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ギーシュの父グラモン元帥が『烈風の騎士姫』に登場するナルシスと同じ人物だという説が1部には存在します。
例えば、本サイトの『わたしのかんがえたかっこいいるいずさま』(作者:Leni)がそうです。
(勝手ながらLeni様には、エールを送られて頂きます)
そうすると、ルイズたち姉妹とギーシュたち兄弟は「幼馴染み」ということに成ります。
残念ながら『原作』には、明確にそうだとする描写が発見出来ませんでした。
15歳に成ったルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはトリステイン魔法学院に入学することに成った。
ラ・ヴァリエール公爵領を離れて馬車で数日、到着した学院の門を、多くの新入生がそうである様に期待と不安を持ってくぐった。
右を向いても左を向いても、知らない顔ばかり。
そうで無くとも、ルイズには大きな不安が在った。
どんな魔法を使おうとしても、何故か”爆発”という結果に成るという不安が。
そうして、キョロキョロとしているうちに、ようやっと見知った人物に声をかけることが出来た。
父母の旧友の末息子であるギーシュ・ド・グラモンである。
先方も、見知った顔を探していた様子で、幼馴染みの声掛けに応えた。
暫く見ないうち、昔からのキザっぷりに、どうやら磨きがかかっていたが………。
……。
…何時しか、幼馴染みとも、何故か微妙な距離が出来ていた。
いや、理由は分かってしまう。
「ゼロのルイズ」
何時しか、そんな不名誉な2つ名で呼ばれる様に成っていた。
貴族の証である筈の魔法が成功しない。
その残酷な事実は、ルイズを追い詰めていた。
根は気の好いギーシュは、完全に幼馴染みを見捨ててはいない。
だが、学院で出来た恋人を優先する様に成っていた………。
……。
…その時が来た。
「使い魔召喚の儀式」
これも失敗したら…ルイズにとっては正念場だった。
召喚自体は成功した。
だが、現れたのは”平民”の少年だった。
同級生たちは「ゼロ」に相応しいと嘲笑って背を向けた………。
……。
…翌日。
「諸君!決闘だ」
何と、その使い魔の少年にギーシュが魔法を振るう事態に成っていた。
「もうやめて、ギーシュ」
「いや、幾ら幼馴染みの君の頼みでも聞けないね。こいつは平民の分際で貴族に逆らった」
だが「青銅」のメイジが余裕を見せて錬金した青銅の剣を取った瞬間、1方的な制裁だった筈が逆転した。
次々に錬金される青銅の戦乙女を、まるで伝説の勇者の様に切り伏せていく。
遂に錬金した限りの全てのゴーレムを失うと、根は気の好い「青銅」のメイジは、潔く杖を手離し空いた手を握手の為に差し出した。
以後、ルイズの使い魔である平賀才人に1目置く様に成ると、次第にルイズとも幼馴染みの態度を取り戻す様に成った。
自分までハブられるのが怖かったと、素直に認めたものだった………。
……。
…決定的に成ったのは、ルイズが「虚無」に目覚め、アルビオンとの戦いで大きな決定的な功績を上げたことだった。
元帥の息子は、心底から「虚無」との幼馴染みであったことを名誉に思い、歓喜した。
何時しか、才人とも親友に成っていたこともあり、素直にルイズを讃えていた。
無論、恋人とは別である………。
……。
…極め付けは、才人がアルビオンとの戦争で殿(しんがり)を務めて行方不明と成った時だった。
ギーシュは才人を讃えて、青銅の像を作った。
それだけで無く、純粋に幼馴染みとしてルイズをいたわった。
丁度、父グラモン元帥ことナルシスが、かつてルイズの母カリンことカリーヌに接した様に。
そして、才人との再会と再びの契約を、心から祝福した………。
……。
…幼馴染みであり男女を越えた友人が「元」使い魔と旅立つとは、未だ知らない。