これは、脅威に屈されながらも、打開策を模索する「レベッカ」の物語。
西暦2010年。2009年にあったニコチュウとの戦いの最中に生まれ地を離れ、「レベッカ達」を監視し、「原作者」と関わった人間を全て始末する「イレギュラーの存在」が生まれた。「レベッカ達」のみならず、それを擁護するものまで魔の手を伸ばそうとしていた。そう......人は彼を「厄災ニューニコチュウ」と呼んだ。
祖父「エネルジコ」の指令を受けた「アレグロ雪郎」は、イタリアから引き抜いた「ハルミ」や逃走してきた「ミュゼット」とともに日本へ赴き、「イレギュラー」の悪行の調査にあたったのだが...。
「(ミュゼット:)はぁはぁ...無理......。追われる。」
「(ハルミ:)急がなきゃダメよ!!あ......、なんとしても更なる証拠を探さないと。」
「(アレグロ雪郎:)今のところ掴めたのは、例の悪行の証拠だけだ。」
「(ハルミ:)でも、これだけじゃ証拠が足りない。くっ、あの依頼人に頼まれ......。」
「(ミュゼット:)あの依頼人って誰なの?あの女?」
「(ハルミ:)ミュゼットには知ってるだろうけど、あの原作者を名乗る人よ。」
「(ミュゼット:)...そんなことより早くここを離れよう!!ほら、黒ローブの男が来てるし!!」
手にした情報を共有するために、「エネルジコ」が設立した組織「E.G.日本支部」へ向かった。
イタリアから来た「アレグロ雪郎」の知人「近藤ジローラモ(通称:ブラー)」が1週間ただ1人で待ち続けていたのか、しびれを切らす。
「(ブラー:)うー、遅い遅い!!何時間待てばいいのか、何時間経てば気が済むのか、さっぱり!!......ショボーン。」
AM9時頃より3人が日本支部に到着する。
「(ブラー:)やっときた!!例の証拠はどうしたのかいかい????」
「(ハルミ:)...ごめんなさい、これしか掴めなかった。」
「(ブラー:)えーーーーー!!!どうして!!何故これしか掴めなかったんだ????????」
「(ミュゼット:)しょうがないよ。ドタバタした挙げ句に、これっぽちだよ。」
「(アレグロ雪郎:)残念なことに、裏社会に詳しいアイス早苗から連絡が途絶えたままだ。」
「(ブラー:)じゃあ、どうするんだよぉぉ!!!!!証拠がなければ常習犯は止められない!!!!だったら、僕一人で行くのらー!!」
「(ハルミ:)それはダメ!!」
「(ブラー:)どうして???????何かいけない事???」
「(アレグロ雪郎:)詳しいことは俺の妹に聞いてくれ。」
「(ブラー:)君の妹って誰の事らー????」
「(アレグロ雪郎:)マリア愛美だ。身をもって経験した妹なら知ってるはずだ。」
「(ブラー:)愛美さんか??????????わかった、すぐに聞いてくる来る!!!!」
「ブラー」は「マリア愛美」のもとへ向かうために支部を飛び出る。
「(アレグロ雪郎:)相変わらず足が速いな。あいつは。」
今年の事件で散らばった仲間を探しにいく「ブラー」であった。
「(ブラー:)愛美を探すのらー!!探して、探し出して、必ず見つける!!!!!!!!!」
今年、いや去年11月より更に激化した事件によって「レベッカ」と仲間達は各地に散らばっていた。「原作者」は雲隠れに、仲間達は音信不通、残った三人「レベッカ」「アンジー楓」「モグ」は散らばった仲間達を探し続けていた。「原作者」を陥れた元凶に対する憤りを感じながら...。
「(モグ:)ちくしょう、俺達の仲間達はバラバラに散っちまったぜ。」
「(アンジー楓:)これからはどうするの?」
「(レベッカ:)まぁ、ゲームのように冒険しよう。ただし、ネットを利用した仮想世界はブッソウだから装置を使って潜り込めそうにないけど...。ネットに頼らずでいこうよ。」
「(モグ:)イエッサー肯定だぜ。ドクターが作ったあのやばいもんよりマシだ。それに俺の姉貴が助けてくれるってうまい話もあるぜ。頼もしいだろ?」
「(レベッカ:)さすがはモグ、頼もしいな。...それにあの奴、私の兄貴を陥れた元凶は許さない...絶対に!!...ちょっとばかりか怒りを感じるんで。」
三人ならネットに頼らずとも、仲間を探せると信じて続行していく。ところが足が速い男こと「ブラー」が現れる。
「(ブラー:)そこの姉さん、愛美という雪郎の妹を知らないらー???」
「(レベッカ:)...なんだよ君は。」
見知らぬ男に声かけられる「レベッカ」。
「(レベッカ:)雪郎て...君は何者よ?」
