ZZZ×ARMORED CORE 6 作:ジョシュア・オブライエン
「ディニーで雇える戦略兵器」やら、「自由意思の象徴」、「全てを焼き尽くす”黒い鳥”」。
拡張性の高い人型兵器「ARMORED CORE」を操り、多額の報酬と引き換えに依頼を遂行する独立傭兵。報酬のためならば依頼主は問わず、依頼に対して十分な報酬があれば個人、企業など全て関係なく引き受ける。
ホロウ内部の掃討やホロウ内部の物資の回収のみならず、「組織」を徹底的に叩き潰すことも。
そして、彼の怒りを買った組織や個人は例外なく、再起不能となる。
だからこそ、「自由意思の象徴」という栄光のある称号の裏腹に、「全てを焼き尽くす”黒い鳥”」という歪み切った称号を持つのだろう。
――ポート・エルピスの共生ホロウにある無人の倉庫。
C4-621こと”独立傭兵レイヴン”は、アキラやビビアン、ライカン、そしてヒューゴ・ヴラドと共に向かっていた。
「……レイヴン。芝居とはいえ、君をだましてしまったことはすまなかった。――そしてそれでも俺に協力してくれることに感謝する。」
当時621が見ていないところで、色々やったヒューゴは621に謝罪と感謝の言葉を述べる。
「それにしても、レイヴンが裏切られても報復しなかったのは初めてじゃないかな?確かインターノットでのレイヴンは結構えげつない評価だったしね……。」
アキラが会話に入り込んで来る。
「……さて、時間はないし、本題に入ろう。」
アキラ曰く、サクリファイスの休眠体そのものはすべて破壊されたが、それを生み出す薬についてはまだストックがある。それを軒並み破壊した上で、人体実験のために攫われた労働者の一部を救出する。
――それが今回のミッションの概要である。
準備は整った。一行は讃頌会を止めるために早速ホロウへと突入した。
◇◇◇
『――始めるぞ。まずは道中に蔓延るエーテリアスを排除しろ。』
ウォルターの通信と共に621はアーキバスの開発したレーザータレット「VP-60LT」を空中に設置する。
レーザータレットは発射によりその場に滞空し、レーザーによる支援攻撃を行うのだが、自機には追従しないため位置取りに工夫が要求されるのだが、雑魚散らしや衝撃値稼ぎに向いている。
様々な方向から飛んでくるレーザーに加えて、タキガワが設計・開発した、パルスブレードの「HI-32: BU-TT/A」の二連撃で倒していく。
『エーテリアスはここら一帯にはもういないようです。……レイヴン。禍々しいエーテル反応を発見しました。マーカー情報を送信します。彼らを連れて移動しましょう。』
◇◇◇
「ランドンが残した薬はこの付近にある。さらに、以前失踪した労働者の一部もここにいるようだ……実験の準備は万端というわけだな。」
ヒューゴがサクリファイス化の薬の入った大きな木箱を鎌で破壊しながらそう言う。
「きっ貴様ら!ここからは何も奪わせ――」
「――!!クソッ、止め――」
恐らく讃頌会の人間なのだろう。武装した集団が一気に襲い掛かってくる。
621はノータイムでベイラムの重量級ショットガン「ZIMMERMAN」をゼロ距離射撃。「ZIMMERMAN」は対AC戦でも十分すぎる火力を誇る。――そしてその火力の散弾が生身の人間に当たったら?……考えないほうが良いだろう。
「――全くだ、こちらの活躍する機会も与えてほしいものだなっ!これじゃあ、この場が盛り上がらないじゃないか。」
ヒューゴがそう軽口を叩きながら、鎌で讃頌会の人間を倒していく。
『周囲の目標を破壊した。次のエリアに向かえ。』
「――ハンドラー・ウォルター殿、一度二手に分かれてはどうかね?ランドンは思ったよりも大量に薬を遺しているようだ。」
ヒューゴがウォルターにそう進言する。
「なら、ヒューゴとライカンさんはこの周辺で薬を破壊して回ってくれ。僕はレイヴンとビビアンと他の場所を探してみる。」
『……了解した。621、アキラに着いて行け。』
各々が分かれて進む中で621は虫の息の讃頌会の男を見つけた。
既に腹部に621の「ZIMMERMAN」による致命傷を受けており、その目は虚ろでこちらを見ていない。
「クソッ……来るんじゃなかった……俺はただ生きたかっただけなのに……どうして……。」
「解らないなら死ね。」
621の「ZIMMERMAN」の乾いた銃声と共に、男の頭は砕け散った。
『……621、あまりウロウロするな。行って来い。』
ウォルターは静かにそう語った。
◇◇◇
『――!エーテリアスではない生体反応です!レイヴン。開けてみましょう。』
621がコンテナをこじ開けてみると、そこには失踪した作業員達がいた。
