ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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Chapter 1:Where the clouds and mist come to rest ⑥

ラマニアンホロウを着実に進んでいくC4-621こと”G13レイヴン”一行は現在、ホロウ深部のビルに着いた。

恐らく、ポーセルメックスが放棄した施設というのがここなのだろう。

 

さらに奥へと進むことになった。

そういえば道中でアキラが儀玄から教わったらしい「覚感の術」なる雲嶽山独自の術法を会得していたが……621から変な声が一瞬だけ聴こえたと言っていたが何だったんだろうか、と621は思った。

 

◇◇◇

 

「注意してください!厄介なそうな子が現れましたよっ!」

福福が何かに気づいた。真正面には上級エーテリアス「デュラハン」が待ち構えていた。

しかし、何やら様子がおかしい。身体にミアズマらしきエーテルが漂っていた。

 

『侵蝕物質が体表に……レイヴン、注意を』

 

 

先ずは先制で左肩のベイラム製拡散バズーカ「MORLEY」を近距離で全弾命中させ、右腕の同じくベイラム製造の重量級ショットガン「ZIMMERMAN」をぶち当て、スタッガー。

エアのアドバイス通りに完全に密着するパイルバンカーの攻撃は様子見で止め、右肩のガトリングキャノンとショットガンで削ることにしたが……

 

普通に福福も儀玄も問題なく殴っている姿からして、別に自分から殴るのは問題ないのだろう。

621はとっさにパイルバンカーをノンチャージで展開したが――

『強いエーテル反応!危険です、距離を!』

 

エアの警告で咄嗟に真後ろにQBした瞬間、

儀玄の術法だろうか、墨汁のような黒いエーテルが舞い、デュラハンはエーテルの粒子となって消えていった。

 

「さて、安全も確保できたし先へ進もう。……それにしてもこれはつり橋だろうか?それも橋桁が跳ね上がるタイプかな。近くに昇降制御端末があるはずだ。手分けして探――」

アキラがそう言った途端に跳ね上げ式の架道橋が降りてきた。

 

『レイヴン、近くに端末があったのでバックドアを作成して強制的にこじ開けました。』

 

「エア、ありがと。」

『いえいえこちらこそ……いつでもどこでも役に立ちますからね。レイヴン。』

 

「ふむ……少しいいか?レイヴン。単刀直入に言わせてもらうが……」

デレたエアの裏で、儀玄が621を怪しい目で見ていた。

 

「……いやメイフラワーが言うには”旧世代強化人間”は脳にエーテルが投与されていると聞いたな……やっぱり何でもない。私の勘違いだったようだ。」

なんやかんや変な疑いが晴れた621。彼にはイマイチ儀玄の言おうとしたことは分からなかった。

 

「”キャロット”のデータからして、事故のあったエリアはこの先だ。もしかしたらその先に手がかりがあるかもしれない。行ってみよう」

放棄された施設らしきエリアに侵入した。

 

◇◇◇

 

621一行が進んだ先にはロアが少し休んでいた。

彼曰く、侵蝕症状のサンプルを採る最中にエーテリアスに襲われ、ここまで逃げてきたらしい。

現在地はホロウの入口とは真逆の位置だがそれで良かったのか。護衛はいなかったらしい。

 

「そうだ、証拠集めの方はどうだい?」

ロアがふと、その質問を投げかける。

「証拠はそこそこ集まったと思う。」

 

「よかった!それで証拠としては十分だろう。こっちもエーテル侵蝕のサンプルがずいぶんたまったんだ、証拠の裏付けになるかもしれない。この先は侵蝕が爆発的に増えたエリアだ。僕としては、そこでもう少しだけ侵蝕のサンプルを集めておきたいところだが....叫び声のようなものを聞くに、エーテリアスが徘徊していることに間違いはないんだ。」

 

「心配ご無用です!あたしたちが様子を見てきますねっ!もしエーテリアスがちょっかいを出して来たら、ついでにお掃除しておきます!」

 

