Black Safety   作:芋砂

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第2話 戦闘

     ーイチゴウからの命令5分前ー

 

猛吹雪の中、4人のザコチュラは

集落の外回りの家の影に隠れていた。

 

「ざわつき始めたな。」

バンダナが家の影から顔を出し確認する。

集落では激しい足音と共に多数の竜人達が走り回っていた。

 

「よし、予定はわかってるな?

ここからはAチームとBチームに別れて

Bチームは集落を回り込んで

挟撃する体勢を立てろ。」

 

「「了解。」」

 

バンダナがそう言うと

Bチームである二人のザコチュラが

ゆっくりと家の影を経由しつつ集落を回り込む。

 

「あまり足音をたてるなよ?奴らピリピリしてるからな。」

バンダナがBチームに無線機で静かに伝える。

集落はより一層ざわつきが増していた。

 

「よし、俺らも位置につくぞ。」

 

バンダナは近くに横になっていた木の梯子を担ぎ

隠れている家の壁に近づき、静かに立て掛ける。

 

「よし、登れ。」

バンダナとザコチュラはギシギシという

木独特の音と共に立て掛けた梯子を登って

屋根に登り煙突の影に隠れた。

するとバンダナは無線機を手に取り

 

「こちらAチーム、位置についた。」

 

「こちらBチーム、同じく位置についた。」

 

集落を回り込んだBチームから

応答が帰ってきた事を確認すると

バンダナはAK-47アサルトライフルに入っている

マガジンが正常かを確認した。

隣のザコチュラもポーチを開けて

リロード用のマガジンの数を確認していた。

すると

 

 

「全隊員へ。作戦開始。」

 

 

確かにイチゴウの声が無線機から聞こえてくる。

その言葉と同時に4人のザコチュラはAK-47アサルトライフルの安全装置を解除した。

 

そしてまず動き始めたのはBチーム。

サクッサクッという雪を踏む音と共に

建物の影を素早く移動し、竜人達に近づいていく。

 

「有効射程に入った、これより攻撃を開始する。」

一人のザコチュラが無線機でAチームに伝えた。

 

「了解、援護する。」

バンダナが無線機でそう答える。

 

「いくぞ。」

バンダナが隣のザコチュラにそう呟いた。

そして二人はAK-47アサルトライフルを構え

Bチーム援護の体勢を整える。

 

そして

 

「オープンファイア!!」

 

Bチームのザコチュラが竜人達へ向け

AK-47を発砲した!

何人かの竜人が胴体を撃ち抜かれ地面に倒れる。

 

「あいつらか!!」

「許さない!殺してやる!」

 

竜人たちが剣を構え殺意を露にして突っ込んできた!

 

「撃て!撃て!」

ザコチュラはお構い無しにAK-47を発砲する。

そして突っ込んできた竜人達は着実に撃ち抜かれ

倒れていく!

 

「リロード!」

焦ってフルオートで撃ってしまっていたからか

すぐにAK-47の弾倉の弾が切れ

二人のザコチュラはAK-47に入っているマガジンを

予備マガジンで弾き飛ばした。

すると!

 

「死ねぇ!!」

一人の竜人がリロード中の二人のザコチュラに向けて斧を降り下ろした!

 

「うわぁ!!!」

 

二人のザコチュラはなんとか回避したものの、

 

「あぁ!ポーチが!」

 

回避の際に二人は替えのマガジンが入ったポーチを落としてしまい、対抗手段が無くなったザコチュラはとにかく逃げるために走り出した!

 

「聞こえるか!?こちらBチーム!!問題が発生した!援護を頼む!!」

一人のザコチュラが走りながらAチームに無線機で

伝える。

 

「了解、援護射撃を行う!」

バンダナは照準をつけトリガーに指をかける!

 

「バンダナ!どっちの方向だ!?」

 

「10時の方向だ!走ってるザコチュラが見えるだろ!」

 

二人はAK-47をフルオートで発砲しBチームを追撃している多数の竜人に弾幕を浴びせる。

 

「クッソー、俺じゃ本当に弾幕を浴びせてるだけだな。ちっとも当たりゃしねぇ。」

 

バンダナが嘆いているが隣のザコチュラのおかげで

着実にBチームを追撃している竜人の数が減っていき

それに加え一定の間隔で凄まじい着弾が起こる。

 

「イチゴウの狙撃だな、良い威圧になるぞ。」

弾幕を張りつつバンダナが呟いた。

 

 

大方、追っ手が片付くとイチゴウが集落のBチームとAチームに合流し

この集落の中心とも言える場所へ向かった。

そこには集落の長と思われる美しい竜人がいた。

 

「あー、ボク達はBlack Safetyって言う者だけど、

君も含めて全員駆除させてもらうよ。悪いね。」

イチゴウが長にそう言い放った。

すると

 

「クックック……

どうやら自分達が勝った気でいるらしいな。

同胞を虐殺した罪、ただでは許さんぞ!」

その冷静な瞳の奥には確固たる憎悪が燃え上がっていた。

 

「はぁ。どこに強気になれる要素があんのさ?君もう詰んでるよね?」

イチゴウが半ば呆れてそう答える。

 

「それはどうかな?」

 

長がそう言った瞬間!

