エロRPG世界のED男とドスケベボディ女勇者   作:社畜だったきなこ餅

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ちょっと短いですがキリが良いので更新です。
今回は三人称視点でお送り致します。


過去との再会

 

 

外套のフードを目深く被った狩人の青年を先頭に、3人の見目麗しい少女達が小走り気味で進む。

3人の少女達は誰もが道行く男が振り返るような愛らしさをしており、普段はそう言う視線にも無防備に雑談に興じる程度に呑気な集団であったが……。

今、その一団は誰一人自分から口を開こうとはしていなかった。

 

 

「そ、そういえば狩人殿の故郷はド田舎って聞いてたでござるが、凄い肥沃な場所でござるな!」

 

 

そんな中で沈黙に耐えかねたのか、狐耳と尻尾を生やし背中に大きな手裏剣を背負った忍者の少女が殊更明るく振る舞うかのように声を上げる。

彼女が言うように、目的地である狩人の村へ近付くにつれ見えてくる畑はどれもが豊かな実りを讃えている。

 

その言葉に少しだけ狩人は歩む速度を緩めると、どこか懐かしそうな光をその感情が読めない瞳に宿しながら呟くように忍者の言葉に応じた。

 

 

「ああ、そうだな。豊かな村だったよ、昔は」

 

 

狩人は自身の想い出の中に残っていた故郷の風景を懐かしむように言葉を紡ぐ。

彼の故郷は栄えている地域から離れた場所にあるとは言いながらも、土壌が齎す恵みは豊かであった。

 

狩人の様子の何か含むところはありそうだが、少しだけ重い空気が和らいだ事に豊満な体をした勇者の少女はどこかホっとした表情を浮かべ。

そして、狩人が続けた言葉に表情を凍らせる。

 

 

「だがそれも、あの男が権威を振るうようになってから陰り始めた」

 

 

汗を流し耕せば飢える事とは無縁な恵みが得られる土地。

そんな村を苦労することなく受け継いだ、かつての村長はその地位に就く前から無法に振るっていた欲望の毒牙を無節操に拡げたと静かな怒りを込めながら、狩人は呟く。

 

 

「見る見るうちに村人が減っていったよ、愛する妻や自分の娘に手を出されて泣き寝入りし続けるぐらいならと……村を出る家族は後を絶たなかった」

 

「そして俺が、俺達がそれなりに大きくなるころには村にはもう他所に行く体力も気力もない老人ぐらいしか残らなかったよ」

 

「あの、もしかして……あの廃墟になっていた宿が廃れたのも……?」

 

「そう言う事だ、買い付ける作物の量が目減りすればするほど。行商人が寄り付く理由もなくなったんだよ」

 

 

狩人の語る内容に勇者と忍者の少女は絶句し、言葉を発することなく会話を見守っていた僧衣の少女は微笑を浮かべるだけで。

会話を続ける間も静かに耳を傾けていた僧衣の少女……聖女はその口をゆっくりと開く。

 

 

「シルクス様、そこから一歩踏み出した先は魔石の主の領域です。本当に進まれるのですか?」

 

 

聖女の言葉に狩人はゆっくりとその足を止め、小さく深呼吸するとゆっくりと視線を巡らせて周囲とコレから向かう先を見る。

今彼らが歩いている道の先、その周囲には黄金色に輝く畑が広がりその中で何人もの農夫やその妻と思しき男女が働いていて……互いに視認できる状況でありながらも、農夫たちは誰も狩人たちへ視線を向ける事は無く。

 

まるで村の外など存在していないかのような、振る舞いだった。

 

 

「……勇者の嬢ちゃんに忍者、ついでに聖女。本当についてくるのか?」

 

 

今まで討滅してきた魔石を取り込んだ存在とは、明らかに異なる方向性とぶつかる事を理由に狩人は一度少女達に問いかけた内容をもう一度問いかける。

だが、少女達の回答はいずれも変わる事はなかった。

 

 

「勿論です!それに今のシルクスさんを一人になんて出来ません!」

 

「拙も同意見でござる、流石に放っておけないでござる」

 

「貴方には色々と、まだまだ教えてもらいたいですから」

 

