『戦隊レッドと仮面ライダー、異世界で冒険者になる』   作:武藤 桜

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投稿が遅れてすみません。少しづつ書き溜めながら投稿します。


第三話「戦隊レッドと勇者と姫様」

ポセイドン「おや、レッド様にサクラ様?なぜお屋敷にいらしたのですか?」

レッド「今日からここに住むことになったからだぜ!」

サクラ「いきなりで悪いな…」

 

ポセイドン「お嬢様!!本当によろしいのですか!?」

イドラ「レッドもサクラも異世界に関する研究には絶対必要だしいいのよ」

ポセイドン「サクラ様は大丈夫ですがレッド様は性欲真っ盛りの男性ですぞ!!いつお嬢様の豊満な肉体に襲い掛かるとも思いません!!」

イドラ「孫同然と言っているあんたが豊満って言っちゃいけないともうんだけど…。まぁ、あいつが私のことを色々するなんて・・・・。いや、もしかしたら?ん?ポセイドン?」

 

場面は変わりイドラ宅の玄関ホール。

ポセイドン「レッド様。この家で暮らすうえで一つお願いがあるのですが」

レッド「おう!郷に入っては郷に従えだぜ!何でも言ってくれ!!」

ポセイドン「去勢してくだしませ…」

レッド「何故だぜ!?」

 

レッド「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!?!?!?!?!?!」

 

イドラ「何事なの、ってポセイドン!!?何してるの!?」

レッド「イドラ!!助けてくれぇええええええ!!!!!!」

ポセイドン「お嬢様の貞操を守るのも執事の務めなのです!!」

 

レッドの下半身に巨大ばさみを向けるポセイドンとそれに抗うように身をよじるレッド、ポセイドンとレッドの間に入って二人を引きはがそうとするイドラの格闘はどんどん激しくなりチャイムが鳴っているのに全く気付かず。

 

???「あの~。呼び鈴を何度も鳴らしたのですけど…?」

 

ドアを開けて一人の女性が屋敷に入りちょうど引きはがしたショックで間違ってレッドの上にイドラが覆いかぶさっている姿を目撃した。

 

???「おやまぁ。朝からお盛んなことですね」

 

 

十分後、イドラの私室にて。

テルティナ「私の名前は"テルティナ・リズ・ワーグレイ・アヴァルロスト"でアヴァルロスト皇国の第3王女です。こちらが私の勇者"ロゥジー・ミスト"です。」

サクラ「まさかこんな大物が出張ってくるとはな…」

テルティナは丸い何かが入ったビンを取り出した。

テルティナ「イドラ様にはこの魔導具の"分析"と"回収"の協力をお願いしたいのです。」

レッド「それは…この前のおっさんに付いてたおでき!?」

テルティナ「お、おでき?コレをご存知なのですか?」

イドラ「先日倒した謎の魔物からそれに似た物を額に付けた男性が出てきまして…」

テルティナ「アレを一度倒したのは貴女だったのですか!?」

イドラ「いえ、私ではなく彼の…」

レッド「ああ!俺たちの絆の一撃!ビクトリー・キズナバスターでぶっ倒したんだぜ!」

テルティナ「びくとり……?魔法名でしょうか?」

ロゥジー「テルティナ様に対しなんという口の聞き方を…」

イドラ「レッドが絡むと説明が難解になるから黙ってて頂戴!」

テルティナ「流石は魔導研究の名門と名高きアーヴォルン家!あの魔物を倒す程の魔法を編み出すとは…イドラ様ならこの魔導具"魔力の種"の謎を解明できるかもしれませんね。」

イドラ「魔力の種?」

テルティナは再びビンへと触れる。

テルティナ「この種は体に植え付けると魔力が増幅され、宿主の願望を叶えるための特殊な魔法…"特権魔法"が使えるようになるという代物です。」

サクラ「願いを叶えるための魔法?」

レッド「それって普通の魔法とどう違うんだ?」

テルティナ「例えば金貨を欲した者には物質変換魔法を、財宝を守りたい者には巨大な結界魔法を…そんな超常の力を付けただけで使えるようになる。それがこの"魔力の種"なのです。」

