ぷるぷる、ぼくわるいコミュ障じゃないよう 作:スッと出てきてすぐ消える
ドラクエ名言(迷言)のコミュ障縛りに早々に限界が来たので今度からは別作品からも持ってきたいと思います。
あ、あと、今回独自設定・解釈のオンパレードです。
受け付けなかったらごめんなさい。
「それでは、アオイさん。あなたがパートナーにしたいポケモンは決まりましたか?」
「はい!わたし、この子にします!」
ネモさんの家で、アオイさんが初めてのパートナーとしてニャオハを抱き上げた。
ちなみに、自己紹介だったりは済んでいる。
まだ催眠が効いているので比較的スムーズに挨拶できたはずだ(当社比)
「クラベル先生!私も1匹選んでもいいですか?」
「おや?ネモさんは入学時にポケモンを貰って…いませんでしたね」
「はい!あの時は育てたいポケモンが別にいたので!でも今はアオイと一緒に新しい子を育てたいんです!」
「それは素敵な心がけです。ぜひアオイさんと同じスタートラインから始めてみてください。」
「やった!それなら私はこの子で!クワッス!よろしくね!」
「プルップス!」
「さてと、ポケモンも決まったし早速バトルしなきゃ!アオイ!下のビーチで待ってるから準備ができたらすぐに着てね!!」
「えぇ!?わ、わたし?待ってよネモー!」
すごい…口を挟む暇もなくどんどん話が進んでいった……これが陽キャ!
そういえば、アカデミーは入学の時にポケモンを1匹貰えるんだった。
ネモさんは入学の時に貰ってなくてその権利を今使ったってことなんだな。
それなら…
「やれやれ、メドハギさん。私達も2人を追いかけましょうか」
「あ、あのクラベル校長。僕もポケモンを…ホゲータを貰ってもいいでしょうか?」
「メドハギさんも、入学時にポケモンを受け取っていないようですし構いませんが…あなたのポケモンは既に6匹いるのではないですか?」
クラベル校長は僕の腰のボールを見て不思議そうにする。
「僕の手持ちは今5匹です。この歪なボールはポケモンが中にはいれるだけで、ボールとしてのポケモンの登録機能だったりはないんですよ。相棒がこのボールにしか入ってくれないので持ち歩いていますが、登録されているのはこちらの綺麗なボールなんです。なのでこの子を連れて行くのには問題もないですし。それに…」
「それに?」
「それに、この子に『選ばれなかった』経験をさせるのは可哀想です」
そう言って、僕は呆然としてるかのようにネモさんとアオイさんの背を見るホゲータにしゃがんで目線を合わせ声をかける。
表情は元々そうなのかもしれないけど、2人と2匹を見送る姿がなんだかとっても寂しそうに見えたんだ。
「ねぇ、ホゲータ。君がよかったらなんだけど僕と一緒に来るかい?」
「ホゲ??」
「僕はあの2人みたいにグイグイ引っ張っていったりすることはできないけど、一緒にのんびり旅をして楽しいことを探すのはどうかな?」
「ホゲーニ!」
ホゲータは僕と来てくれるらしい。
「それなら、あとでポケモンセンターで君のボールの登録の変更と調整もしないとね。」
「ボールの調整ですか…確か特別な資格がなければできないはずですが、お持ちなのですか?それと、先ほどから気になっていたのですがそちらのボールは…もしやガンテツさんとなにかご縁が?」
「はい。ボール機能調整技師の資格を持ってます。ガンテツさんは僕の恩人でして…相棒とあの人がいなければ僕は今も引きこもりのままだったと思います。」
だからこそ、これは自信を持って答えなければならない。
最も尊敬する人物に認められているという事実を。
僕が僕を信じられなくても、信じてくれている人がいることには胸を張らないといけない。
「それと…えー、不肖ではありますけど僕はあの人の弟子ということになってます。」
催眠の力まで借りてる状態でもこれが限界でした。
師匠、やっぱり僕には荷が重いです。
「ガンテツさんのお弟子さんですか!?」
