ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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10/16 数少ない621のセリフを再編集。
では「ZZZ×ARMORED CORE 6」をお楽しみください。


Chapter 4:Tour of Inferno ⑫

「エート……誰だ……?」

シーザーは、自信を”独立傭兵レイヴン”だと名乗る無表情の白髪の男の子を目の前に困惑していた。

――数十分前に遡る。

 

◇◇◇

 

ツール・ド・インフェルノの騒動から数日後――

621はRaDの拠点から外出し、ブレイズウッドへと向かっていた。

 

事の発端はウォルターが「今日は何も依頼はないから、お前は休め。」と621に言い出し、野暮用という理由でどこかに行ったためである。

当初はRaDの施設内を見て回ろうとしたが、首領のカーラは工房にこもって何らかの作業。

チャティもルシウスと都市のエーテル企業と結託してた証拠をまとめており、話しかけられる気配ではなかった。

 

RaDの下っ端のアリーナランキング最下位のインビンシブル・ラミーなどのヤク中共は話が全く通じない。

 

レッドガンやヴェスパーの所へ遊びに行こうとしてもキングとシャルトルーズとの激戦のせいでACが修理中故に、仕方なく徒歩で近場のブレイズウッドへと向かうことにした。

 

◇◇◇

 

「お兄ちゃん、荷物は全部詰め終わったからもういつでも家に帰れるよ!」

リンはいつの間にかH.D.Dシステムなどの機材を「Random Play」の社用車に詰め込んだらしく、アキラにそう話した。

 

「ああ、ありがとう、リン――おや?レイヴンじゃないか。どうかしたのかい?」

アキラが真っ先に621に気づいた。

今回の621はいつもとは違い、ACを装着しておらず生身の状態で居た。

 

「ねえねえ、お兄ちゃん!レイヴンが顔出すの珍しくない?いっつも何か被ってるし。普段はそっちのほうがずっといいよ!」

621は低身長だがなかなか整った顔立ちであり、リンがそう言うのも理解できる。

 

「ところでレイヴンどうしてここに?」

「まあ、一応挨拶しておこうと」

アキラの質問に621がそう答えた。

 

「プロキシー!!ふぅ、よかったぁ....まだ出発してなかったんだな。見送りに間に合わないかと焦ったぜ」

――急にシーザーが走ってやって来た。

 

「シーザー!わざわざ来なくてもいいと、この前言ったろう?旧油田エリアのほうは、いま大変なんだろう?そういう時こそ、君が表に出て指揮を執ってあげないと」

 

「あのな、言ったろ?オレ様はただの『覇者代理』だって。覇者の地位は、今でもポンペイのオッサンのもんだぜ。あの日、あいつが投げ込んだ火打石がレイヴンがすり替えた偽物だったとしても....あいつが最初にゴールした事実は変わらねぇ」

アキラに対してシーザーが屁理屈をこねる。

 

「全く…まだお前はそんなことを言っているのか?本当に頑固者だな……」

するとポンペイがやってきた。

数日前、エーテル浸食が進行していたが、軽症で後遺症も全くないそうだ。

 

「確かに先にシンダーグロー・レイクに到着したのは俺たちだ。しかしシンダーグロー・レイク――いや、郊外の住民の未来を守ったのは他でもないキング・シーザーただ一人だ!」

先代覇者としてお前と、ここにはいないが”独立傭兵レイヴン”に感謝しよう。」

 

「――水を差すようで悪いけど、レイヴンならそこにいるよ。」

アキラがそう言いながら、小さな無表情の白髪の男の子*1を指差した。

 

「エート……誰だ……?」

やはりシーザーたちは困惑する。

「……身分証を見せる。これならいいだろう。」

彼はそう言いながら「621」と書かれたドッグタグと”独立傭兵レイヴン”と刻まれたネームプレートを見せた。

 

「――どれどれ……ってマジかよ!!」

シーザーたちはかなり驚愕した。

 

◇◇◇

 

その後……プロキシ兄妹は新エリー都に帰り、

621もRaDの拠点へと戻った。

「戻ってきたか、621。アキラたちはどうした?」

 

ウォルターの質問に621は

「アキラたちは旧都廃墟方面、”大地溝帯”の辺縁に設置された慰霊碑に行った」と、正直に話した。

 

「――成程な……。621、新エリー都の拠点に帰る前に一度昔話をしよう。」

 

ある科学者がいた。家族もいたが、それでもエーテルの研究に没頭した女だ。

狂った成果が山ほど生み出された。強化人間も、H.D.Dシステムも、そのひとつだ。

善良な人間たちもたくさんもいた。

彼女の罪を止めるために、全てに”火”を点け……そして満足して死んでいった。

……この話には教訓がある。

一度生まれたものは、そう簡単には死なない。

 

「――話は終わりだ。621、帰る準備をしよう。」

 

『一度生まれたものは、そう簡単には死なない。』その言葉を脳内で反復しながら、621は機材を運んで行った。

*1
621




621は強化人間施術の弊害によって、戦闘能力以外のほとんどの機能が死んでいる。
声帯も例外ではなく、現在621は人工声帯を使って慣れない発声だが最低限は会話出来る。

けれども、ここまで自身を”調整”してくれたウォルターには感謝だが、やはり脳波通信の方が性に合っている。と621は話している。

◇◇◇

アキラ「――レイヴン、ルシウスの計画はいつ気づいてたっていうか……怪しいと思ったのはいつんだい?」
「ベルラムとプルクラが襲い掛かってきた時辺り。」
アキラ「」
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