本文中にもある通り、無人機がどうして、搭乗者からの「力」の供給も無しに作動出来るのかに疑問を持っていました。
そんな折『サクラ大戦 活動写真』よりインスパイアを受けました。
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『Re:ひと時の帰郷』
以前に投稿致しました『ひと時の帰郷』の後日談に成ります。
物言わぬ友よ(原作:サクラ大戦 熱き血潮に)
「ど、どういうことだ!?脇侍どもが活動停止するとは……」
霊子甲冑「光武」紅蘭機から霊力の光が放たれた瞬間、襲い掛かろうとしていた魔装機兵たちが停止していた。
それは、魔装機兵の秘密に直結していた。
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そもそも魔装機兵、それも無人機がどうやって作動していたか。
魔装機兵は「怪蒸気」とも呼ばれるように、蒸気機関を搭載していた。
だが、蒸気機関にプラス「妖力」が加わってはじめて作動していたのだ。
しかし、その妖力の源(みなもと)は何だったのか?
例えば霊子甲冑は、搭乗者の「霊力」が蒸気機関にプラスされて作動する機械だ。
しかし、それ程の高い霊力の持ち主は、女性それも年若い乙女に多いとされる。
それが、男の多い黒之巣会の搭乗者たちにどうやって魔装機兵が操れていたか。
成程、彼らは常人よりは強い妖力の持ち主だっただろうが、それでも其の力は足りていたか。
まして、魔装機兵の多くを占める脇侍は無人機なのだ。
実は、魔装機兵とは「降魔兵器」の1種だった。
その内部には、小降魔が閉じ込められており、その妖力を吸い取っていた。
かつての降魔戦争の際に巨大降魔こそ尊い犠牲の上に封印されたが、ネズミやカラス程の大きさの小降魔は帝都が帝都である限り、どれだけでも存在する。
だからこそ「帝国華撃団」は結成されたのだが。
そうした小降魔を、黒之巣会は捕らえて魔装機兵に利用していたのだ。
尚、魔装機兵の1種とされている「神威」だけは、厳密には其の正体は霊子甲冑「王武」その搭乗者は「帝国陸軍対降魔部隊」にも選抜された霊力の持ち主だった。
「魔装機兵」とは「降魔」の妖力による兵器だった。
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だからこそ、霊力で戦う帝国華撃団の霊子甲冑による攻撃や防御が、通常兵器の通用しない魔装機兵に有効だったのだ。
そして、覚醒した霊力を浴びて内蔵されていた小降魔が浄化された時、魔装機兵は動力の切れた只の機械と成っていた。
そうしたことは驚愕する黒之巣会の首領にも、見守る華撃団の隊員たちにも今は分からない。
只、大神隊長の激励が李紅蘭を再び立ち上がらせていた。
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Re:ひと時の帰郷(原作:理想のヒモ生活)
「ただいま。アウラ」
無事に地球から3度目の転移を果たした善治郎は、1息の休息を取ると持ち帰った「お土産」の活用を始めた。
先ずは、しっかりと内ポケットにしまい込んで来たUSBメモリだ。
”それ”をパソコンに挿入し、記録してきた情報を開示する。
例えばポンプだ。
降水による水資源と「ポトシ銀山」に代表される鉱山資源に恵まれたカープァ王国だが、その裏面としての坑道の水没は、もう慢性的とすらいえる課題だった。
その解決策として、ポンプの技術情報が期待されていた。
無論ポンプの実物も買い込んできたが、カープァ王国の技術水準でも再現可能な様な、手動式の簡易ポンプの情報も、しっかりUSBに記録してきた。
これは、1例に過ぎない。
今回は何が有益な情報か、言わば試行錯誤の上で、本当に有益な情報が選択されていた。
こうした情報が、新たに買い込んで来たインクカートリッジやプリント用紙によって再起動したプリンターから出力され、やがて実現化にあたる技術者に渡されるだろう。
無論、例えば「ペニシリン」の製造といった高度な専門技術を要するものは、回避している。
それでも善治郎の「ひと時の帰郷」からの手土産は、カープァ王国に貴重だった。
1例を挙げれば「ビー玉」だ。
元の世界では「1つかみ幾ら」のオモチャでも、この異世界、特に双王国では1個が金貨50枚の価値がある「宝玉」だ。
双王国のシャロワ王家の王族の手に渡れば、高度な魔道具をいとも簡単に作り出すことが出来る。
実の処、ビー玉と適当な報酬を渡せば手に入るのならば、欲しい魔道具などカープァ王国にも幾らでもあった。
只、最初に善治郎が持ち込んだビー玉の数には限りが在っただけだ。
こうしたことは、1例に過ぎない。
こうしたメリットと、貴重な王配を危険にさらすデメリットを、勘定にかけた末の結論としての「ひと時の帰郷」だった。
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