ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

41 / 90
Chapter EX:The upset ②

新エリー都郊外

C4‐621こと”独立傭兵レイヴン”はブルートゥによって持ち去られたRaDの機材を取り返すために、ジャンカー・コヨーテスの根城まで向かった。

 

『あいつらの根城はホロウ内部にはない。このまま私が案内をしよう。ここではウォルターよりも土地勘はあると自負しているからねぇ。――そこを右に曲りな。』

カーラはそう言いながら621を導いていく。

 

『――着いたよ。ビジター。目の前のガレージがジャンカー・コヨーテスのアジトさ。思いっきりぶちのめしてやりな。』

621が間髪入れずに、巨大廃工場のようなジャンカー・コヨーテスの拠点の正面からアサルトブーストで突撃した。

 

「おいおい!ACが出てきたぞぉ!!」

「ACってことはRaDの連中か……?カーラの野郎、ビジターに金を積みやがったな!ハハッ!」

流石、荒くれ者のヤク中集団*1。総じて頭のネジが緩い。

 

――すると角からピョンピョン跳ねるような奇怪な機動をするガードメカが飛び出してきた。

「パンチャーとキッカーを突っ込ませろ!」

『おや、ウチの技師が作ったカスタムMTじゃないか。当然のようにうちの機体を使ってやがる。気に入らないね。せめて派手にやっちまいな!今後の製品開発の足しにするさ。』

 

621がベイラムの重量級ショットガン「ZIMMERMAN」や、重量級リニアライフル「HARRIS」や、ファーロンのデュアルミサイル「BML-G1/P31DUO-02」で応戦する中で、

さらにMTがぞろぞろと集まっていく。

これまでとは違い、トイボックスのようなMTのハイエンドモデルも襲い掛かってきた。

 

『可愛い我が子がスクラップになっていく様は見るに堪えないね。ビジター!ささっとやっちまいな!』

そして最後に残ったトイボックスがスタッガーし、ベイラムのパイルバンカー「ASHMEAD」の史上最大級の刺突をかまして撃破した。

『ここら一帯は終わったか、ビジター。最奥に奴はいるはずだ。』

 

◇◇◇

 

621がジャンカー・コヨーテスの根城を進んで行くといきなり何者からの通信が入った。

 

『ようこそ!ビジター。このような僻地に来て下さるとは……感激だ。』

 

通信越しに響くブルートゥの広域通信。

彼は荒くれ者でならず者だと思っていたが非常に丁寧かつ優雅な振る舞いであった。

それが逆に一番気持ち悪いのだが。

『ブルートゥ、アンタが盗んだ物を返してもらおうじゃないか。』

 

「おや…?カーラのご友人でしたか。素敵だ…♡ならば私にとっても友人同然です――新しいご友人…楽しい時を過ごしましょう」

 

『ビジター。あいつの言葉を真に受けるんじゃないよ。アイツは重度の虚言癖にして人格破綻者で――「掛け値なしのクズ」だ。本当にかける言葉もないよ。』

 

◇◇◇

 

さらに奥へと進んでいく621。

ようやく最深部に到着したようで、何かの格納庫のような場所にたどり着いた。

 

『――どこにもいない……ビジター、ブルートゥは掛け値なしのクズだ。気を抜くんじゃないよ。』

 

――刹那。

「新しいご友人! さあ楽しみましょう!」

オーネスト・ブルートゥことAC「MILK TOOTH」は火炎放射器、チェーンソー、拡散バズーカ、拡散ミサイルを携えてこちらに突っ込んできた。

 

『ブルートゥ!!――黙らせてやりなビジター!』

「カーラ……貴方はいつも私に新しい出会いをくれる……素敵だ……。ジェネレータの甘美な調べ…… ミルクトゥースも喜んでいます……素敵だ。」

激昂するカーラに対して、独特のリズムを口ずさみ右腕の火炎放射器で暴れるブルートゥ。

 

まき散らされる火炎で視界は潰れるわ、高熱でACS障害が発生するわと621にドンドンデバフがついていく。システム復旧性能が比較的高いシュナイダーのヘッドパーツ「KASUAR/44Z」でもかなり面倒なことになっている。

