目が覚めるとプレ先世界で、セリカに宿ってた元人間 作:歯茎king
今回はいい方向に動けるのか〜〜?
「はぁ…はぁ……少しは離れた?」
私は息を整えながら後ろを見てみる…誰かが追ってきてるわけじゃなさそうでホッとした
『黒見さーん。結構走ったんじゃないの?しんどくない?病院戻らない?』
「却下。警察に捕まりたくない」
『なんで捕まるのさ?』
ハクはわざとらしく『はぁ〜〜』と言い呆れてる様子だった
けど、仕方がない。見つかるのは不都合だ
「私達は別世界から来た。ってことは、この世界で自分の身分証明ができないの」
『事情は聞いてくれるんじゃ…』
「聞いてくれたら良かったんだけど…それでも聞くなら牢屋の中ね」
『なんでや…おかしいでしょ』
「もし、事情を聞いて解放した後に何かしらの被害があったらどう責任とるの?って話になっちゃう」
『……面倒だな』
「でしょ?まぁ、でも少ししたら戻るけどね」
『これまたなんで?』
「恩人にはお礼は言っとかないと。今はただ1人になりたかったの……ここには私1人なんだって認識しちゃったから……」
『そっか……なら何も言わないよ。聞かなかった俺も悪いし』
そう言ってハクは黙った
私に時間をくれてるみたいだったし、ここの土地が私の世界と同じだったらアビドスならわかる所が多いし………目的地も決めた
そうして私は歩き出した
◇◇◇◇◇
黒見はどこかを目指して歩き出した
そこに着くまでに人……っていうかロボか……とすれ違っていくうちにここが本編の世界だとわかった
先生の話が色々な場所に広がっているし、してきたことも多い。
エデン条約とかいうものが〜〜とかも言ってたし、プレ先世界よりも進んでる…本編だな
『あとは先生に会えるといいな』
「意外…ハクって先生に興味あったんだ」
『そこそこあるよ?どんな大人なのか気になるし』
「ふ〜ん………っと着いた。良かった〜この世界にもあって」
そう黒見が言った場所は丘の上にあった小さな公園だった
ベンチとブランコがあるだけのそんな公園……だけど黒見の声はなんとなく明るい気がする
『この公園になんかあるのか?』
「前の世界でみんなと一緒に来てさ…景色はきれいだったし、何もないのに楽しくて」
『良い思い出だな』
「うん…………そういえばハクのことも教えてよ」
『俺〜〜?』
黒見は気になったのかめっちゃ聞いてくる…グイグイ来る
別に嫌ってわけじゃないしな〜……とりあえずちょっとは話すか
『俺がいた場所は銃とか持ったらいけない場所だったんだ』
「そんなところあるの!?」
『あったんだよ。もちろん別の場所では持っても良いってところはあったけど……そんな場所で生きてたし、黒見みたいに思い出もある』
「どんな?」
『のんびりしてるだけで幸せだったぞ〜何か心に残ってるワンシーンがあるわけでもないけど、ただ誰かと一緒に外を歩くのが好きだった』
「なんか……」
『暇そうだろ?』
「うん。何か一番楽しかったこととかないの?」
『そうだな………家族と旅行に行ったな。ちょっと離れた場所まで』
「楽しかったの?」
『もちろん。それに、その時間は気持ちよかった』
黒見は「ふ〜ん」なんて言って流してそうだったけど、ちゃんと理解してるような気がした
俺の生きてた場所はキヴォトスより、静かだったな。田舎ってわけじゃなかったけど都心部ってわけでもない
友達もそこそこいたし、なにか人には言えない過去があったわけでもない
ただ、ここに来る前に…
『誰かと遊んだんだよな…』
「遊んだ?」
『うん。ここに来る前、学校の帰りにいつもと違う道で帰ってさ。そこで女の子と遊んでた』
「遊んでたらここに来てたってこと?」
『いや、確かに遊んでたけど…3日に1回くらいで遊んでたし、第一俺が黒見に会う前はベッドで寝てたはず』
「じゃあ何が気になってるの?」
『その女の子の顔が思い出せない…』
「おじいちゃん?」
『バカにすんなよ…ピチピチじゃい!』
なんて軽口を叩きながら、黒見は病院の方へ向かった
きっともう落ち着いたんだろう
