エロRPG世界のED男とドスケベボディ女勇者   作:社畜だったきなこ餅

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抱えていた別所の案件が片付いたのでこちらを久しぶりに投稿。
ちなみに鬱展開(と言う名の狩人さんイジメ)注意です。

知り合いからは人の心ないんか?(画像略)言われました。


罪と罰

 

 

唐突だが我ら勇者一行の面白愉快でイカれたメンバーを紹介するぜ!

 

まずは世界のルールかはたまた上位者のいたずらか、イベントに巻き込まれる度にエロい目にあう勇者!

そして、情報収集に偵察と万能だが大事な所で事故りがちな、単独行動を続けると間違いなくアへ顔Wピース待ったなしな忍者!

この時点でお腹いっぱいなのに、トドメとばかりに神の端末であり分身であるエロ聖女もいるぞ!

 

そんなメンバーに囲まれた一般通過狩人(勃起不全)が俺である、誰か助けてくれ(白目)

 

ともあれ、勇者っぽい体裁が整った俺達は聖女(端末)に下される神託と言う名のカンニングを行い、魔石で欲望が肥大化した連中をちぎっては投げちぎっては投げをしていたのだが……。

 

 

「なぁ聖女さんよ、本当にここから反応があったのか?」

 

「ええ、そうですとも」

 

「……クソが」

 

 

ひと際強い魔石の反応が出たという場所、それは……俺が訣別したはずの故郷のド田舎村だった。

勇者の嬢ちゃん達が聞き耳を立ててないときに、神の方で何かやってないか問い詰めたが……。

 

当人、というか当神には本気で心当たりがないと来たもんだ。

 

 

「もしかして、ゴブリンの時に魔石を見逃してたのでしょうか……」

 

「ソレは無いと思うでござる、勇者殿ならいざ知らず狩人殿まで見落とすとは考えにくいが故」

 

「酷くない?!」

 

 

勇者の嬢ちゃんは嬢ちゃんで魔石の情報が出てからこの調子だ、仮に見落としたんだとしてもそこまで気に病む必要もないというのに。

言っている事は容赦ないが忍者の軽口が少しでも嬢ちゃんの救いになればと思うばかりである。

 

 

「シルクスさんが慰めてあげたらすぐ持ち直すと思いますよ?」

 

「俺が色々言った所で変わらんさ」

 

 

聖女が意味深な微笑と共にそんな事をのたまってくるが、俺は手をヒラヒラと振ってその言葉を受け流す。

コイツが言う慰めを馬鹿正直に実行してやる気もないしな。

 

だが、その時にふと違和感を俺は感じる。

 

 

「んん……?」

 

 

俺達は間違いなく途中の町まで馬車を使い、そして最寄りの町から徒歩でド田舎村へ向かっているワケだが。

何だろう、違和感が物凄い。

 

 

「どうしたでござるかー?」

 

「いや、ううん、少し待ってくれ」

 

「珍しいでござるな、狩人殿がそこまで歯切れが悪い物言いをするとは」

 

 

立ち止まり考え込む俺の顔を下から覗き込んでくる忍者、こいつ動きがあざといな。

だが俺はそんな思考はさておいて、周囲を見回してその違和感の正体を探って。

 

 

「あ」

 

「シルクスさん、何か見つかったんですか?」

 

 

故郷のド田舎村に近い荒れた街道沿いの建物、それが俺が感じた違和感の正体だった。

街道を行く旅人や商人向けの、こぢんまりとした宿……の廃墟。

 

ソレは俺がガキだった頃には既に廃墟となっていた建物で、俺があのカス村長を始末した頃に自壊したはずの代物で。

そして、あの廃墟は俺と幼馴染の彼女が幼い頃に何度も通っては思い出を紡いだ秘密基地だった。

 

 

「シルクスさん?!」

 

「狩人殿?!」

 

 

ソレだと認識してしまった俺は無意識のうちに駆け出していた、背後から呼びかけられる二人の声に反応する事すら煩わしかった。

 

 

「は、ははは……相変わらず雑に封鎖された入口だな」

 

 

雑に釘を打ち付けられていてまともに入れない入口の扉に手を這わせた俺は、腹の底から笑えて来る感情を堪えきれないままに思い出が導くままに秘密基地の入口と名付けていた……側面にある壁に立てかけられた板を退けて、現れた穴から中へと入る。

 

既に無くなったはずの廃墟の中は、不自然なまでにあの頃のままだった。

穴が空いた天井から差し込む光、少し動くたびに舞い上がる埃と黴の臭い。

 

何一つ、不自然なまでに変わっていない。

 

 

