目が覚めるとプレ先世界で、セリカに宿ってた元人間 作:歯茎king
自分が少女の声を聞き、外の世界を見ることができた。しかし、そこで起きていた見たくないような現実。自分の中で決意を固め、今することを確認し自分の存在を理解していく。
第2話は一体どうなるのか!
的なことを書いてみました。
今回から
主人公『』
他の人「」
としていきます。
もう一つの魂。自分でそういったのは理由があるからだ。
たしか、人とか生物は魂と器に分けられる。
魂が精神とか、心とか目には見えないもの。器が肉体とかの精神を入れとくもの。
俺は魂だけの存在で、この少女の器に一緒に入っている状態だと思う。
さっき見たピンクの球が彼女の魂で、それが入っていたのがその器。つまり、もう一つあったヒビの入った器はおそらくだけど…
『俺の器……でも割れてるのがよくわからん。割れてるから肉体がなくて宿る形になったのかな…でもたまたまってわけじゃないだろ。この人と俺に何かしらの関係もあるはず…』
自分が彼女に宿った理由はわからないが自分が魂だけの存在ということはほぼ確信している。
『まぁ今はそんなことどうでもいいし、後々考えるかもわからないことだな〜。で、ここからは可能性の話だけど、もしかしたら俺にも神秘はある』
神秘っていうのはキヴォトス人には絶対にあるよくわからん力…でいいのかな?
とにかく俺にはそれがある気がする。まず、ピンクの霧が神秘っていうのが前提条件だけど…
神秘があると思った理由としては、この霧に当たったときに自分の中にも同じようなものを感じたからだ。それが神秘なのかどうかはまだわからない…
『だけど、この神秘を扱えるなら自分にもできることは増える』
神秘を銃弾に込めて撃つとかしてたから多分神秘は操れる。けど、自分は銃とか使ったことがないから、
『まぁぶっちゃけできたら良いなぁぐらいだし、そんな事ができるのか知らないし……今思えば俺って知らないことが多すぎるな…中途半端な知識だけしかないからか』
はっきりと分かっていることやこの世界の知識が曖昧なせいで疑問が生まれるし、誰にも聞けないから疑問が減らないし、話せないから疲れるし、若干寂しい……寂しい?
『いやいや、この人も同じでしょ。ずっと一人で痛い思いしてたんだ。辛いに決まってる。さっさと話せるようにしないと…って言っても話し方は何となく分かる』
俺は魂だけの存在だ。だから声に出して
肉体があるからこそ声は出せるし聞くことができる。
この人の声が頭に響く感覚だったのも耳から聞こえているからじゃない。
『つまり、聞こえるように
俺はこの人の魂に[見せてほしい]と願った。だからこの人と同じ視界で見れた。
同じように[伝わってほしい]と願えば聞こえるだろう。精神に語る感じなのかも。
そうして俺は彼女に伝える
『もしもーし。聞こえるなら返事してほしいでーす』
突然頭に響いた声は男の声のようだった。それでも、私は自分の心配をしてしまう。
「……はぁ、幻聴も聞こえてくるのね…もうおかしくなり始めてるのかも…」
散々痛めつけられた…自分は大丈夫と思い込んでいても精神的におかしくなり始めたのだろう。とそう思っていたのに
『幻聴じゃないんですけど〜聞こえてるよね?無視はヒドイですよ〜』
幻聴じゃないのね……ん?
「幻聴じゃない!?………あんたどこにいるの!誰よ!」
『ちょっと!いきなり声大きいな…そんで元気すぎでしょ。ケガしてるのに』
わからない。どこにいるのかも。第一、頭に直接話されている感じで気味が悪い
ていうかいきなり声が聞こえたら大きい声は出るでしょ……
「………あんた誰よ」
『え?あー、なんて言えば良いんだろ……君の中にいるもう一つの魂?』
「厨二病は帰って」
『違うの違うの!マジなんです!!信じてくださいよ〜』
誰が信じれるのよ…もう一つの魂とか言われても意味わかんないし。
本当に変なやつに絡まれた…最悪
『ちょっと!今失礼なこと考えてるでしょ。ていうか聞いてよ』
「………聞くだけなら」
『よし。……えーと、簡潔に言います。俺はあなたを助けに来た』
「……は?」
何言ってるんだ?助けに来た?意味もわからないやつが?
