アサルトリリィ トリックスターの名を冠する戦士 作:ナツユキ
今回からアニメ編に入ります!
side 梨璃
初めまして私、一柳梨璃って言います。一つの柳の木に果物の梨と瑠璃色の璃と書いて一柳梨璃。今日は待ちに待った私立百合ヶ丘女学院の入学式、リリィ育成機関の名門中の名門!なんだけど
梨璃「電車どこだろ…?」
絶賛迷子中です。このままじゃ入学式に間に合わないよ…
???「あのー、大丈夫ですか?」
後ろを振り向くと黒髪に碧眼の中性的な顔立ちをした男の子が声をかけてきます。
梨璃「あ、あの…駅ってどっちですか?」
? 「駅ならあっちだけど…そっか、今日は入学式か」
梨璃「はい!私今日から百合ヶ丘の生徒なんです」
?「そっか、おめでとう。俺も途中の駅に用があるから良かったらそこまで一緒に行きます?」
梨璃「良いんですか?」
湊「勿論。あ、自己紹介がまだだったね。俺は南雲 湊。よろしくね」
梨璃「私、一柳梨璃って言います。よろしくお願いしますね湊さん」
湊さんは私を連れて駅に着くと一緒に電車に乗車する
梨璃「じゃあ湊さんは色んなところ回ってるんですか?」
真 「はい、旅先で資金稼ぎのために短期のバイトに入りながら色んなところに行ってます」
梨璃「へぇー!楽しそうですね!」
湊 「そうですね。楽しかったです」
電車が駅に停車すると湊さんは席から立ち上がり、隣に持っていた物が入ったレジ袋を手に取る。
湊「じゃあ、俺はここで。頑張ってね一柳さん」
梨璃「はい!ありがとうございました!」
私は下車し、駅の向こうで見送る湊さんにお辞儀をします。
私の隣を歩く綺麗なこの人は楓・J・ヌーベルさん、私と同じ1年生!
梨璃「私は一柳梨璃です!」
楓 「?そんなに主張しなくてもリリィなのはわかっていますよ?」
梨璃「じゃなくて!名前が梨璃なんです!」
楓 「ああ!リリィの梨璃さんでしたか。生まれながらのリリィという訳ですね」
梨璃「思い立ったのは去年なんですけど…」
校門まで楓さんと向かうと
梨璃「やっと着いた…なんですか?あれ」
人だかりができている。
楓 「大方血の気の多いリリィが上級生に絡んでいるのでしょう」
梨璃「そんな!リリィ同士でCHARMを向け合うなんて!」
楓 「リリィと言ったって所詮16、7の小娘ですから〜」
ぅぅ〜そうだけど…ってあれ?あの人は…?
楓 「あ、あれは!」
次の瞬間
楓 「白井夢結様ですわ!ごきげんよう!梨璃さん!」
そう言うと楓さんは人混みの方へと駆け出していく
? 「あ、あの!今の方は楓・J・ヌーベルさんでは!?」
梨璃「え?う、うん」
走り去って行った楓さんと入れ替わるように小柄で茶髪のショートヘアーにアホ毛が印象的な女の子が私に話しかけてくる。
? 「あの方は、有名なチャームメーカー・グランギニョルの総帥を父に持つ。ご自身も有能なリリィなんですよ!あっちの方は、遠藤亜羅椰さん。中等部時代からその名を馳せる実力派!もう一方のお方は、どのレギオンにも属さない孤高のリリィ白井夢結様!」
梨璃「リリィに詳しいんだ」
? 「防衛省発行の記事を読んでいればこれくらい…あ、私二川二水って言います」
二水「さっきの様子だとヌーベルさん、夢結様とシュッツエンゲルの契りでも結ぶつもりかもですね」
梨璃「シュッツエンゲルかぁ…二川さんにも憧れのお方はいるの?」
二水「二水でいいよ!私みたいな補欠合格のへっぽこがシュッツエンゲルなんてぇ」
梨璃「あはは…気にすることないよ、補欠なら私だって…」
二水「ああ、知ってます。一柳梨璃さん」
梨璃「梨璃でいいよ…」
side夢結 梨璃 楓 二水
? 「中等部以来お久しぶりです、夢結様」
夢結「なにか御用ですか、遠藤さん」
亜羅椰「亜羅椰と呼んでいただけませんか?そして入学祝いにCHARMを交えて頂きたいのです」
夢結「おどきなさい。時間の無駄よ」
亜羅椰「ならその気になってもらいます」
そう言ってアステリオンをアックスモードに変形させ構える
夢結「手加減はしないわよ」
亜羅椰「あら怖い…ゾクゾクしちゃう」
