目が覚めるとプレ先世界で、セリカに宿ってた元人間   作:歯茎king

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18話 相棒

作戦が決まってからの行動は早かった

どうすればいいのかなんて思ってた過去が嘘のようだ

今は明確に自分が何をするべきなのかわかる

 

 

「これもあの黒服がヒントをくれたから…でも、やっぱりあいつは嫌い」

 

 

誰もいない部屋の中でつぶやく

普段ならきっと『俺も嫌いだ』っていう返事があるんだろうけど

 

 

「今は作戦に集中しないと。シロコ先輩に座標を伝える装置はミレニアムが作ってるらしいから…待つだけか」

 

 

この作戦はキヴォトス全域に広がってるわけじゃない

できるだけ少人数で行うらしい。だから、戦力も強い人が集まっているだけ

 

私の役割はアトムのところに行って、ハクを連れ戻すこと。それとみんなが来れるように座標を伝えること。結局アトムの狙いを止めることに直結してる

 

 

「だから、私がもし気絶でもしたらその時点で詰み…あ〜〜!!ドキドキする……でもアトムも器を手に入れれそうになったら焦るはずよね…それも狙ってるから…最終的にはミスは許されないってことね」

 

 

でもアトムが言うには「生徒の攻撃は効かない」

これは神秘を同じように扱えるからであって、有限の力。神秘をなくすにはどうすれば…

実際に戦ったことがないから方法なんて思いつかないし、【CHIMERA】もいるからアトムだけを気にしてるといけない

 

 

「無理ゲーってやつ?ネルさんは「速攻でいくのが意表を突ける」って言ってたし…気にしたらダメよね」

 

 

作戦実行はもうすぐ。今はちゃんと休むことに専念しないと

アトムのことは先生達がなんとかしてくれるはず、私は私ができることをしないと

 

 

 

 

 

数日後、座標を伝える装置が完成した。どうやら、アトムの作った魔法陣を改良したらしい

使い方も教わってあの迷宮に行く

そこに近づけば近づくほどあの時の記憶が浮かんでくる

自分の体に力が入らないで、嫌な事実を教えられて……失った

 

自分の情けなさと同時に世界の理不尽さとアトムの害悪さに怒りが湧いてくる

でも、どこかで…「ハクに会える」っていう安心感が湧いてくる……確定してるわけじゃないのにそう思ってしまう

 

 

「行こう。全部終わらせないと」

 

 

 

 

 

 

 


 

建物の中は前と変わっていない。ここから下に入るとあの迷宮が広がる…でもそこに行くつもりはない

 

 

「ねぇ、聞こえてるんでしょ。あんたに会いに来たの」

 

 

返事はすぐに聞こえた。できれば聞きたくはないけど、大人の声が耳に届く

 

 

「やっぱり来た。ハクくんに会いたかったの?」

 

「……だったら何?」

 

「あなた、壊れちゃったのね。魂が1つ消えただけでそうなるなんて」

 

「黙って。私は…ハクと生きたいの。ただそれだけ」

 

「そう、着いてきて。会わせてあげる」

 

 

アトムは私を魔法陣へ案内してそれを起動させる

やっぱり…たとえ、特別な目を持ってても心は読めないのね

装置も問題なく持ててる(ちなみに装置は腕輪の形になってる)

 

目の前の景色が変わるのは一瞬だった。なんて言えばいいのかわからないけど…研究所のようだった。にしても大きすぎると思うけど

 

 

「じゃあ、ハクくんに会うために…器をもらうわ」

 

「待って。器を渡したら本当に会えるの?」

 

「もちろんよ。会うことはできるわ」

 

「そう……ならいいの」

 

「すぐに会わせてあげる……天国でね」

 

「は?」

 

 

動く前に目の前に現れた【CHIMERA】に体を押さえられる

体から何かが抜けていく感覚……これは…あの時と同じ……神秘を取ってるのね

 

 

「やっと器を手に入れれる」

 

「どういうこと…」

 

「嬉しく思って?神秘を少し残してあげてて、首を絞めてないのだから」

 

「なんで…ハクに会えるって…」

 

「そうよ?天国で会えるのだから間違いじゃないでしょ。魂が消えたのよ?どうやって生きてると思えるの」

 

「ハクの…神秘は……まだ生きてる」

 

「何を言ってるの?神秘があるから生きてる…なんてありえないわ。なら私の持つ神秘はどう説明をするの?」

 

「黙れ…」

 

「いい加減認めなさい。あなたは大人に騙されて奪われるだけなの」

 

 

クッソ…動けないからっていい気になりやがって!!

