日本国防軍関連の設定置き場
随時更新予定
あとがきにはちょっとした小ネタもあるよ
日本国防陸軍
帝国陸軍の後継組織。長らく仮想敵がソ連だったため、機甲戦力の研究開発を重視してきた。帝国陸軍の血が濃いため、戦車はチハなどの直系に当たり、国防陸軍の初代MBTはチトの改修型である。
(四式中戦車改。性能は国防軍創設時は後期型シャーマンレベル、最終型はM47パットンクラス)
主な保有戦力
陸上戦力の多くは史実自衛隊の同名装備に近い外観・役割を持つが、日本の兵器開発が史実より早い段階で再開されているため、各種技術水準は若干高めとなっている。
一方で、深海棲艦との戦争が始まって以降は、従来型の対装甲戦闘だけでなく、対深海棲艦戦、ならびにAPAS系列新型弾薬への対応が重要視されるようになった。
特に10式戦車以降の世代は、単なる対戦車兵器ではなく、深海棲艦を含む異常目標への火力投射を前提として設計・改修されている。
・74式戦車
第二世代主力戦車。
史実の74式戦車と同様、冷戦期の国防陸軍を支えた主力戦車であり、第一章Ep.3時点でも近代化改修を受けた車両が多数現役である。
本作世界では、兵器開発再開の時期が早かった影響により、装甲材、火器管制装置、機関系統などが史実よりやや高性能化している。特に最終改修型であるG型では、夜間戦闘能力、対深海棲艦用弾薬への対応、通信・指揮統制能力が強化されている。
ただし、基本設計の古さは否めず、正面から多数の深海棲艦と撃ち合える戦力ではない。主な任務は、後方地域の警備、上陸してきた下位個体の迎撃、拠点防衛、旧式部隊の火力支援である。
湾岸戦争でも投入され、国防陸軍の実戦経験蓄積に大きく貢献した車両でもある。
・90式戦車
第三世代主力戦車。
湾岸戦争期に初期型が実戦投入され、その高い機動力、火力、防御力によって国防陸軍の主力戦車としての地位を確立した。
史実の90式戦車とほぼ同じ外観を持つが、本作世界では開発・改良がやや早く進んでおり、複合装甲、火器管制装置、データリンク能力などが若干強化されている。APFSDS、HEAT-MP、対深海棲艦用榴弾・徹甲榴弾など、複数の弾種を状況に応じて運用可能。
対通常装甲目標では世界最高水準の戦闘力を持つが、深海棲艦、とりわけ上位個体相手には決定打に欠ける。とはいえ、十分な火力は持っており、部隊運用次第では足止めも可能である。
第一章Ep.3時点では、依然として国防陸軍機甲部隊の主力である。
・10式戦車
第四世代主力戦車。
2010年制式化。国防陸軍が深海棲艦戦争の経験を踏まえて開発した最新鋭主力戦車であり、史実の10式戦車とは外観こそ近いものの、内部構造・防御思想・弾薬運用は大きく異なる。
最大の特徴は、APAS系列新型弾薬の運用を最初から前提として設計されている点である。主砲、装填装置、砲制御、反動処理、砲塔構造、装甲配置などが新型弾薬に対応しており、攻撃力は90式戦車から大きく向上している。
また、防御面でもAPAS系列弾薬や深海棲艦の攻撃に対する耐性が考慮されている。装甲材には艦娘技術の一部が転用されており、従来の複合装甲とは異なる耐衝撃・耐侵食・耐熱性能を持つ。
通常戦車としては破格の性能を持つが、それでも姫級・鬼級を単独撃破するための兵器ではない。10式戦車の真価は、高度な情報共有能力と機動力を活かし、部隊単位で深海棲艦の動きを封じ、艦娘や航空戦力、支援砲撃へ繋げる点にある。
第一章Ep.3時点では配備数こそまだ限定的だが、国防陸軍の次世代主力として最重要視されている。
・75式自走155mm榴弾砲
旧式自走榴弾砲。
史実と同じく、155mm砲を搭載した装軌式自走榴弾砲であり、冷戦期の国防陸軍における機動砲兵戦力の中核を担った。
第一章Ep.3時点では旧式化が進んでいるが、予備戦力や後方部隊、地方防衛部隊ではなお現役である。改修型では通信装置、射撃管制装置、弾薬運用能力が更新され、対深海棲艦用砲弾の一部も運用可能となっている。
直接照準で戦う兵器ではなく、主な役割は後方からの面制圧、上陸部隊への砲撃、港湾・沿岸防衛支援である。
