目が覚めるとプレ先世界で、セリカに宿ってた元人間   作:歯茎king

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今回は黒見が気絶しているときのハク視点です

今までのものより短めとなっています。内容的に理解できないものが多くあると思いますが
「なんとなく」で読んでいってください!

難しくてすみません!


──生き方

 

最初に言っておくけど、俺は黒見の中に宿った時から生き方を決めてる

正確には自分のやるべきことを思い出した時だけどね

 

だから今まで言い聞かせてきた

 

 

『黒見を守る。生かし続ける』

 

 

俺のやるべきことは【想いを繋ぐ】こと。実は、これの意味がちゃんとわかってない

でも、黒見が生きていることを世界が望んでた。

 

世界の望みも黒見自身の望みも「生きたい」ってことがある

だから……これが正解だと思ってる

 

 

 

『黒見との神秘の繋がりを断った?』

 

 

かすかにそんな声が聞こえた

俺と黒見の繋がりがあったから今まで会話も視覚も聴覚も…全部があった

それがなくなったってことは……そういうことなんだろう

 

 

『今の俺にできることは何もないな……最悪だ』

 

 

プレ先世界のときのことを思い出す…自分の無力さを感じて、やっと助けれたのに…今の俺は

 

 

『本当の役立たずだな』

 

 

黒見自身は今何をされてるのか…わからない

たまに、ちょっとだけ声が聞こえるだけで…情報は入ってこない

 

なんか聞こえたのは、黒見と俺の器がなくなった場合俺の魂は虚無に還るとかなんとか

まぁ実質死ぬってことか、え…すごくヤダ

 

 

 

「ハク…わたし、が死んだら……私のからだ…あげる。まえにも言ったから覚えて、るよね」

 

 

黒見がそんなことを言った。以前にも言ってた…でもあのときは生きる意味を失ったからそう言っただけで、今は違う。あいつは生きる意味を知ってる…生きたいと望んでる

だからムカつく

 

 

『おい!!そんな事言ってる暇ないだろ!』

 

「うば、われる前に……倒してよ」

 

『黒見!!おい!待てよ!』

 

 

一方的に望みを託してきた…自分も生きろよ

そう言いたかった。でもそれは叶わない

 

黒見の神秘の流れが止まった。それに、黒見の神秘が外に消えてる?

 

 

『もう一体の【CHIMERA】か…最悪だ……俺がちゃんと倒せてたら……クソッ』

 

 

神秘を失う…それは、銃弾も効いてしまうってことだ。

やばいな…近くに誰かがいるわけでもないし…

 

 

『もしかして詰みか?俺の器を奪う時に抵抗できればいいけど、ただの魂に何かできるのか?』

 

 

答えは否だ。絶対に無理、せめて黒見が動ければいいんだけど…それも無理だろうし

 

ふと目に入った、黒見の魂が壊れ始めてる。器もヒビが入り始めた

止める手段はない…黒見の死が近づいていく

 

 

『どうすればいいんだよ……どうやって生かせば、黒見が死なないためには…』

 

 

考えても、考えても…全く解決策が出てこない

ただ目の前に迫る死を実感していくだけで、「お前は無力だ」と言ってきてるようだった

 

 

『せめて…神秘の繋がりさえ戻れば、何かできるかもなのに……ん?黒見の神秘?』

 

 

黒見の神秘が器に集まり始めた…止まってた神秘の流れが動き始めたってことか

だったら、俺との神秘の繋がりも戻ってるはず…うん。使える

器に戻る神秘だけではヒビ割れたところから神秘が溢れてる…ならやることは1つ

 

 

『俺の神秘で穴を塞いで黒見の神秘で器を修復する。それだけじゃ足りない…器を修復しても魂が壊れるなら意味がない……神秘は使えるんだ。器の修復も始まってる…魂を治す方法…』

 

 

そんなものあるのか?実際、器が治ってるのも俺の神秘があったからってだけで…その神秘を生み出す魂が消えたら器も壊れる…そういうものだ

 

 

『だとしても、まだ死なせるわけにはいかない』

 

 

時間がないことはわかってる。でも、どうすれば助けれるのかわかった

魂と神秘は密接にリンクしてる。黒見の神秘はなくても俺の神秘はある

 

 

『そして俺の神秘の性質は【繋がり】。だったらやることは1つだ……』

 

 

俺の魂を黒見の魂に()()()。俺が黒見の命を()()

ヒビ割れた部分も別の魂があれば新しくなる…マジで修理って感じだ

 

 

『と言っても、【繋がり】の神秘だからできるのかもな。繋がりがなかったら、まず黒見の魂に干渉できないし………俺の魂のエネルギーによって黒見の魂を治す……自分でも何言ってるかわからんな』

 

 

でも、この方法は自分の魂を削る…それは自分が消えることを表してる

黒見は助かるけど、俺は死ぬ……まぁ、別にちょっと話したことがある程度の人しかいないし

黒見は……なんとかなるでしょ。デカシロコさんがいるわけだし大丈夫だと信じたい

 