ここは本編の世界だからシロコ先輩にも会える
黒見とシロコさんの繋がり……それを辿ったから本編に来れた
病院に戻ったら看護師さんに絞られた…
本当に怖いくらい怒られた。途中で黒見が代わろうとしてきたから拒否ってやった。お前が悪い
その後に検査とか色々して、「とりあえず、安静に」と言われた
もちろん出ていかないことはキツく言われたけど…
「はぁ……看護師さん怖かった…」
『お前が悪いからなんとも言えない…』
「今はゆっくりしとく…ヴァルキューレが来たときの言い訳考えとこ」
『そうだな〜私って誰ですか?から始めるか?』
「すぐにボロが出そう…」
『俺もそう思う』
黒見は点滴を打たれていて、ベッドの上
動けないわけじゃないだろうけど動いたら多分また怒られる
黒見自身それがわかってるのか動こうとしないで外を見てる
やっぱり…こっちの世界が似てるってことか…
静かな部屋でボーっとしているとノックされる音が聞こえた
◇◇◇◇◇
ノックされたドアを見る
なんとなく予想はついていて、看護師さんがヴァルキューレを呼んだのかも…と思っていた
「どうぞ〜」
そう言うと扉はゆっくり開いた
それと同時に私は驚いて声を出せなかった
目の前には、私の先輩たち……そしてもう1人の
「本当にセリカちゃんがもう1人……」
「ん。ホシノ先輩は嘘をついてなかった」
「不思議ですね〜♪」
「ノノミ先輩多分そんなにのんびりできることじゃないと思うんですけど…」
「なんで私がもう1人!?」
「とりあえず落ち着こうよ〜おじさんたちは病室にいるわけだし〜」
会話を聞いてふと思った
「あぁ…この人たちは私の知ってる人とは違う……」と
見た目も雰囲気も声とか全部、そっくりで同じだって思うかもしれない…でも
私は直感でそれを否定した。今まで一緒にいた人たちとは違うって感じた
「…はじめまして」
なんとかして声を出す
はじめましてと言うのは違和感があるけど、間違いではない
「はじめましてだね〜。早速なんだけどさ〜……君何者?」
「ホシノ先輩…詰めないでください…」
「アヤネちゃん〜詰めてるわけじゃないよ?先生もすぐに来るし、今じゃなくてもいいけど………ちゃんと話してもらうよ?なんでセリカちゃんと同じ見た目なのかとかね」
「ん。私も気になる」
「私もです〜♪」
「なんで、落ち着けるの…私は頭が痛くなってきてるんだけど…」
「セリカちゃん…私もだから安心して…」
先生も来る…話さないわけじゃないけど…どう説明したら………
どうしても悩んでしまう。どう言っても怪しく思われそうで…どうしたら……
『思ったこと話したら?その方がわかりやすいだろ』
「それでも疑問に思われるでしょ?」
『せめて何しに来たのかはちゃんと話そう。先生っていう人はそういうの聞いてくれる人だろ?』
「そうね……先生が来たら話す」
こういうときにハクがいてくれて良かったと思う
私1人じゃ悩んで、答えれないだろうから…一緒に考えてくれるのはありがたい
すると、もう一度ノックが聞こえて扉が開く
そこには、先生がいた
「お〜来たねぇ先生〜」
「うん。セリカが見つかったって聞いて安心したよ」
「実際には、学校にセリカちゃんがいたのを見つけた後に、病院からセリカちゃんが帰ってきたって言われたんだけどね〜」
「そうなんだ……はじめましてだね。シャーレで先生をしています」
先生はそう言って私に声をかける
あの先生と似てる…というか、同じだ……でもやっぱりこの人は私の知ってる先生じゃない
(ちなみに先生の見た目は便利屋先生を想像してください)
隈がうっすらと見えるけど優しい目をしてるのは同じだ
「はじめまして……あの、私を助けてくれた人って…」
「おじさんだよ〜」
ホシノ先輩だったんだ……でも納得かも
あっちの先輩もずっとパトロールしてたし…
「助けてくれてありがとうございます」
「いいよいいよ〜おじさんも後輩ちゃんが倒れてるの見てびっくりしちゃった……で?話してくれる?」
ホシノ先輩は警戒してるようだった