イドラ「確かに修練無しでそんな魔法が使えるとなるとは異常ですね…」

テルティナ「うまい話には裏があるというのがこの世の常…この種は成長して宿主の力を超えると宿主の肉体を取り込み、異形の魔獣へと変貌させるのです。」

レッド「あのおっさんは種に取り込まれていたってことか!」

その後、レッドとイドラはテルティナに協力することが決まるも…ロゥジーがレッドを頑なに認めなかったため決闘することとなった。

テルティナ「イドラさん、本当に宜しいのですか?」

イドラ「何がです?」

テルティナ「ロゥジーはかつて、"孤高の剣鬼"という異名を持つS級冒険者として、多くの高額賞金首をたった1人で討伐していました。そして、現在彼が装備しているのは、かつて、魔王を封印した勇者が振るったとされる伝説の神器、"王家の聖剣"。つまり、最強の剣士が最高の剣を装備しているのです。まともに戦って、彼に勝てる者など、この世界には殆ど居ないかと………」

イドラ「この世界には………ですか」

サクラ「まぁ、見れば分かるよ…」

レッド「絆装甲セット!」

『ぺっTURN!!』

レッド「絆装チェンジ!!燃え盛る、熱き友情の戦士!!  キズナレット!!!」

ドゴオオオオオオオン!!!

レッドがそんな風に名乗りをあげると、爆発が起こる。

 それを見ていたロゥジーは。

ロゥジー「派手な爆発に、奇抜な衣装…………貴様、道化師か?」

『嘘でしょ⁉︎あの男…………!レッドの変身を見ても、ビビってない!?私ですら、未だにビビるのに…………』

 ロゥジーはそんな風に言う。そんなロゥジーの態度に驚いているイドラ。

『シェイクハンドッキング!』

レッド「握手カリバー!」

『握手カリバー!』

 灯悟は握手カリバーを出して、薙刀状にすると、構える。

 すると。

テルティナ「イドラさん!あれは一体、どの様な魔法なのですか⁉︎」

イドラ『やっぱり、テルティナ様も嬉しそうね………』

 テルティナの反応に、イドラはそんな風に思う。

レッド ロゥジー「「でやぁぁぁぁぁ!」」

 すると、2人はそう叫んで向かっていく。

 それぞれの持っている剣で攻防を繰り広げていく。

レッド「ううっ!」

ロゥジー「ふっ!」

 2人がぶつかり合い、一度離れると、もう一度向かっていく。

 お互いに互角に戦っていた。

 ロゥジーの攻撃で、レッドが下がると。

レッド「くっ…………!強い…………!幹部怪人クラス…………いや、それ以上だ!」

ロゥジー「多少は戦える様だな。ならば…………少々本気を出してやろう!第二聖剣!核熱怒業(ドラグラース)!」

 