「Ooh! Majestic! それなら、ぜひお願いするよ!」

「それじゃ、証拠集めのついでに脅威を排除してあげよう。」

 

◇◇◇

 

ロアが指定したポイントには3体のエーテリアスが居た。

デカいカエルのような個体1匹と、頭部がなく、X字のような人型の個体2匹。報告通りの数のようだ。

 

「このエーテリアス、どうも変だ。みんな注意してくれ!」

途端にずんぐりむっくりな体型のカエルがなにか禍々しい液体を621に向けて吐き出してきた。

621はスレスレで緊急QBによって回避したが、その液体は揮発せずに地面に滞留している。恐らく触れないほうがいいだろう。

 

……まあ挙動としてはBAWS製造のナパーム弾ランチャー「MA-T-222 KYORAI」に近い。アレは放物線状にナパーム弾を発射し、着弾地点を中心に大炎上させるような武器。まあ、どちらにせよ絶え間なく移動するか飛行すれば何の脅威にもならないだろう。

だがどうしても面倒。やはりイラっとする害獣は真っ先に駆除するべきだ。

V.Ⅱスネイルの気持ちがほんの少しだけ理解できた。

 

『レイヴン、これは……少し苦手な鳴き声ですね……静かにさせてもらえると助かります。』

 

エアが嫌がってる声を聞き流しながら、621は滞空しながら拡散バズーカを当て、スタッガー。

ヌシ系や上級エーテリアスよりは弱いようだ。ABで急接近してフルチャージしたパイルバンカーでトドメ。

 

残る2匹はアサルトアーマーでまとめて消えてもらった。

『敵性の生体反応なし。戻りましょうか、レイヴン。』

 

◇◇◇

 

「ふう……なんともリスキーな調査だったよ。皆さんの助けがなかったら、僕はどうなっていたことか。いやはや、本当にありがとう。僕たちは十分な証拠を集められたと思う。エリックたちはちょうど交代で休んでいるだろうから、このままホロウを出て調査の進歩を伝えてくるよ。そうなればいよいよ、皆を集めてポーセルメックスとの賠償についての協議だ。雲嶽山の皆さんも、手伝ってくれてありがとう!」

 

「いえいえ!元々、今回の事故を調査するつもりで来たわけですし……丁度よかったですね」

福福が謙遜しながら話す。

 

「本当になんとお礼をいったらいいか……おかげで、計画はスムーズに進みそうだよ。――ああ、計画ってのは、エリックたち互助会のメンバーと一緒に、ポーセルメックスに抗議するプランを考えたんだ。ついに、全てを行動に移す時が来たよ。」 

 

……そう嬉々として話す彼には、なにか別の目的があるように感じられた。

 

◇◇◇

 

「よお……!野良犬……!どうもスッキリとした感じじゃねえか……!」

621がホロウから出て、アキラたちと解散してレッドガンの臨時拠点に戻った時にはG5イグアスがひーひー言いながら地面にぶっ倒れていた。

 

「てめえがホロウの中でウロチョロしてる間になァ……!こっちはクソみてぇな扱きを受けてんだよ……」

急にイグアスが復活してなんか愚痴っている間にG4ヴォルタやG6レッドも集まってきた。

「おい、イグアス……ミシガンの野郎に聞こえるぞ」

「そもそも先輩達。俺達はG13と違ってホロウ探索に出ていないから仕方がないですよ。」

 

「――チッ……。イラつ――ゴハァ!!

「イグアス!?」「イグアス先輩!?」

「ここまで舌が回るとは余裕なようだなG5!!これから貴様らが走る数十mは安いオマケだ!!貴様らもとっとと走れ!!」

頭部にドロップキックがクリーンヒットしたイグアスと、他2名に、戦闘の跡の残った穴だらけのグラウンドを指差してミシガンはそう指示した。

 

汗だらだらで走っていく3人を見届けながらミシガンは

「戻ったか、G13。貴様も訓練を手伝え。負傷した根性なし共を一気にまとめてベッドにつないでやれ!!」

 

……今日一日はまだ終わらないようだ。

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