それもそうか…私が2人いるなんてありえないし、害があったらいけないものね
私は口を開く。自分が何者なのか、ちゃんと伝えるために
「私の名前は、黒見セリカ。この世界には……人を探しに来た」
「人を探す?」
「名前も私と同じって…どういうことよ!?」
「この世界って言ったのも気になるね〜」
先生もホシノ先輩も、もう1人の私も疑問に思ったみたいで、もちろん全員がそう思ってるらしく
視界の端で頷いていた
「じゃあセリカはここじゃない別の世界からやってきたの?」
「先生の言う通り。私は別の世界からこの世界に来た…と言っても、この世界に来たのはたまたまだけどね」
「でも、探してる人は元の世界にいる可能性もあったんじゃない?」
「それはない。言葉では言えないけど、私が元の世界にはいないって感じたの」
「セリカちゃんのケガについては、何かあったの?」
「それは……元の世界で私は誘拐されて、人身売買にあったの。そのせいで傷跡が残ってる」
「人身売買……シャーレでもそんな噂聞いたことないな…」
「おじさんも初耳だよ」
「セリカちゃんの元の世界が並行世界だったらこっちの世界でも可能性はゼロじゃないですね」
どこか張り詰めた空気になっていた
別に私の世界であったからってこっちの世界でもある。とは限らないのに…
ホシノ先輩も先生も真面目な顔してる……
「じゃあセリカは1人でそこを逃げたの?」
「いや、1人じゃなくて…」
ハクのことを話そうとしたら、病室の部屋の扉が開いた
そして、その場に立っていたのは……
◇◇◇◇◇
その日の夜はいつもより寒かった
いきなりちびシロコから連絡が来たと思えば
「セリカが倒れて病院に行った」と言われた。理解はできた…だけど信じれなかった
病院に行こうとしても、ホシノ先輩が行っているし時間的にも明日になると言われて引き下がった
次の日目が覚めると先生から、セリカがどこかに行ったから探すのを手伝ってほしいと言われて
これは理解ができなかった。探してもセリカは見つからないし、痕跡すらない
そしたらちびシロコから「セリカは学校にいる。でも病院にもいる」なんて言われたときは頭がおかしくなった
先生にも同じことを言われ嘘じゃないとわかったけど、意味はわからない
それでも……なぜだか、病院にいってセリカに会わないと…と思ってしまった
「後悔したら遅い……ん。病院に行く」
走って、走って……病院に着く。
病室を聞いて息を整えてから扉を開ける
目の前にはセリカが2人いた
1人は立っていて普段みてるセリカ。でももう1人は………もう1人は……
懐かしく感じた。初めて会ったわけじゃない
絶対に会っていた。
信じれない……でも目の前にいる。私が諦めたその
いつも見ていたその顔があった。こっちのセリカと違いはないけど、魂が叫んでる
この人は……
「セリカ!!」
私の大好きな後輩のセリカだ
◇◇◇◇◇
扉の前に立っていた人を見る。
最初に思ったのは驚き。だってシロコ先輩がもう1人いたから
でもそのシロコ先輩は大人みたいな雰囲気になっていて背が大きくなっていた
次に感じたのは懐かしさ
はじめましてなんかじゃない。絶対に会ったことがあると確信した
今までの人はどこか自分の知ってる人とは違った。でもこのシロコ先輩はそうじゃない
ずっと一緒にいたからわかる。この人から感じる懐かしさ…わかってる…でも声が出せない……
泣きたくなる…自分の願いがこんなに早く叶うなんて…繋がりっていうのはすごい…
「セリカ!!」
知ってる。この人の声も、雰囲気も…私は今までずっと会いたかったんだ…
「シロコ先輩!!」
私は……生きていて良かったとちゃんと思えた。
抱き合って、それを実感する
先生はなんとなく理解したように、他の皆は困惑の顔をしていて
ハクは……『よかったな』とだけ言ってくれた
ちゃんと会えた。見つけれた……願いが叶ったことを噛みしめる
あぁ……今すごく幸せだ
セリカ、クロコの再会です
うまく文章にできない自分が悪いんですけど…投稿頻度もう少し上げたいですね〜
次回もお楽しみに〜〜