 レッドとロゥジーはそんな風に言う。

 レッドからしたら、ロゥジーの強さはこれまでに戦ってきた幹部怪人を上回る様な強さだった。

 ロゥジーはそう言うと、再び聖剣を第二聖剣に変化させる。

 すると。

レッド「お〜!やっぱりかっけぇな!よし!そっちが本気出してくれんなら…………こっちも本気を見せるぜ!」

イドラ「ちょっ…………⁉︎本気ってまさか⁉︎」

サクラ「マジかよ…………⁉︎」

レッド「来い!キズナビースト!」

『キズナビースト!』

 灯悟がそんな風に言うと、サクラとイドラは嫌な予感がしたのか、そんな風に言う。

 すると、灯悟はそう叫ぶと、キズナビーストを召喚する。

ロゥジー「獣型…………大型ゴーレム…………5体⁉︎」

ロゥジーは唖然となる。

 そして。

『絆創合体!』

レッド「絆創合体!マキシマム・キズナカイザー‼︎」

 そんな音声が鳴る中、灯悟はそう叫び、マキシマム・キズナカイザーが完成する。

ロゥジー「あぁぁぁぁぁ…………⁉︎な、なんだこれは…………⁉︎」

 それを見ていたロゥジーは、唖然となる。

 何しろ、目の前に鋼の巨人が現れたのだから。

 ロゥジーが呆然としていると。

イドラ「…………レッド。ちょっとコレは…………流石に人としてどうかと思うわよ」

レッド「流石に俺もちょっとはしゃぎ過ぎちゃった気がするぜ。う〜ん…………どうしよう」

サクラ「合体解いて戦えばいいだろ」

 イドラはドン引きしながらそう言う。

サクラもさすがにやり過ぎたと自覚しているレッドに正論を告げた。

すると。

 

テルティナ「すごい!これは一体何なのですか⁉︎」

イドラ「うぇぇぇ⁉︎テルティナ様⁉︎」

サクラ「オイオイオイ……………⁉︎」

イドラ「ちょっ…………⁉︎これって絆を結んだ仲間しか乗れないんじゃなかったの⁉︎大した会話もしてないでしょ⁉︎」

 そう。

 操縦席には、テルティナの姿もあった。

 サクラとイドラが驚く中、イドラがレッドにそう聞くと。

レッド「アハハハハ!何言ってんだ、イドラ!自己紹介したし、目的も聞いたし、共感もできた。これはもう絆だろ!」

イドラ「……………前から思ってたけど…………アンタの絆判定、ガバすぎない?」

サクラ「絆の話ばかりするのに絆の枠判定がガバガバだな」

 レッドはあっけらかんとそんな風に言う。

 それを聞いたイドラとサクラはそんな風に呟いた。

テルティナ「お〜い!ロゥジー!良い景色ですよ〜!」

ロゥジー「テルティナ様⁉︎ 貴様!テルティナ様を人質にとるつもりか⁉︎」

レッド「いや、そんなつもりは…………⁉︎」

 テルティナは、マキシマム・キズナカイザーを見上げていたロゥジーにそう話しかける。

 それを見たロゥジーは、ブチ切れてそんな風に叫ぶ。

 レッドが弁解しようとすると。

 

