先駆者であるガブ(トリケラトプス)さんの作品との相違点は、
・敵陣営にアクト団は登場せず、オリジナルの敵組織が登場する。
・敵陣営にも装者がおり、バトルは基本的に恐竜VS恐竜&装者VS装者の戦いになる。
・恐竜&装者の合体技有り。
・両陣営の装者にオリジナルの強化形態有り。
の4つです。
それでも良ければ、どうぞ読んでください!
青い海に緑の大地……
多種多様な生き物が住む太陽系第三番惑星【地球】…
その星の上空…否、宇宙空間を飛行している物体がいた。
直径6kmの赤い円盤、船体下部に3つの半円状の物体が付いてある典型的なアダムスキー型宇宙船…
その船の最重要区画にある司令室、その真ん中に立っている白髪にサングラスをかけた白衣の男…
彼の周りには様々な情報を表示したモニターが映し出され、手元のコンソールを弄りながらそれらを上機嫌な様子で見ていた。
「ククク…各種異常無ーし‼︎流石は我輩が設計・建造した超巨大アダムスキー型円形全翼宇宙船…【パンゲア号】!嘗て存在した超大陸パンゲアの名に恥じない崇高で偉大な船よ‼︎」
男がそう自画自賛する。
実際この船の性能は凄まじく、これだけ巨大な宇宙船にも関わらず搭載しているステルスシステムにより、同じ宇宙空間に漂っている人工衛星群のカメラ・センサーや地上のレーダーに探知されない。
続いて男は映し出されている中でも一際大きいモニターを見る。
そこにはある島が映っていた。
南側の小さな島を軸として、全体的に弧を描くような形状の島…【フェルマータ島】である。
2025年に太平洋での隆起現象によって姿を現し、2045年現在でも隆起し続けている影響で噴火し続けている上に黒い岩肌が露出しており、人が住めるようになるまで長い年月が掛かるのは明白だった。
「フェルマータ島、こいつが姿を現して丁度20年…現在も隆起中でまだ不安定で人の住める環境では無い。……だが!我輩が惑星環境改造装置【ユグドラシルシステム】を解析して開発した局所環境改造装置【ネオ・ユグドラシルシステム】を使えばあーら不思議‼︎まだ隆起中のフェルマータ島は様々な自然環境が入り乱れる南国の楽園へと早変わり‼︎そして改造したこの島を恐竜達の楽園として我輩が支配するのだァァ‼︎」
そう言いながら男はコンソールを弄る。
するとフェルマータ島の映像がどんどん拡大していき、最終的にフェルマータ島中央の海水湖に狙いを定める。
「アンカーを打ち込む座標はここでいいか、さ〜て…」
彼は映像を切り替え、ある区画を映したモニターを見る。
そこには円形の台座に7つの欠片がセットされていた。
真ん中にあるのは赤・青・黄の玉が埋め込まれた大きめの欠片。
その周りには6つの握り拳サイズの欠片が取り囲むように置かれていた。
6つの欠片にはチップらしきものが埋め込まれており、それぞれ炎・水・雷・土・草・風を模した紋章が刻まれている。
7つの欠片が置かれた台座には、多数のケーブルが接続されておりとても物々しい雰囲気だ。
「【トリニティ・ストーン】及び6つの【エレメント・ストーン】のエネルギーゲイン、システム起動及び運用の為のエネルギーライン共に異常無ーし!」
映し出されたエネルギー値に満足した彼は、改めて
「座標ロック完了、【ユグドラシル・アンカー】射出ゥ‼︎」
コンソールを操作すると、パンゲア号の船体下部から巨大な杭…ユグドラシル・アンカーが勢いよく射出される。
射出されたアンカーは大気圏に突入し、摩擦熱で赤くなりながらも破損せずそのまま海水湖に着弾する。
着弾の影響で海水湖の水面が荒ぶり大きな津波が発生するが、無人島である為人的被害は無い。
「続いてエネルギー充電開始ィ!」
