目が覚めるとプレ先世界で、セリカに宿ってた元人間   作:歯茎king

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超簡単な前回のあらすじ〜
会話できるようになった→自分の可能性について話した→名前をつけてもらった

以上!!



3話 真偽

名前をもらってから俺は黒見に人格の交代のやり方を仮説だが教えた。

 

 

「で?一体どうやって交代するの?」

 

『前提条件として、黒見には魂を感じ取ってもらう必要がある』

 

 

少しの静寂、その後に聞こえたのは黒見のでかい声だった。

いや、本当にでかい。喉壊れるだろ

 

 

「あんたねぇ!!普通の人間が魂なんて感じ取れるわけ無いでしょ!?まず、あんたの存在も感じれてないんだから!!」

 

『それは、わかるって確信を持ってるから言ってるんだよ』

 

「てか、やり方を教えるって言ったわよね!早く教えなさい!!じゃないとどうしたらいいのかわからないじゃない!!」

 

『いちいち声がでかい…もう少し静かにだね、また男が来ちゃうぞ〜』

 

「……少し静かにする。だから早く教えて」

 

『よろしい。いいですか黒見くん。これはあくまで仮説ですがね〜俺がお前の器に入ることができれば人格の交代はできる。

もっと正確に言うなら、黒見の器に入ってる黒見自身の魂を器の外に出して、その器に俺の魂を入れる。って感じ』

 

「なるほど、わからない」

 

『難しいよね〜。とにかく、魂を入れ替えると器…つまり体の所有権が変わるから俺の意思で黒見の体を動かせるようになる』

 

「じゃあハクが勝手に入れ替えればいいじゃない」

 

『それができたら良かったんだけどね〜』

 

 

本当に…マジで…それができたらどれほど楽だったのだろう。

黒見の言う通り自分で黒見の魂をどけることができたら良かったのだが、触ることができても動かそうとすると弾かれてしまっていた。

 

なんらかの力が作用していたのか、まず触れていなかったのか、理由はわからないけど

俺ができないなら黒見自身にやってもらうしかない。

 

 

『だから、俺と自分自身の魂を感じ取ってほしい』

 

「いきなり無理難題ね!…………ちなみにコツとかあるの?」

 

 

あら、意外と協力的。

黒見なら「怪しすぎる!信用できない!」とか言ってくると思ったのに

 

 

『感覚的なものなら……でも、それが正確かは知らない。最初から俺は魂だけの存在だから、感じ取りやすいのかもしれない』

 

「いいから教えて!やるにはとことん付き合ってもらうからね!」

 

『はいよ〜。じゃあ、これだけは理解してほしいんだけど、多分黒見は魂感じ取りやすいぞ』

 

「そうなの!?…どうして?」

 

『考えてみなよ、お前の中には魂が2つあるんだぞ?普通の人間じゃありえないイレギュラーなんだよ。しかも、もう一つは魂だけの存在で、自分のものではない。雰囲気的には異物的なものだな』

 

「異物……ね」

 

 

実際そうだ。俺は黒見からしたら異物だ。

体の中に、自分のものじゃない何かがあるのは簡単に気付けるだろう。

 

 

『さっき言ったように魂が2つあるから存在感が強いっていうのと、今の黒見が身も心も傷ついているから、内側に意識が向きやすいってこと』

 

「詳しく」

 

『今ケガしてるだろ?本能的に痛みから逃れようとするけど、それが内側に集中しやすいってだけだ。足擦りむいた〜とかでも、ケガしてる部分に意識向くだろ?今の黒見は全身がそうだし、精神的にも傷ついてるから内側に意識が向きやすい』

 

「でも、それなら他のみんなも魂とか感じ取れるんじゃないの?」

 

『いや、無理だな。これは絶対に言い切れる自信がある』

 

「どうしてよ!」

 

『ちゃんと話聞いてたの?今の黒見には自身のと合わせて2つの魂があるんだよ。ここの時点で他の人にはありえないでしょうが!……あと、普通は魂なんて無意識の中にあるものだろ?』

 

「まぁ、確かに…考えたことないし。でも、やらなきゃいけないってことよね」

 