楓 「はーいそこ、お待ちになって」
そこに楓さんが乱入してくる
楓 「私を差し置いて勝手なことしないでくださいまし」
亜羅椰「あ?何あなた」
夢結と亜羅椰の間に割って入り夢結に向き
楓 「お会いできて光栄です。私楓・J・ヌーベルと申します。夢結様にはいずれ私のシュッツエンゲルになって貰いたいと存じます」
亜羅椰「しゃしゃり出てきてなんのつもり!?」
夢結「はぁ…」
亜羅椰「それとも!夢結の前座というわけ!?」
楓 「上等!」
楓も自身のCHARM「ジョワユーズ」を取り出そうと柄に手をかけようとしたその時
梨璃「ダメだよ!楓さんまで!」
と楓の手を取り制止する梨璃
二水「あ、あれ?梨璃さんいつの間に…」
? 「ほう中々すばしっこいやつじゃの」
二水の頭になにかが乗る
二水「じゃの?」
視線を上げるとそこには大きいツインテールの少女
? 「じゃが1歩間違えれば斬られかねんぞ」
二水「(ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス!?)」
楓 「(私の間合いに入ってくるなんて…)」
梨璃「リリィ同士でいけませんよ!」
楓 「私のかっこいい所を邪魔なさらないで!」
亜羅椰「邪魔なのはあなた達でしょう!」
騒ぎがどんどんと大きくなる、それを見ていた私は
夢結「いいわ、3人纏めてかかってかなさい」
自分のCHARMに手を伸ばす
梨璃「私まで!?」
楓 「いえ!私は夢結様の味方なんですが!」
亜羅椰「もう!私だけ見てください夢結様!」
と三者三様の反応の直後、学院内を大きな音が鳴り響く
? 「何をなさってるんですか!あなた達」
と現れたのは3年生で生徒会メンバーの出江 史房さん
史房「遊んでいる場合ではありません、先程校内の研究室から生体標本のヒュージが逃走したと報告が入りました。出動可能な皆様には捕獲に協力してもらいます」
夢結「分かりました」
と1人で出ようとするがそれを史房様が止める
史房「待ちなさい夢結さん、単独行動は禁じます」
夢結「何故です?」
史房「このヒュージは環境に擬態すると言われています。必ずペアで行動してください。そうね…」
史房の視線に楓が映り
史房「あなた、夢結さんと一緒に行きなさい」
楓 「はい!」
夢結「必要ありません、足でまといです」
史房「あなたには足でまといが必要でしょう」
梨璃「わ、私もお供します!」
楓 「なんですって〜!?」
梨璃「お役に立ちたいんです!」
夢結「…いらっしゃい」
とそそくさ動き出す夢結
楓 「あ、お待ちになってください〜!」
梨璃「あ、あの!私一柳梨璃って言います!」
side湊
一柳さんと別れた俺は駅を降り、20分ほど歩いたところにある小さな喫茶店でバイトをしている。
湊「恵さん、頼まれてた物とお釣り置いておきますね」
closeの看板を無視し、喫茶店のドアを開け、レジ袋とお釣りを置いておく。
恵「おかえり、湊君。早速で悪いけど、着替えて表の看板を返してもらえる?」
そう言って、温和に話しかけてきたのは瀬田 恵さん
先代のマスターが半年ほど前にマスターを引退し、今一人で店を切り盛りしている。
湊「わかりました」
レジを抜け、従業員用と書かれたドアを開き、部屋に設置されている自分の制服の入ったロッカーを開き、制服を着ようと取り出す。
湊「恵さん!!」
異変に気づいた俺は制服を手に取り、そのままマスターに詰め寄る。
湊「マスター、またやりましたね…」
俺が冷ややかな目で見ると恵さんは拗ねたようにこっちを見てくる。
マスター「ええー、だって似合うんだもん…」
俺が手にしている制服は男性用の制服では無くメイド服。マスターは前に一度、俺がバイト中にミスをした際に罰としてメイド服を着用して1日過ごしなさいと言われ、過ごした結果、その日に限って若い女性客がSNSで投稿した結果、その日一日中、女性客が殺到する事態となったのだった。それ以降、事あるごとにマスターは俺にメイド服を着せようとしてくるのだ。