そう言いながらコンソールを弄ると船体下部のハッチが3箇所開き、そこからパラボラアンテナ状の装置が迫り出す。
迫り出した3つのアンテナに向けて、7つの欠片から抽出したエネルギーをケーブル経由で送り込む。
モニターではエネルギーの充電状況がリアルタイムで表示されている。
「80…90…100…120%ォ‼︎充電完了‼︎」
エネルギーチャージが完了した時には、3つともアンテナの中心部に虹色のエネルギーが溜まっていた。
「最後に【ユグドラシル・ビーム】照射目標、アンカーに固定‼︎」
モニターにはターゲットアイコンがアンカーを打ち込んだ座標に固定され、準備が整う。
するとコンソールパネルが左右にスライドし、そこから赤いボタンが迫り上がる。
「…時は満ちたァ‼︎今こそ我輩が【恐竜キング】になる為の最初の一歩……【フェルマータ島改造計画】を始動する‼︎環境改造光線【ユグドラシル・ビーム】照射開始ィィ‼︎」
彼は勢いよくスイッチを押すと、3つのアンテナから虹色のビームが照射され1箇所に集まる。
そして次の瞬間、1箇所に集まったエネルギーは巨大なビームとなって真下に放たれる。
放たれたビームは寸分の狂いもなくアンカーに命中、すると徐々に島や空の色が変色していく。
やがて空間の変色は島全体まで達する。
モニターでは現時点でのフェルマータ島が映し出されている。
そこには徐々に面積が広がり、黒い岩肌も山岳地帯、ジャングル、サバンナ、湿地帯へと変わっていく。
「よ〜しよしよし!改造は順調に進んでいるぞ!一番の懸念点であったエネルギー制御用のスタビライザーも今のところ問題は無い‼︎」
彼がそう言う間にも島の環境はどんどん変わっていき、モニターには遂に『改造率:100%』と表示される。
その瞬間、島全体を覆っていた空間の変色は収まりフェルマータ島が姿を現す。
その姿は以前のものとは違っていた。
面積が比較的小さい上に隆起中の為、噴火が収まらず黒い岩肌が露出していて、とても人の住める状態では無かったフェルマータ島が、今では面積が北海道とほぼ同じになっており、地形も南部には広大なジャングル、北部は噴火が収まり山岳地帯が形成されている。
さらに中央にあった海水湖は全て砂漠地帯となり、他にもサバンナや湿地帯が形成され、フェルマータ島は1人の科学者の手によって自然豊かな楽園へと変わった。
その結果に彼は狂喜乱舞する。
「フフフ…フーハッハッハッハ‼︎改造は無事成功し、フェルマータ島は豊かな自然が入り乱れる南国の楽園となった‼︎そして…この島を恐竜キングの恐竜キングによる恐竜キングの為の王国として我輩率いる【恐竜優生思想】が支配するのだァァ‼︎」
その時だった。
突如として警報が鳴り、モニターも赤い文字で『WARNING』と表示される。
「な、何が起こった⁉︎」
原因を調べるためにコンソールを弄ると、異常が起きた区画の映像が映し出される。
そこには7つの欠片が置かれた台座があり、なんと全ての欠片が虹色のオーラを纏いながら浮かび上がっていた。
同時に表示されている数値やグラフがどんどん上昇していき、やがて計測不能となった。
「バ、バカな…エネルギーが増幅し続けている⁉︎スタビライザーはどうなっているんだ⁉︎」
そう言ってスタビライザーの状態を確認すると、続々と『ERROR』が表示される。
「ま、まさか、あまりに膨大なエネルギーにスタビライザーがオーバーヒートしたのか⁉︎だとしたら非常にまずい‼︎」
事態の深刻さを把握した彼はコンソールを必死に操作して、なんとか収めようとしたが事態はより一層悪化する。
なんと浮かび上がった欠片と欠片の間に紫電が走り、中央の欠片にエネルギーが収束していく。
すると中央の欠片からブラックホールのような物体が出現し、やがて7つの欠片を飲み込むように広がっていく。