「(ブラー:)僕か??僕の名前は近藤ジローラモ、ブラーと呼ばれてるのらー!!!雪郎のことをご存じらー??」
「(レベッカ:)知ってるもなにも、愛美の兄さんのことだろう。愛美の居所はわからない。他をあたってよ。」
「(ブラー:)...レベッカ、お気の毒らー。」
「(レベッカ:)私って有名か...。何がお気の毒だよ?」
「(ブラー:)例のあの人にやられて何人かの仲間がバラバラに散った挙げ句、そうやって彷徨っていたように見えるのらー。」
「(レベッカ:)...何がいいたい?」
喧嘩売ってんのかような顔をしている「レベッカ」だが。
「(モグ:)ちょ、落ち着けレベッカ。こいつは悪いヤツじゃないことは確かだ。その証拠に、こいつの胸にE.G.エンブレムのバッヂついてんだろ?愛美のジジイが設立した組織だってよ。」
「E.G.」とは、アメリカ以外の国でも活動できるようにFBI長官「エネルジコ・コンブリオ」が設立した組織のことである。2009年より試験運転開始。日本限定だが。
「(ブラー:)知ってるんらー、E.G.。もしよかったら、案内してあげるのらー。」
「(レベッカ:)...初めて聞く組織か、興味深いな。じゃあ案内して。」
「(ブラー:)それじゃあ、一旦支部に戻ってみるのらー。」
「(レベッカ:)ちょっと待って。愛美を探すんじゃなかったっけ?」
「(ブラー:)後でやるのらー。先に三人を支部まで案内するのらー。」
「ブラー」は三人を「E.G.日本支部」へ案内する。既に留守だったという。
「(ブラー:)ラッキー、誰もいないのらー。ここでくつろいでもいいのらー。」
「(レベッカ:)気が利くな。...雪郎とはどういう関係か、君はどんな人か知りたい。」
「(ブラー:)僕は、E.G.特務調査員なのらー。雪郎はE.G.副官という役職を担っているのらー!!...え、そうじゃなくてって?彼は僕とは昔からの知り合いなのらー。知らなかった?」
「(レベッカ:)君の話、ついていけねー...。」
「(モグ:)要するに、雪郎とは繋がっているっということだな。連絡先教えろ。去年の海水浴で聞きそびれた。」
「(ブラー:)それを教えてどうするらー?ネットを利用した連絡手段の危険性を承知の上で言ってるらー?」
「(モグ:)ああ、そんなこと百の承知だ。教えろ。」
「(ブラー:)どうなっても知らないらー。けど、レベッカの顔に免じて教えてあげるのらー。」
「ブラー」はネットに関する危険を顧みず「モグ」や「アンジー楓」に「アレグロ雪郎」の連絡先を教える。
「(モグ:)確かに受け取った。では、連絡する。」
「(ブラー:)やばいらー、課せられた仕事が残っていたのらー。僕はこれで。ここにいた方が安全なのらー!!」
「ブラー」は「マリア愛美」を探す役目が残ってるようで支部を飛び出ていった。「レベッカ達」は支部にいても退屈、くつろいでもつまらないだろうし、外へ出て散歩ぐらいしようと考えていた。
「(レベッカ:)君たち、ここにいてもつまらないだろう。散歩しようよ。」
「(アンジー楓:)合点承知。」
「(モグ:)ああ、わかった。たまには息抜きが必要だな。」
「レベッカ」の言うとおり、外へ出て500mくらいの距離で散歩することに。
「モグ」は「アレグロ雪郎」に連絡しようと携帯電話を手に持ち、メールを打ちこむ。送信しても問題ないと軽く考えて押した。
「(モグ:)あの奴では国外絡みに手出しはできない、ということか。なら問題ないな。」
「モグ」は軽い気持ちで姉貴こと「メグミ」にビデオチャットを持ちかけようと持参のラップトップで会話する。
「(モグ:)姉貴、状況はどうですかね?」
「(メグミ:)日本へ向かっているところだ。...災難だったな。」
「(モグ:)聞いてくださいよ。奴のせいでみんなバラバラになったんですよ。でも、姉貴が来ていただけてくれると思うと心強いです。」
「(メグミ:)到着するには数日...いや、数ヵ月かかる。それまでにブルース、あんたの役目を全うしろ。」
一方「レベッカ」は退屈な散歩に飽きたので、支部に戻るつもりが、同行していたはずの「モグ」の姿が見当たらない。
「(レベッカ:)モグ...どこで道草食べてるのやら。そういや、連絡するといってネット利用可能領域にいるのかな。」
ネット利用可能領域へ移動したのだが...恐れていたことが現実となった。
「(レベッカ:)じ...冗談だよね......?」
残っていたのは、壊されていたラップトップだけ。
「(レベッカ:)なんか胸騒ぎがするな......。」