深海棲艦の下位個体に対してはある程度有効だが、上位個体に対しては命中・威力ともに不足。そのため、現代戦では単独運用よりも、観測部隊・無人機・艦娘・航空隊との連携が重視される。
・99式自走155mm榴弾砲
新世代自走榴弾砲。
75式自走榴弾砲の後継として配備された国防陸軍の主力自走砲であり、長射程・高精度・高発射速度を兼ね備える。
史実の99式と同様の基本構造を持つが、本作世界では射撃管制システムとデータリンク能力が強化されており、艦娘、観測ヘリ、無人偵察機、前線指揮車両などから得た情報をもとに迅速な火力支援が可能。
対深海棲艦戦では、通常榴弾だけでなく、徹甲榴弾、広域制圧弾、近接信管弾、APAS系列技術を応用した特殊砲弾の運用も想定されている。
深海棲艦の上陸部隊に対して極めて有効な兵器であり、特に数で押し寄せる下位個体をまとめて制圧する能力に優れる。一方で、姫級・鬼級のような高耐久目標に対しては、直撃を重ねても決定打にならず、あくまで足止め・誘導・戦場整理の役割が大きい。
・89式装甲戦闘車
歩兵戦闘車。
機械化普通科部隊の主力装甲戦闘車であり、普通科隊員を戦場へ輸送しつつ、35mm機関砲と対戦車誘導弾によって火力支援を行う。
史実の89式装甲戦闘車に近い車両だが、本作世界では火器管制装置、装甲材、通信装備が強化されている。深海棲艦戦争以降は、対人・対装甲目標だけでなく、小型深海棲艦や上陸個体への対応も重視されるようになった。
35mm機関砲は小型・中型の下位個体に対して有効であり、徹甲弾や特殊榴弾を使い分けることで市街地防衛や港湾防衛でも活躍する。
ただし、防御力は主力戦車ほどではなく、深海棲艦の砲撃や近接攻撃をまともに受ければ危険である。そのため、主力戦車や自走砲、対空火器と連携し、普通科部隊を安全に展開させることが重要となる。
・87式偵察警戒車
装輪偵察車。
国防陸軍偵察部隊の主力車両であり、高い機動力を活かして前線偵察、警戒、連絡、火力支援を行う。
25mm機関砲を搭載しており、軽装甲目標や小型深海棲艦に対しては一定の戦闘力を持つ。史実車両と同様に装輪式であるため、道路上での機動力が高く、港湾都市や沿岸道路での警戒任務に向いている。
本作世界では、深海棲艦の上陸兆候を早期に探知するため、センサー類と通信装置が強化されている。敵と正面から撃ち合う車両ではなく、敵を見つけ、味方へ知らせ、必要に応じて遅滞戦闘を行うことが主任務である。
深海棲艦相手には火力・防御力ともに限界があるが、初動対応においては極めて重要な装備である。
・87式自走高射機関砲
自走対空砲。
35mm連装機関砲を搭載した国防陸軍の自走高射機関砲であり、低空目標への迎撃、航空基地・重要施設防衛、機甲部隊の防空を担う。
史実の87式自走高射機関砲と同様の車両だが、本作世界ではレーダー、火器管制装置、弾薬が改良されており、対航空機・対巡航ミサイルだけでなく、深海棲艦の航空戦力や小型飛行個体への対応も想定されている。
深海棲艦との戦争では、空母系深海棲艦が放つ艦載機型個体や、低空侵入してくる飛行目標の迎撃に使用される。また、地上戦では35mm機関砲による対地射撃も可能で、小型深海棲艦に対しては強力な制圧火力となる。
ただし、当然ながら姫級・鬼級本体に対する決定打にはならず、防御力も主力戦車ほど高くない。あくまで部隊防空と近距離制圧を担う支援車両である。
・96式装輪装甲車
装輪式装甲兵員輸送車。
国防陸軍普通科部隊の機動力を支える装甲車両であり、戦場への兵員輸送、警備、哨戒、後方連絡、港湾部や市街地での治安維持任務などに広く使用される。
史実の96式装輪装甲車と同様、主力戦車や歩兵戦闘車ほどの重装甲・重火力は持たないが、装輪式ゆえに整備性と道路機動力に優れる。本作世界では、通信装置、防護材、車内のNBC防護能力、対深海棲艦戦を想定した外部観測装置などが若干強化されている。
深海棲艦戦争勃発以降は、沿岸都市や軍港周辺での警備任務に投入されることが多く、小型深海棲艦の上陸や破壊工作への初動対応にも使われる。
ただし、本格的な戦闘車両ではないため、重装甲の深海棲艦や上位個体と正面から戦う装備ではない。主な役割は、普通科隊員を必要な場所へ安全に運び、戦線を維持することである。
