ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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Chapter outro:Burying tears and the past(ALT)⑬

突如として現れた大量の不明機体「IA-27:GHOST」。不可視という特性を活かして、ハルトマンの私兵のほとんどを一掃した。

「クソッ……なんだこいつらは……!!」

レイヴンロック家当主……ハルトマンもこのことを全く知らなかったようで、苦悶の表情を浮かべる。

最近、”独立傭兵レイヴン”と名乗る人物ら――”ブランチ”から、「あなたが”レイヴン”の名を持つことは大抵許されない。いずれにせよ羽ばたくことはない。」と謎の襲撃を食らい、物理的な痛手を受けたのだ。かなり追い詰められており、こうなっても仕方がない。

 

「――!何としてもサクリファイスを運び出せ!!何としても、だ!!」

 

「――あなたの思い通りにはさせないわ。」

アンビーたちが戦闘態勢に入るが、関係なく「GHOST」たちが無差別にレーザーを一斉射撃。やはり、別の第三勢力なのだろうか。

この隙に乗じてハルトマンたちは、サクリファイスと共に裂け目へ入ってしまった。

『お前たちはレイヴンロックを追え。不明機体は621が片付ける。』

 

アキラたちがハルトマンやヒューゴを追ってホロウの裂け目に入ったのを見届けてから、C4-621こと”独立傭兵レイヴン”は手始めに近くに居た「GHOST」にレーザーショットガンを当て、ACS負荷限界で膝を膝をつかせる。しかし、追撃は間に合わず再び姿を消し、スタンニードルランチャーは不発に終わった。

 

『621、射線から位置を特定しろ。――後ろだ。621。』

ウォルターの警告より先にACのアラートが鳴り響く。様々な方向から飛んでくるレーザーライフルによる狙撃をクイックブーストで避け、もう一度レーザーショットガンを命中させ、確実に落とす。

さらに壁に張り付いて狙撃してくる機体にレーザーライフルを連射、スタッガーさせずともレーザー系武器の高火力さに物を言わせて一気に削り取る。

 

『迷彩に……暗号通信……そして讃頌会と結託しているであろうレイヴンロック家とも無関係……621,決して油断だけはするな。』

 

既に2体落としたが、残りはあと13体。

その数の多さに、珍しく621は舌打ちをした。

 

◇◇◇

 

戦闘開始から数十分後。

『――残り5体……いや4機か。順調に進んでいるぞ、621。引き続きスキャナーを使え。相手は不可視になるだけで機体反応は消えない。』

 

残るはステルス性はないものの、パルスアーマーを展開し、右手にプラズマライフル、左手にレーザーウィップを装備する近~中距離型重装タイプの「GHOST」が4体。

 

まず4体をアサルトアーマーが届く至近距離までせっせと誘導し、全員を最高火力範囲内60mに居る事を確認し、アサルトアーマー発動。

自身を中心にする球状のパルス爆発を発生させ、全員を一気にスタッガーさせる。

さらにチャージしたレーザーショットガンを、2体まとめて収束したエネルギー爆発に巻き込み、

残りももう一度チャージしたレーザーショットガンで撃破。

アーキバスのレーザーショットガンは、シュナイダーのレーザーショットガンと比べて発熱に余裕があり、割とガンガン使える。(しかしチャージの連打するなら残弾数には注意すること。) 

 

 

『どうやら片付いたようだな。621。』

『周囲に敵正反応なし。……レイヴン。不明機体は暗号通信を行っていました。内容を解析出来ないか試してみます。』

『……この迷彩……一度見た記憶がある。一度カーラに調査しておこう。621はアキラたちと合流を待て。少しは休むべきだ。』

ウォルターに従って621は「GHOST」の残骸の山でゆっくりと休憩することにした。

 

◇◇◇

 

しばらくしてからアキラたちがホロウの裂け目から621の居るエリアまで戻ってきた。

「レイヴン……すまない。ハルトマンに逃げられた。」

アキラがそう言うが、別に問題はない、とウォルターは言う。

 

何せ621のACのカメラアイからの映像は全て保存してある。今回のハルトマンが企てた計画も全て傍受している。確実に逃げられないだろう。

 

「――ところでレイヴンにケガはない?かなり敵だらけだった。映画では大体残った人は死ぬか、かなりの深手を負うかの二択になる。……でも機体に大きな損傷はなさそう。なら良かった。」

アンビーが「ここは任せて先に行け!」のフラグ的な話をしながら心配してくれた。

 

『…………レイヴン。随分と仲のいい方が居るのですね。…………今度指定する共生ホロウに来て下さい。徹底的にわからせます。

急にエアが怖いこと言い出した。とりあえず一番はエアとウォルターと言って修羅場は回避した。

 

『――所でヒューゴ・ヴラドはどうなった?』

ウォルターがそう質問し、今回のことについてライカンが事情を説明してくれた。

 

ハルトマンの私兵たちを退け、バレエツインズの屋上までハルトマンと、こちらを裏切ったヒューゴを追い詰めたライカン達。

しかし、ヒューゴはさらにハルトマンを裏切る。

ヒューゴ・ヴラド……いや、ヒューゴ・ヴラド・レイヴンロックはレイヴンロック家の人間であり、ハルトマンから家督を簒奪しようとしていた。既に、TOPSのエドモンド代表とも話をつけているという。

 

ヒューゴはレイヴンロック家の跡継ぎとして、TOPSの上層部にサクリファイスに関する全てを提供すると言った。

彼のその行動は、いずれ、危機に晒されるであろう新エリー都を見捨てると同然。

全ては「世界に真の公平をもたらすため」。彼は何を犠牲にしてでも、為すべきことを為すと言って頑なに説得に応じない。

 

そして、ヒューゴとの交戦が勃発し、ライカンはその右手でヒューゴの心臓を貫き、彼を殺した。

ヒューゴはそれでもなお、ニヤリと笑みを浮かべながら、ビルから落ちていった。

 

『……成程、俺たちの居ない間にそんなことが……。一度帰還する。今回のことは急いで報告すべきだ。621はアーキバスとベイラムに接触しろ。あいつらはサクリファイスには無頓着だろう。俺は野暮用で一旦席を外す。戻るまで待っていてくれ。』

こうして一旦ホロウ内部から脱出することになった。

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