短小編集(小ネタあれこれ)   作:高島智明

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本文中に「ピクシブ百科事典」を参考とした部分が在ります。


思い出の先生(原作:ウルトラマンメビウス)

その日。

桜ヶ丘中学校の校舎の屋上では、とある年の在校生だった、成長したかつての子供たちが集まり、クラス会が開かれていた。

 

集まった同級生たちの話題は当然の様に、クラス担任だった不在の人物に向いた。

そのかつての担任教師、矢的猛は、

「皆には会えない」

と、とある人物には伝えていた。

 

その人物とは、GUYS隊員ヒビノ・ミライことウルトラマンメビウスの人間態である。

矢的猛その実態は、かつて地球を守ったウルトラマン80の人間態だった。

当時の80こと矢的は教育を通じて子どもたちから怪獣の発生原因となるマイナスエネルギーを生み出す要素を排除するため教師と成った。

だがしかし、激化する怪獣との戦いに専念するために教師を辞めざるをえなかったことを今でも悔やんでおり、教え子たちに合わせる顔が無いと思っていたのだ。

 

クラス会に行けないことを謝ってほしいと矢的に頼まれたミライだったが、新聞で80が地球に来ていたことが報道されていた。

矢的の正体がウルトラマン80だと思っている教え子たちは、恩師に会えると期待しクラス会を企画したのだ。

それなのに「矢的は来ない」とはとても伝えられないまま、クラス会の当日を迎えてしまったのだった。

 

クラス会を楽しみながらも、恩師が来ないことを残念がる教え子たち。

その目前に、硫酸怪獣ホーが出現した。

 

怪獣ホーに立ち向かうウルトラマンメビウス。

苦戦するメビウスを援護するべく、矢的は80に変身した。

その姿を、矢的の教え子たちが屋上から目撃した。

 

あれはウルトラマン80!俺たちのウルトラマン!俺たちの先生だ!

 

矢的の教え子たちは口々に叫び、

「先生ー矢的先生ー」

と、呼びかける。

 

マイナスエネルギーから生まれた怪獣ならば、と80が浴びせたバックルビームを怪獣ホーは浴びた。

何故か、ホーは80には抵抗するそぶりすら見せず、ビームを浴びて浄化されるように消失して行った。

 

ホーの消失を受けてメビウスと飛び去ろうとする80に、矢的先生の教え子たちが叫んだ。

口々に自分がどんなに成長したか、を叫び恩師へと呼びかける。

 

そして「矢的先生 思い出をありがとう」と書かれた横断幕を広げて、歌声を上げた。

 

 仰げば尊し 我が師の恩

 教えの庭にも 早幾年(いくとせ)

 思えばいと疾(と)し この年月

 

それ以上は不要だった。別れのフレーズなどは。

代わりに恩師へと呼ぶ声を振り絞る。

「先生ー矢的先生ー」

その声が届いたか、ウルトラマン80は変身を解いた。

 

陽の傾く桜ヶ丘中学校の校門を前に、矢的猛は傍らのヒビノ・ミライに促される様に歩みを進める。

その校舎の屋上では、教え子たちが待っていた。




「仰げば尊し」の歌詞ですが、この場面では歌い出しだけで成立していると思いました。
最後のフレーズを歌ってしまっては逆効果に思えて、ここだけ改変しました。
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JASRAC楽曲ですので、作品コードを入力致します。
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