というか、座標は送ったはず…もうそろそろみんなが来るわ

それまでは…時間を稼ぐ…

 

 

「ハクは……私が連れ戻す」

 

「現に1ミリも動けてないのに何ができるの?【CHIMERA】を倒してから言うことよ。器はいただくわ」

 

 

アトムが私の胸に手を押し付ける…体の中からオーラのようなものが出てきた

その次には息が詰まるような感覚……苦しい…

 

 

「大丈夫よ、まだ死なないわ。ただ苦しいだけ……器が取れれば楽になる」

 

「うっ……あ"……やめ……」

 

「気にしないで?苦しいのもすぐになくなる。新世界を一番に見せてあげるんだから感謝してほしいわ」

 

「うば……うな……や、めろ…」

 

 

本気で苦しい…でも作戦のために口は動かし続ける

器を奪われた瞬間に動き出す…気を失うな。まだ役割は終わってない

 

目の前の大人は不敵な笑みを浮かべて

体から出ているオーラを掴む……何か、小さな球体が出てきた…あれが、器?

思っていた形と違うけど、きっとそうだ。私にはわかる…自分からなくなっているものがわかる

 

 

「これが求めていた器…いいわね。これが色彩…素晴らしいわ」

 

「……ウッ」

 

「もう動けないでしょ?ちゃんと見ていなさい。世界が変わる瞬間を!」

 

 

アトムが器を持ったまま中央にある変な装置に近づく

きっとが起動装置なんだろう、あれで世界を繋ぐゲートを生み出すんだ

戦局が変わる……動け…今ここで終わらせるために

 

 

「新世界の始まりよ!!」

 

 

動け…装置に器が入れられる………その前に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「させるかよ!!」

 

「っ!?」

 

 

ネルさんのマシンガンからの乱射。アトムはそれに気づき器を覆うように守る

次の瞬間には自分を押さえていた力が緩んだ。体も動く

 

 

「ん、ちょっと遅れた。ごめんセリカ」

 

「大丈夫ですよ!それよりも器を…」

 

「私が守るからセリカは進めばいい」

 

「はい!」

 

 

神秘も戻ってきた。脚に力をいれて進む

アトムが【CHIMERA】を操り、こっちに攻めてくる

目の前には【CHIMERA】が5体……私も1体は対処できる

 

 

「ん!セリカは進む!」

 

「は、はい!」

 

「うへ〜セリカちゃんには近づけさせないよ〜」

 

「ホシノ、気を抜かないでよ」

 

「わかってるよ〜ヒナちゃん」

 

 

え……ホシノ先輩と風紀委員長、強すぎるんだけど…2人で解決してる。暴力だ

シロコ先輩たちのおかげでアトムのところまですぐに行けた

 

 

「返せ。それはあんたのものじゃない」

 

「あなたのものでもないでしょ?」

 

「そうよ、それは…ハクのもの!」

 

「さっきから…ハクくんはもう居ないのよ。諦めが悪いわね!」

 

「当然よ!」

 

 

アトムが持つ器を取り返しに手を伸ばす

でも届くわけがない…でも、今ならできる気がした

 

 

「〈ゲート〉………約束通り、返してもらったわ」

 

「なっ!?どうやって…」

 

「私とハクには繋がりがあるの。それを辿ってゲートを作るくらいできる。私には今だけハクの神秘も少し流れてる」

 

「そういうことね…」

 

「先輩!少し時間を稼いで!」

 

「ん、任せて。いくらでも稼ぐ」

 

 

これで、ちゃんと話せる。繋ぐんだ…私がハクを繋ぐ!

