RE Take of EVANGELION 外伝   作:Air1204

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本編です。
ミサトさんラブなシンジくん…どんな行動を起こすのでしょうか?
でもまだまだ本編のシンジくんより試行回数は少ないですし…。
知らないことも多いのでは…?


第弐話 使徒、襲来

目覚めたのは電話ボックスの前。

懐かしい光景だった、夢だとも思った。

でもあの時とおなじ、手には荷物を持った感覚もある、握られた写真はミサトさんの写真。

 

やり直せるって事…?なら世界を救いたい。僕が幸せになりたい。

エゴだろうとなんだろうと関係ない、僕が幸せならなんだって構わない。利用できるものはしてみせる。

 

そう心に決めた。

白い鳩が飛び立ち電線が揺れシャッターが轟音を鳴らす。

戦闘機の群れが街中を飛び交う、そして地を揺らして‎現れたのは紛うことなき第3の使徒サキエルだった。

 

「おっくれてごめーんね!君、碇シンジ君よね…?」

 

「え、あ、はい…。」

 

自然を装う、どのタイミングで割って入ってくるかも、どういう会話をしたのかも覚えてる。

この人の傍にいれば僕はきっと…。でも危ない作戦も、加持さんの死もきっと…。

 

「さ!早く乗って!逃げるわよ!!」

 

そこからは代わり映えしなかった。自己紹介を済ませ父の話、ジオフロント内をぐるぐる回る、リツコさんが僕達を見つける。

そこまでは良かった、そこまでは…。

 

1番会いたくない父に会うということを失念していたからだった。

見事に発狂。それを止めに入る職員達という構図が出来上がった。

その際に口走ってしまったのだ。

 

「人類補完計画なんて僕が台無しにしてやる。お前なんかが幸せになってたまるか。絶対に殺してやる。」

 

と、強烈な印象を与えてしまったし、なんなら末端の僕が、というかいまさっき来たばかりの僕が上層の職員ですら知らない機密をぶちまけたのだから。

でも一泡吹かせてやれた気がする。鳩が豆鉄砲食らった顔ってのはヒトが本当にするんだなと感心してしまった。

だからこそ僕は続けた。

 

「母さんは僕が3歳の頃に自分の意思でこれに乗ってこれに残った!だからこれに乗れって言うんだろ!?僕にしか乗れないからッ!」

 

これも正解。なんならリツコさんだってその実験見てたしね。

 

「シ、シンジ…くん?」

 

「乗るよ。乗ります。使徒は全部僕が倒す。それでお前の計画だけは絶対に阻止してやる…。」

 

 

「シンクロ率59%!?幼少から訓練してきたアスカでさえ48が限界なのよ!?」

 

当たり前だ。2度目の世界だぞ…母さんがいるって分かればこっちのもんだ。

 

「やはり…あの少年、アレに自分の母が遺されているというのをわかっているぞ…。」

 

「…。冬月先生、あとは頼みます。」

 

やれやれ…分が悪くなれば自室に篭もる…か。まるで昔の自分を見ているようだ。

意識は無かったがLCLの海に溶けたときに嫌という程父の感情や記憶は見てきた。

エゴの塊だ。自分勝手で救いようのない誰よりもヒトだった。

今の僕が言えたギリじゃ無いが…。

それに今は余計なことを考えているべきじゃない。

余計なことをされる前に地上に出て即時殲滅。そうしなければトウジの妹であるサクラちゃんは助からない。

大きく深呼吸をする。

 

「システムオールグリーン!いつでも行けます。」

 

「エヴァンゲリオン初号機。発進。」

 

強烈なGがのしかかる。久々の射出カタパルトを用いた出撃。

 

「初号機出ます。」

 

「…リフトオフ。」

 

方の固定ロックが外れ自分の足で地に固定される。

 

「シンジくん。では最初に歩くことを考えて。」

 

そんなのは関係ない。速攻殲滅あるのみ。

煩い声を遮るために通信を切る。

初めての戦いはどうしようもない負け方をしてしまったが…今回はそうは問屋が下ろさない。

…というか敵を目前に悠長に歩けなど命令する技術顧問なんてものは捨ておいてしまえと言いたくなる。

 

「初号機側から通信をカットされています!」

 

「は!?え?」

 

「ミサト!戸惑ってる場合じゃないわ!あの子初めての戦闘なのよ!?」

 

「…。」

 

「初号機プログレッシブナイフを装備!?武装の説明まだ受けてないですよね!?」

 

「…そう…1人でやりたいってこと…。ならこちらからの援護も何もしない。」

 

「ミサト!?あの子は初戦闘なのよ!?なんで!?」

 

「関係ない、あの子がそう望んで今あそこでそうしているのなら私達は彼を信じるだけよ。」

 

「ウォーーりゃァァァ!!!」

 