「あ、フレンドボールだけです!他は僕には作れません!3年間住み込みでお世話になってやっとフレンドボールのできだけは皆伝を貰ったんです!」
他のものはほぼ作れない。
一応、一通りの作り方は教わってあるから、1つに何ヶ月と時間をかけていいならそれなりのものは出来上がるけど、そんな師匠の顔に泥を塗るようなことはできないし、そもそも皆伝を貰っていないものを世に出すわけにもいかない。
「それでも、大変に凄いことですよ。それにボール機能調整技師の資格までお持ちとは…あまり詳しくないのですが、どういった資格なのか参考までにお伺いしても?」
「あ、そうですね。パルデアのリーグは比較的新しいものなので馴染みは薄いかもしれません。ポケモンの入ったそれぞれボールの例えば、ポケモンが自分で出てこれないようにするロック機能の強度や、内部の環境、開閉速度などをポケモンやトレーナーに合わせて調整します。基本的にはボールの種類ごとのリソースの分しか調整はできませんので、他の地方のトップクラスのトレーナー達がハイパーボールなどをよく使っているのはその方が調整できるリソースが多いのも理由の1つですね。」
「となると、トレーナーには必須の職業なのではないですか?内部の環境の調整などどんなポケモンさんにも必要なことのように思えます。」
「いえ、そうでもないですよ。元々ボールにはポケモンに合わせた調整機能があります。例えば、ゴージャスもですが、僕の作れるフレンドボールはそういう内部環境をポケモンに合わせる機能のリソースが元々大きいので、相性がいいんですよ。捕まえた時点で他のボールに比べ快適な環境をポケモンに提供して、調整でさらにそのポケモン1匹1匹に合わせる。せっかく僕に着いてきてくれるポケモン達には快適に過ごしてほしいですから。」
「もしや、特定のポケモンを捕まえやすくなるボールなどは…」
「そうですそうです。元々の捕獲用のリソースを特定のポケモンにだけ強めた設計です。雑な話ですがバッジを多く持っていないと販売されないボールほど余剰のリソースも多く細かい調整が出来ます。その中でもハイパーボールは元々の機能と余剰リソースがすごくバランスがいいんですよ。特定のポケモンを捕まえやすいボールは既にある程度余剰リソースを使った状態なので細かい調整はあまりできないですね。」
「となると、他の地方ではモンスターボールを使うトップクラスのトレーナーは少ないのでしょうか?」
「それも、そうとは言い切れないんですよね。 例えば僕の行っていたガラルでは興行としての莫大な利益で、各ジムリーダーやチャンピオンにはほぼ専用として調整されたモンスターボールが配られてますので、あとはコンディションなどに合わせた調整くらいしかすることはないですね。他にもあの有名なレッドさんなんかは、手持ちのポケモンが強すぎて中からでもボールが壊れてしまうので、一番安いモンスターボールを愛用しているとか…」
「なるほど、ありがとうございます。大変素晴らしい職業なのですね。」
「いやぁ、でもいいことばかりでもないですよ。この資格のせいでガラルから2年以上帰ってこれなかったわけなので。」
師匠や、師匠に紹介されてお世話になった人達と年齢が近いからかクラベル校長はとても話しやすくて、どんどん話してしまう。
その流れでつい、まったく関係のないことまで話してしまった。
「そうなのですか?そういえばメドハギさんの休学申請は最初は3ヶ月ほどの短期で申請されていましたね。」
「そうなんです。元々、ガラルの幼馴染にずっと誘われてた試合を観に行くために、ジムチャレンジに行われる3ヶ月ほどの期間で休学申請を出してガラルに行っていたんですが、そのジムチャレンジの後のファイナルトーナメントで色々不祥事が起こりまして…」
「あぁ、マクロコスモス社ですね。こちらでも話題になっていましたよ。大変大きな企業でしたので。」