ロゥジー「テルティナ様を返せ!この!ド外道がぁぁぁぁ!」

レッド「と、飛んだ⁉︎」

サクラ「なるほど。剣先の筒から出る炎を推進剤にしたのか…………」

 頭に血が上り、ロゥジーはそんな風に叫ぶと、聖剣の力でジャンプする。

 それを見た灯悟とサクラがそんな風に反応すると。

ロゥジー「でやぁぁぁぁ!」

 ロゥジーは聖剣を振るい、マキシマム・キズナカイザーを仰け反らした。

イドラ「嘘っ⁉︎」

レッド「この巨体を仰け反らした⁉︎」

サクラ「数十トンの期待を吹き飛ばす威力……。聖剣ってのは中々高性能みたいだな………!」

 仰け反ったのを見て、イドラ、レッド、サクラはそんな風に反応する。

 レッドは何とかロゥジーを掴もうとするが…………。

レッド「しかも、こっちは相手が小さすぎて、攻撃が当たらないぜ!」

イドラ『この兵器、同サイズの相手と広い所でしか戦えないポンコツなのでは?』

サクラ「まあ、戦隊ロボは小さい相手とは戦う場面なんてないしな」

 レッドはそんな風に叫ぶ。

 実際、レッド視点だと、ロゥジーが小さすぎて、全く当たらないのだ。

 それを聞いたイドラがそう思う中、サクラはそう呟く。

 ロゥジー「テルティナ様…………!今、お助けします!」

レッド「へへっ!アンタも良い絆、持ってるじゃねぇか!ロゥジー!ますます一緒に旅をしたくなってきたぜ!」

 ロゥジーは、テルティナを助けようとしてそう言うと、レッドはそんな風に言いつつ、マキシマム・キズナカイザーの右手を天に向ける。

 すると、空から一本の剣が現れる。

レッド「グレート・絆(バン)ソード!」

『グレート・絆(バン)ソード!』

 レッドはそう叫ぶと、マキシマム・キズナカイザーの武装の一つ、グレート・絆(バン)ソードを構える。

 それを見たロゥジーは。

ロゥジー「そんなデカブツで、私を捉えられると思っているのか⁉︎」

レッド「思っちゃいねぇぜ!だから!扇ぐんだぜ‼︎」

 ロゥジーはそんな風に叫ぶ。

 ロゥジーの叫び声に対して、灯悟はそう答えると、グレート・絆ソードで思い切り扇いだ。

 すると。

「ぽぁ⁉︎あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

 マキシマム・キズナカイザーのグレート・絆ソードの扇ぎによって出た風は、ロゥジーをあっさり吹き飛ばしてしまった。

 ロゥジーが星になる中、それを見ていたレッド達は。

イドラ「いや…………あれ、死ぬんじゃない?」

サクラ「キラーんって光ったぞ。漫画かよ…………」

レッド「……………あ」

テルティナ「ロゥジィィィィィィィ‼︎」

 イドラとサクラがそう呟くと、レッドはそんな風に反応した。

 すると、テルティナはそんな風に叫んだ。

 その後、ロゥジーの落下地点に向かって、何とか救護する事に成功した。

ロゥジー「ううっ…………て、テルティナ様…………。あの様な得体の知れない奴を同行させるのは…………断固、反対です……………」

サクラ イドラ『『そりゃそうなるわな…………』』

 ロゥジーはそんな風に呟く。

 灯悟を連れていくのは反対だと。

 それを聞いて、イドラがそう思う中。

テルティナ「ですが、ロゥジー。あなたに勝てたら動向を認めるという約束ですよ?」

ロゥジー「しかし…………!」

テルティナ「では、逆に考えてみてはどうですか?狼真さんも含めて、あんな力を持った人間2人を野放しにしたら、魔力の種より危険だと」

サクラ ロゥジー イドラ『『『確かに…………』』』

 テルティナはそう指摘する。 

比較的に信用できるサクラはともかく、レッドは勝ったのだから、同行するのを許す約束だと。

 それを聞いて、ロゥジーが顔を背ける中、テルティナはそんな風に言う。

 それには、イドラとロゥジー、サクラはそんな風に思う。

テルティナ「ならば、味方になってもらった方が安心でしょう?」

ロゥジー「はぁ…………致し方ありません。浅垣灯悟、武藤桜!貴様らの同行を認めてやる…………!だが、貴様らと馴れ合うつもりはないからな!特に浅垣灯悟!」

レッド「へへっ!」

ロゥジー「何がおかしい?」

 テルティナがそう指摘すると、ロゥジーはため息を吐いて、渋々という形で同行を許した。

 そんな風にロゥジーが釘を刺す中、レッドは笑みを浮かべる。

 ロゥジーがそう聞くと。

レッド「そういう言葉を吐いて、俺と絆を結ばなかった奴は居ないんだぜ!」

 こうして、レッド、サクラ、イドラの3人もテルティナとロゥジーの旅に同行する事になったのだった。

 

