ZZZ×ARMORED CORE 6 作:ジョシュア・オブライエン
C4-621こと”独立傭兵レイヴン”はRaDのシステム担当の知能機械”チャティ・スティック”と共に、新エリー都郊外のホロウへと向かっていた。
◇◇◇
数分前、RaDの拠点にて、リンから通信が来たのだが
――リン曰く
リンの兄のアキラが、ビリーと共に新エリー都郊外にある「カリュドーンの子」と合流するために、崖っぷちの道路をトラックで移動してたが、何らかのアクシデントでトラックごとホロウに落下。
アキラはホロウに落ちる前に、リンにSOSを送ったことで今回の事件が発覚したとのこと。
現在はウォルターが野暮用*1で不在のために、キャロットを内部に搭載しているチャティが621と同伴することになった。
『ビジター!そこのホロウが、いまプロキシの奴が居るホロウさ。――さっさとあいつらを拾って来てやりな。』
《ビジター、H.D.Dシステム*2の使用者はエーテル適正に異常が発生するが、まだ「笑える」。問題ない状況だが、急ぐべきだ。》
カーラの案内の末にようやくアキラたちが落ちたと思われるホロウにたどり着いた2人。
『ビジター、悪いが私はウォルターとプロキシ兄妹のようにH.D.Dシステムは使用できない。チャティ!ビジターを頼んだよ!』
《……ボス、任せてくれ。――入るぞ、ビジター。》
そう言って二人?はホロウに侵入した。
◇◇◇
一方その頃、アキラとビリーは…生死を賭けた鬼ごっこを上級エーテリアス相手に繰り広げていた。
――数分前、ホロウ内部の周囲のデータスタンドを利用して、脱出ルートを作成していたのだが
「やっべ、デカブツだ!車に戻ってここを出るぞ!」
ビリーの叫びと共に、三つのデータスタンドに引き寄せられたのだろうか、鹿のような立派な角を携えた巨大な人型の上級エーテリアスが現れた。
……そして、現在に至る。
「店長、もうちょいだ!」
「僕はそろそろ限界だ…!」
アキラはそもそもエージェントではないので体力はあまりなく、今にもエーテリアスに追いつかれそうな状況である。
――するとエーテリアスの頭上から、太陽の光を遮るように一台のバイクが降ってきた。
バイクはエーテリアスを車体で踏みつけ、アキラとビリーの目の前で停止した。
「アネゴぉ!!」
「久しいな、ビリの字──で、コイツが伝説のプロキシか!」
バイクに乗った、ビリーが”アネゴ”と呼ぶ割と派手な服装をした女性がそう話しかけてくる。
そう話している束の間に、エーテリアスは再び起き上がり、彼らに拳を振りかざす――刹那。
「フッ!」
黒いグラサンと赤いマフラーを身につけた男が、炎をまとった右拳での一撃をエーテリアスにお見舞いし、吹っ飛ばす。
「……パイセン、なまったっすね」
「……フン!」
挑発的な笑みを、ビリーに対して浮かべる男。あの女性と男とビリーは知り合いのようだ。
「いくぜ!目にもの見せてやっからよぉ!」
女性はそう言ってエーテリアスに突っ込んで行った――が
二丁の重ショットガンの弾丸やグレネードランチャーの砲弾*3、
クラスターミサイルや垂直ミサイル、バズーカの砲弾*4が一斉に撃ち込まれ、エーテリアスは消滅した。
《どうやら既に救援が来ていたようだな。……こちらの心配は杞憂だったようだ。》
「いやいや!オレ様たちかなり助かったからな!」
”アネゴ”と呼ばれる女性はチャティの発言を否定した。
「――つーか、アンタ”独立傭兵レイヴン”じゃないか!”伝説のプロキシ”も太っ腹だなぁ!」
621は疑わしい目線で女性を見ており、リロードも済ましている。
《ビジター、問題はない。こいつらはウチのRaDの顧客の奴らだ》
「ああ、オレ様はシーザー。『カリュドーンの子』の首領だ! んで、こっちはライト!」
「……よろしく」
ビリーから”アネゴ”と呼ばれたのはシーザー
クールなグラサンの男はライトというようだ。
「それはそうと…アネゴ、ライト。どうしてこんなところに?」
ビリーが一番重要なことを質問する
「おう、妙な電話がかかって来たんだ。オマエらがこのホロウに落っこちたって若いねーちゃんの声でよ、スゲェ切羽詰まった感じだったぜ。レイヴンもそんな感じか?」
「…確かに切羽詰まった様子だった。」
「これが伝説と言われるプロキシと、史上最強の独立傭兵のお手並みってわけか?まったく、見識が広まったぜ!」
「それほどでも。とはいえ、君たちが来てくれたおかげで助か…った………」
アキラは途端に倒れた。大方生身でホロウ内部に長期間滞在したせいだろう。
「あん?おい、プロキシ。どうした?」
「店長、店長!しっかりしろ!急いで連れ出さねぇと…早く…!」
《……俺がこいつを運ぶ。案内は任せた。》