『そういうこと。頑張ってくれよ』

 

「もちろん。だけど、それができるまであんたは何するの?」

 

『ん〜〜自分にも神秘がないか探してみるわ』

 

「了解。進展あったらその都度報告ってことで」

 

『はーい』

 

 

そこから俺達は自身の目的のために集中した。

 

それと同時に黒見はすごいヤツとも思った。痛みがあるだろうに、しっかり集中してるし……

いや、今はアドレナリンとかドバドバだろうし、空元気って可能性もあるし〜休憩も考えないと…

 

俺自身も自分の神秘について探してみた。魂の中にありそうと思い意識を集中させる……

探してみると案外すぐにそれらしきものは見つかった。

黒見の中にあったあの霧のようなもの……血液が流れてるみたいな…そんな感じだ

 

体の中を巡っている…けど、それは黒見のようなものじゃなかった。

黒見のものはきれいで穏やかな気分になるけど、俺のものはドロドロしてて、真逆(・・)の存在みたいだ。

 

 

『あることはわかった。けど、これをどうにかして体の中を循環させる……難しいわ!!』

 

 

本当にむずかしい。なんとなくあるな〜〜って感じる。とか言ってたけど、マジじゃん!

でも、魂だけでも神秘があることは正直ありがたい

 

 

『神秘って魂とリンクしてるのかもな。まぁどうでもいいけど』

 

 

ちなみに今は、俺が[伝えたい]とも[聞きたい]とも願っていないから、黒見の視界だけが見えている状態だ。

静かだし、俺も集中できる。けど、感じ取ることが精一杯でそれを扱うとか無理じゃね?と思ってしまう。

 

黒見は結構集中してるみたいだけど、痛みのせいか顔色が悪い。

休ませたほうがいいな、絶対

 

 

『黒見〜一旦休もうか』

 

「……なんか感じ取れそうだった。今しなかったら、わからなくなりそうなの」

 

『でも顔色悪いぞ〜』

 

「今はすぐにでも魂ってやつを見つけなきゃ…」

 

『なぁ…何焦ってるんだ?』

 

「っ……」

 

 

黒見は黙ってしまった。地雷だったのか?

でもそんな簡単じゃないってことは黒見も知ってたはずなのに、なんか焦っている。

どうして?

 

 

「ハクと交代できたらできることが増えるって言ってたでしょ?」

 

『まぁ、少なくとも黒見が精神的に休めるんじゃないかな?あとは俺が神秘を使えたら戦えなくはない………ケンカしたことないけど』

 

「とにかく、手札が増えるってことでしょ。私は早くここから出たいの」

 

『それは俺も手伝うけど、焦っても良いことはないと思うけど』

 

「私は!!…………早く先輩たちに会いたい」

 

 

先輩……そういえば黒見って1年だし、先輩はいるのか。

アビドス高校っていうのは、生徒がすごく少なかったはず…それにこの世界だと…

 

 

『なぁ、黒見の先輩ってどんな人なんだ?』

 

「……なんで話さなきゃいけないの」

 

『単純に気になった。先輩に迷惑とかかけたくないのはわかるし、寂しいのもわかる。俺じゃその寂しさを無くせないからな』

 

「………」

 

『でも、話は聞ける。だから教えてくれよ。今までどんな生活してたんだ?』

 

「………」

 

 

黒見は話してくれるって思ってた。だから聞いたんだ。

先輩がどんな人なのか知りたいし、今は黒見が愚痴を吐けるようにしたい

 

 

「私の先輩は…3人いて、あとは同級生が1人だけ。まずアビドス高校って全校生徒が5人だけでね……」

 

 

黒見はしっかり話してくれた。思い出しながらゆっくりと。

小鳥遊ホシノ、十六夜ノノミ、砂狼シロコ、奥空アヤネ、そして黒見セリカ

 

全員個性的らしく、借金を返すために日々頑張っていたらしい。

そこにシャーレの先生が来てくれた。そのおかげで借金問題もいい方向に向かっていたらしい。

 

しかし、先生が襲撃された。それは、黒見が誘拐された次の日に起きたらしい。

誘拐され、売られ、ここにいる。たまに外のことも聞くらしい

 