猿叫とでも言えばいいのか。叫び声を上げ使徒へと殴り掛かる。あの腕に掴まれるのだけは正直避けたいところだ。

兎に角片腕だけでもぶった切っておけば少しは楽だろう。

ATフィールドを展開される。だが関係ない。僕は位相空間を中和をしその切っ先は既に腕の1本を捉えていた。

 

「初戦闘で…ATフィールドの発生に、中和…。よもやアスカすら越えてるわね。まるでずっと戦ってきたみたいに…。」

 

「まるで過去の記憶が有るだけでも無い…まさか…未来を知っている…?」

 

流石はリツコさん、科学者なだけあって正解に辿り着くのが早い!まぁだからといってどうにかなる訳でもないし伝える気もない。

コアにナイフを突き立てる。ギリギリと音を立てコアを引き裂く音が響く。パキパキと異音を立てたコアは輝きを失いその活動の一切を終わらせた。

 

結果、事故もなく人も傷つかず。暴走することも自爆をすることも無かった。良かった良かった。詮索だけはされたくないんだけど…。どうにかならないものか…。

 

そう願った僕を待っていたのはミサトさんではなく黒〜いスーツを着てサングラスを掛けた屈強な男臭い者たちだけであった。

 

 

モチのロン、連れていかれたのは司令室、挙句?手錠は6重で?足枷まではめられてる。これが14歳の息子にする仕打ちなのであろうか。

 

「お前がなぜ人類補完計画を知っている?」

 

「お前にだけは言う必要は無い。」

 

「…自白剤…という手もある。」

 

バカを言うな、父が子にする仕打ちではない。

 

「やりゃあいいんじゃない?僕は気にしないよ。それではいた所で到底理解はできないだろうし。」

 

「ふ…好きにしろ。やれ。」

 

oh.....結構頭がクラクラとするもんだね…。

酩酊状態というか…自我がはっきりしない…と言うか…。

だがそれでしかない。それ以上の状態にはならなかった。

 

「有り得ん。どれ程の量を投与したと思っている。常人に使用する13倍の量だぞ!?」

 

「碇、1杯食わされたな…。生体検査の結果は限りなくヒトという結果が出た。お前との親子関係も肯定されている。」

 

「くっ…。」

 

「何も無いならこれで失礼します。次はもっと強い薬を準備した方が良いかもね。あぁ、安心してよ初号機には乗る、使徒も倒す。それまでは邪魔しないよ。きっとね…。」

 

「…勝手にするがいい。住居は本部内に宿舎がある、好きに使え。」

 

「好きにさせてもらうよ。その代わりに給金と手当は必ず。」

 

 

まだ酔っ払った状態なのか、ボケボケとした感覚が残る。

これからどうしよう、そんなことを考えながら自販機で買った缶コーヒーを飲み干した。

 

「ふぅ…。本当にどうしよう…。」

 

「あれ?シンジくん…?」

 

嬉々とした声で名前を呼ばれる。

顔を上げるとそこにはミサトさんがニコニコと立っている。

 

「先の戦闘はお疲れ様。ごめんね、私がしっかりしていれば貴方が乗る必要もなかったのに。でも見事な戦いだったわ。初めての戦闘なのに…ね?」

 

「良いんです。僕にしかできないことですから。謝らなくてはならないのは僕の方です…。命令を聞きたくないがために通信を切って…剰え、人前であんなに取り乱してしまうなんて…。ごめんなさい。幻滅しましたよね…?」

 

とても悲しそうな表情を浮かべたミサトさんは僕の頭に手を置くと優しく撫でる。

心地好い。だから僕はこの人が欲しい。僕のものにしたい。

限られた時間の中で僕が幸せになるには何よりも金と彼女が居なければ成り立たない。そう思ってる。

 

「あ、あの…。」

 

「なぁに?」

 

「…ちょっと人前だから恥ずかしい…です。」

 

「ふふっ…子供らしい所も有るのね。貴方は人に褒められる立派なことをしたのよ?私の命令は二の次、貴方が無事に勝ってくれた。それだけで構わないのよ。」

 

屈託のない優しい笑み。昔ならきっと頬でも殴られた事だろう…。ヤダヤダ…。

 

「ところで…シンジくん、住むところは決まったの?」

 

「NERVの宿舎の方に住みますよ。父さんとは暮らすことは出来ないし、他人に迷惑はかけたくないですから。」

 

ふっと嘲笑の笑みを浮かべる。

ミサトさんは僕を引き取ると必ず言うはずだ。

そして難しい表情を浮かべたミサトさんは。

 

「ちょっち待ってて。」

 

「え、あ…はい…。」

 

そう言い残すと何処かに走って消えてしまった。

10分いや15分程経ったのだろうか、満面の笑みでファンデーションが落ちるぐらいにびっしょりと汗をかいたミサトさんが満面の笑みで帰ってきてこう言った。

 

「なら私と一緒に住みましょ?」

 

僕の勝ちだ。

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