そして物体が突如として圧縮され、全ての欠片が空間諸共消えてしまった次の瞬間…
膨大なエネルギーが溢れ出し、そのエネルギーがケーブルを伝って流れていき、過負荷によって船体各所の装置が破壊・爆発され、やがて船体を突き破る大爆発へと発展する。
ドガァァァァァン‼︎
「うわぁァァァァ‼︎」
大爆発によって船体の外壁が破壊され、保管されていた多数の卵型カプセルが気圧の関係で外に放り出される。
その中には1つの
そしてこの船にも深刻な事態が発生する。
このパンゲア号は直径6kmもある超巨大宇宙船である為、それを動かすには膨大なエネルギーが必要なのだ。
そのエネルギー源の大部分を7つの欠片から抽出しているが、その欠片が事故によって無くなってしまい、さらに爆発によって反重力装置が壊れてしまった。
するとどうなるか…
パンゲア号は地球の重力に引かれ、どんどん高度を下げている…否、墜落しているのだ。
このままでは大気圏突入時の衝撃で最悪バラバラになり、燃え尽きてしまう……
だが、彼の対応は早かった。
「…っ!ガイア、直ちに隔壁閉鎖しろ‼︎続いて破損箇所に発泡充填剤を注入‼︎そして補助動力とコンデンサーのエネルギーを電磁バリア発生装置と
『了解。』
彼はマザーコンピュータ【ガイア】に指示を出し、コンソールを必死に操作しながらダメージコントロールを試みる。
まずは隔壁を閉めた上に、応急修理ロボットを総動員してヒビなどの破損箇所に向けて発泡充填剤を注入し、これ以上の被害拡大を食い止める。
そして補助動力である【モノポールエンジン】から生成したエネルギーとコンデンサーに貯めたエネルギーを使って、パンゲア号の周りに水色のエネルギー膜…電磁バリアを展開させ、さらに船体内部の
咄嗟のダメージコントロールが幸を奏し、被害を最小限に留めた。
そして遂に大気圏に突入する。
大気圏突入時の摩擦熱によってさらに赤くなり、船内も激しく揺れる。
彼はコンソールにしがみつき、墜落の衝撃に備える。
「うぉおおお‼︎耐えろ、パンゲア号ォ‼︎我輩はお前をそんな柔な船に設計した覚えは無いぞォ‼︎」
彼の叫びが木霊する。
彼の叫びに応じたのか、パンゲア号は大気圏突入に耐え抜いた。
やがて宇宙空間から空に移り、下には大海原が見える。
その勢いのまま落下していき、そして………
ザッバァァァァン‼︎
豪快に音を立て、大波を立てながらパンゲア号は海面に突っ込んだ。
海に墜落したパンゲア号はそのまま海に沈んでいく…
国連直轄の超常災害対策機動タスクフォース…
Squad of Nexus Guardians…通称『S.O.N.G』
その本部として運用してある巨大潜水艦には司令室と呼ばれる巨大な部屋。
そこにはいくつものモニター画面が存在し、同じ制服を着た職員達がコンソールを弄りながらモニターを見ている。
その中には白衣を着た金髪の三つ編みの少女…【エルフナイン】に赤いシャツを着た見るからに勇ましい雰囲気の男性…【風鳴弦十郎】が司令室の真ん中に立っており、その男性の近くに6人の少女がいた。
茶髪っぽい色のショートヘアの少女…【立花響】
青髪に櫛のような髪飾りで結んだサイドテールの少女…【風鳴翼】
襟足の左右を長く伸ばしたおさげの銀髪の少女…【雪音クリス】
ピンク色の髪を猫耳のように纏めた女性…【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】
金髪ショートヘアの少女…【暁切歌】
黒髪ツインテールの少女…【月読調】
国連直轄の組織に何故このような少女達がいるのか些か疑問であるが、S.O.N.Gの司令官である弦十郎が口を開く。
「皆よく集まってくれた。早速だが本題に入る。」