 

「先輩たちが生きているなら私は会いに行かないとダメなの。ホシノ先輩とか1人で抱え込んじゃうタイプだから」

 

『………悪いこと聞くんだけどさ、その先輩たちってちゃんと生きてんの?』

 

「怒られたいの?」

 

『すみません』

 

「……ここにいる男が外のことを教えてくれてるって言ったはずよ。私がアビドスの生徒って知ってるからか、「お前のところの他の生徒もかわいいな〜」とか言いながら…色々ね」

 

 

はっきりわかる。嘘だ

黒見が誘拐されてからどれほど経ったのかはわからないけど、プレ先世界は崩壊するんだ。

そのなかで、黒見の先輩も……

 

言うべきか?……いや、今言っても信用されない。

こいつはそれほど先輩たちを信頼してるんだ。最悪口聞いてもらえなくなる

 

 

『そっか……黒見、焦るなよ。その先輩たちが生きてるなら、生きて帰らないといけないんだ。やらかして死んじまうとか冗談でもキツイぞ』

 

「わかってる……でも、早く出たいの。あの男が私のことを痛めつけてくるの結構キツイし、ご飯も少ないし、地面は硬いしで最悪なの」

 

『だな。手伝うよ』

 

 

それから俺は黒見が魂を感じ取るのを手伝うようにした。神秘が集まってることや、心臓辺りかもしれないこと。俺という一つの魂(異物)があること…色々教えた。

 

だが、一日じゃできず、数日に渡っていた。

もちろんその間も男は黒見に暴力やら色々してきた。

そのせいか黒見の寝る時間が長いときもあった。

それでも俺は見ることしかできなくて、黒見が苦しんでるのに何もできなかった。

 

それでも、黒見は弱音を吐かなかった「ハクの前で弱音を吐くのはなんかヤダ」とかダジャレみたいなことを言ってた。

強いな…と思っているけど…事実を知ったときに怖いと感じてしまうのも事実だ

 

感覚的に一週間が経ったその日…

 

 

「……ねぇ……魂って、光ってる球体みたいなやつ?」

 

 

黒見が魂を感じ取れるようになった。はっきり言ってやばい。すごいとかそういう次元じゃない。

もう化物でしょ。

 

 

『それ!それ魂だよ!……マジか黒見…凄いな』

 

「まぁね。…確かに魂が器の中に入ってるのがわかる。それに、もう一つあるのも…」

 

『それ俺だね……恥ずかしい〜見ないで〜』

 

「茶番はいい?」

 

『はい』

 

 

ちょっとふざけただけなのに…なんで俺が謝るんだよ…

とにかく、目的は交代のため…黒見に魂を出してもらう必要がある。

 

 

『黒見、そのままその器から自分の魂と俺の魂入れ替えることできそうか?』

 

「……自分の魂を触ることはできそう…でも、動かせたり出せるわけじゃないし、ハクの魂を入れるのは難しいかも。掴める気がしない」

 

 

なるほど、お互いの魂に干渉することは難しいのか…

 

 

『じゃあ、一旦魂触ってみてくれ。俺が入ってみるわ』

 

「了解」

 

 

そういうとすぐに黒見の魂が揺れ始めた。

そのまま俺が器の中に入ることができれば……と思っていたのに

 

 

『黒見……弾かれるんだけど』

 

「はぁ?どういうことよ」

 

『黒見が動かしたときに俺も器に入ろうとしたんだけど無理。押し返される』

 

「無理やりなやり方はダメってことじゃないの?傷ついたらいけないものだし。……あれは?「交代してくれ〜」って願ってみたら?」

 

『実はそれもやった』

 

 

そう。黒見の言う通り無理やりどかそうとするのはできないってわかってから、願ってみることにした。[伝えたい][聞きたい][見たい]と願ってできたように、[交代したい]って願ってみた。

 

だけど、結果なんて目に見えていて…反応すらしなかった。

やっぱり魂の交代はできないのか?いや、でも…ここには俺の器もある。

 

 

『俺自身の器に入れたら良いのに…』

 