 

三者三様の言葉に狩人はどこか眩しい宝物を見るかのような目を勇者へ向け、忍者には申し訳なさそうな視線を向け、聖女の言葉には鼻で笑って応じて見せた。

一人だけ明らかに冷たい態度を取られているが、二人なりのコミュニケーションだと思っている勇者は気にする事はなく、事情を知っている忍者は現実逃避するかのように少しだけ諦観に満ちた光を瞳に浮かべた。

 

 

3人の言葉を受けてか、最後の躊躇いを狩人は捨てると一歩前へと踏み出す。

その瞬間、今まで勇者一行が視界に入っていたのに反応を見せてなかった農夫たちが一斉に勇者一行へ視線を向け……狩人の姿を見たとたんにその警戒を緩めた。

 

 

「何でぇ、何処の冒険者かとおもたら狩人のとこの倅じゃんね」

 

「お前さん、あんな別嬪な嫁さんいるのにそんな娘さん達引き連れてどうしたんじゃ」

 

 

口々にそう語りかけながら近づいてくる農夫たちは、まるで昔馴染みに接するかのように狩人へと声をかける。

狩人はその応対に少したじろぎながらも、記憶の中から何かを掘り起こしたのか少し声を震わせながら言葉を紡ぐ。

 

 

「いや、少しばかり調べものがあるらしくてな。うちの村に足を運びたいって事で道案内をしていたんだ」

 

「なるほどなぁ、まぁお前さんがいるなら安心だべ」

 

 

狩人の言葉に納得したのか農夫たちは仕事があるでな、と言いながら畑へと戻っていく。

その後ろ姿を見ながら狩人は小声で勇者たちに先へ進むと小声で告げると、足早に歩き始めた。

 

 

「……あの人たちは俺がガキの頃に、前村長の横暴についていけなくて村を出ていた筈だ」

 

 

勇者たちに聞こえる小さな声で狩人は自身が記憶から掘り起こした事を告げる。

崩壊したはずの思い出の秘密基地、実り豊かな畑の風景、そして村を捨てた筈の人達が朗らかに働いている光景。

そのどれもが、幸せだった頃の情景を焼き直したものだった。

 

 

「幻術……ではないでござるな、されども現実とも言い切れないでござる……」

 

 

狐耳を小刻みに動かして音を探りながら、しきりに周囲を伺う忍者は形容しがたい違和感を感じて不気味そうに小声で呟き。

周囲に人目がない事を確認した勇者は、聖女へと問いかける。

 

 

「あ、あの……魔石って、いなくなった人を呼び戻したり壊れた建物を直したりとか、そんな……まるで神様みたいな事が出来るのですか?」

 

「出来るか出来ないかで言えば、出来るかと……ただ、魔石は魔王の力を分割したものです。魔石を取り込んだ人の願いを歪に叶えたその力が、忍者さんが感じている違和感の正体かと」

 

 

聖女が紡いだ言葉の内容に勇者は何とも言えない顔を浮かべ、更に質問を続けようとしたところで……。

勇者は酷く無機質かつ敵意に満ちた視線を感じて言葉を止める。

 

その視線を感じた先へ勇者が視線を向けるとそこには、まるで日溜まりに佇む花のような素朴ながら美しい村娘が立っていた。

 

 

「リリ、ィ…………?」

 

 

最後に見た姿からは考えられないほどに、かつての思い出の中の姿をしている村娘……幼馴染の姿に狩人は呆然と呟く。

そして狩人は脇目もふらず走り出そうとし、村娘の胸元に黒く輝く魔石がはめられたペンダントが輝いている事に気付く、気付いてしまう。

 

だが、そんな狩人の様子を気にすることなく村娘は嬉しそうな笑みを浮かべ自ら狩人へと駆け寄ると。

 

 

「おかえりなさい、シルクス!」

 

 

狩人の思い出の中と寸分違わない、天真爛漫な笑顔を浮かべながら狩人へと飛びつくように抱き着いた。

 

 

 




前村長の戦犯度合いが更に跳ね上がったけど、やる事やってるから今更だよね。という理屈で罪が加算された不具合。
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