やはり俺が真祖になるのは間違っている。   作:ダークロウ

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ついに決着!

急いで書いたので短いですが許してください。


⑤ようやく彼らは平穏な日常を取り戻す?

諦めたらそこで試合終了だと言ったのは誰だったか。

漫画やライトノベルなどの主人公はピンチになると新しい力に目覚め、あっさりその苦境を突破していく。

現実ではそんな簡単に奇跡なんて起きないと思っていた。

この時までは。

 

「来い!勝利の牙(ネツァク・ファング)!」

 

現れたのは紫色に光る巨大な獣。

その姿は巨大な牙を持つ狼、フェンリル。

いつもならその格好良さに目を引かれるところだが、生憎と今はそんな場合ではない。

 

「眷獣ですか」

 

出てくるのが当然の様に言ったようにオッサンが言うが、こっちは眷獣の召喚に困惑している。

まず最初に言うが、俺は元人間だ。

いくら吸血鬼になったとはいえ、眷獣なんて持っているはずがない。

本来は、召喚のふりして「実は姿の見えない眷獣なんだぜ!」という手段で時間を稼ぐつもりだった。

最後の手段=はったりである。

そのはずだったのだが。

 

「やりなさい。アスタルテ!」

 

命令受諾(アクセプト)執行せよ(エクスキュート)薔薇の指先(ロドダク・テュロス)

 

合図と共に再び襲いかかる二つの腕。

だが、舐めるな!今度は眷獣がいるんだ!

勝利の牙は右腕に噛みつき、その牙で腕を貫き……左腕に殴り飛ばされた。

 

「オイ、どうなってんの?」

 

右腕を粉砕しようと攻撃を仕掛けたところまではいい。

問題はその後だ。

左腕に殴り飛ばされ、ドロドロと崩れ落ちてしまった。

戦闘不能である。

どうすんの?目の前が真っ暗になりそうなんだけど。

 

「眷獣を倒すには、より強い眷獣をぶつける。簡単なことです。」

 

マジかよ。結構タイミングよく出たと思ったらすぐ死ぬのかよ。何しに来たの?

もしかして宿主が腐ってると眷獣も腐るとかそういうこと?

 

「アスタルテ、終わりです。彼に慈悲を」

 

「死ぬのが慈悲とか冗談じゃねえな。それならいないもの扱いの方がまだマシだぞ」

 

強がるものの、さっきのダメージと眷獣の召喚のせいで俺にはもう逃げ回るだけの体力は無い。

……終わったな。サヨナラだ。

 

「じゃあな、小町、母ちゃん、親父」

 

薔薇の指先は俺に向かって右ストレートを繰り出し、

そのまま俺を粉砕……することはなく空中で砕け散った!

 

「はっ?」

 

「バカな!」

 

眷獣が空中で粉砕されるなどあり得ないことだ。

右腕が溶けるかのように崩れ落ちていく。

思い当たることはただ一つ。

 

「まさか、さっきのアレが?」

 

勝利の牙の噛みつく攻撃はキチンとダメージを残していたらしい。

やるじゃねえか。

まるで【ど○どく】でもかけたかのようだ。

 

「だが、まだ私達の優勢に変わりない!」

 

そう言って俺に体当たりを仕掛けるオッサン。

抵抗する力の無い俺は当然避けられずまともに

喰らってしまった。

傷を負い、吐血し、俺はボロボロだ。

もう目を開けていることすら辛くなってきた。

そうだ。まだお前らの優勢だ。人数的にも攻撃力的にもそっちの優勢で間違いないだろう。

俺は……勝てない。

 

「確かに…俺はここまで…みたいだな」

 

「では逝くがいい!去らばだ、吸血鬼よ!」

 

そう、俺は勝てない。

だが、俺には聞こえてきた。

二人分の足音が。

 

「最後に一つ言わせてもらうぜ」

 

「なんだ」

 

「―――――俺は負けた。だがお前らも負けだ、殱教師!」

 

俺が勝てないからといってお前らが勝つわけではない。

いきなりやってくる第三者が勝つ可能性だってあるのだ。

元々俺が勝つ必要は無い。

やれるところまでやって後は人に任せる。

それが俺の戦い方。

そんなことを考えながら俺は意識を手放した。

すぐ近くにさっきの足音が聞こえていた。

 

 

 

 

×××

 

 

 

目が覚めると真上には夜空が見えていた。

 

「ここはどこだ?まさか自力で脱出を!?」

 

「少し落ち着きなさい。比企谷君」

 

振り替えると雪ノ下がいた。

夜空を背に立っている彼女は、絵になっているとしか言えないほどだった。

 

「……ここはどこだ?あの後どうなった?」

 

気になっていたことを訪ねると、すぐに答えが返ってきた。

 

「ここは爆発事故現場の近く。あの後すぐに第四真祖が到着し、撃退に成功したわ」

 

良かったぜ、間に合ったか。

というか、俺どうやって脱出を?

そう思ったのが読み取れたのか、また答えが帰ってきた。

 

「脱出のことならあなたの倒れた直後に私が回収したわ。意識がなくなったらこの場所に移動されるように血をあげた時に術を掛けておいたから」

 

そりゃありがたい。

あのままあそこに留まったら後の戦闘に巻き込まれて体が残ったか怪しいもんだ。

 

 

「第四真祖はあなたの姿を見てないわ。くれぐれも吸血鬼だと周りにばれないように。未登録魔族だということを忘れないで」

 

「心配しなくてもお前や家族以外に周りに人いないから……じゃあな」

 

そう言って俺たちは帰宅した。

まあ今日は色々あって疲れたからもう寝よう。

 

「……ただいまー、小町?」

 

「あっ、おかえりー……って何でそんなに服ボロボロにしてんの!」

 

この後小町から長いお説教を受けた。

島を救った後にこれはあんまりだろ。

 

 

×××

 

 

翌日の昼休みも教室は賑わっていた。

教室はリア充に譲り、一人で飯を食えるベストプレイスを探すこと約五分。

校内放送の音楽が鳴った。

 

『あー、1年B組比企谷八幡と1年A組雪ノ下雪乃は至急職員室の平塚まで出頭しろ。繰り返す―――』

 

繰り返すなよ。何考えてんのあの人。

出頭とか言うのやめてほしい。

そう思いながら昼飯を手に職員室を向かう俺だった。

 




アスタルテがほとんど空気化。

殱教師は戦斧持ってるのに体当たり。

意味不明だがこれくらいのハンデがないと八幡は戦えない気がするのは俺だけだろうか?

八幡と古城の二人を動かすのは難しいので基本的に八幡に焦点を当てていきます。
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