「できないんだっけ?」

 

『そう。ヒビ入ってるし、なんか鎖みたいなやつに縛られてたわ。入れねぇ…最初から俺の器かも怪しいけど…』

 

 

なんで入れないのか…理由がわからない。できないことはないはずだ。

実際二重人格とかそういう人もいるわけだし………わからん

 

しばらく考えてみたが、わからない。

ふと、黒見がやけに静かなことに気がついた。

 

 

『おーい、黒見〜どうしたんだよ?』

 

 

目の前には、男がいた。だけど、いつもと違ったのは……男が2人(・・)いた。

 

なんで2人いるのかわからない。けど、1人はいつも見てたクソ野郎でもう1人は知らない。

少なくとも見たことがなかった。

 

 

「誰よ」

 

「お〜本当にかわいい女の子じゃん!お前よく買えたな」

 

「だろ?かなりの額はしたけど…殴っても叩いても、ほっとけば勝手に治ってるし、食費もいらない。こんな終わってる世界だけど、いい玩具になってくれてるんだ」

 

「いいな〜俺もブラックマーケット行っとけばよかった…」

 

「ねぇ、誰って聞いてるんだけど」

 

「なぁ、こいつ反抗的じゃね?」

 

「そうなんだよ。結構痛めつけてるんだけど、なかなか折れなくてさ〜でもこれを一方的に殴れるの快感なんだよ!」

 

「確かに…普通じゃ勝てねぇもんな……でもいいのか?俺も遊んで」

 

「もちろん!俺はこの子が絶望した顔が見たいからさ〜お前に任せるんだ」

 

「なるほどね〜……相変わらずな癖だな」

 

「ほっとけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

突然男が増えた。あいつらは何をするつもりなんだろう…

 

 

「ねぇ、あんた。契約書にはあんた以外の人間が私に危害を加えるのは同意があってもいけないってあったでしょ。契約違反じゃない」

 

『契約書ってなんだよ!そんなのあるのかよ!』

 

 

あぁ、そっかハクには説明してなかった。

こいつに買われるときに書かれた契約書。違反してしまったら、すぐに返品されるのに

 

忘れたわけでも無さそうだし…どうして…

 

 

「契約書?あ〜!あれね!もうあんな紙切れあっても意味ないよ」

 

「…どうしてよ」

 

「どうしてって……誰もここに来ない。いや、来れないからな」

 

「……は?どういうこと!」

 

「おいおい。お前説明してなかったのかよ」

 

「ここでするためだよ〜しても良かったけど、どうせならね?」

 

「いかれてるなw」

 

「いいかい?誰も来れないって言うのは…この世界にはもう俺達と君の3人しかいないってこと!」

 

 

意味がわからない。3人だけの世界?バカが進行してるのね…

そんなのあるはずがない

 

 

「ちなみに嘘じゃないよ?君の言う()()()()()()()とか()()()()も、もうこの世にはいない。つまり…死んだんだよ!」

 

「……え?」

 

「シャーレの先生が襲撃されてしばらく意識がなかった。けど、生きてはいたんだよ。でもね、そのうちにキヴォトスは崩壊し始めた。君の学校のアビドスでは、最初に【小鳥遊ホシノ】だっけ?が殺されたんだ。キヴォトスでニュースになってたから本当だよ」

 

 

ホシノ先輩が殺された(・・・・)?…違う、あの人はすごく強い人なんだ。

誰かに負けるはずない

 

 

「その他の生徒も死んだぞ。生命維持装置を外したのかメガネのやつも死んでたし、電車に乗ってたネフティスのところのやつも死んだらしいし、あと一人は完全な行方不明。だけど、もう100日以上経ってるからな!生きてる方が難しいな!」

 

 

嘘だ…そんなの嘘に決まってる…アビドスのみんなが死んだ?