恐怖に駆られるなか、「暗黒教団じみた黒ローブ」が木陰に潜伏していた。
「(アンジー楓:)レベッカ、既につけられているよ。僕が足止めする。支部まで走って!!」
「(レベッカ:)な...何を言ってる、君もだろう!?一緒に逃げよう!!」
「(アンジー楓:)仲間を思うとはレベッカらしい...。でも、一人で逃げなきゃならないときもある。さぁ、いったいった!!」
「レベッカ」を遠ざけるために「アンジー楓」は煙幕で「暗黒教団じみた黒ローブ」を撹乱した。
「(レベッカ:)許せ...アンジー楓。」
「レベッカ」はそのまま支部まで走り、「アンジー楓」は「暗黒教団じみた黒ローブ達」に捕らわれてしまう。自分だけが助かり、それと引き換えに仲間を失ってしまったことを嘆く「レベッカ」であった。
去年11月の件も今の件も奴の行いを理解しがたく、荒れてしまいそうな気持ちになるくらい憤慨していた。だが、実は「原作者」との連絡が取れるらしく、もっとも奴がまだ大学生および21歳であることから他学校に手出しできない、ネットの出来事は教師や生徒に話していないので絶対安全ともいえる。「原作者」に近況を報告する。
「(レベッカ:)兄貴、私は何もできなかったの。...何か考えはあるのね。」
「(原作者:)ああ、策はある。考えてるとこだ。日本中のネット利用者じゃ当てにならない。ならばレベッカの仲間達で奴に立ち向かえばいい、とのことだ。仲間っていうのは、いままで集めてきた仲間だけじゃなく、レベッカを支持する人まで仲間ってもんだ。海外に亡命する支持者を見かけてね、世界中の仲間を集めてほしい、かな。今準備をしていている。渡航はDr.デカボットに協力してくれるみたいだから。だが渡航手続きをするには二ヶ月もかかる。それまでに待っててほしい。」
現在は4月なので、海外渡航はまだ先の話だ。「レベッカ」は支部でずっと待つことにした。学校はいつも通り、ちゃんと通っている。
一ヶ月後、「原作者」はダメ元でGW祭りを通してSOSを送ったのも思った通り効果はなく、「レベッカ」はもがき苦しむ「原作者」を見て嘆き、彼に何もしてあげられない。
「(レベッカ:)弱音吐いちゃだめ。きっと兄貴のことなんだ。転機が訪れるまで私も頑張らないとな。」
希望はまだ失っていない、どんなときでも決してあきらめてはならないと「レベッカ」は前向きに考えることにした。
一方、「ミント彩香」と「ミコ」の場合は支部のすぐそばで歩いていた。
「(ミント彩香:)みんなとはぐれて二ヶ月...。さて、どうしようか。」
「(ミコ:)わかってるみゃう?奴は桃太郎Vと関わった人を全て消すって。どんなに危険な人なのみゃう。」
「(ミント彩香:)ああ、わかってる。わかってるけど、出くわしてしまったが最後、みんなやられてしまうからな。そうそう、ブラーとかいうおじさんの知り合いが支部へ移動した方が身のためって告げられたんで、その支部とやらはどこのどれだろうかね......。」
「(ミコ:)ひょっとして、この白い建物のことみゃう?」
「(ミント彩香:)そう言われてみれば、ほんとだ。E.G.エンブレムが目印だし、入ってみよう。」
「ミント彩香」は早速、支部のインターホンを押す。
「(レベッカ:)ミント彩香とミコじゃないか。無事だったのね。」
「(ミント彩香:)その声は...レベッカじゃん!!他の仲間はいるのか?」
「(レベッカ:)私一人だよ。...とりあえず、中に入ってよ。」
二人は支部に入る。中には事務所のような雰囲気だ。なにせ「エネルジコ」が設立した組織だからである。
「(ミント彩香:)二ヶ月の間は音信不通だったが今は違う。レベッカ、私達に必要不可欠なあんただからこそだ。聞いてるよ、世界中の仲間達を集めるんだろ?私でよければ手伝ってあげよう。」
「(レベッカ:)これはありがたい。頼りになる。」
頼れる仲間が再び「レベッカ」のもとで忠義を尽くすようになった。ところが、情報部からの通信が入った。
「(???:)おや、皆さんお揃いで。」
「(レベッカ:)誰だよ君は?」
「(ミント彩香:)知らない?この人は情報長官になったばかりの。」
「(???:)はい。今年度、長官を務めさせていただくことになりました、エルエーです。以後お見知りおきを。」
彼の名は「エルエー」。今年より情報部のリーダーになったばかりのヒューマノイドでもある。とある功績により瞬く間に情報長官にまで上り詰めたという。その大出世には裏がある他、裏で動いていることもあり、彼の素性は謎に包まれている。それを知るものはいない。