前回の後書きでも書きましたが
“狂乱”アエーシュマの炎の色は『全てを塗りつぶすような白』です。
“覚の嘨吟”シャヘルの『純白』とは違うのです。
私はお母様を埋葬した後、西に向かって歩いた。
歩きながらフレイムヘイズについてタクーシンから聞かせてもらった。
あの“紅世の徒”の名前は“狂乱”アエーシュマというらしい。あいつだけはこの手で倒したい。
なんと言ってもお母様を殺し、町を壊したのだから。これは復讐だ。誰が何と言おうとも止めない、止めれない目標だ。もしそれを邪魔するならフレイムヘイズでも人間でも殺す。・・・・と言っても不老なわけだし、いつか殺せれば良い。
それに力もつけたい。その為にもあの“徒”を探すついでにフレイムヘイズの使命を全うしながらあの“徒”を倒す力をつけていこうと思う。
《アリシア、町が見えてきたわよ》
「うわぁ、町ってこんなに大きいんですね。私、あの田舎町しかしらなかったからほんとの町って感じの町は初めてなんですよ」
《ふふふ。こう見てるとホントの子供のようね》
「な、何言ってるんですか。確かに前世の記憶は持ってますけどあれはただの前世です。私は私です!」
《分かってるわ。そういえばお金はあるのかしら?》
「あ、はい。一応私のポケットに。でも宿代くらいしかないです」
《それだけあれば十分ね。フレイムヘイズは盗賊とかからお金を奪うのが普通だから。それにフレイムヘイズって一人旅だから盗賊が襲ってくることが多いのよ》
「で、でも私、力無いし・・・・・」
《何度も言ってるけど今のあなたに人間は敵わないわ。それにスコップを出した時みたいに剣を想像すれば武器も手に入るわ》
「た、たしかに。なら大丈b「おい!そこの女!・・・・ってなんだ子供か。嬢ちゃん、どうしたんだ?こんなところに1人でいたら悪~いおじさんに変なことされるぜ・・・・ぐへへ」・・・・・・・・」
《(タイミング良いわね・・・・・。しかも下心丸出しだし)》
人数は3人。全員短剣を持っている。そういえば1人残してお金貰った方がいい。お金は持ってないからこのままだと野宿になってしまう。
「(えっと、剣。長さはこのくらいで太さはこのくらいっと)」
「さーて、おじさんが家に連れていってあげるぜ。ヘッヘッへ」
「そうそう。おじさん達と一緒に来れば楽しいこと出来るぜぇ~」
「・・・・・・・・・(ああ、このこで――禁則事項――や――削除されました――をしたいなーwww)」
「嬢ちゃん、黙りこくってどうしたんだ?ほら早くk・・・・・・・」
相手が言い終わらない前に手に出した剣で目の前にいた盗賊を斬った。そのまま相手が呆然としている間にもう1人も斬る。そして後ろにいた無口な人の首元に剣を突き付けた。
「??な、なにが??」
まだ状況を理解していないらしい。
「あなた達のアジトを教えてください」
そう言うと理解したのか顔が徐々に青ざめていく。
「・・ッ!!!ヒィィィ!た、助けてくれェェ!」
盗賊はそう言いながら逃げようとするけど
「逃がしません」
私は回り込んで逃げれないようにした。
「ななな、なんでもするから命だけは!」
なんか可哀想になってきた。
「じゃあ、アジトの位置を教えてください」
「わわ、わかった。アジトはあっちの方向にある!いい、言ったぞ!言ったからな!た、助けてくれェェ!」
そう言いながら盗賊は逃げていった。
《あっちの方向にあるらしいわね》
「そうですね。それにしてもやっぱり人間を殺すのは後ろめたさが残ります」
《ま、それは慣れるまで待つしかないわ。さ、行きましょ》
そして、私達はその方向に歩いていく。
数分後、小さな洞窟を見つけた。ここがアジトのようだ。
「・・・・・・ここですね」
《ええ。中に人間が12人いるわ》
私にはまだ中に何人いるのかわからないけどタクーシンはわかるらしい。
「じゃあ行きます」
そう言って洞窟の中に入る。少し進むと12人の人間がいた。これで全員のようだ。
「あん?んだぁ?嬢ちゃん、ここは嬢ちゃんが入ってくるような場所じゃないぜぇ。今すぐ出ていくなら見逃してやっから失せな」
「えっと、お金ください!」
「はぁっ?・・・ガッハッハ!誰にもの言ってるか分かってねぇみたいだなぁ!お前ぇら!その子供連れてこい!」
『『『へい!わかりやした、お頭!!』』』
そういうとお頭と呼ばれた人以外が私を囲む。
「はぁ・・・・。結局戦わなきゃいけないんですね・・・・」
《・・・ま、あの言い方だとこうなるのは確実ね》
「うーん。怒らせないように言ったはずなんですけど・・・・」
《・・・・・・・・・・・・・・》
突然タクーシンが口を閉ざした。どうしたんだろう?