・73式装甲車
旧式装軌式装甲兵員輸送車。
かつての国防陸軍普通科部隊を支えた装甲車両であり、第一章Ep.3時点では第一線から退きつつあるものの、後方部隊、予備部隊、地方警備部隊などではなお現役である。
史実の73式装甲車と同じく、兵員輸送を主目的とする車両であり、火力や防御力は現代基準では不足している。本作世界では近代化改修により通信機、暗視装置、一部装甲材の更新が行われているが、基本設計の古さは否めない。
深海棲艦相手には、直接戦闘よりも後方輸送、避難誘導、基地警備、予備兵力の展開に用いられる。小型の下位個体であれば搭載火器や随伴歩兵の火力である程度は対処可能だが、中型以上の個体と遭遇した場合は速やかな後退が推奨される。
74式戦車と同じく、旧世代装備ながら長く国防陸軍を支え続けてきた車両である。
・FH70 155mm榴弾砲
牽引式155mm榴弾砲。
国防陸軍の野戦砲兵戦力を支える火砲の一つであり、自走砲に比べて機動性では劣るものの、比較的低コストで強力な火力を展開できる。
史実と同じく155mm砲弾を使用し、通常榴弾、照明弾、煙幕弾、対装甲目標用砲弾、対深海棲艦用特殊榴弾などを運用可能。本作世界では、射撃管制システムや観測部隊とのデータ連携が強化されており、従来よりも短時間での射撃準備が可能となっている。
深海棲艦戦争では、沿岸防衛、港湾防衛、臨時砲兵陣地からの火力支援に使用される。特に上陸してくる下位個体の集団に対しては、面制圧火力として高い効果を発揮する。
一方で、陣地転換には時間がかかるため、敵の突破を許すと危険である。そのため、運用時には主力戦車、普通科部隊、対空火器、観測部隊との連携が重要となる。
・多連装ロケットシステム(MLRS)
広域制圧用ロケット砲システム。
国防陸軍における大規模火力投射装備であり、短時間で広範囲に大量のロケット弾を叩き込むことができる。敵上陸部隊の集結地点、深海棲艦の進撃路、港湾部へ接近する大規模個体群への面制圧を目的として運用される。
史実のMLRSに近い装備だが、本作世界では国産火器管制システムや国防軍独自の弾薬運用能力が追加されている。通常弾頭のほか、対装甲子弾、焼夷弾頭、広域破片弾頭、深海棲艦の生体組織や艤装への効果を狙った特殊弾頭などが研究・配備されている。
下位個体の集団に対しては極めて強力であり、上陸直後の深海棲艦をまとめて粉砕する火力を持つ。
ただし、精密な市街地戦には向かず、味方や民間区域との距離が近い状況では使用が制限される。また、姫級・鬼級のような高耐久目標に対しては、撃破よりも足止め、進路変更、随伴個体の排除を目的として使用される。
・96式多目的誘導弾システム
長射程多目的誘導弾システム。
国防陸軍の対舟艇・対上陸部隊・対装甲目標用の誘導弾システムであり、沿岸防衛や待ち伏せ攻撃において大きな威力を発揮する。
史実の96式多目的誘導弾システムと同様、車両搭載型の誘導弾として運用されるが、本作世界では深海棲艦戦争の影響により、対生体装甲・対艤装目標への弾頭効果が研究されている。
小型・中型の深海棲艦に対しては高い撃破能力を持ち、上陸前後の個体や沿岸部を移動する敵に対する奇襲攻撃に適している。また、観測部隊や無人機と連携することで、直接視認できない目標への攻撃も可能。
姫級・鬼級に対しては単発で決定打になることはほぼないが、関節部、艤装、脚部、砲塔状器官などへ集中命中させることで行動を阻害できる。そのため、主力戦車や自走砲と組み合わせた対上位個体戦でも補助火力として用いられる。
・中距離多目的誘導弾
小部隊用多目的誘導弾。
普通科部隊や機械化部隊が携行・車載運用する多目的誘導弾であり、対戦車、対装甲車、対舟艇、対陣地、対深海棲艦戦に使用される。
96式多目的誘導弾システムよりも小規模な部隊で扱いやすく、市街地、港湾、山間部、沿岸道路など、複雑な地形での運用に向いている。本作世界では、深海棲艦の上陸個体に対する即応火力として重視されており、弾頭や誘導方式にも改良が加えられている。