「シルクスさん、あの……大丈夫ですか?」

 

「……すまない、少し一人にしてくれ」

 

 

慌てて追いついてきたであろう勇者の嬢ちゃんが恐る恐ると言った具合で、俺に声をかけてくるが俺は振り返ることなく廃墟の中を探る。

既に表情がまともに動かない俺だが、それでもいつも通りでいられているのか自信が無かった。

 

 

「この中は俺だけで調べさせてくれ、その間嬢ちゃんは聖女に魔石の反応がどうなっているか確認しておいてほしい」

 

「でもシルクスさん……いえ、わかりました。危ない事はしないでくださいね?」

 

 

俺の言葉に勇者の嬢ちゃんは躊躇ったそぶりを見せながらも、離れていく。

俺なんかを気にかけてくれて申し訳ない限りだ。

 

 

「……ああクソ、俺が付けた傷まで丁寧に残ってやがる」

 

 

荒れ果て朽ち果てた中で比較的奇麗な形を保っているカウンターテーブルに触れると、そこには拙い手つきで彫ったであろう名前と印が書かれている。

村にやって来た吟遊詩人に聞いた、恋のおまじないとやらの文言と……俺と彼女の名前が彫られている。

 

 

「俺は恥ずかしいとかいって抵抗したのに、あいつがふくれるものだから嫌々彫ったんだったな。我ながら素直になれないガキだったよ、救いのない程に」

 

 

俺は思い出す事を放棄していた、いや思い出したくなかった過去の痕を追走するように廃屋の中を進む。

廃屋の中はかつての宝物だった記憶に満ちていて、そしてその中で不自然に存在しなくなっていたモノも幾つかあった。

 

 

「……やはりか」

 

 

ここは最初は俺と幼馴染の彼女の秘密基地で、途中から村長の息子だった弟分も加わった場所だ。

あの頃は互いにわだかまりも何もなく無邪気に遊んでいた、だからこそ本来なら弟分の想い出の痕跡もあって当然なのだが……。

 

 

「アイツと作った思い出の痕跡が、全て彼女との思い出の痕跡に塗り替えられている」

 

 

俺よりも不器用だったが学があったアイツは色々と、理屈めいた細工品を作るのが好きだった。

村長の勉強だけしろと五月蠅かったらしいカス村長に隠れ、ここでアイツは本を読んでは俺達にミニチュア模型を披露してくれていた。

 

だがソレらが一切存在しない。

 

 

「持っていきたいけど、父さんにバレたら捨てられるからってアイツはここに置いていってたのにな」

 

 

改良された水車の模型にはずみ車の模型、果ては飛行機械もどきまでアイツはここに置いていた。

だがその全てがあったはずの場所に存在せず、そこには俺が彼女に送った覚えがない……だが俺が作ったとしか思えない癖が残っている木彫りの鳥や動物の模型が転がっている。

 

何故こうなったのかはわからない、だが誰がこの違和感が残る空間を作り上げたのかはわかる。わかってしまう。

 

 

「……コレは、逃げ出した俺の……」

 

 

思わず口を突いて出そうになった言葉を飲み込む。

本当に苦しかったのは他でもない彼女だ、俺が拒絶を恐れるあまり会う事もせず逃げてしまった彼女なんだ。

 

俺には自罰的になる資格すら存在しない。

 

 

「……終わらせないと、他でもない俺が」

 

 

大きく息を吸い込み、いつの間にか下ろしていた外套のフードを深く被って外へ出る。

すると、少し離れたところで勇者の嬢ちゃん達はどこか不安そうにしていながらも俺へと駆け寄ってきた。

 

 

「シルクスさん!やっぱり魔石によって空間がゆがんでいるらしくて……あの、大丈夫ですか?」

 

「明らかに覚悟完了した顔してるでござる」

 

「やっぱりか……何、大した事ではないさ」

 

 

勇者の嬢ちゃんの言葉にやはりな、という感想しか出ないがそうなんだろうなという確信はあった。

ついでに二人が明らかにまともじゃないっぽい俺の空気に不安そうにしているが、手をひらひらと振って適当に流す。

 

それでも尚心配そうな二人を他所に、俺は静かに微笑を称えている聖女へと向き合い……口を開いた。

 

 

「なぁ、一つだけ頼みがある」

 

「何でしょうか?」

 

「……この先の村で何が起きたとしても、アンタは手を出さないでくれ」

 

 

 

決着は、人の手でつけるから。

 




ちなみに魔石で暴走した存在は、勇者の力が無いとまともに相手できません。
狩人くんは何するつもりなんだろうね(すっとぼけ)
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