したがって、3次創作と成ります。
Lilyala様よりは、温かい御許しを頂いております。
真に勝手ながら、Lilyala様には応援のエールを送らせて頂きます。
俺こと赤城光は、今、困惑していた。
この迷宮の在る異世界に来て初めてなくらい。
何故なら、元の世界に居る筈の婚約者が目の前に居るからだ。
「何故、君が此処に居る?」
「あら、ご挨拶ね」
彼女の言い分はこうだった。
突然、連絡が取れなくなり資産の半分が贈られてきた。
何が起こったかと訪ねてみれば、自室には居らずPCに怪しい画面が開きっ放し。
その画面を確かめてみれば…
「私も見せてもらったことがあるわよ、あのラノベ。
それにしても、こんな面白そうな世界に、何も言わず1人切りで行ってしまうなんて」
「だけど君は…」
「あら、私はあなたのパートナーとして、そんなに不足だった」
返答に困った。
後ろを振り返ってみると、俺のパーティーメンバーたちが、疑問と不安の様子で見守っていた。
「主様。この御方は?」
1番奴隷として代表し、グロリアが訊(たず)ねてきた。
「ふ~ん、主様。やっばり奴隷ハーレム?そんなに私じゃ不足だった」
「い、いや、これは…」
「主様?」
もはやカオスだ。
仕方が無い。
「彼女は、俺の元の国に居た、俺の…婚約者だ」
「「「”奥様”がいらっしゃたのですか?!」」」
俺のハーレムメンバーたちが、声を揃(そろ)えて驚愕した。
「い、いや。結婚する予定だっただけで、未だ結婚していなかったし、それに俺は彼女を置いて此の国にやってきた」
俺の奴隷ハーレムたちが、見たことも無いジト目に成っていた。
「そんな御方だったとは…」
誰かが呟いた。
どうフォローするかと思っていると、彼女が更に声を掛けてきた。
「それにしても面白い世界じゃない。迷宮、盗賊、魔物そして冒険者に探索者」
言われて鑑定してみると、探索者LV5だ。
つまりは既に、迷宮に入って何体かの魔物を倒している、とういうことに成る。
「まあ、未だにボーナス装備頼りだけどね。
そうして日々を送っていたら、ミツル・アカギとかいう、どこからかから来た冒険者が迷宮を討伐した、という噂を聞いて訊ねてくれば、やっぱりだったわ」
「だけど君なら…俺より優秀な君ならば、あの世界にもっと貢献出来た筈じゃなかったのか」
「あら、あの世界を捨てて、自分だけ此の面白い世界に来た人に言われたくないわよ。
それに…私が、ただ優秀な人だから、あなたと婚約してたと思っているの。
あなたが居た方が、面白いと思ったからじゃない」
降参だ。受け入れるしか無いのだろう。
俺は、後1枠だけ残っていたパーティーメンバーに彼女を入れ、今暮らしている家に戻った。
ワープしながら考える。
どうせ、後1人パーティーメンバーは加えて、これから育成する積もりだったのだ。
それが、彼女でも好いだろう。
それに、彼女と俺と女奴隷たちとの関係が、これからどう成っていくかも成り行き次第だ。
そう思いながら帰宅すると、奴隷たちの態度が微妙に成っていた。
俺と彼女に遠慮するような態度を見せるのだ。
挙句には、夜は俺たち2人だけにさせられた。
翌日から、彼女を入れたフルメンバーで迷宮に向かう。
これから、彼女を何のジョブに就けて成長させるか決めなければならない。
そうしたら彼女が
「魔法を使ってみたいな」
などと言いだした。
成程、俺の外にも魔法使いが居て2人態勢の火力を使えれば、迷宮討伐も今より楽に成るだろう。
それに、インテリジェンスカードをチェックすれば冒険者の俺が魔法を使えるのは内密にしている。
彼女に魔法使いの装いをさせれば、魔法で戦う処を見られても問題ない。
だがしかし…
それには危険を乗り越えなければならない。
俺自身、自分で命を絶つ処だったのだ。
けれども、彼女は楽観的だった。
俺たちパーティーは、1階層にコボルトの出る迷宮に移動した。
万に1つの場合に備えて、彼女の口にMP回復の為の強壮剤を含ませ、コボルトLV1を瀕死に成るまで嬲ってから嗾(けしか)ける。
「『MP全解放』」
コボルトが弾け飛び、彼女がクタリと崩れ落ちた。
「おい、大丈夫か」
直ぐに、ゴクリと丸薬を飲み込む気配がして、彼女の眼が光を取り戻し立ち上がった。
「大丈夫よ。ウォーターウォール!」
水の壁が出来た。
その日は、彼女の魔法を加えた戦闘を模索した。
竜人族のグロリアには、俺と彼女の2人分のボーナス武器である聖剣を両手に持たせてもみた。
悪くない。
明らかに、魔物の殲滅速度に変化が現れていた。
迷宮を出ると防具商人と武器商人の処で魔法使い向けの装備を買い込んだ。
(悪くないな)
パーティーメンバーとしては、やっていけそうだ。
後は、彼女と俺と”彼女たち”との関係性がどう成るか。
これはやはり、成り行き任せしか無さそうだ。
それに、俺はいずれ貴族に成る。
そうすれば、相続させる地位や財産が出来る。
それを誰に相続させるか。
普通ならば、結婚して生まれてきた子供に相続させるだろう。
そうなれば、異種族で子供の出来ない奴隷ハーレムのメンバーたちとは別に、人間族の結婚相手を考えることもあるかも知れない。
それが、彼女でも好いかも知れなかった。
(案外、彼女が居ても好いかも知れないな)
そんなことも思ってみた。