とあるプラントの建設事情(原作:日本国召喚)
この日、クイラ王国の某所に於いて、アルミニウム精錬プラントの竣工式が行われた。
無論、異世界転移してきた日本国の技術によってである。
転移前、既に日本国では、アルミニウムは原料資源であるボーキサイトからの精錬では無く地金の輸入に頼る様に成っていた。
これはこれで、アルミニウムの精錬には多量の電力を必要とし地金輸入の方がコストが安い、という事情もあったのだが、アルミニウムの生産国など無い異世界に転移してしまうと、そうも言ってはいられない。
幸い、プラント建設技術は残っていたため、例によってボーキサイトという埋蔵資源が存在したクイラにプラントを輸出して、そこからアルミ地金の輸入を受ける事に成ったのである。
当然ながら隣接して発電所も建てた。
これは1例に過ぎない。
多くの先進工業国の存在した元の世界に於いて日本国は、第1次産業の産物、つまり資源を輸入しさえすれば国内で全てを生産出来た訳では無く、第2次産業の産物、つまり工業製品に於いても少なからず輸入に頼っていたのだ。
それらを全て、国内と新たに国交を結んだ国に建設するプラントで供給して需要に応えなければならなく成ったのだから、暫(しばら)くはテンヤワンヤだった。
これでもクイラ等の資源提供国に恵まれ、さっさと国交を結べただけ、まだマシというべきだった。
こんな事情を1方に抱えていながら、ロウリア王国、パーパルディア皇国、魔王、グラ・バルカス帝国と次々に戦争に成ったのだから、実は決して楽に連勝していただけでは無かったのかも知れない。
何処かで冷汗を掻(か)いた人も居ただろう。
クイラ王国その他に建設されたプラント、そして其れらと日本国を結ぶ交通インフラ、それらは日本国にとって戦争とも成れば弱点に成り得ただろう。
だが、それらを攻撃して成功出来るだけの文明を持った国家は、この世界には転移国家を含めて存在していなかった。
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誰も知らなかったニアミス(原作:サクラ大戦 荒野のサムライ娘)
将来の海軍士官を教育する学校での課程の仕上げは、卒業直後の遠洋航海である。
練習艦に士官候補生を勤務させ、数ヶ月から長ければ1年、航海させて海軍とは何かを頭と体の両方から学ばせる。
戦争の時代で無ければ、遠く海外まで航海させ、海軍軍人とは外交官でもあることを学ばせる。
この年度も例外なく、候補生たちを乗せた練習艦隊は、太平洋を渡った。
アメリカ合衆国サンフランシスコ。
この日、独立記念日の式典に、はるばる東洋の島国から訪問した将来の海軍士官たちが招かれた。
大河新次郎も、その1人だった。
席上、新次郎は何かを感じていた。
彼自身には自分に霊力があること、その為、賢人機関に目を付けられていることは未だ知らない。
したがって、何らかの違和感を覚えただけだった。その時は。
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その頃、ゴールデン・ゲート・ブリッジ。
ジェミニ・サンライズがフワニータ・カッシングを救っていた。
我知らず全開と成ったジェミニの霊力が、何者かと共感したことに、彼女は気付いただろうか。
大河新次郎とジェミニ・サンライズ。
2人の出会いは、1年後、紐育でだった。