「はい、色々あったみたいですが何とかトーナメントのあとのチャンピオン防衛戦も終わって、僕も幼馴染に挨拶をしてそれで帰るつもりだったんですけどね。」
そこからが大変だったのだ。
リーグ委員長のローズさんがトップを務めるマクロコスモス社はガラルリーグのメインスポンサーであったため、当然リーグに所属するチャンピオンやジムリーダーのボールを整備していたスタッフもマクロコスモス社の社員。
トップのローズさんの独断と判断されたが、一連の騒ぎにマクロコスモス社が無関係ではいなかった以上、今後のリーグ運営からは外すべきと世論も含め決定してしまったのだ。
「ただ、ジムリーダーや新チャンピオンのボールの整備を適当な人間に任せるわけにもいかなかったらしく、新しいリーグ委員長になって忙しいそうな幼馴染に時間を作ってもらって挨拶にいったら、突然腕を掴まれて『ちょうどいいやつがいたじゃないか!ちょっと手伝ってくれ!!』と巻き込まれ、代わりが見つかるまでの短期でならと新リーグのボール機能調整技師を引き受けたんです。」
「あの、その話ですともしやあなたの幼馴染と言うのは……。それに、短期で依頼をお受けしたのに2年以上かかったのですか?」
「はい。幼馴染はチャンピオンだったダンデです。もう1人の幼馴染と3歳から5歳の頃まで近所に住んでいまして。期間については…本当に…色々あってですね…。」
多分、今僕はすごく遠い目をしてると思う。
ダンデの頼みを引き受けた時は想像もしていなかった。
まさか…まさか……あの天然トラブルメーカーダンデを超える問題児がガラルの新チャンピオンだったなんて。
「ガラルの新チャンピオンのユウリさんなんですが、マクロコスモス社の一連の不祥事で非常に強力で珍しいポケモンを捕獲しまして、まずはほぼ付きっきりでそのポケモンのためにボールの色々な機能を調整しまして…」
本当に大変だった。
もう1人の幼馴染のソニアとそのお婆さんのマグノリア博士とも協力して、ムゲンダイナが無意識に発しているダイマックスを抑える効果の抑制をボール機能に取り込み、明らかにこの世界のポケモンでないあのポケモンのためにボールの内部環境も調整。
マグノリアの提供してくれたマスターボールのリソースフル活用でなんとかアオイさんが普通にバトルで使えるように落とし込んだのだ。
「で、なんとかそのポケモンのためのボールの調整が終わったんですが、その後ユウリさんとその幼馴染のホップさんがはガラルの建国伝説の元となったと思われる伝説のポケモンと心を通わせてですね。デスマーチ2周目になりまして。」
「それは…大変でしたね…」
「いや、それなら何とか1年ほどで帰れてたんですよ。ジムリーダーの方々もジムチャレンジ期間でもないので知り合いのボール機能調整技師に頼ったりしてくれてたので、僕はほとんどリーグというより後ろ盾のなかったユウリさんの専属だったんです。」
「つまり、まだ何かあったということですね。」
「えぇ、なんというかユウリさんってとても色んなトラブルを引っ張り込む体質だったようで、カンムリの雪原で様々な地方の伝説のポケモンを捕獲したり、しまいには2匹で1匹扱いのわけの分からないポケモンまで連れてきまして…」
過去に確認の取れている伝説のポケモンまでならいいよ。いやよくないけど。
ただ、UBはダメだと思うんだ。
それに、最後はなんだよあのポケモン…合体したとかじゃなくて、完全に2匹じゃん!乗ってるだけじゃん!「【じんばいったい】なので!」じゃないよ!?『人』どこだよ!
ダンデも「それならOKだな!」じゃないよ!君が認めたらリーグとしての決定になっちゃうじゃん!!
しまいには、ユウリさんこっちにそのポケモンの入ったマスターボール差し出して「ムゲンダイナの時みたいに、マスターボールなら色々やれるんですよね!」じゃないよ!
そんな!ホイホイ!マスターボールを出すな!!
ボール職人の端くれとして言わせてもらうけど、あのボール本当にヤバいんだからな!