 

『申し訳なさはあるんだよ?……っと、さっさと始めよう』

 

 

特に難しいことはない。世界を繋いだときの方がもっと難しかった

どちらの魂もどこにあるのかわかってるんだから、あとは神秘で繋げればいい

 

 

『う〜ん……別に痛くはない。しんどいとかもない。よかった〜辛い思いしなくて』

 

 

でも、俺の中から何かが消えてる感覚はある。黒見の魂を見るとほんのりと光り始めてる

うまくいってるみたいで良かった。ぶっちゃけ魂のエネルギーによって治るのかわからなかったから安心した

 

 

ふと、黒見の声が頭に響いた。あ、これ諦めてるな〜

ちょっと叱ってやるか!

 

黒見は俺の声が聞こえて驚きと安堵を感じたんだろう…でも時間がない

俺が消えちゃうし、早めに伝えておこう

真剣に聞いてくれる黒見の声は震えてる。泣いていたことが容易にわかる。そんなときでも黒見は

 

 

「ありがとう」

 

と言ってくれた。いい奴なんだよな〜本当に

反動のことも伝えた。黒見の器で勝手に俺の神秘が流れてるのは良くないことだと思う

今までは器の中に俺が入っていたし、黒見の許可があったから問題なかったけど…所謂、不法侵入的な?

 

 

 

今、ここで俺が消えることは伝えないほうがいいとわかっていたから伝えるつもりはない

伝えると黒見が萎えちゃうだろうし、俺の都合で動きを止めるわけにはいかない

だから一言だけ、今まで言わなかったことを言ってやることにした

 

 

『じゃあな、セリカ』

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

消えてる感覚は止まらない。黒見自身が起きるのもまだ時間がかかりそうだし

第一()()()()()()()()()()()()()。多分、黒見が気絶してる時に見ていた景色なのかもしれない

 

今のうちに何か喋っとくか?別に聞こえててほしいわけじゃないし、ちょうどいいか

 

 

『ちゃんと生きろよ?俺が命をかけた理由がなくなるからな〜。無茶しなくていいし、デカシロコさんと一緒にいればいい。お前は1人になるけど、文字通りお前の魂に俺がいるんだからそこまで悲しくだろ』

 

 

生きてほしいと願ったんだ。俺が黒見が死ぬのが嫌だったからこの行動をした

別に後悔があるわけじゃない。いや、あるかも…もう一度だけ柴関ラーメン食べたかった…

 

と言っても、生き方は決めてたんだから俺の役割を果たせたんだから満足してる

 

 

 

 

 

 

この世界に来る前の俺は強い意思があったわけじゃない

強い正義感もなければ必死になったことも多くはない…自分の目的を持てなかった、そんな人間だった

 

 

だからこの世界に来た時、自分に役割があることを嬉しく思った。

自分が必死になる目的があったから…その役割を何よりも大事だと思ったんだ

 

黒見を生かすのも”自分が満足したかったから”っていう理由なのかも。

なんて考えたときもある…そんな考えをする自分はクズなのかもしれない。人の命よりも自分の心の方が大切だなんて…終わってる人間だ

 

 

『でも違うよな…確かにそう考えたときもあったけど、今は違う』

 

 

初めて会ったときはバカ正直に言いたいことを言って、綺麗事を並べてた…

黒見からも「真面目に考えなさい」って怒られたこともあるくらいだ

でも違うんだ。俺は()()()()()()()を知ったから救いたかったんだ

 

 

『黒見は根っこからいい奴すぎる…俺とは真逆だ。目的を見失っても、すぐに別の目的を見つける。すぐに行動に移して、他人を想える…俺の対義語みたいな存在……それが羨ましくて、綺麗に思えた』

 

 

黒見が生きていた方がいいと思ったのも、いい人が死ぬのはもったいないと思ったから

もちろんそれだけじゃない、俺の目的もある…それにただ単純に死ぬ姿を見たくなかったってのもあるけど

 

 

『やっぱり、人間って大切な存在には最大限の力を発揮できるってマジなんだな。実感できたわ』

 

 

これから先、俺はどうなるのか…わからないな

ただ、せめてものお願いだ

 

 

『黒見が生きてることは知りたいな…それがわかれば充分だ』

 

 

その言葉を最後に……俺の意識は落ちていく、ゆっくりと…少しずつ…

忘れてた……黒見にもう一言だけ言いたいことがあるんだった

 

 

 

『お前の相棒やれて、よかったよ。ありがとな』

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

「ようやくですね。ずっと話したかったんです」

 

 

少女はただそうつぶやき、体を揺らし待っている

隣にはもう1人、少女と同じように待つ幼女の姿があった

 

 




ハク視点を書いていて思ったことは、誰かと話すことがないので『』を使うのが少ないことですね
次回からは物語が進んでいくのでよろしくお願いします!

最後まで読んでいただきありがとうございました〜
次回もお楽しみ〜〜
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