いなくなった?……先生も……死んだの……

私はそんなに長い間……みんなと会えていなかったの……

 

 

「君はね?俺の言う事を信じていたんだ。あそこの生徒が生きているってことをね…哀れだね〜君は僕の玩具なんだから、僕の思い通りにいてもらわないと…」

 

 

じゃあ、私はこいつの手のひらの上で踊らされてたの……

みんなのことを…信じ続けてたのに…それも嘘だったの………

 

 

『おい!黒見!しっかりしろ!』

 

 

ハクが何か言ってる……でも、何を言ってるのかわからない…

 

 

 

 

 

 

 

─────なんで私は助けれないの

 

─────なんで私は迷惑しかかけれないの

 

─────なんで私は痛いだけなの

 

─────なんで私だけ生きてるの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで私は生まれてきたの……私なんていなかったら良かったのに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

『黒見!なんかやばいのが魂に触れようとしてるんですけど!おーい!!返事しろよ!!こいつお前を壊そうとしてるから俺が触るからな!!知らねぇそ!!』

 

 

黒見の魂に触れようとしている紺色とか紫が混ざっている霧。

多分、黒見が触ったらダメなやつだ。とにかく……

 

 

『おい…出ていけ。ここは汚しに来る場所じゃねぇ』

 

 

この霧には消えてもらおう。

俺は霧に向かって、そう言った。……言っただけだったのに

 

その霧は黒見の中から消えていった。多少は黒見にも、俺にも触れたかもしれないけど、ほとんど出ていった

 

 

『あれ〜?なんか思ったより聞き分けがいいのね〜ってふざけてる場合じゃないんだった!黒見!!さっさと返事しなさい!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

自分の中がドロドロした何かで埋まったと思ったらそれが消えてなくなる。

感情がグチャグチャで考えがまとまらない

 

そうしていたら背中に痛みが走った

 

 

「じゃあさっさと始めようか〜ここからがお楽しみだ〜」

 

「まぁ、そのためにお前を呼んだからな。俺は動画を撮っとくから、もうすでにいい顔になってるのに…ここからもっと絶望した顔を見せてくれよ〜セリカちゃーん」

 

 

男が馬乗りになってる…服に手をかけてきた…あぁ…ハクの言ってた通りになっちゃった…

結局大人って汚いんだ。先生が違っただけだったんだ…

 

なんでこいつらは生きてるんだろう、こいつらが死んじゃえばよかったのに。

なんで、今になって涙が出てくるんだろう…

 

 

「あれれ〜〜?泣いちゃったねぇ。この状態で……やばいなゾクゾクしてきた」

 

「お前も大概いかれてるよ。動画も撮れてるし、可哀想なセリカちゃん。希望なんてないよ。せいぜい俺達を満足させてね」

 

「………めて……さ…」

 

「えぇ?何〜?聞こえないなー!」

 

「やめて……ください………これ以上…私の、思い出を………汚さないで…………」

 

「あはは!無理な話だよ!君は玩具なんだ。主人を満足させるための存在なの」

 

 

嫌だ…汚されたくない…この体は、みんなの思い出が込められてるんだ

名前だって、みんなが呼んでくれるからもっと好きになったのに

 

どうせ死ぬならきれいなまま死にたいのに…誰も、いない

誰も……………助けてくれない

 

 

 

 

 

 

 

どうしてだろう………もう奪われてばっかりで、泣くことしかできない

それに、自分じゃ動けないのに…………最後の最後で信じたく、なっちゃった………

 

 

 

 

 

 

「………助けて…………ハク…」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

どうして交代できなかったのか、やっとわかった。

黒見は心の底から俺を信用していなかった(・・・・・・・・・)

 

あの反応は無意識のうちの拒絶反応

 

勝手に信用されてると思い込んでた。

あれが黒見の本心だと思っていた。

だけど、それは嘘で…あいつは1人だったんだ

 

それでも……あいつは言ったんだ

 

 

「………助けて…………ハク…」

 

 

それが例え、一瞬の願いでも…

それが例え、投げ出した言葉でも…一瞬の信頼でも…

 

 

『大丈夫、俺にはちゃんと聞こえた。』

 

 

俺は黒見の願いを叶えるために、その想いに応えるよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『黒見………交代だ。あとは任せろ』




あれ、思ったより長くなった…おかしいな…
長かったですが、最後まで見ていただきありがとうございます。

次回もお楽しみに!
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