 

「スロー、スロー、クイッククイックスロー……!スロー、スロー、クイッククイックスロー……!!素敵なステップです、ご友人!」

 

さらに拡散バズーカや拡散ミサイルも飛んでくる。ACS障害によってスタッガーしやすくなった今621は避け切ることに専念している。

――しかしRaDの火炎放射器「BAD COOK」にはオーバーヒートがない。燃料があるならどんどん燃やせる。

 

「ミルクトゥースも…… レールキャノンも啼いている……親元を離れ…… カーラを恋しがっていたのでしょう不憫だ……」

お前が言うな。

 

「スロー、スロー、クイック――おや?ご友人、どこに行かれたのでしょうか?」

自身の火炎でご友人*2を見失ってしまったのでしょう……不憫だ……

 

――すると621は好機とみなし、一気に重量級ショットガン「ZIMMERMAN」や、重量級リニアライフル「HARRIS」や、デュアルミサイル「BML-G1/P31DUO-02」を撃ち込んでスタッガー。

パイルバンカー「ASHMEAD」を「MILK TOOTH」に突き刺して撃破した。

 

「新しいご友人…… 贈り物をくれるのですね……素敵だ……♡」

そう言って、オーネスト・ブルートゥことAC「MILK TOOTH」は倒れた。

 

『死んだみたいだね 良かったよ――さてビジター、そこに吊られてる物資を回収するとしようかね。今回の化け物退治には絶対に欠かせない代物さ。とりあえずそれを抱えて帰還してくれ。』

621は目に映ったコンテナボックスを担いでジャンカー・コヨーテスの拠点を後にした。

 

◇◇◇

 

「さて、ビジターが頑張ってくれたおかげで問題なく「オーバードレールキャノン」は完成できそうだよ。礼を言わせてもらおう。ブルートゥを殺し――」

 

急にRaDの端末から通信が入る。

『ご友人!私は貴方と上手に踊れたでしょうか?――友人ならば次ももてなしたい……喜んでもらえたなら……素敵だ……♡』

カーラも621も揃って絶句してしまった。

*1
RaDの大多数もそうなのだが

*2
621




暴徒

オーネスト・ブルートゥ
元RaDの現在ジャンカー・コヨーテスの首領。
当時、RaDに居た時代ではならず者だらけのドーザーにしては珍しい丁寧かつ優雅な振る舞いからシンダー・カーラに気に入られ、わざわざ専用AC「ミルクトゥース」を組んでもらった程。
しかしその本性は重度の虚言癖にして人格破綻者。
たとえ部外者だろうとフレンドリーに接するカーラが「掛け値なしのクズ」と吐き捨て、改めて意思疎通が不可能と判断するや「…かける言葉もないよ」と諦観。

AC「MILK TOOTH」は土建ACながら強力。
腕部には火炎放射器とチェーンソーを備え、肩部に分裂ミサイルと拡散バズーカを装備。
中量二脚としては高めの積載量と耐久力がウリである。
アリーナランキングは8位であり、Bランク。
ラスティがアリーナランキングに参加することが少ないのもあるが、9位のラスティよりも上。
(まあ、本当はアリーナに行けてないだけでラスティ621やミシガンと渡り合えるかなりの上位層なのだが……)
口癖は「素敵だ……。」

◇◇◇

今回の621のアセンブル

HEAD
KASUAR/44Z

CORE
07-061 MIND ALPHA

ARMS
AR-011 MELANDER

LEGS
2C-3000 WRECKER

BOOSTER
FLUEGEL/21Z

FCS
FCS-G2/P05

GENERATOR
AG-E-013 YABA

EXPANSION
ASSAULT ARMOR

RIGHT ARM UNITS
linear rifle
LR-037 HARRIS

LEFT ARM UNITS
shotgun
SG-027 ZIMMERMAN

RIGHT BACK UNITS
dual missile launcher
BML-G1/P31DUO-02

LEFT BACK UNITS
pile bunker
PB-033M ASHMEAD
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。