彼から放たれる威厳は只者ではないが、少女達は真っ直ぐな眼差しで向き合っていた。
その時、部屋の上に設置されていた巨大モニターにある映像が映し出された。
そこには広大な宇宙空間が映っていたが、次の瞬間…
その宇宙空間に突如として赤い巨大円盤が現れた。
『……っ』
その映像を見た少女達の表情がより一層真剣な表情になる。
「司令、これは一体…?」
翼が皆も抱いてるであろう疑問を弦十郎にぶつける。
それに対する返答はすぐ返ってきた。
「これが昨日宇宙空間に現れた“未確認飛行物体”だ。」
「未確認飛行物体……?聖遺物では無いの?」
次にマリアが疑問を投げかける。
【聖遺物】…それは今は失われた
だが、その殆どが長い年月の果てに朽ち果て、機能を停止している。
それを再び起動させるには歌に込められた特殊な力…【フォニックゲイン】が必要である。
それはさておき、マリアの疑問にエルフナインが答える。
「現時点では不明です。この飛行物体について分かっている事は殆どありません。それに…」
と、彼女は一声置いて話す。
「今現在、この飛行物体は
『………っ⁉︎』
エルフナインが発せられた事実により、少女達は困惑する。
「墜落したって…どういうことだよ⁉︎」
クリスの皆の声を代弁した疑問に、弦十郎は皆を落ち着かせる。
「まぁ待て、一から説明しよう。この未確認飛行物体は映像の通り突然現れた。自ら姿を現すまで探知出来なかった事から高度なステルスシステムを搭載してると思われる。」
そう言って映像を再生させる。
突如として現れた未確認飛行物体はしばらくその場を浮遊した後、船体下部から一本の巨大な杭を射出する。
「杭を、射出した…⁉︎」
「ご覧の通り、未確認飛行物体は杭を射出、放たれた杭は南緯12度西経91度に存在する【フェルマータ島】中央の海水湖に着弾しました。」
エルフナインの説明に合わせて映像が件のフェルマータ島全体を写したものに切り替わる。
フェルマータ島…2025年に太平洋での隆起現象によって姿を現し、2045年現在でも隆起し続けている島で、名前の由来は南側にある小島を軸として全体的に弧を描くような形状から名付けられた。
そのフェルマータ島が隆起した時に出来た海水湖に、先程の杭が刺さった時の映像が映っていた。
そして画面が未確認飛行物体を映したものに切り替わる。
すると未確認飛行物体に変化が現れる。
なんと船体下部の3箇所から虹色のビームが放たれ、それが1箇所に集まると真下に巨大なビームとして放たれる。
驚愕する少女達を他所に放たれたビームはどんどん伸びていき、打ち込まれた杭に命中する。
すると徐々に島や空の色が変色していき、ビームが命中した杭を中心に周りの空間も変化していく。
「これは…⁉︎」
「どんどん変色していくデス⁉︎」
「解析した結果、空間に局所的な歪み…簡単に言えば時空が歪んでいる事が分かりました。」
予想外の事態に益々混乱する少女達だが、映像では時空の歪みが島全体に広がった。
それからしばらくしてビームが収まっていき、徐々に島の色も元通りになる………筈だった。
『………っ⁉︎』
少女達が驚くのも無理はない。
何故なら未だに隆起中の為、面積が比較的小さい上に黒い岩肌がまだありとても人の住める状態では無い島の地形が、今では北海道とほぼ同じ面積になった上に、島の南部には広大なジャングルが広がり、北部は山岳地帯となっている。
極め付けは中央部にあった海水湖が干上がり、広大な砂漠地帯へと変化していた。
長い年月を掛ければ隆起が収まり人が住める島になる筈だが、ビームに当てられた事によって短時間で隆起が沈静化し自然豊かな島へと変化した。
「嘘…⁉︎」
「ビーム一つで…島の環境を変えやがった⁉︎」
