厄ネタに厄ネタで対抗する一般転生者 作:アミーボ・アモーレもっと強くして
脳裏によぎった「カービィ世界って割とFGOに負けない厄ネタだよね」を形にしました。
ここは呆れ返るほどに平和な国、プププランド…ではない。
週間侵略の危機、侵略されてからが本番、とりあえず生で!のノリで侵略される星ポップスターでもない。
そう、ここは地球。
慣れ親しんだ、人類が霊長として君臨する青い星。
そんな星のとある場所で僕は________
________神に全力で中指を立てていた。
割と全力で。天に突き刺す勢いで。
ふざけるなよ神め!お前たちはいつもそうだ!転生者のことを何だと思っているんだ!!
どうも、一般転生者です。転生者は一般的ではない?いやいや、そうでもないんだなこれが。たまたま僕が自意識と記憶をほぼ完全に保って別の地球に転生しただけで、別のとこではもっとすごいことになってる人とか腐るほどいるとも。
前世との肉体の差異も僅かだから本当にラッキーだったよ。いやあ人間の身体から逸脱したやべー生命体とかじゃなくてよかった。魚類とかまず身体動かせそうにないもんね。ヒレでどう泳ぐの?左右に身体ひねればいいの?全く想像つかないや。
まあそれはさておき。
僕は転生者だ。一般的な、が頭につくくらい平凡な転生者。
とはいえ転生は二回目だったりする。普通一回では?と思うかもしれないけど、それには少し理由があるんだ。ちょっとした理由ってやつが。
とにかく、僕は転生者。二回目ともなれば何をすればいいかなんてわかっているとも。そうだね、生きることだね。
“こういうののセオリーって情報収集じゃないのか”だって?
ふふ、どうやるんだい?赤子がどう情報を得るのかね。
ハイハイであちこち動き回る?そもそも部屋から出られないよ。
言葉を聞く?すごいな君、発達してない耳で知らない言語を習熟できるのか。
部屋の様子くらいわかる?視力が弱く可動域も狭い赤子がどう見渡すのか。
転生特典とかないのかって?
いやそんな超常的なもんを赤子が使うのやばいでしょ。
他の人がどうかは知らないけどそんなポンポン使うんか?
世界一有名なイギリスの魔法使いでも制御できてない赤子の魔力とかそういうのが、意識があるから制御できるとでも?
そんなわけないでしょ、意識があろうと赤子の感覚で制御は無理だよ。
どれぐらい難しいかというと、六重にはめたゴム手袋でコンニャクを引きちぎるくらい難しい。想像つかない?でもこんな感じなんだよ。素手でもコンニャク引きちぎるの難しいだろ?それより六倍難しいだけだよ。
だからまあ、元気いっぱいな赤ちゃんとしてすくすく育って。
健康優良児として遊びまくって、適度に勉強して。
ついに知ってしまったんだよね、転生先。
型月の世界でした。
説明しよう!型月とはタイプ・ムーンの略称、愛称のこと!でもって、タイプ・ムーンが手掛ける作品に共通する世界観全体を指す言葉!
つまり僕は厄ネタ世界に来てしまったわけです。
厄ネタがピンとこないかもしれないから説明しよう!