周りの地面からイチゴウ達を取り囲むように

竜人達が飛び出した!

 

「こいつらは戦闘センスの優れたものを集めたこの集落のいわば防衛だ。さぁどうする?」

長が少し微笑みつつイチゴウ達に問いかける。

 

「班長!やばいですよ!もうこちらには弾薬がほとんどありません!相手をするのは無理です!」

ザコチュラが慌ただしく叫ぶ!

 

「クソ!ダメだ!俺のAKにも1発すら残っちゃいねぇ!!」

バンダナも焦りながらそう言った。

 

 

「まぁまぁ、落ち着きたまえよ。」

イチゴウはいたって冷静にそう答える。

 

「何でそんな余裕なんですか!?」

一人のザコチュラが絶望的なつっこみを入れる。

すると

何やら遠くから回転音のようなものが近づいてくる。

そしてその音はだんだん大きくなり竜人達もざわつきだす。

 

「何だ?この音は?」

竜人の長も辺りを見渡し警戒する。

 

「あれは!吹雪でよく見えねぇが本社の攻撃ヘリじゃねぇか!?」

バンダナが遠くを指差しそう叫ぶ。

確かに2機のAH-6が集落に向かって近づいてきた。

 

「こいつらの仲間か!」

竜人達は近づいてくるヘリに対し手持ちの槍やら弓やらを構え戦闘体勢に入る。

 

「機銃掃射が来るぞー!全隊員伏せろー!」

イチゴウがそう叫ぶとイチゴウ含め4人のザコチュラが地面に伏せる。

 

「前方に味方と妖魔を確認。

これよりミニガンによる機銃掃射を開始する。」

パイロットからの無線が入ると同時に

機関銃とは思えない程の凄まじい音が辺り一面に響き渡る!

そして2機のAH-6の前方にいた竜人達はどんどん引き裂かれていく。

 

「ヒュー!一回のストレイフランでこいつらを壊滅させるとは流石AH-6だね!」

イチゴウは立ち上がって

ご機嫌でヘリに向かって手を振る。

 

「これより残党の妖魔を掃討しつつそちらの回収に向かう。」

パイロットからの無線が入る。

 

「ふー。合流する前にヘリ要請しておいて良かったよ。」

イチゴウがそう呟いた。

 

「ったく、勝手にヘリ要請なんかしやがってよぉ。また本社から文句言われたらどうすんだよ。」

バンダナが呆れたように言い放つ。

「まあ、しかしM134ミニガンの威力は

やっぱすげぇな。」

バンダナは眼下に広がる竜人達の肉片を見ながら

そう呟く。

 

そのころAH-6はすでに

集落に隠れていた竜人を始末し終えていた。

「こちらパイロット、残党の掃討完了。

これより回収に向かう。」

パイロットが再び無線を入れる

が

パイロットが横を見たとき集落から逃げ出す

一人の竜人とその子供たちを確認した

 

「妖魔とその子供を確認。」

パイロットがそう無線を入れる。

 

「あぁ。成長したらめんどいからぶっ殺しといて。」

イチゴウがパイロットからの無線に対しそう答えた。

 

「了解。」

パイロットは操縦レバーを傾けその竜人達に

近づいていく。

「あれは!」

竜人がヘリの接近に気付き

「みんな!走って!」

その竜人は子供たちにそう叫び全員で走り出す!

しかし所詮は足による走り。

ヘリに追い付かれるのは目に見えていた。

 

AH-6のパイロットは武装をロケットポッドに切り替え照準をつけトリガーを押す。

すると小気味良い音と共に

テンポ良くハイドラロケットが発射される。

 

発射されたハイドラロケットは連続で着弾し

竜人とその子供たちは

容赦なく木っ端微塵にされていく。

 

「目標の排除を確認。これより回収に向かう。」

パイロットがイチゴウ達にそう伝えた。

 

「ようし、迎えが来るよ。みんな準備して。」

イチゴウがそう言うと4人のザコチュラは

銃を背負い直してヘリに乗る準備をする。

 

そして第二偵察班の前に2機のAH-6が着陸した。

 

パイロットは全員ヘリに乗ったことを確認すると

ヘリを離陸させ、2機のAH-6は

真っ白い吹雪の中を泳ぐように飛び去っていった。

 

 

              To be continue…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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