少女達は驚きを隠せない。
まさか杭とビームで島の環境を劇的に変化させるなど、もの凄いオーバーテクノロジーだった。
だが、次のエルフナインの言葉で少女達はさらに驚愕する事になる。
「このような環境改造能力とエネルギー値を解析した結果、あのユグドラシルシステムに酷似している事が分かりました。」
ユグドラシルシステム…それはアヌンナキが造った惑星環境改造装置。
種として行き詰まったアヌンナキは生命の行き着く果てを解明するべく、地球を広大な実験施設に見立て、生命を創造し、進化を促し、改造を施し、必要とあれば廃棄した。
そして復活したシェム・ハがそのユグドラシルシステムを用いて自分の野望を果たそうとしたが、少女達によって全て爆破伐採された。
「そんな、ユグドラシルシステムは破壊した筈…!」
「私も何故ユグドラシルシステムを再現出来てるか分かりません。…ただ、もしユグドラシルシステムを何らかの手段で再現出来てるとしたら、相手は相当な科学技術力を持っています。」
エルフナインの分析に少女達は沈黙する。
アヌンナキが造ったシステムを模倣・再現出来る驚異的な技術力に言葉が出ない。
「そして、問題の未確認飛行物体ですが…」
そう言ってエルフナインは映像を切り替え、宇宙空間に浮かぶ未確認飛行物体を映す。
未確認飛行物体はビームを放ち続けるも、徐々にビームの勢いが弱まりやがて収まっていく。
完全に収まって数十秒経った次の瞬間、未確認飛行物体の一部が爆発した。
『………っ⁉︎』
突然の出来事に驚きを隠せない。
未確認飛行物体は煙を上げながら徐々に落ちていく。
そして大気圏に突入し摩擦熱で赤くなりながらも、完全に破壊される事なく海に落ちそのまま沈んでいく。
「デデデデース!何デスか、あの未確認飛行物体⁉︎杭打ったり、ビーム撃ったり、自爆したり…訳分かんないデス⁉︎」
「……切ちゃん落ち着いて。」
次々と起こる現象に切歌は軽くパニックになり、調がそんな切歌を諌める。
「ご覧の通り未確認飛行物体はビームを放った後、内部から爆発。そのまま墜落し太平洋上に沈みました。これはあくまで推測ですが、先程の環境改造装置には膨大なエネルギーが必要だと思います。しかし膨大なエネルギーによって負荷が掛かり、やがて耐えきれずエネルギーが暴発し、内側から爆発したものと思われます。」
エルフナインがこう推測するが、確証は無い。
最後に彼女はこう締めくくる。
「この未確認飛行物体はその技術力のさる事ながら、それを秘密裏に建造し運用する事から見ても、資金力・組織力共にパヴァリア光明結社とほぼ同等だと推測出来ます。…最もその組織が地球からなのかも疑問ですが………」
そして弦十郎が少女達に言葉をかける。
「現在、米軍が沈んだ未確認飛行物体を捜索しているが、発見に至ってない。この未確認飛行物体を運用する組織が敵だと決まった訳ではないが、もし敵となった場合、お前達にはまたしても戦場に立つ時が来るかも知れない。…故に、気を引き締めておけッ‼︎」
弦十郎の言葉に、その場にいた少女達の胸の中に重く響いた。
そして少女達も弦十郎の喝に応えるべく、一斉に息を合わせて声を上げた。
『了解(デース)‼︎』
それから程なくして、その場は解散となった。
ところ変わって、ここは【リディアン音楽院】の生徒寮。
そこの一室に響と黒髪ショートに後頭部に白いリボンを結んだ少女…【小日向未来】が住んでおり、その2人は寮の一室のベランダに立っており、夜空の星々を見ていた。
帰ってきた響が何処か不安げな表情を浮かべている為、少しでも響の気持ちを和らげるべく気分転換がてら一緒に夜空を見る事にした。
ふと未来が響に声を掛ける。
「弦十郎さんに言われたこと、気にしてるの?」
