目が覚めたら禪院直毘人   作:余裕T

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第二話

ナナミンと合流した俺達はすぐさま目的地へ向かった。

この3人の中で1番緊張しているのはもちろん俺である。そんな俺を"あの禪院家の当主でもこんなに緊張するものなのか“と禪院直毘人の素を知らないナナミンは気遣うように、普段の禪院直毘人と接したことのある真希は"やっぱり今日のこいつは変じゃないか?"と疑うように見ていた。

 

そんな視線をよそに俺はすでに陀艮の倒し方を考えていた。

陀艮は作中では特級呪霊と呼ばれる最上位の強さを誇る呪霊の一角だ。使える者が少ない領域展開を使えるというのも俺らとじゃ格が違う。

ではどうやって倒すのか、、、

それはパパ黒こと伏黒甚爾をあてる作戦だ。オガミ婆により降霊させられた彼は、本来ならありえないのだが、オガミ婆の孫?である器の精神を肉体で乗っ取るという化け物じみたことをしている。

そんな彼の特徴として意識がないために本能で戦い、その矛先は常にその場の1番強いものに向くというものがある。

原作の流れでは俺らより遥かに強い陀艮に向かい、そのままボコボコにしていた。

学生時代の五条悟と張り合えるぐらいのフィジカルなので原作同様、陀艮どころかその後に来る漏瑚も倒せるのではないかと目論んでいる。

、、、原作崩壊は待ったなしだな。

俺らはできる限り時間を稼いで離脱だ。

なぜ逃げないのか?ーーそれは伏黒恵を死なせてはならないからだ。彼は地雷すぎる。主に宿儺方面で。

 

 

 

 

*****

 

 

 

駅のホームから駅構内にある広場に向かう階段を上がっていくと、段々と呪霊の気配が大きくなってきた。

 

「!!   七海さん」

 

「えぇ」

 

流石に3人とも気づいているようで、すばやく駆け抜けて行く。が、流石に止めさせてもらおう。

 

 

「お前ら!!  ここからは慎重に敵がどのような奴なのか、それを見極める方が先だ」

 

「あ、あぁ 分かった」

 

「しかし、まだ距離はありますよ?」

 

「別に慎重になりすぎても損はないだろう。 バレないように近づくぞ」

 

 

真希とナナミンは困惑しながらもなんとか納得してくれた。

これが当主様の権力だよ。 フハハハ!! とりあえず時間稼ぎは成功だな。

 

そのまま柱の影に隠れながら進んで行くと、ついに広場に出た。ここでも時間稼ぎをしようとしたのだが、すでに陀艮にこっちの存在が察知されているらしく、手遅れだった。

 

「私が  っっ!?」

 

「オマエ達、ちと鈍すぎるな」

 

俺はすばやく加速すると陀艮を術式でフリーズさせ拳を撃ち込む。

バリッッッ

まるでガラスを割るかのような音が響き、ドゴッと陀艮はぶっ飛んでいった。

 

 

「見えました?」

 

 

「、、、いえ  (術式、、、だよな  いくらなんでも速すぎる)」

 

 

 

「ぶーー ゔーー ゔっゔっ  ゔっ オ"ロロロロ"ロ"ロ"ロ"ッ」

 

 

すさまじい臭いとともに吐き出されたのは人骨の山だった。

先ほど大量の人の死体と血の匂いを目の当たりにして耐性がついたと思っていたが違ったようだ。俺は大量の酒を吐いた。

 

 

「ゔっ  ゔっ  きっ、貴様ぁ!  何人喰ったんだぁ!!!」

 

自分でも驚くほどに陀艮に対して殺意が芽生えていたようだ。自分の心の中にある闘志がメラメラ燃え上がるような感覚を覚える。

これからは陀艮のことを奴と呼ぶことにしよう。

俺が奮い立っていると奴は涙目になって

 

「じょうごぉ  まひとぉ  はなみぃ、、よくも、 よくも花御を殺したな!!」

 

奴は中身が枝豆を食う時のようにつるんと出たかと思えば脱皮して進化したようだ。

ついでに花御は奴の所属する、呪霊の世界つくりたい陣営の呪霊だ。だがそんなことは関係ない。

 

「ぶっ殺してやる!!」

 

奴は水で渦のような球体をつくって投げつけ、津波のように大量の水を押しかけてきた。その大量の水を術式でフリーズさせて受け流す。

どうやら真希は柱に薙刀を刺してその上に乗っかり水から逃れている。

ナナミンは、、階段を上がっている。きっと上から攻撃する気だろう。

ならば、、全力でアシストする!!

 

俺は奴にいっきに近づきフリーズをかけ、ナナミンが鉈を振るった。

だが効いた様子はない。このタフさにあの術式、絶え間なく攻撃を浴びせる他ない。

それはつまりーー

 

「速度で潰す!!!」

 

すぐさま加速、フリーズ、殴る蹴るを繰り返す。

奴も防御しようと腕を構えるのだが、俺の速度を目で追えるはずもなく背後にまわって触れ、フリーズを発動。

 

「ぐぐっ  ぐっ!!」

 

奴は流石にきついようで床に仰向けに倒れた。そうしてるとついに手を腹の上に添えて組み始めようとする。

 

「させんぞ!」

 

もちろん、このように動くことは知っていたので、手を集中的に殴りまくる。さらに、その下に隠れた腹に描かれている掌印部分にも念入りに殴ってぐちゃぐちゃにした。

これは掌印を結ぶことが領域展開の発動条件であるが故のことだ。領域展開が発動すると一部を除いて対象者に必ず術式があたるので、致命傷になりかねない。なんとしても阻止しなければならないのだ。

 

再度加速、フリーズ、殴る蹴る、を繰り返す。

また掌印が結ばれそうとなればたまったものではないので腕と腹を重点的に攻撃する。

 

ただ、奴も段々と慣れてきたようで背後へ肘つきを入れてくる。その攻撃をぬるりと躱し、腹にカウンターを決め込む。

ん?この感触、、、

「水だと!?」

どうやら俺が腹にカウンターを放つことを予測し、瞬間的に術式を発動したようだった。

 

「もらったぞ!!」

 

術式が発動され水が爆発した。ぐっ!手がもげる!!

 

「ふっ! 危ない!」

 

すんでのところでナナミンが俺にタックルをかまし、吹っ飛ばしてくれたおかげで手はもげずに済んだ。

 

だがここで攻撃を緩めてはいけない。さらにギアを上げて加速する。予測されてしまっている以上予想を上回った攻撃をしなければならない。

俺は頭上に展開して蹴りを放つ。奴は気づいていないだろう、フリーズは手で触れなくても発動できることを!!

原作では掌で触れなければならないらしいが、俺が異物だからかどうとでもなるようになっていた。呪力を知らない一般人が術式を難なく使えている時点でなにか裏があるとは思った方がいい。見当がつかないが。

 

術式を一瞬ですら使う余地をなくした波状攻撃をナナミンと連携して行う。やはり一人でやるには無理があった。ただただ見つめることしかできない真希は気の毒だが。

 

 

 

そうして時間が経過するとついに待望の人が来た。

 

 

「俺も加勢します!」

 

 

伏黒恵だ。




戦闘描写って筆がノリますね。
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