ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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Chapter 1:Where the clouds and mist come to rest ④

《――脳深部エーテル管理デバイス起動。強化人間C4-621、覚醒しました。》

朝。C4-621こと、”独立傭兵レイヴン”こと、”G13レイヴン”は

脳から機械にほとんど取り換えられたデバイスによって休眠モードを解除された。

身体もだるくない。そもそも強化人間は戦闘特化。いつでも戦える事はこういう時に便利である。

 

『おはようございます、レイヴン。今日から本格的にラマニアンホロウの調査を始めるそうですよ。』

 

エアが話を続ける。

彼女曰く、ラマニアンホロウは少しばかり特殊で、

赤色の汚泥のようなエーテル物質……「ミアズマ」は主にラマニアンホロウの中に分布している特殊な侵蝕物質。

ミアズマに触れると感覚が麻痺して幻覚をみるようになるようだ。

 

621は少し前に貰ったレッドガンのジャケットを羽織り、そして大量に持ってきたクソまずいレーションをボリボリかじりながら聞いていた。

『……ところでレイヴン、それって食べられるんですか?』

「賞味期限も消費期限も過ぎてないから問題ナシ。」

 

『えぇ…………。』

エアに引かれた。解せぬ。

 

◇◇◇

 

放送が入り、この臨時拠点に居るレッドガンの「番号付き」やそれ以外が広場に集められた。

 

「全員揃ったな?これよりブリーフィングを始める!!」

「貴様はハズレを引き当てた!それも大凶だ!自殺の予定がなければ気を引き締めろ!」

 

「「「「「了解です!!総長!!!」」」」」

さすがミシガン。AC部隊の一つ下の立場であるMT部隊もしっかりと扱っている。

 

「今回はメイフラワーの奴が主導での遠足だ!ラマニアンの生産エリアへの強制監査を行う!貴様らMT部隊にはそれぞれの指定されたポイントの警備!」

 

「そしてG6レッド、G3五花海とG2ナイルは正面側、G5イグアスとG4ヴォルタそして俺はその反対側のポイントでMT部隊の支援に向かう!」

 

「そしてG13!貴様は内部で本格的に監査を行う”パエトーン”らの尻を拭ってやれ!ティルヴィング*1にすら勝てないプロキシの”パエトーン”には介護が必要だ!!」

 

「なあ、G13ってなんだ?」

「確か臨時の”番号付き”のレッドガン隊員だったはずだ。めちゃくちゃ強かったぞ。あのイグアスを模擬戦でボコボコにしてたからな。」

「……あのイグアスだろ?ちょっと前スランプだった――」

 

「……!テメェ……!!」

イグアスが突っかかろうとしたが――

 

「聞こえているぞ!!ポドマック!オールバニー!無駄口を叩くな!イグアスは貴様らの100倍は強い!」

「そしてG13はその20倍は強かった。――貴様らには訓練以前に算数の授業すらこなせていないようだな。一体貴様らの何倍になるかそのスカスカの脳ミソで計算してみろ!!」

 

「ええっ……、二千倍です!総長!」

「その声は数学が得意なオオサワか!貴様には算数の授業は不要のようだ。貴様は近接射撃訓練を2割増やせ。半年経てば”足し算”以外にも”掛け算”ができるだろう。」

 

「――りょ、了解しました!総長!!」

 

――そうしてブリーフィングは終了した。

やはりミシガンの怒声はかなり響く。621こと”G13レイヴン”は臨時拠点のガレージで自身のACのアセンブルを設定しに行った。

 

◇◇◇

 

ガレージで621がせっせと作業をしていた時、621の端末にウォルターからの通信が入った。

『621,レッドガンでの生活は慣れたか?以前襲撃があったからな。安全が確認でき次第に俺の方もそこに向かう。ナビゲーションはアキラに頼れ。ラマニアンホロウは遠隔での複雑な演算をリアルタイムでできない。アキラがお前の目の代わりになるだろう。』

 

「了解。ウォルター。」

 

『ラマニアンホロウはほかのホロウと比べてさらに危険だ。……”やり遂げて戻れ”。それ以上に俺から言うことはない。』

そう言ってウォルターは通信を切った。

*1
最も犠牲者が多いと言われるオーソドックスなエーテリアス。大した脅威でこそないが数が揃うと処理がめんどくさい。しかし一般的なエーテリアス故に動きも遅くダメージも大したことはない。

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