ZZZ×ARMORED CORE 6 作:ジョシュア・オブライエン
AC6のアイツらも出るよ~
場所は変わって
”デッドエンドホロウ”外部、ヴィジョン爆破解体本部
猫又はパールマンを連れ、今プロジェクトの責任者である、どこかの陰険オールバックメガネ*1に似て、冷徹な雰囲気のサラ長官に直接交渉を持ちかけた。
猫又の要求は、爆破を中止し、閉じ込められた住民たちを救出すること。そうすればパールマンの安全は保証し身柄を引き渡す、というものであった。
しかし、これでは住民を始末しようとしたことが発覚し、ヴィジョン側の信頼は地に落ちる事になる。
サラ長官がその交渉に応じることはなかった。
猫又は自身が赤牙組の関係者であると明かして、自身をもう一つの取引材料にしたとしても。
◇◇◇
「そんな、待っ……ダメだ──!!」
「私からも……『存在しない住民』たちに、お悔やみを申し上げるわ――さようなら。すべては”私たち”のヴィジョンのため。」
「…サラ長官。爆破の完了を確認しました」
「ええ、ご苦労様」
「――ま、待てよ……ホロウに繋がるトンネルから誰か出てきたぞ!」
一部のヴィジョン兵士が何かに気づいた。
「ヴィジョンは命を軽んじたわ!ヴィジョンを倒すのよ!」
「ヴィジョンの手は血塗れだ!その体の隅々まで、罪なき一般市民の血に塗れているんだ!」
「いつまでも私達の口を封じられると思うな!」
爆破エリアにより閉じ込められたカンバス通りの住民達がヴィジョンへの怒りの声と共に歩みを進める。
その先頭にいるのは邪兎屋の三人とボンプ一匹。そして一人の独立傭兵の姿だった。
「──ニコ!それにみんな!」
猫又は住民たちの生存を喜び、そう叫んだ。
「……あら、爆破エリアから抜け出してくるなんて……中々やるじゃない。でも──それで全てが公になるなんて思ってないわよね?ふふ……忘れないで、ここにはうちの人間しかいないの」
「……命令よ。撃ちなさい」
サラ長官の一声と共に、ヴィジョンの武装部隊は一斉に銃を構え──
「速報!速報です!あのヴィジョンに、重大な人命軽視が発覚しました!」
「情報を受け、本局の記者は、治安局の部隊に続いて、デッドエンドホロウ入口付近の爆破解体本部に駆けつけました。」
「現在、治安部隊は現場を封鎖しており、治安局を装った不審者を多数確保したとのことです!」
けたたましい治安局のパトカーのサイレンと共に、キャスターの声が大きく響いた。
治安局のほかにマスメディアなども到達。中にはヴィジョンのライバル企業である白祇重工の面々もおり、治安局に協力しているようである。
「ふふん、ヴィジョンが大人しく交渉に応じるわけないと思って、ホロウを出て真っ先に白祇重工に連絡したのよ!」
ニコが悪知恵を働かせ、治安局を呼んだようだった。
◇◇◇
治安局が武装部隊を取り抑え、閉じ込められていた住民達を保護していった後
猫又はどこかに行こうとしていたが…
「来て。猫又。貴方はこの事件の貴重な証言者。それに……」
「お前たちを罠にかけようとした犯人、でしょ……?」
アンビーが猫又を引き留めた。
「貴方はまだ、”自分の分”を払っていない」
「……エ?いや”自分の分”って何のこと…?」
猫又は言ってる意味がわからなかったようだ。
「前に約束したでしょう。この依頼が終われば、皆でご飯を食べに行くって
ビリーの奢りじゃないけど…ニコは好きなものを食べたいって言ったの。だから割り勘。」
以前、ヴィジョンの監視拠点を襲撃する前、ニコたち邪兎屋らは確かにそう言っていたのである。
「い、いや、それはそっちの奢りじゃないか! というかあたしは一緒に行くなんて一言も…」
「そう、なら正式に聞くわ。私達と一緒にご飯に行く?」
「ええ、サバを好きなだけ食べられるわよ!」
「プロキシ兄妹…じゃなかった。店長たちも来るぜ!食べ放題だぞ!ってレイヴンのヤローはどこ行った?」
「えっと……私は……」
「本当に、好きなだけサバを食べて良いなら、考えてやってもいいぞぉ……!」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらも、猫又は笑っていた。
「――つーかマジでレイヴンどこ行った?あいつとウォルターのおっさんも誘おうと思ってたんだけどなぁ…」
ビリーはレイヴンを探していた。
◇◇◇
『見ろ、621。ヴィジョンコーポレーションが自壊していく…破綻した計画の、妥当な末路だ。』
「…。」
621がウォルターの言葉に対して頷く。
『621、お前は既に治安局からマークされている…補足されていないうちに帰投しろ…』
『今日は大変な依頼だったな。621…よく頑張った。』
「――!?”独立傭兵レイヴン”!?なぜ貴様がここに!?」
「治安局の威信に賭けて、何としても確保しろー!!」
その間に、治安局部隊にばれてしまったようだ。
『……621。殲滅しろ。相手が悪かったと教えてやれ。』
ウォルターがため息をつきながら621に指示を出した。
-メインシステム 戦闘モード起動-
◇◇◇
アーキバス・コーポレーションの強化人間部隊”ヴェスパー”にて
諜報担当のⅤ.Ⅲオキーフが、部隊のまとめ役のⅤ.Ⅱスネイルに今回のヴィジョンの悪行について報告を行っている。
「……ヴィジョン・コーポレーションが崩壊したのですか?」
「ああ、今回の事案には”ウォルターの猟犬”が関わっているようだ。」
「成程。あの駄犬が関わっているなら、あのケチな愚か者たちが落ちたのもよくわかります。もう大丈夫です。業務に戻ってくださいV.Ⅲ。」
「了解した。スネイル。」
「やはり、あの信頼できない駄犬は利用しましょう。依頼さえ出せば、信用できる戦力です。」
「――あなたの言った通りでしたね、V.Ⅲ。この新エリー都にはうんざりすることが多過ぎる。
……頭の悪い上層部、何をしてくるか分からないホロウ狂いのカルト集団。
どいつもこいつもこの私を苛立たせる…!死んで平伏しろ!私こそが企業だ!!」
◇◇◇
場所は変わってベイラム・インダストリー、強化人間部隊”レッドガン”
レッドガン部隊総長のG1ミシガンとその腹心のG2ナイルが話し合っていた。
「何?あのヴィジョンが潰れただと?本当か?ナイル」
「その通りだ。ミシガン。一部のヴィジョンの爆破解体の監視拠点にはG13*2が暴れた形跡がある。」
「やるな…!G13!レッド*3がウチに勧誘するべきだ、と言うわけだ!」
「やはり最近は不穏な状態が続いているな…。G13の勧誘をどうする以前にレッドガン部隊の全員の戦力強化は必要だな。」
「ならば訓練を二割増やす!愉快な訓練の始まりだ!!」