 その翌日、出立の時が来た。

イドラ「という訳で、留守は頼んだわよ」

ポセイドン「あの引きこもりのイドラお嬢様が、まさか旅に出立とは……………。レッド様」

レッド「何なんだぜ?」

 イドラはポセイドンにそう話しかける。

 屋敷の留守は、ポセイドンが預かる事になったのだ。

 ポセイドンが灯悟に話しかけると。

ポセイドン「分かっておりますね?」

レッド「ううっ…………」

ロゥジー テルティナ「「?」」

 ポセイドンはそう言うと、脅す様に枝切り鋏を見せる。

 それを見て、灯悟が股間を抑える中、テルティナとロゥジーは首を傾げる。

 そうして、旅に出る事になった。

 テルティナは地図を広げて、4人はそれを見る。

テルティナ「まず私たちが目指すのは、喧騒の街とも呼ばれるアカリナ。ここの領主に、魔力の種の所持疑惑があるのです」

 テルティナはそう説明する。

 目的地が、アカリナという街である事を。

レッド「皆!ガンガン行こうぜ!」

ロゥジー「黙れ!テルティナ様に合わせられんのか!浅垣灯悟!」

 レッドはそんな風に言う。

 それに対して、ロゥジーがそう言うと、レッドは口を開く。

レッド「良い加減、フルネームで呼ぶのをやめてくれよ」

ロゥジー「断る!」

レッド「何でだよ?テルティナだってレッドって呼んでくれてるのにさ」

 レッドは、ロゥジーに対してフルネーム呼びをやめる様に言うが、ロゥジーはそう叫ぶ。

 レッドがそんな風に言うと。

テルティナ「ふふっ…………そうですね。レッドさん。殿方を愛称で呼ぶなんて、初めての経験です」

ロゥジー「浅垣灯悟!貴様ァァァァァ!私だって…………愛称で呼ばれた事など、無いんだぞ!」

レッド「だったら、俺が呼んでやるぜ!ろぅくん!」

ロゥジー「黙れぇぇぇぇぇっ!」

 テルティナは照れた様にそんな風に言う。

 すると、ロゥジーはそんな風に叫んだ。

 そんなロゥジーに対して、レッドがそんな風に呼ぶと、ロゥジーはレッドに襲いかかる。

サクラ「はぁ…………」

テルティナ「あらあら。また始まりましたね。イドラさん」

イドラ『やれやれ…………このメンツでやっていけるのか……………心底…………不安…………!』

 サクラが呆れた様にため息をつく中、テルティナはそんな風に言う。

 それを見ていたイドラは、そんな風に思うのだった。

そんなやり取りがありつつも、一行はアカリナの街に向かっていた。

イドラ「喧騒の街、アカリナ。冒険者や行商人はもちろん、多種多様な人種が行き交う喧騒と活気に満ちた街……………って、聞いていたのですが…………」

テルティナ「その筈ですが……………」

サクラ「何なんだ?この空気は」

 アカリナの街に到着して、テルティナはそう説明する。

 だが、最後の方には困惑が満ちていた。

 その理由は、街があまりにも静かであり、事前情報と違っていたからだ。

レッド「あの〜…………すいません。ここの領主について聞きたいんだけど…………」

住民「ひぃい!」

レッド「なぁ!ここの領主って…………」

住民「知らないよ!」

レッド「領……………」

 レッドは聞き込みを行おうとしていた。

 だが、街の住人からは避けられており、何も聞けなかった。

レッド「くっ…………!諦めないぜ!この街の人達とも、絆を結んでみせる!」

サクラ「目的を見失うなバカ!にしてもあの怯えよう。まるで領主を怖がってるみたいだな」

テルティナ「これは完全に何かありますね…」

???「アンタら…………御領主様に関わるのはやめておきな」

 周囲を見ていたロゥジーとテルティナは、そんな風に話す。

 この変貌が、魔力の種を使った領主の仕業であると。

 すると、ある1人の人物がそう話しかける。

レッド「アンタ、何か知ってるのか?」

サクラ「この街に何が起こってるんだ?」

???「…………住民から何か聞き出したいのだろうけど、無駄だよ。御領主様について余所者に話すことは、”掟”で禁じられている」

レッド「掟…………?」

???「悪い事は言わない。早々にこの街から立ち去りな」

 レッドとサクラがそう聞くと、その人物はそんな風に答える。

 掟により、話すことができないのだと。

 テルティナが首を傾げる中、その人物はそう忠告して、立ち去っていく。

 それを聞いた面々は。

テルティナ「掟…………破ると厳しい罰則があるという事でしょうか……………」

サクラ「住民はそれに怯えているって事か!」

テルティナ「しかし、余所者に情報を話したかどうかなんて、誰かが告げ口でもしない限り、露見しないのでは…………?」

レッド「確かに。どういう仕組みだ?」

テルティナ「それは多分……………この魔力領域が原因でしょう」

 

