ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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Chapter 3:Danger, Night in the high building ②

「やっぱり……カリンちゃんだ!」

「……あ、猫又様! それに調査員様……!」

 

猫又がカリンに気づいた瞬間声をかけ、カリンは猫又達を見て深くお辞儀をした。

「カリン、面識が?」

ライカンがそう尋ねると、

カリンが以前のデッドエンドホロウにてカリンが彼らに助けられた時のことを話した。

 

◇◇◇

 

「――なるほど……どうでしょうか、独立傭兵レイヴン様。どうか従業員の失敗をお許しください。」

ライカンが今の行動を謝ってきた。

『……621。解放してやれ。』

621は仕方なく、リナを解放してやった。

 

「リナ、大丈夫ですか。」

「ええ、大丈夫ですよライカン。…ふふ、刃物のように鋭い子ですわ。」

「なら良かったです。」

リナが余裕そうに答えた。

 

「……顔見知りなのでしたら 手間が省けます。申し遅れました――私共は「ヴィクトリア家政」です」

 

◇◇◇

 

今回ヴィクトリア家政はバレエツインズのオーナーの依頼でバレエツインズ各種設備のメンテナンスをしに来たようだ。

 

彼らの今回の雇い主は、バレエツインズの購入を考えているらしい。ラマニアンホロウの活性低下に乗じて、当局は共生ホロウの鎮圧を図っている……それが実った暁には、バレエツインズの価値が向上すると踏んだ。

しかしここ最近になってバレエツインズの心霊現象の噂が漂っており、このままでは不良債権であるということで、ヴィクトリア家政は真相究明のためバレエツインズにやって来たのである。

 

「ホロウの中にある建物に投資するなんて…さっすがお金持ち、発想がダイタン…ま、そのおかげでまたこうやってカリンちゃんと会えたんだけど。」

――猫又は知らない。

すぐ隣に超大企業の依頼をこなしてガッポガッポ稼いでいる独立傭兵とその飼い主(お金持ち)がいることを。

 

「猫又様、調査員様…またお二人にお会いできて、カリンはとっても嬉しいです!

ところで、皆様はどうしてこちらに?ここはご主人様の私有地ですから、協会のお仕事でいらしたわけでも、ない…ですよね…?」

「ギクッ…え、えーと…」

カリンの言葉に猫又が少し動揺している。

 

「ふふ、つまり――「お客さま」がたは、「調査員」ではない…ということですわ。」

「…ふえぇっ!?み、皆様は、調査員様じゃなかったんですか…?」

「……。」

ほとんど正体がばれた一同。他の3人はわかりきっていたようだが、カリンだけ何も知らなかったようだ。

 

621だけこの場で全員始末しようかと思ったが、ウォルターに止められ、流石に辞めた。

 

「……そのように警戒なさらずとも、ホロウでご活躍されている『非公式』の方々に、無礼を働くつもりは毛頭ございません。胸の内を明かしてくださるのなら、この場を訪ねてくださったお客様として、私共も可能な限り協力致します」

 

◇◇◇

 

アキラはやむなく、自身がプロキシ、”パエトーン”であることを打ち明け

レインという少女を探していることを打ち明ける。

ただし、レインがハッカーであることは伏せたままだが。

 

(621は完全に”独立傭兵レイヴン”だとバレており、隠す気も全く無かったのでスルーした。)

 

「なんと…あなた様が、かの伝説のプロキシ――「パエトーン」だったとは。

ここへは、失踪されたご友人*1を探しにいらしたのですね。」

 

『ライカンさん、仕事の最中にそれらしい人を見かけなかったかい?』

アキラが何か見なかったかと聞いたが、

ヴィクトリア家政らもまだ周囲の探索はできておらず、わからないらしい。

しかもキャロットの情報が古く探索も困難。

 

『――もしもしお兄ちゃん!割り込んじゃってごめんね、ニコがちょっと面倒な事になってて!』

急にリンが通信して来た。

『ヘリポートに着いたニコから連絡があったんだけど…裁判の書類に、邪兎屋全員で出廷するって書いちゃってたみたいで、ビリーたちも来るように言われてるんだって。』

 

「てことは、俺らも飛行船に乗んなきゃいけないのか!? でもよ、そしたら店長の人探しはどうなっちまうんだ?」

ビリーが心配そうに話す。

 

「……申し訳ありません。聞き耳を立てておりました。不躾ながら提案をお許し頂きたいのですが──プロキシ様、私共と行動を共にされてはいかがでしょう」

「貴方様は人探しをしており、私共はホロウのデータが古いために難儀しております。ここは、互いに力を合わせましょう」

 

『僕は部外者だ。君たちのご主人にことわりなく、このビルに入ってしまっていいのかい?』

アキラがそう質問する。

部外者を迎え入れることがそちらにデメリットがないか確認したいようだ。

 

「勿論でございます。設備のメンテナンスなどを行うあいだ、ご主人様より全ての裁量をお預かりしておりますので。ましてや、伝説のプロキシ――”パエトーン”と”独立傭兵レイヴン”の名声は万人が知るところです。ご縁を紡げたとあれば、ご主人様もきっとお喜びになります。」

 

『ありがとう、ライカンさん。とりあえず一旦みんなを送ってくるよ。」

「ええ。用がお済み次第、共に建物の奥へと向かいましょう」

そうしてアキラ、621、邪兎屋はホロウから出て、飛行船の発着場へと向かった。

*1
作者「その言い方だけはやめてくれ…!」「スロースロークイッククイックスロー」

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