「なんとか、それも終わらせて後任もなんとか捕まえて引き継ぎを進めていたところに最後にアレですよ…ガラルスタートーナメントです。」
「あれは素晴らしいイベントでした。パルデアでも放送され大変話題でしたよ。それこそ以前のマクロコスモス社の話題を消し飛ばすかのように」
「アレ、ダンデの発案なんですが無意識にそういう最適解でことを進められるのはダンデの強みですよ。あのイベントのおかげでマクロコスモス社の不祥事で沈み込んだガラルの調子は完全に取り戻されました。」
「しかし、どうしたのですそんな褒めながら【ドリのみ】でも食べたような表情で…」
「あれ、ダンデが『いいことを思いついたぜ!』と本当に突然始めたんですよ。しかも、ガラルリーグの主催です。メジャークラスだけじゃなく、マイナークラスのジムリーダーや引退したトレーナーや在野の実力者まで……30人以上はいましたね。不平等や、万が一の細工などできないようボールの調整はリーグ所属の調整技師の仕事でした…。後任への引き継ぎも途中だったので、当然それはすべて僕の担当で……正直、ほぼ専用のモンスターボールを使っているジムリーダー達が軽い調整だけだったのでなんとか回せましたが、ガラル以外では無理でしょうね。」
「あぁ……なんという……」
「後任はリーダーとして今までリーグ関係者にに無関係だったものが選ばれ、ダンデが色々なところで声をかけたボール機能調整技師が今後も集まってくるようなので、次のジムチャレンジは問題なく行える手筈だそうです。」
ちなみに、後任はジムチャレンジの際非公式でマスコットキャラクターに扮していた自称ボールガイの男だ。
非公式だったために完全フリーでさらに様々なボールにも詳しいうってつけの人材だった。
きっと彼なら新旧チャンピオンに振り回されても元気でやっていけるだろう。
「すいません、愚痴ばかり伝えてしまって。でも、あの経験のおかげで未だに手持ちの催眠は必要ですが前よりは人と話すのが怖くなくなったんでいい経験でしたよ。」
「そうですか、良いご縁があったのであればよかったです。ということは、メドハギさんは卒業後にはガラルリーグに就しょ「しません」…しないのですか。」
「あそこに就職するくらいなら、この2年間で貰った膨大な報酬で田舎の隅に小さな家を買って死ぬまで引きこもります。就職してしまったら、新チャンピオンもわけが変わらないほど強いので今後も何年も振り回される未来しか見えませんから。絶対に過労死します。」
そう僕が言うと、クラベル校長は苦笑いを浮かべて話を続けた。
「そう…ですか。もし、パルデアでの就職に困ったらいつでもご相談下さい。私は教師であなたは生徒なのですから。」
休学期間中に先生方がほとんど総入れ替えになってしまったと聞いて不安だったけど、こんな先生が校長をやっているアカデミーならきっと安心だ。
年齢的に馴染めるかは不安だけど、少し楽しみになってきたな。
「ホゲッタ!!」
「あ、ごめんねホゲータ置いてきぼりで。そろそろネモさんと、アオイさんを追いかけようか。」
「そうですね。私も興味深い話でついつい話し込んでしまいました。ネモさんが暴走してしまわないか不安ですしそろそろ2人のもとに向かいましょう。」
…………………暴走???
ボールの調整リソースについて
モンスターボールはコスト特化
スーパーボールはコストと性能のバランス型、モンスターボールよりは余剰リソース多め
ハイパーボールはコストよりもバランスのいい性能に特化、余剰リソースも多めなのでカスタムも可能
特定のポケモンを捕まえやすくするボールなど
ハイパーボールに少し劣る基礎性能のリソースを余剰分含めて、特定のポケモンや状況に特化。ほどほどの値段で特定のポケモンに対してハイパーボールを上回る捕獲能力と内部の環境の快適性が確保されている。余剰リソースは少なめ。
ゴージャスボール・フレンドボール
ハイパーボールに少し劣る基礎性能のリソースを余剰分含めて内部の快適性に特化。深海のポケモンだろうが、マグマの中のポケモンだろうが快適な内部環境になる。余剰リソースは少なめ。
マスターボール
基礎性能比較不能、余剰リソースも比較不能
正確には基礎性能がヤバすぎて、捕獲後に過剰な基礎性能のリソースを余剰リソース扱いで使ってる。
冷静に考えるまでもなく、どんなポケモンでも捕まえるってマジでヤバイ。
独自設定になんか辻褄合ってなさそうなところとかあったら、言ってください…頑張って修正するか、潔く辻褄合わせを諦めます。