艦隊を圧倒していた。

 

だがしかし「日本国」海上自衛隊の1群が参戦すると、急転が起き始めた。

 

先ずは、イージス艦のスタンダード・ミサイルと各護衛艦の艦対空システムによって、空母艦載機が撃滅された。

続いて各艦から発射された艦対艦ミサイルが、グレードアトラスターの巨砲すらアウトレンジする遠距離から次々に命中し、旗艦を除く中小艦艇を片端から大破させていった。

グレードアトラスターも小火器を破壊され、甲板上や上部構造に火災を起こしていた。

それでも主砲やエンジンは健在だったが、レーダー画面は相変わらず真っ白で、巨弾も明後日の海面に水柱をあげていた。

 

更に、各護衛艦から新たなミサイルが発射された。

そのミサイルはグレードアトラスターの手前でパラシュートを開いて着水すると、何かが水中を進み巨艦の喫水下に到達した。

衝撃、そして浸水が襲い掛かる。

それはアスロック、誘導魚雷を弾頭とする対潜ロケットを改良した水上打撃装備だった。

グレードアトラスターに関する情報に接し、万が一の対決に備えた改良だった。

参考にされたのは戦艦「大和」の最後だ。

大和も姉妹艦の「武蔵」も、空からの魚雷攻撃で沈んだのだ。

 

その万が一の改良が、役に立ってしまっていた。

更に、静粛に忍び寄った潜水艦も誘導魚雷で狙い撃った。

度重なる打撃に、さしもの巨艦も遂に傾斜し始めた………。

 

……。

 

…この特集番組に見入る視聴者の中に、とある受刑者が居た。

 

ハーク・ロウリア。元はロウリア王国の王だった。

だがしかし、隣国クワ・トイネ公国を侵略したとき、日本国の介入によって王国は敗れ滅びた。

 

ハークはクワ・トイネにある都市ギムでの虐殺、その他の犯罪を行った武装勢力の首謀者として逮捕され、日本国の裁判にかけられ、無期拘禁刑に処せられた。

かつての彼の王国は分裂した小国に成り果て「亜人差別の根絶」をはじめとした講和の下での再出発を余儀なくされた。

 

そしてハークは、1人の受刑者としての日々を送っていた………。

 

……。

 

…傾斜する巨艦。

 

やがて海上自衛隊に救助された生存者を前に、語り掛ける者が居た。

「我々も転移国家だ。

転移して最初に接触したのがクワ・トイネでは無く、パーパルディア皇国とかだったら、我々も貴方たちと同じ運命に落ち込んでいたかも知れない。

その意味では、同情を禁じ得ない。

だが、貴方たちは遣り過ぎた。

今の貴方たちは、ロウリアやパーパルディア、なにより貴方たちが誰よりも憎むレイフォルと同様な侵略国家に成り果てている」




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