「かかれェーっ!」
『『『ウオォォォ!!』』』
そうこうしている間に盗賊が全員でかかってきたので盗賊達の足の隙間から逃げる。すると盗賊はそのまま全員で殴りあいを始めて数分したら全員が倒れていた。
《いつか見た見世物みたいね》
「そうなんですか?後はお頭さんだけですね」
そう言ってお頭さんが出ていった扉を開ける。
「よし、連れてきた・・・・・か?」
お頭さんは私だけが来たことに驚いているようだ。
「なっ、あいつらはどうした!?」
「あちらの部屋で気絶しています。私が見ていたら全員で殴り合いをして倒れてしまいましたよ。それで、お金がほしいんですけど分けてくれませんか?」
「まったくあいつらは・・・・。仕方がない、俺がやるとするか」
《あなた程度が、かなうとでも?》
「な!?だ、誰だ!!」
タクーシンが話しているうちに私は突っ込んだ。
《誰だっていいじゃない。それより早く構えないと死ぬわよ?》
「!?(は、早い)・・・!!くそっぉ!!」
そう言いながらお頭さんが短剣を振り上げるとたまたま私の剣とぶつかって弾かれた。私はそのままお頭さんの首元に剣を突き付ける。
「もう一度言います。お金ください」
「嫌だ、と言ったら?」
「残念ながら、命の保証は出来ません」
残念だけど無理やり貰うしかない。今後の生活に関わるから。
「ふっ、分かった。若ぇのにたいした根性だ。有り金の3分の2でいいか?こっちも生活がかかってるんでな」
「まあ、それだけ貰えれば充分ですね」
「それとあの声は何だ?まさか嬢ちゃんが出している訳じゃあるめぇし・・・」
「・・・私の相棒です」
そして、一人で持つには大金を貰った私はその洞窟を後にした。
お金を貰ってから数十分、町に着いた私達は宿屋を探した。フレイムヘイズは食事や睡眠などをしなくても大丈夫らしいけどそんなことをしていたら精神がおかしくなってしまうだろう。
ともあれ私は少なくとも半年はこの町で過ごすと決めたので拠点が必要だ。
「私、宿屋って分からないんですけど・・・・・」
しかし、我ながら箱入り娘だったので、常識という物がほとんど備わって無いのだ。
《大丈夫よ。えっと・・・・ほら、あれが宿屋よ》
タクーシンが指した(?)先には確かにベッドのマークが着いた店があった。
中に入ると普通の家より少し大きいくらいの部屋があって、そこの端にカウンターがあった。
「すみません、この宿に泊まりたいんですけど・・・・・」
私がそういうとカウンターにいた人が驚いたような顔を見せた。
「えっ?・・・・・お嬢ちゃん1人かい?お母さんかお父さんは?」
そういえば私はこの世界ではまだ10歳だ。泊まれるんだろうか?
「えっと・・・1人旅しているのでこの町には居ません」
「じゃあ一晩につき銅貨3枚だけど払えるかい?」
「はい。えっと・・・・・はい、銅貨です」
そう言って私は銅貨を渡す。
「はい、部屋はここを真っ直ぐ行って一番奥から三番目だよ。夕飯の時間になったら呼ぶね」
「わかりました」
そう言って部屋に行く。ベッドと机、椅子が置いてある質素な部屋だったけど私には十分だった。
そのあとはタクーシンと少し談笑して、夕飯を食べてから寝た。
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