今まで辛い思いし続けて、痛いの我慢してたのに…いきなりそんなこと言うなんて…
「ふざけないで!!」
『……』
「いきなり何?ふざけてるなら今すぐ消えて。私の中とか意味わからないし、第一私の中って、そんなの変態じゃない!私はあんたなんかに助けられなくても、いつか先輩たちが助けに来てくれる」
『……その先輩って』
「誰が教えると思ったの?あんたなんか信用できない。今すぐ消えて」
イライラした。何者なのかわからないやつに話しかけられて、助けるなんて言われて…私のことを何も知らないやつがそんなことを言ってきて、バカにされたような…そんな気がした
本当に消えてほしい。こいつがどんな存在だろうと関係ない
『……いきなりごめん。でも消えることはできない。これが俺の役目なんだ』
「………」
『俺はあなたを助けるためにここに来たんだと思う。あなたのことは全然知らないし、怪しいやつだと思う……けど、ここから逃がしたいと思ってる。その先輩にもちゃんと会ってほしいし』
「あんたが先輩のことを話さないで、しかも役目って何よ。自分でもわかってないの?」
『実はさっきここに来たばかりで、自分でも理解しきっていないんだ。でも、この役目は絶対に間違いない。あなたを助けて[想いを繋げる]』
想いを繋げる?なにそれ…自分のことを理解しきっていないのにどうやって信用したらいいのよ。
簡単に助けるとか言っても期待できない。第一魂だけっていうのが本当なら何も力になれないじゃない!
『大丈夫ですよ。俺はあなたを一人にしない』
「……っ」
一人にしない…確かに私は今一人ぼっちだ。それが寂しかったし辛かった。でも先輩たちがいることを信じていたからマシだったのかもしれない。
でも実際は違った。こいつと話した私は少なくとも、みんなといたときと同じだった。
一人にしない、なんてありきたりな言葉なのかもしれないけど、少しなら話を聞いても良いかもしれない。と思ってしまった。
「……少しだけなら話してもいいわ」
彼女はそういった。少なくとも話は聞いてくれるらしい。完全な信用は無理だってわかっていたから進歩ですな
「で?気になってたんだけど、あんた記憶喪失なの?」
『いや、記憶喪失とは違うかも。正確にはこの世界の知識が曖昧って感じ』
「そう……多少は知ってるのね」
『まぁ…正確かは知らないけど』
「あっそ……気になってたんだけど、あんた敬語外れるの早すぎない?」
『………敬語で話しましょうか?』
「なんか気持ち悪いからいいわ」
なんでや。傷つくぞ。
そこからはこの世界、キヴォトスについて教えてもらった。
と言ったけど、俺の知識とあっているか確認したかっただけ。
『なるほどね…俺の知識と若干の違いがあるな』
「違いって?」
『神秘についてだよ』
俺は神秘は目に見えない力で生徒が認識できるようなものじゃないって思ってたけど、実際は認識はできるらしい。なんかあるな〜程度で
ただ、それを銃弾に込めたりはできるけど、身体強化のために使うことはあまりいないそうで…
『え?じゃあ俺が考えてることはできないの!?』
「理屈上はできると思うけど…銃弾と同じように体に巡らせればいいだろうし…でも神秘のコントロールなんて知らないわよ。銃には感覚でできるけど、体とかやったことないし」
『あなたはやったことがないってことね。でも銃弾効かないのも神秘のおかげなんじゃ?』
「神秘もあるけど、ヘイローのおかげでもあるかもね。もともと体中に神秘が何となく流れてる感じはするし、その量を増やすってことならできなくはないと思うわ」
『ならやってみたいな』
「あんた体ないでしょうが」
体がない。それはそうだが、これも可能性の一つだ。
俺には自分の神秘らしき物を感じれている。(神秘なのかは知らないけど)それを扱うには肉体がいる。俺は魂だけの存在で、この人に宿っている。器はある……つまり
『俺はあなたの体で神秘を扱えるかもしれない』
「はい?何言ってるの?本当に変態ね」