「もう金はいらないから、俺たちを解放してくれ!」
「ひぃぃぃ!?エーテリアスだ!?」
「もうここまでみたいです……楽にさせてください……」
なんか勘違いしているようだが。
「落ち着いてください。私たちは助けに来たのです、他の遭難者はいますか?」
ビビアンはなんとか落ち着かせて作業員達に他の失踪者のことを聞く。
「いたんですが……彼らはもう……」
「エーテリアスになったんです!たくさんのエーテリアスに……みんな死んだんです……」
◇◇◇
ヒューゴとライカンに連絡すると、彼らはすぐに駆けつけた。彼らには要救助者を安全な場所に連れて行ってもらい、621たちは残りの薬や被害者の捜索を続行することに。
しかし、彼らが去ったあと間もなく、覚えのある声が聞こえてきた――
「あら、また会ったわね……ビビアン」
「……! ディナ……」
振り向けば、恐らく部下からの報告を受けて来たであろうディナとカミエルの姿があった。
この前、ディナは621によって蹴り飛ばされ瀕死だったがもう元気そうである。
全くもって良くない。
讃頌会に尻尾を振る下種が、追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる。
「貴女が捕らえていた労働者の皆さんは避難させました。もう貴女に打つ手はないのです」
「分かっていないようねビビアン。彼らは望んで実験体となっているの。今居なくなったところで、新しい実験体は何もせずともやってくるわ。それに私は……皆を希望の未来へと導いているの。貴女にはそれを止める資格も理由もないわ。」
621は「強化人間で良くね?」と言いそうになったが強化人間は強化人間でデメリットも多く、言うのを止めた。
「……。ディナ、何度自分を欺いたら気が済むのです?ランドンがしたことのむごさを、あなたはこの上なくわかっているはずなのに。」
「……うるさい。」
「あの時、私は確かに見たのです。ランドンから『祝福』を授けると言われた時の、貴女の恐怖の表情を。貴女も本当は分かっているはず──」
「――うるさい!!」
「貴女はいつもそう……! お父様からの関心を独り占めして! 善人気取りで私の邪魔をして! 貴女がなんと言おうと、お父様から受け継いだものを壊すつもりは無い!」
「ディナ……!」
「今度こそ、三人まとめて消えてもらうわ……カミエル、サクリファイスの失敗作を出して。絶対生きて帰さな――」
――刹那。
ディナとカミエルがアサルトアーマーに巻き込まれた。
ディナは即死は免れたが、ディナをかばって彼女を突き飛ばしたカミエルは即死してしまった。
ゆっくりと一機の機体が振り向いてくる。
黄昏に照らされた、攻撃特化型の無骨な灰色のAC。
右肩にはメリニット社の小型連装グレネードキャノン「SONGBIRDS」
左肩にはファーロンの双対ミサイル「BML-G1/P32DUO-03」。
右手には、ベイラムの火力型アサルトライフル「RF-025 SCUDDER」。
左手には、ベイラム製造のパイルバンカー「PB-033M ASHMEAD」が装備されていた。
フレーム自体は、新エリー都に密航した際に使用したRaD製の探査用ACフレーム「HC-2000」シリーズ。しかし、ヘッドパーツは特注なのだろうか、市場では全く見ない代物だった。
一機のACの搭乗者は口を開いた。
~今回の621のアセンブル~
「攻撃特化型重ショブレ軽2」
HEAD
KASUAR/44Z
CORE
EL-TC-10 FIRMEZA
ARMS
VP-46D
LEGS
NACHTREIHER/42E
BOOSTER
FLUEGEL/21Z
FCS
FC-006 ABBOT
GENERATOR
DF-GN-06 MING-TANG
EXPANSION
ASSAULT ARMOR
RIGHT ARM UNITS
shotgun
SG-027 ZIMMERMAN
LEFT ARM UNITS
shotgun
SG-027 ZIMMERMAN
RIGHT BACK UNITS
laser turret
VP-60LT
LEFT BACK UNITS
pulse blade
HI-32: BU-TT/A
コンセプトとしては、「多対一も、一対一も対応できる万能機体」。
重量級ショットガン「ZIMMERMAN」を二丁も積んでるのでもう強い。
レーザータレットはお遊びで載せた。何気に雑魚散らしにはイケる性能。
戦術としてはレーザータレットで適度に衝撃値を与えていき、重量級ショットガンで一気にスタッガー、パルスブレードで追撃という、手堅い戦術。