短小編集(小ネタあれこれ)   作:高島智明

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異世界に於ける外国人事情(原作:日本国召喚)

異世界への転移前、既に日本国では少子高齢化に伴って労働力に於いて外国人に頼り、また経済の1部分を外国人観光客によるインバウンドに頼る様に成っていた。

 

だがしかし転移の直前、まるで何かの前兆の様に其の多くが帰国しており、そして再び来日することなど不可能に成っていた。

当然の結果、この世界で新たに国交を結んだ国々から、新たな”外国人”を招かねばならなく成っていたのである。

 

実の処、転移以前から異世界での言うところの人間族しか現実には居ない元の世界に於いても、外国人排斥と受け取られかねない論調が存在しており、まして此の世界には亜人とも呼ばれ、例えばロウリア王国などでは差別される存在が在った。

 

幸いにして、転移前から所謂(いわゆる)2次元メディアに於いては、獣人、エルフ、ドワーフ等に親しむ文化が広がっており、こうした文化に馴染んだ若い世代ほど”亜人”と呼ばれる人々にも拒否感は無かった。

 

1例を挙げれば、馬の獣人の若い女性は1部の人々にたちまち人気を得て、あっという間にアイドルユニットが結成された。

1方で、馬の獣人はレーサーとしても受け入れられたが、やはり若い女性のアイドル扱いは別格だった。

とあるメディアミックス作品の影響である。

このことをクワ・トイネ公国を治める長命のエルフなどは知ったかどうか、知って微笑したか苦笑したかは、公式記録には残っていない。

 

これは極端な例だが此れに限らず、身体能力に優れた獣人、長命なだけあって経験値が高く身体的にも現役に耐えられるエルフ、力強いドワーフ等が、それぞれの得意分野を中心に採用され、労働力を提供していった。

特に、元の世界では空想上の存在だった魔法を使える人材は、種族に関わらず歓迎された。

無論、人間族も多くが日本国に労働者としてやって来た。

むしろ、人数的には最も多い種族だったかも知れない。

 

無論、逆の例も在る。

例えば、鉱業従事者として優れたドワーフは地下資源に恵まれたクイラ王国では需要が高く、隣国クワ・トイネ等からの出身者等で供給を補っていた程だった。

多くの資源をクイラからの輸入に頼る様に成り、その反面、少なくないプラントを輸出する様に成っていた(例えばボーキサイト産地の近隣にアルミニウム精錬プラントと発電所を建設したりしていた)日本国としても、ドワーフの鉱業従事者にはクイラの資源産地で活躍してもらった方が都合が好かったりした。

 

こうして、少なくない此の世界の人々が、日本国で働く様に成っていった。

特に食料に恵まれ人口の多いクワ・トイネは、食料のみならず労働力に於いても有力な供給国だった、種族に関わらず。

 

また、為替レートや交通インフラ其の他の問題が解決すると、日本国の進んだ科学技術などに関心のある人々等が、インバウンドとして訪れる様に成っていった。

 

こうして、この世界でも多くの”外国人”が日本国を訪れ、また滞在する様に成っていた。

だがしかし、それまでには時間も必要とした。その間がテンヤワンヤだったのである。

そして其の間に日本国は、この世界の覇権主義国家との、何回かの戦争を経験しなければならなかった。




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