 テルティナがそう呟くと、レッドはそんな風に反応する。

 テルティナの疑問に、サクラがそう反応する中、イドラはそう言う。

サクラ「魔力領域?」

テルティナ「ええ。街全体が気持ち悪い魔力に覆われています。恐らく、この魔力で街全体を監視しているのでしょう」

イドラ「道理で…………息苦しく感じたのは、その為ですか」

 サクラがそう首を傾げると、イドラは頷きつつそう説明する。

 テルティナがそう呟くと。

サクラ「普通の魔法には、ここまでのことできるか?」

イドラ「熟練の魔導士でも、街一つ魔力で覆うなんて出来ないわよ」

テルティナ「だとすると…………特権魔法の可能性がありますね」

イドラ「まあ、掟とか、監視とか。碌でも無い領主って事は確かですね」

 サクラがそう聞くと、イドラはそんな風に返答する。

 テルティナがそう言う中、イドラはそう言う。

 すると。

???「御領主様の陰口を言うべからず」

イドラ「ん?」

サクラ「避けろ!!」

レッド「イドラ!」

イドラ「ふごっ⁉︎」

 そんな声と共に、頭に釘が刺さった様な風貌の怪物が現れる。

 サクラがそう叫ぶ中、イドラはレッドによって抱き抱えられ、イドラのいた所には、怪物が棍棒を振り下ろしていた。

レッド「何だこいつは…………⁉︎」

イドラ「な、なるほど…………これも領主の特権魔法ってわけね……………」

 レッドとがそう呟く中、腹を抱えられて、苦しそうなイドラはそう言う。

 すると。

 

???「ほう…………特権魔法を知っているとは」

レッド「誰だ⁉︎」

サクラ「大方、この街の領主だろうな」

ルルグアット「ご名答。ここアカリナの領主(あるじ)、ルルグアット。この街の”秩序”と”静寂”を守る者でございます」

サクラ「こいつがこの街の領主!?」

 そんな声と共に、その処刑人の様な怪物の間に1人の老人が現れる。

 レッドがそう叫ぶと、サクラはそう言う。

 その老人…………ルルグアットはサクラの言葉に肯定しつつ、そんな風に言う。

 イドラがそう呟く中、テルティナは口を開く。

テルティナ「ルルグアット卿…………!私は、アヴァルロスト皇国第三王女、テルティナ・リズ・ワーグレイ・アヴァルロスト!魔力による領民の抑圧…………王族の1人として、看過できません!魔力の種の即刻廃棄を命じます!」

サクラ レッド イドラ「「「おお……………」」」

ロゥジー「ふつくしい…………!」

 テルティナは毅然とした態度で、ルルグアット卿にそう言う。

 レッド達がそんな風に反応する中、ロゥジーは感動した様に拍手をしていた。

 すると。

ルルグアット「……………領民の抑圧?はて?私はただ、無秩序だったこの街に…………秩序と安寧を齎そうとしているだけですよ」

レッド「そんな力で人々を脅しておいて、何が秩序だ!」

ルルグアット「これは脅しなどではなく、導きです」

サクラ「導きだ?どういう意味だ?」

 ルルグアット卿は、首を傾げるとそんな風に言う。

 レッドがそう言うと、ルルグアット卿はそんな風に答えた。

 サクラが首を傾げながらそう聞くと、ルルグアット卿は口を開く。

ルルグアット「この街に居る者の多くは、楽園に到達出来ない迷い人。私はそんな彼らが過ちに迷わぬ様、間違った道に棘を撒いているのです」

レッド「何が棘だ…………!街を見てみろよ!皆、アンタの罰を…………棘を踏むのを怖がって、足を止めている!正しい道に導きてぇって言うんなら、手を引いて一緒に歩けば良いじゃねぇか!」