『待ってください。違うんです。ざっくり言えば俺の人格とあなたの人格を交代できるんじゃないかな〜って思っただけであって、100%できるわけではないんですよ』
「私の体でなにするつもりよ!」
『ここから出るんだよ!!』
どうして漫才みたいになるんだよ…話が進まない…
俺はこの人に説明をする。器も魂もあり、実際に魂だけでも消えているわけじゃないから可能なのでは?と。
「あくまで可能性の話でしょ?私の器?から私の魂が抜けるのは良くないと思うのだけど」
『それはそう。でも実際に俺は器に入っているわけじゃない』
「私の中にいるって言ってたじゃない」
『あれは……なんて言えば良いんだろう。確かに中にはいるんだけど、器に入っていないから主導権はないっていうことであって…俺の器らしきものはあるんです。割れかけだけど』
「それ大丈夫なの?器壊れたりしたら危ないんじゃないの?」
『知らん。ただ、今は人格の交代ができたらいいなって思ってる』
神秘が扱えたら多少の戦力にはなるだろう。
肉体は無理でも精神的に休憩もできる。今の彼女には必要なものだと思う。
肉体的な傷はキヴォトス人は治りが早いらしいけど、それは健康時だけのようで、彼女のように弱っている場合は治りにくいらしい。それに精神は簡単に治らない。
『弱ってるってなんだよ…元気っぽいのに』
「知らないの?めっちゃ痛いのよ?銃弾は効かなくても、殴られたり、叩かれたり、切られたりするのは痛いし、大人がしてるっていうのもあって怖いって感じたときもあるわ」
『確かに……でも、まだマシだな。その大人が暴力を目的にしてるだけで』
「はぁ?怒るわよ」
すでに怒っているのは間違いだろうか。
暴力が良いとは思わないけど、もっとひどい目にあったかもしれない。
『よく考えなよ。女の人をわざわざ捕まえて閉じ込めるとか、ソッチ系の目的でも違和感ないだろ』
「ソッチ系?………あっ」
気づいたみたい。逆に今まで気づかなかったのかよ。
危機感足りてねぇな。すげぇ顔青くなってきてるし…
「よ、よかった…確かに精神的に辛すぎる…」
『まぁ安心はできないけどね〜』
少し不安を煽ってしまったが、許してほしい。
ふと思い出したことがあり訪ねてみる。
『俺、あなたのこと全然知らないんですけど、自己紹介してくれない?』
「え、まぁ、それもそうね…私は黒見セリカ。アビドス高等学校の1年でここに来た理由は……実は誘拐されて、そのままブラックマーケットで売られてたのをあの男の大人に買われた。これでいい?」
『うん。十分』
誘拐だったのか、つまりこの世界線はやっぱり
なおさら気を引き締めないといけないな。
「ねぇ、私からもいい?」
『どうぞどうぞ』
「あんたの名前は?どんなやつなのかはわかったけど、名前は知らないし、あんたって呼び続けるのもじゃない?」
名前か……自分の名前を忘れているわけじゃない。でもそれは元の世界の
親からもらった名前だからこそ、元の世界での俺の名前は、もとの俺の体で使うべきだと思う。
それが俺の中の礼儀なのかもしれない。
だったら言うことは一つ
『俺の名前はあなたが決めてくれ』
「はい?どうしてよ。まさか覚えてないの?」
『違う違う。ただこの世界と俺のいた世界は違うから、別の名前でいようっていう覚悟だよ』
「よくわからないわ」
『わからなくていいよ。ただ名前は決めて』
「え〜ちょっと待ってよ…」
彼女、いや、黒見はう〜んと唸りながら考えているようだ。迷うかと思ったが、「よし!」と言ったのが聞こえた。
「今日からあんたの名前はハクよ!」
『ハク……いいね。ちなみに由来は?』
「何もわかってなくて白紙みたいな感じだから」
『馬鹿にしてる?』
「違います〜。あと、私が黒見で黒ってついてるから真逆の白にしたかった。白黒コンビってことで。……あ、でもちゃんと信用してるわけじゃないから!」
『はいはい。信用してもらえるように頑張りますよ〜。よろしく、黒見』
「ええ、よろしくハク」
はい。不定期更新ですね。
思ったより時間かかっちゃいました〜
これからも頑張るのでよろしくです!
次回もお楽しみに〜