ZZZ×ARMORED CORE 6   作:ジョシュア・オブライエン

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Chapter 1:Where the clouds and mist come to rest ⑦

『……621、ロアと言った医者についてだが、どうも怪しいな。』

C4-621こと”独立傭兵レイヴン”はレッドガンの臨時拠点で自身の主であるハンドラー・ウォルターに今回の一件について連絡を取っていた。

 

『まず侵蝕緩和剤「解悩水」の出所が不明だ。お前のログを確認したが――』

ウォルター曰く、

個人でエーテルの遮断に使われる特殊な材料である「輝磁」を集められる量なんてたかが知れているらしい。

確かに輝磁を粉末に加工し、薬剤まで加工するのは設備さえ整えば余裕だが、それでも安価で供給できるものではない。

 

『621,新エリー都での仕事は、まだ先がある。お前には……最後まで付き合ってもらうぞ。』

『……俺は衛非地区に安全にたどり着く算段を立てる。何者かの妨害もあるからな。』

 

そう言ってウォルターは通信を切った。

「……あなたとウォルターはこの新エリー都で何を……?」

エアの問いに621は答えることができなかった。

 

◇◇◇

 

衛非地区、レッドガン臨時拠点。

621こと”G13レイヴン”は自分の個室から大きな居室まで向かった。

 

すると、

「……まず、MELANDER C3一式は確定だろ?左腕はパルスブレードだな。」

「おいイグアス、左肩のパルスシールドいっそのこと外して新型パーツのHUXLEYはどうだ?」

 

――恐らくG5イグアスとG4ヴォルタがコソコソと自身のACのアセンブルの再構成でもしているのだろうか。ちょっと前もアセンブルが変わってたし試行錯誤しているのだろう。コソ練だが

 

「――!てめぇ!さっきからニヤニヤして何見てんだ!見せモンじゃねえぞ!」

さすがレッドガンの強化人間。イグアスに気づかれた。

 

「……イヤ、何でもない。つーか4連ミサイル(初期ミサイル)の代わりに6連双対ミサイルに変えたらどうだ?」

621がイグアスの持ってた端末の「RIGHT BACK UNITS」の部分を指差す。

「なら、右腕の速射型リニアライフル「CURTIS」はそのままだな。火力型の「HARRIS」と違ってオーバーヒートしずらいだろ。」

ヴォルタも621に乗っかって指示していく。

 

……そして待望の機体が完成した。

機体名は「HEAD BRINGER CUSTOM」、イグアス命名である。

以前の「HEAD BRINGER」と同じようにベイラム製中量二脚「MELANDER」フレームのカスタマイズ版、「MELANDER C3」フレームをフル採用。

 

変更点は左腕にタキガワのパルスブレード「HI-32: BU-TT/A」、

左肩にベイラムの実弾オービット「BO-044 HUXLEY」、

右肩にファーロンの6連双対ミサイル「BML-G2/P08DUO-03」が載せられた。

なお、621はこの機体のテストと評してイグアスに何度も戦わされた。

 

「おお、割と良さげじゃねぇか。ついでに俺の「CANNON HEAD」も――」

「ヴォルタ……まずはあのヘッドパーツ変えろよ。」

「流石にあの「TIAN-QIANG」*1とか言う皿頭その1みたいなのはガチタン機体には向いてない。それ以外は完璧。イグアスと違って。」

 

「そうに決まってんだ……って軽くディスってんじゃねえ!!」

そのままイグアスと621が取っ組み合いになり、621もイグアスもヴォルタも、ミシガンによる鉄拳制裁を食らったのはまた別のお話。

 

◇◇◇

 

翌日、621はレッドガンの番号付きの面々をミシガンの権限で集めた。

 

事の発端は

『――621,新しい情報が入った。レッドガンの番号付きを集めてくれ。』

アキラや雲嶽山経由で情報がきたらしい。

 

ウォルター曰く、

黒幕と疑われていた「ポーセルメックス」の最高責任者であるダミアン・ブラックウッドは、今回の一件についての賠償に関してはまさに手続き中であり、先延ばしの意図などないと弁明。潔白を示すべく、侵蝕事故の関係者名簿と賠償の進捗が分かる資料を提供した。

 

そして彼の情報提供と、アキラたちの聞き込み捜査によって

侵蝕緩和剤「解悩水」の効能が侵蝕物質「ミアズマ」の幻覚作用と麻痺効果による偽りの効果だと発覚。

そして芋づる式に、「解悩水」を作った張本人であるロアに疑いがかかった。

 

「全く、商売の風上にも置けない者ですね……。もう少しマシな噓がつけなかったのか……。」

「お前も大概だぞ、五花海。……それにしてもロアとかいう奴は何をするつもりだ?かなり低価格で労働者に解悩水を売っていたと聞く。目的がわからないな。」

G3五花海もG2ナイルも少々値を上げている。ロアの動機が一切わからないのだ。

 

すると621の真横に居たミシガンが声を上げた。

「――聞こえているか!?命知らず共!!」

「我々、ベイラムグループ専属AC部隊レッドガンは雲嶽山らと共にラマニアンホロウへの進攻を行う!!」

 

「G6~G2までは近方で待機していろ!俺とG13が現地に向かう!」

相手の戦力がわからない以上、出向くのは少数が妥当だろう。

 

「G13!直近に自殺の予定はあるか!?あるなら着いてこい!!」

 

「……望むところだ。」

 

「――そうか!ならば準備を始めろ!愉快な遠足の始まりだ!!」

*1
大豊のAC用ヘッドパーツ。およそ全ての性能が最低レベル。特に姿勢安定性能がとんでもなく低く、他の頭部の性能差が誤差に感じられる。恐らくワースト級。




AC6で正直欲しかったこと、僚機G1ミシガンのミッション。ダム破壊とか楽しかったな……。
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