器を持ち自分の中にあるハクの神秘を流す。すると器は微かに光った

神秘を流すだけじゃダメなんだ。もっと、ちゃんと居場所を示すように

 

 

「ハク!あんた勝手に消えて、どういうつもりよ!私を助けたはいいけどその後あんたが消えたら意味ないじゃない!」

 

 

ヤバい、感情が爆発してる。本当はちゃんと聞こえてる時に言いたいのに…今、話しちゃう

今まで溜めてた感情があふれる

 

 

「あんたが消えたせいでこっちは大変なの。器は奪われやすくなっちゃったし、近接戦ができなくなったし…一番は!………一番は……()()()()()()……本当はもっと怒りたいけど、今はそれどころじゃないの。ハクは私を生かすって言ってたでしょ?まだ、それは果たしきれてないじゃない!私にはハクが必要なの!」

 

 

そうだ。私はハクが必要なんだ…先輩ともちゃんと話してほしいし、ハクの故郷のことも聞きたい

ハクに……肉体をあげたい。顔を見て話したいよ…

 

 

「私の……私の物語にはハクが居ないとダメなのよ!だから、さっさと戻って来なさいよ!」

 

 

 

 

 

相棒!!

 

 

 

 

言い切った瞬間…器が強く光り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

───時は少し遡る

 

 

『二度目まして、ですね』

 

「そうですね。覚えてたんですか?」

 

『いや、今思い出しました。あなたと話したことも、託されたことも』

 

「そうですか」

 

 

目の前にいる女性…女子生徒?はそう言うと少し微笑む

今までは夢のように霧がかかっていたのに…ここに来ただけでスッキリとしてる

 

 

「話したいことがあったんです」

 

『自分もですよ。それより…()()()()()()()は知り合いですか?』

 

「そうですよ。私の知り合いです」

 

「……」

 

 

少女はお辞儀をするだけで声は出さない。恥ずかしいのか?

それとも俺が怖い?…まぁ今は後回しにしよう

 

 

「私から聞いてもいいですか?」

 

『どうぞ』

 

「【想いを繋ぐ】という意味はどう考えますか?」

 

『はい?』

 

 

そんな質問が来るとは思わなかった。だってそれを託してきた本人だから

意味のないようでしっかりあるような…そんな感じ

決して理解してないはずじゃないのに、どうして聞いてきたんだ?

 

 

『……俺は、その人の願いを叶えることだと思います』

 

「そうですか…あなたはそう考えたんですね」

 

『…………ちょっと待って』

 

 

本当に?…本当にそう考えているのか?

それが正しいって言い聞かせてきただけじゃないのか?

最初はそう考えていた…でも、じゃあ今なんで疑問に思ってるんだ?

 

 

「では、その答えは後で聞きます。考えてくださいね」

 

『…そうしてください』

 

「次です。あなたは、生き方に後悔はないんですか?」

 

『……ないことはないです』

 

 

次の質問もまた言いにくいものを言ってくる。性格でてますよ〜

 

生き方の後悔はある

もっとうまくやれたんじゃないのか、やりたいことはまだあるだろう、約束を守れていない

考えたら結構でてきた。でも、それでも…

 

 

『後悔はあるけど…それも含めて満足してる』

 

「と、いうのは」

 

『自分の願いを全部叶えて死ねるなんて思ってなかった。自分ができる範囲でやったからそれは満足してる』

 

「なるほど…。彼女の生き方は認めれないですか」

 

 

彼女…きっとアトムのことを言っているんだろう

この人どこまで視えてるんだよ。逆に怖いわ

 

 

『命を奪っているのかはわからないから、そこはなんとも言えない。やり方がダメなだけで、キヴォトスを救いたいんだろうよ。共感はできないけど、理解はできる……でも、やり方は認めれない』

 

「意外ですね。あなたなら、『あれは悪意でしょ!』とでも言うと思いました」

 

『俺のこと何だと思ってるんですか。元人間であいつと同じ非力だから、まぁわかるってだけです』

 

「そう言えばそうでしたね」

 

『次は俺から質問いいですか』

 

「もちろんですよ。と言っても、きっと私だけじゃ答えれませんが」

 

 

どこまでわかってんだよ…自分のする質問を先読みされてる

う〜ん。この手のひらの上にいる感じ…圧倒的格上ですな

 

 

『じゃあ質問……どうして俺だったんですか?

 

「そういう質問だと思ってました。この子も答えてくれますよ…まずは私ですけど…偶然です」

 

『ん?…なんて?』

 

「偶然です」

 

 

聞き間違いじゃなかった。ていうか、聞き間違いであってほしかった

偶然って何?俺があの電車に乗ったからってだけ?