サクラ「そうだぜ。こんなのただの恐怖政治じゃねぇか!?」

テルティナ「その通りです!街の秩序と治安も、民と考えていけば…………!」

 ルルグアット卿はそんな風に言う。

 それを聞いたレッドとサクラがそんな風に言うと、テルティナもそんな風に言う。

 すると、テルティナの言葉を遮る様に、ルルグアット卿は口を開く。

ルルグアット「何を言うのです。皆が私の掟に従い、慎ましく健全に生活している。これこそが…………”秩序ある楽園”ではありませんか」

 ルルグアット卿はそんな風に笑みを浮かべながら言う。

 だが、その笑みはあまりにも邪悪な物だった。

 それを聞いたレッドは。

レッド「……………よく分かったぜ。アンタが作りたいのは、秩序じゃねぇ!自分の思い通りになる箱庭だって事がな!」

レッドは変身するとそれに対して、

ルルグアット「嘆かわしい…………。人生経験の浅い若者には、この街の良さが分かりませんか」

処刑人「御領主様に歯向かうべからず!」

レッド「分かってたまるか!そんなもん!」

 ルルグアット卿はそんな風に言う。

 すると、背後に処刑人が現れて、レッドは攻撃する。

 だが。

レッド「ぐっ⁉︎」

サクラ「あのバカ突っ走りやがって…………⁉︎オイ!?どいう事だ!?」

イドラ「レッド!!」

テルティナ「レッドさん!」

 レッドが攻撃した処刑人が消えると、レッドの背後に現れて、攻撃する。

 レッドが勝手に先陣を切る姿に呆れるも完全に死角から現れた処刑人に驚いていた。

 レッドが攻撃を受けて、吹き飛ぶ中、また背後に現れて、攻撃をしていく。

レッド「何だこれ⁉︎次から次へと!これじゃあ…………身動きが取れねぇ!」

 レッドは一方的に背後から攻撃を受けて、身動きが取れずにいた。

 それを見ていたイドラは。

イドラ『あの領主の特権魔法は恐らく…………街中に張り巡らせた魔力で掟を破った者を感知し、裁きを下す使い魔を召喚するという複合魔法………!』

ルルグアット「秩序を乱す者が沈黙するまで、裁きは続きますよ」

イドラ『その上、魔力領域からレッドの死角を読み取り、そこに次々と使い魔を召喚し続けている…………あんな使い魔を何度も召喚する魔力量に、それを制御する複雑な術式………これが…………魔力の種と特権魔法の力…………!』

 イドラはそんな風に分析していた。

 ルルグアット卿の特権魔法が、魔力領域による観測と使い魔の召喚である事を。

 そんな風に思う中、テルティナはロゥジーに話しかける。

テルティナ「ロゥジー!早くレッドさんに加勢を!」

ロゥジー「私が助けに行っても、殴られる人数が増えるだけでしょう。それより今は、奴らを囮にして、敵の魔法の弱点を探るべきです」

テルティナ「……………ロゥジー、正直に言いなさい」

 テルティナは、何もしていないロゥジーにそう言うと、ロゥジーはそう答える。

 レッドを囮にして、ルルグアット卿の特権魔法の弱点を探るべきだと。

 それを聞いたテルティナがそう言うと。

ロゥジー「奴らの無様な姿を見れて良い気味なので、もう少し眺めさせてください」

テルティナ「正直でよろしい!けど、今は嘘でも助けに行って‼︎」

 ロゥジーはそんな風に言う。

 決闘での屈辱を晴らさんとばかりに、傍観を決め込んでいたのだ。

 そんな最低な事を当然の様に口走ったロゥジーに対して、テルティナはそう叫んだ。

 そんなやりとりをする中。

「くっ…………!こうなりゃ…………キズナビースト…………うわぁぁぁぁぁ⁉︎」

「レッド⁉︎ぐっ⁉︎」

 レッドは、マキシマム・キズナカイザーを出そうとするが、背後からの強烈な一撃を受けてしまう。

サクラも隙を作ろうと武器を構えるが処刑人が邪魔をして身動きが取れずにいた。

 強烈な攻撃を受けたレッドは、強制変身解除に追い込まれる。

イドラ「レッドーーーっ!」

 生身に戻ってしまったレッドに、使い魔はトドメを刺そうとしていた。

 それを見て、イドラはそんな風に叫んだ。

 果たして、レッドの運命は……………。

 

 

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