湊「似合うとかじゃ有りません!それに俺は短期のバイトなんですからいなくなった後に困るのはマスターですからね!」
恵「ちぇ、わかったわ、もうやらないから。湊君の制服は共同ロッカーに入れて置いたから」
湊「わかりました…」
もうやらないと言いながらその目はまだ諦めておらず、俺はため息をつき、更衣室へ戻ろうとしたタイミングでヒュージ発生の警報が鳴り響き、俺はマスターは指示を出す。
湊「マスターは一応、避難をしてください。俺は逃げ遅れた人達の救助に回ります」
マスター「わかった、気をつけてね湊君!」
喫茶店のドアを開け、警報が出たエリアへ急いで向かい、あたりに逃げ遅れた人がいないことを確認し、物陰に隠れて首に掛けていた青い水晶の付いたネックレスを外す。
湊「来い!」
その言葉に応えるようにネックレスが神様から貰った青白い刀身の大剣に姿を変えていく。
この剣を持って歩き回るのは流石に目立つので神様に相談したところ目立ちにくいように普段はネックレスの形で携帯できるようにしてくれたのだ。
湊「さてと、さっさと済ませますか!」
大剣を背中に納刀し、そのまま
side 梨璃
楓 「梨璃さんさえ居なければ夢結様と2人っきりなのに…梨璃さんさえ…」
梨璃「凄い…これヒュージと戦った跡ですか?」
楓 「学院自体が海から来るヒュージを積極的に誘引し地形を利用した天然の要塞となる事で周囲の市街地への被害を抑えているんですわ…はぁなんなんですか?この通路は…」
夢結「切通と言って1000年ほど前に作られた通路よ」
楓 「はぁ…歴史の勉強になりますわね」
散策してみたがヒュージは発見できず、近くにあるベンチで休憩する。
楓 「はぁ…入学式の前からくたびれ果てましたわ」
梨璃「なんにも出ませんね…もうちょっと奥まで行きますか?」
楓 「この辺りにはいないのでは無いですか?
私の死角に学院から逃げ出したヒュージが現れる。
夢結「一柳さん!」
梨璃「で、でた!」
すぐに楓さんがジョワユーズを射撃モードにして私の後ろのヒュージに銃口を向ける
楓 「おどきなさい!梨璃さん!」
私も急いで、CHARMに手を伸ばすが
梨璃「動かない!?」
夢結様は私を抱え裾を破る。するとヒュージが錯乱している隙に物陰に隠れる。すると楓さんは私に詰め寄ってくる
楓 「あなた、チャームも使えないで一体何をなさるおつもりでしたの!?」
梨璃「ごめんなさい…私…」
夢結「いいえ、一柳さんをそこまで初心者と見抜けなかった私の責任です」
楓 「それは…だからって…自重するべきでしょう。あなたが」
楓さんはそう言いながら私を睨んでくる
夢結「少しの間周りの警戒をお願いします」
楓 「え?あ、はい…」
夢結「まだCHARMとの契約を済ませていないんでしょう。略式だけど今済ませてしまいます」
梨璃「はい…」
先ほど負傷した腕の傷口の血を使い契約を開始する
夢結「痛むでしょう」
梨璃「い、いえ…大丈夫です。夢結様…私の血が…」
夢結「それでいいの」
血は指を伝って指輪に流れ、指輪からルーンが浮かび上がり
夢結「略式ということになっているけれどこれが本来の形なの。指輪を伝ってあなたのマギがCHARMに流れ込んでいるわ」
梨璃「マギが…」
見守りながらあたりを警戒していた楓さんがヒュージに気が付き
楓 「来ましたわ!」
上空から降ってきたヒュージを受け止め、ガンモードで装甲を貫こうとするが、貫通せず、ヒュージの攻撃を軽やかなステップで攻撃を避けながら隙を突いて切り込みにかかるが足場が悪く瓦礫に足を取られてしまう。
楓「しまっ!」
それをチャンスと見たのかヒュージが鎌を振り下ろすが、次の瞬間。
?「氷獄!」
楓さんに当たるはずの鎌が当たる手前で止まっており、ヒュージに氷で出来た鎖が何重にも巻き付いて、ヒュージの動きを止めている。
?「大丈夫ですか?」
声のした方を向くとそこには私が今朝、駅で会ったばかりの少年が立っていた。
いかがでしたか?
やっと湊君が本編に登場させる事ができました!
アニメ1話は次でなんとか終わらせます!