じゃあ俺じゃなくても良かった説があるな

 

 

「と言っても、全てが偶然なんです」

 

「そうだよ。多くの偶然が重なって今があるんだよ」

 

『いきなり喋るじゃん……』

 

 

()()()()()()の隣に座っていた少女がいきなり喋ったんだもん。びっくりするよね

というか、連邦生徒会長ってわかっていたけど相手も俺が知っていることに気づいてたらしいな

 

 

「久し振りだね。──くん」

 

『……ちょっと待て、なんで()()()()()()?』

 

 

その名前は俺の前世の名前だ。この少女が知ってるのはおかしい

初対面だぞ?…………う〜ん、やっぱ嘘

 

 

『君さ……初対面じゃないよね』

 

「やっと思い出したんだ。一緒に遊んでくれてたのに…」

 

『なんかごめん…えーっと、セイちゃん?なーんで君がいるのかな?』

 

 

この少女は前世で一緒に遊んでた子だ。名前はセイ

苗字は教えてくれなかったけど、名前だけ話してくれた。きっとこの子もキヴォトスに関係してるんだろう

 

 

「私は…私達はただ、1人にしたくなかったの。その想いが溢れて、君に会える機会をくれた」

 

 

私達?1人にしたくなかった?想い?

なんとなく予想がついた。そういえば、プレ先世界でも変わらないんだよな

 

 

『もしかしてさ、()()()()()?』

 

「…うへ〜気づいちゃったか〜。偽名でもセイってちょっと寄せすぎたかな〜」

 

『キヴォトス最高の神秘、ですもんね。流石にわかりますよ。ところで、教えてくれませんか?』

 

「そうだね。さっきも言ったけど、ただの偶然だったんだ。おじさんが死んじゃったときに心残りがあったんだ…後輩を残したまま死んでしまうことが嫌だった。セリカちゃんは見つけれなかったし、シロコちゃんも1人にしちゃった。おじさんも…ノノミちゃんもアヤネちゃんも全員がずっと心の中で悔やんでたの」

 

「私はそれを知ったんです。この人たちの想いの強さを身に感じた。たとえ別の世界だとしても、私は見てしまったからには救いたかったんです…私の世界は先生に任せてしまったのに、無責任ですよね」

 

 

どこか自分を攻めるような言い方をしてる。2人ともそうだ

自分のしたことは許されないことみたいに扱ってる…どうしようもないことだってあるのに

 

 

「君…ハクくんがこの世界に来たのは、私を見つけたのがハクくんだったからだよ。

私はみんなの想いの力と自分にある神秘によってあっちの世界に少し存在できただけ。見つけて、話してくれたのがハクくんだったの…だから託せた」

 

『あの…自分が【神秘】を持ってて、器は【恐怖】に染まってるのは何か理由が?』

 

 

ずっと気になっていた。【恐怖】に染まった器、だけどその力は使えない

第一、キヴォトスの外から来たのに神秘を持っているのが不思議でしかなかった

自分にある力についてはちゃんと知りたかった

 

 

「そうだね〜神秘は、託したんだよ。私達アビドスのみんながハクくんに託した」

 

『それ……俺の神秘って…』

 

「そうだよ、3人の神秘が混ざって想いの力で1つになってるんだ」

 

『会長さん……ありえるの?』

 

「わかりません……ですが、想いの力は測りきれませんからね」

 

 

確かに…どっかのライダーも言ってたな「人の想いは無限大」とかなんとか

それでもここまで強いとは知らない……じゃあ俺って自分の力の全てを出しきれてないってこと!?

ホシノさんが言うには俺の神秘は完全オリジナルで借り物ってわけじゃないらしい

じゃあ器は?