「……うん、ちょっとね。」
さっきまで未来に心配かけまいといつもの笑顔をしていたが、これ以上の誤魔化しは効かないと悟り、自身の胸中を素直に話す。
「…私ね、シンフォギアを纏った時からいっぱい戦ったなぁ…って。了子さん、マリアさん達、キャロルちゃん、サンジェルマンさん達、ノーブルレッドの皆さん、シェム・ハさん……色んな人達が色んな気持ちを持ってて、その度に何度も拳をぶつけて分かり合えたり、分かり合えなかったり、色々あったなぁって……」
彼女…立花響は元々争いごとを好まず、数々の戦いを経て『分かり合う為に』戦う事を選んだ。
故に彼女はこれまで何度も色んな輩と対立し、その都度拳をぶつけて来た。
手を繋ぎたいと伸ばした掌を、何度も握って相手にぶつけ、痛みを与えて…
それでも彼女は手を伸ばし続けた、分かり合いたいと願って…分かり合えると信じて…
それによりかつては敵だった者達も、今は仲間となり…共に世界の危機を救った。
しかし、時には分かり合えた筈の者達が戦いの果てに消えてしまう事もあったが、彼女は諦めず手を伸ばし続けた…
そして遂には神であるシェム・ハとも分かり合い、未来を託されるに至る…
「でも、それでも誰かが傷つく事は無くならない。…もちろん、まだ敵と決まった訳じゃないけど、もし敵になるならこの手を握らなきゃいけないんだって……」
そう、いくら彼女が戦っても誰かを傷つける存在は無くならない。
さっきの組織が敵だと決まった訳ではないものの、もし敵になるなら彼女はまた拳を握らなくてはならない。
例え誰かと手を繋ぐ為の手だとしても………
「……響。」
そんな響に、未来は優しい笑顔を浮かべながら声を掛ける。
「…私は響の手が大好きだよ。ただ痛いだけじゃない、誰にでも伸ばすこの優しい手が。あの時私を
そう言い、嘗て自身が響に気持ちを伝えたいがあまり、シェム・ハの依代とされ響の心をこれまで以上に苦しめる事になってしまった時を思い出しながら、未来は響の両手を優しく掌で包み込む。
未来の手から伝わってくる陽だまりのような温かさをしみじみと感じ、響の心に燻っていた不安はすっかり消えていた。
「……未来、ありがとう!なんかもうすっかり元気になっちゃった!」
その言葉と共に、響の顔に心からの笑顔が浮かぶ。
未来もまた、響がすっかり元気になったのを見て、満面の笑みを浮かべる。
【小日向未来は立花響の陽だまり】
彼女は改めてそう思った………
その時だった。
「ん…?未来、あれ!」
「どうしたの、響?」
響が何かを見つけ指差す。
差した先には夜空を迸る2つの流れ星がいた。
響と未来を祝福するように光り輝いている。
「流れ星だ!」
「綺麗…!」
2人は見惚れているが、流れ星の様子がおかしい事に気付く。
「あれ…?あの流れ星…?」
「落ちてきてる…?」
そう、2つの流れ星は燃え尽きる事なく落ちていき、そのまま寮近くの裏山に激突した。
地面に激突したのか衝撃と轟音が響き渡る。
「嘘…⁉︎」
「流れ星が…裏山に落ちた⁉︎」
まさかの事態に2人は驚愕する。
それと同時に何か大波乱な事が起きそうな予感がした。
シェム・ハとの戦いから数ヶ月…
この戦いで神とも分かり合い未来を託された新たな時代に突入した…
だが、未確認飛行物体の墜落及びフェルマータ島の異変をきっかけに、Dr.ソーノイダ率いる
キタキタキタァァー‼︎遂に恐竜が現れた!角竜代表格トリケラトプス、カッコいいィィー‼︎
…だが、そのトリケラトプスを何処の馬の骨かも分からん小娘に取られてしまったァァー‼︎
行けェ!
貴様の恐竜【ギガンティス】を連れてトリケラトプスを小娘の魔の手から救うのだァァー‼︎
次回、恐竜大絶唱シンフォギア
『私の
さぁ、恐竜バトルの開幕だァァ‼︎