型月世界は主に二つに分けられる。
すなわち、Fateと月姫の世界だ。
最近一般的なのはFateの方だと思うが…まあ何が違うかと言うと起きる厄ネタの規模と頻度が違う。いやまあ、月姫の方も普通にあるけどね厄ネタ。最近はFateの方がインフレしすぎてる気がするよ。
まあ結局何が言いたいかと言うとね。厄ネタなんだ。
ただでさえ致死率高い世界だというだけでも絶望なのにね。
魔術に関わりさえしなければまあ平和に生きていける世界ではある。命の危険は普通にあるけど、まあトラックに轢かれる可能性が高くなったようなもの。
そんなに怖がる必要がない世界と言ってもいいかもしれないね_______例外を除いて。
そう、例外……魔術に関わる人種、魔術師の場合は事情が180度どころか900度くらい変わる。まず才能ガチャと家ガチャが始まる。
こういうのにガチャを使うなと言う人もいるだろうけどこればかりは運要素なんだ、特に才能ガチャ。
魔術師は基本的に「根源」と呼ばれる真理、アカシックレコード、全、万物の祖を目指す人種なのだけれど、魔術師は才能が命だ。
才能がないと普通に儀式の生贄にされたりするし虐殺されたりする。弱い魔術師は強い魔術師に骨の一欠片も残さずしゃぶり尽くされる運命なんだこの世界。怖いね。
ちなみに才能がすごくあってもダメなんだ。すごい才能があると“この才能はもったいない!後世まで残さなければ!”ってことでホルマリン漬けにされちゃうよ。
後世まで(物理的に)残さなければ!ということだよ。ははは笑えよベジータ。皇帝の高低くらいの激ウマギャグだろう?とまあ冗談は置いといて、才能がありすぎると解体ルート直行の世界なんだ。怖いね。
才能が命だって言うなら、じゃあ家は?と思った君。
鋭いね、家は生命線だ。導火線ともいっていいよ。
魔術というのは古ければ古いほどいいんだ。神秘、不可思議、どんな形容詞でもいいけれど、とにかく歴史が古ければ古いほど強いものだと考えてくれればいい。ここでも弱肉強食だね。
なので家の歴史が古ければ古いほど当たりというわけだ。歴史が長いほど生命線も長い。命の危機が遠ざかるわけだ。
さて、目敏い人は見逃してないだろう。導火線という表現を。
ここでこの世界の魔術師について話しておこう。
魔術師は「根源」に到達するために心血を注ぐ人種だ。
夢一直線と言えば聞こえはいいけれど、実態は利己主義の権化で非人道的、自分さえ良ければ全て良しが座右の銘で他人は獲物食い物宝物、我田引水の権化と言っていい生命体だ。
自分以外の全てが「根源」に辿り着くための材料に過ぎない。
まあ歴史が長い家などは自身の一族が辿り着くことを目標にしていたりするし、神秘の探究が大好きな人種もいる。
とはいえ、結局は傲慢強欲の権化だ。
つまり、めちゃくちゃ才能があるとめちゃくちゃ寄生される。
それはもう寄生される。家のためにあれやれこれやれ、魔術を探究しろ根源に到達しろ、甘い蜜を啜らせろとたかる虫のように擦り寄ってくるのだ。しかも歴史が長い家ほど研鑽されることが一般的。つまり歴史が長いほど生命線も長くなるが、同じくらい導火線も短くなる。
つまりそういうことだ。火がついたら、すぐ爆発する。
そう、そこそこ長い家の次男にそこそこ才能を持って生まれた僕は。
そこそこ長い生命線に反比例した導火線に、生まれてすぐに火がついていた。具体的に言えば魔術儀式の生贄として使われる予定だった。
世の中クソだな。
そう思った僕は目ぼしい物、必要な物全部取ってから家に火を放って脱走した。盗んだりしていないとも、僕は僕がもらえる範囲のものだけをもらったとも。懐中電灯とか、子供用の釣り竿とか、ナイフとか、お小遣いとかそういうのを持って準備した後、キッチンの戸棚にめちゃくちゃ油ばら撒いてキッチン中のガスボンベを一箇所に敷き詰めて全体に酸素を充満させておいただけだとも。うん。誓って僕は実行犯じゃない。
というわけで根無草になった僕は頑張って生き延びた。
時計塔という魔術師の大学兼コミュニティサークル兼ゼミ兼研究所兼家みたいなとこにも行った。
そして、南極に拉致された。
一応、スカウトという形だったけれどほぼ強制だった。
そう、南極。
Fateにおいて、南極に存在する組織はただ一つ。
人理継続保障機関フィニス・カルデア。
つまり、この世界はFate/GrandOrder。
2016年に世界が滅ぶことが確約された世界だ。
ふざけるなよマジで!!!!!ただでさえ厄ネタなのに!
世界滅ぶことが確定してるじゃん!!クソが!!!!!!
足掻いてやる。どうにかして足掻いてやる。
いやもう本当全然どうすればいいかわかんないけど足掻いてやるからな!どうにかこうにか足掻いてやるからな!
僕はもう外傷とかそういうので死ぬことはないけど!
痛いもんは痛いんだからな!ちくしょうめ!!!
ああそうだ、自己紹介を忘れてた。
僕はセオドア・H・レピドプテラ。
カービィ世界から FGO世界に転生した一般人だ。
………………………ところで僕が使えるこっちの魔術が召喚術だけなのに碌なもの呼べないんだけど。
盾にもならない蝶1匹しか呼べないんだけど。
これでどうやって戦えばいいんだ!(絶望)
みんなすごい厄持ってていいなア!!じゃあ厄バトルしようぜ!厄バトル!!