 

 

「器は…先生の力だよ」

 

『先生…って、色彩の…』

 

「そう。先生は最後まで先生だったんだよ〜だから、色彩の力で最後に残したんだ。もう1人の生徒を救う方法をちゃんと残してた…それを私達が継いだだけ」

 

『アビドスの力って感じですか』

 

「そう。でも、【繋ぐ】力になったのはハクくんの性質がそれだったからだよ。そのおかげでセリカちゃんは救われたんだよ。ありがとう…私達の力を受け取ってくれて」

 

『そこまで自分はすごくないかと…』

 

「いいえ、あなたが来てくれたから今があるんです。たとえ偶然が重なっただけだとしても、その力になったのはあなたのおかげであり、奇跡なんです」

 

 

奇跡かぁ……偶然の重なりであっても良い言い方があるもんですな…

 

と、突如頭に何かが響いた

 

 

『…ん?黒見?』

 

「…そっか、セリカちゃんはハクくんのことを諦めてないみたいだね」

 

『器は黒見が持ってて、神秘も俺の魂のエネルギーで多少はある……可能かもしれないけど、マジで諦めてないのかよ…』

 

「大切に思われてますね」

 

『ですね〜』

 

 

頭の中で声が聞こえる。どこに器があるのかもわかる

つまり、戻れるってわけだ。あ〜約束を守れって聞こえる〜

 

 

「セリカちゃんを泣かせたら許さないからね」

 

『ハイ!』

 

「それに、器の力も使えると思うよ。今までは【恐怖】の力が暴走しないように、私とノノミちゃん、アヤネちゃんが抑えてたんだよ?感謝してね〜」

 

『そういうことだったのか…確かに、今までだったら飲み込まれてただろうな』

 

 

器の力についても教えてもらった。自分が戻れることも確信した

自分が来た理由もわかった。あと、残してるのは…さっきの質問の答えだ

【想いのを繋ぐ】とはどういうことか

 

でも、答えは出た。ホシノさんと話している間に理解できた

 

 

『会長さん。さっきの質問の答え出てきましたよ』

 

「教えてください」

 

『最初は、さっきも言った通り願いを叶えることだと思ってたんです。でもそれは違って、その人が生きている証明をすることだと思います』

 

「どういうことですか?」

 

『ホシノさん達は想いを俺に託した。って言ってた、元の力は俺じゃない。その人達の想いがあったから今がある…俺だけじゃ無理だった。その人がいるから可能になってる』

 

「生きている証明というのは…」

 

『想いっていうのは消えない。知る人さえいればずっと残り続ける、知る人をなくさない限りその人の想いは繋がれる。想い自体がその人の在り方なんだ…繋げ続ければその人は生き続ける』

 

「だから生きている証明」

 

『存在証明っていう言い方もありますけどね。……どうですか?俺の考えは』

 

「とても気に入りました。その考え方は素敵です……私の想いも繋いでくれますか?」

 

『それは、会長さんが戻って来るまで繋ぎますよ。もちろんホシノさんたちも』

 

「うへ〜それはありがたいね〜………ハクくん。セリカちゃんとシロコちゃんをよろしくね」

 

『任せてください』

 

 

そう言うと、ホシノさんは消えていく…成仏ってやつなのかな…

この人の想いは消えたらダメだ。俺が、まだまだ繋がないと。きっと全員がそれを望んでる

 

 

「そろそろ行きますか?」

 

『そうですね。相棒を待たせすぎた』

 

「羨ましい関係ですね」

 

『微笑んでますけど、会長さんはリンさんといい関係でしょ。ちゃんと迎えに行きますよ』

 

「え、諦めてなかったんですか?」

 

『当然です、あなたの想いは俺が背負うべきじゃない。あなたの居場所はずっと残ってるんですよ』

 

「そうですか……そうだと、嬉しいな」

 

『そうにきまってるじゃんね……じゃ、いってきまーす。次会うときは敬語なくしましょ。もちろん飯は奢ってもらいます』

 

「あははっ、期待が膨らみましたよ…でもできるんですか?」

 

 

会長さんはまた笑って言った。その方がこっちも面白いからいいんだ

会長さんを連れ戻す方法はあるだろう…俺ならできる。黒見も守って会長さんも連れ戻す

 

 

『任せろって!俺と会長さんにも()()()はできたんだ。それに俺は外の世界から来た特異点(イレギュラー)だぞ〜』

 

 

その言葉を最後に電車から降りる

最後に後ろから「いってらっしゃい」って聞こえた。返事はくれるのね

 

 

さて、相棒。俺の登場だ、全部終わらせよう

もちろん()()()

 

 

 

目の前は光に包まれた

 

 




思ったより長くなった上にハク視点の方が長くなりましたね
まもなく完結です(多分2話くらい)ので頑張って書いていきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回もお楽しみ〜〜
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