小型・中型の深海棲艦に対しては十分な威力を持ち、特に装甲車両だけでは火力不足になりやすい普通科部隊にとって重要な対深海棲艦装備となっている。
ただし、発射数や携行数には限りがあるため、大群相手には自走砲や機関砲火力との連携が必要となる。上位個体に対しては、撃破よりも足止めや弱点部位への集中攻撃を狙う。
・03式中距離地対空誘導弾
中距離防空システム。
国防陸軍の方面防空・重要施設防空を担う地対空誘導弾システムであり、航空機、巡航ミサイル、誘導兵器、深海棲艦由来の飛行目標に対処する。
史実の03式中距離地対空誘導弾と同様の役割を持つが、本作世界では深海棲艦の艦載機型個体や、生物的な飛行目標への対処を想定し、目標識別能力や誘導方式に改良が加えられている。
空母系深海棲艦が投入する艦載機型個体は、通常航空機とは異なる挙動を見せることがあるため、国防軍ではこれに対応するための交戦データを蓄積している。03式中距離地対空誘導弾は、基地、港湾、陸軍集結地点、補給拠点を守る上で重要な装備である。
ただし、極端な飽和攻撃や、姫級・鬼級の持つ特殊なジャミング・妨害能力の前では迎撃効率が低下することもある。そのため、艦艇防空、空軍戦闘機、87式自走高射機関砲、短距離地対空誘導弾との多層防空が前提となる。
・11式短距離地対空誘導弾
短距離防空システム。
国防陸軍部隊や重要施設の近距離防空を担う地対空誘導弾であり、低空侵入する航空機、ヘリ、巡航ミサイル、小型飛行目標、深海棲艦由来の艦載機型個体を迎撃する。
03式中距離地対空誘導弾よりも射程は短いが、部隊に随伴して運用しやすく、即応性に優れる。本作世界では、港湾防衛や機甲部隊防空を想定して、深海棲艦の低空飛行型個体への対処能力が重視されている。
空母系深海棲艦が艦載機型個体を多数投入した場合、11式短距離地対空誘導弾は最後の防空網の一部として機能する。単独で空襲を止める装備ではないが、突破してきた敵機を減らし、地上部隊や基地施設の被害を抑える上で重要である。
近距離防空装備であるため、敵の物量や妨害能力に対しては限界がある。そのため、87式自走高射機関砲や携帯地対空火器と組み合わせて運用される。
・AH-1S対戦車ヘリコプター
攻撃ヘリコプター。
国防陸軍航空隊における旧式攻撃ヘリであり、対戦車戦闘、火力支援、偵察、上陸個体への緊急対応に使用される。
史実のAH-1Sと同様、機体規模は比較的小さく、搭載量や防御力は後継機に劣る。しかし本作世界では近代化改修により、暗視装置、照準装置、通信機、対深海棲艦用ロケット弾・誘導弾の運用能力が追加されている。
深海棲艦戦争では、小型・中型の上陸個体に対する機動火力として使用される。特に地上部隊が到着するまでの時間稼ぎや、沿岸部での偵察攻撃において有用である。
ただし、敵の対空能力や艦載機型個体に対して脆弱であり、上位個体相手には火力不足が目立つ。そのため、第一線での主力というよりは、地方部隊や予備戦力、緊急対応火力としての性格が強い。
・AH-64D攻撃ヘリコプター
最新鋭攻撃ヘリコプター。
国防陸軍航空隊の主力攻撃ヘリであり、対装甲戦闘、対深海棲艦戦、前線火力支援、偵察・目標指示に使用される。
史実のAH-64Dと同様の基本能力を持つが、本作世界では国防軍仕様として通信・データリンク能力が強化されており、戦車部隊、砲兵部隊、艦娘、無人偵察機との連携が可能となっている。
主武装は30mm機関砲、対戦車ミサイル、ロケット弾などであり、対深海棲艦用の特殊弾頭も一部運用可能。小型・中型の深海棲艦に対しては高い攻撃力を持ち、上陸部隊の側面や後方を叩く機動火力として有効である。
一方で、深海棲艦側の対空射撃、艦載機型個体、ジャミング、姫級・鬼級の広域攻撃に対しては危険が大きい。上位個体と正面から撃ち合う兵器ではなく、敵の隙を突き、砲兵や戦車の攻撃へ繋げる支援戦力として運用される。
日本国防海軍
帝国海軍の後継組織。
史実の海上自衛隊に相当する組織ではあるが、本作世界では日本国防軍そのものが旧日本軍の後継組織として成立しているため、国防海軍もまた、組織文化・艦名・艦隊編成・作戦思想の多くに帝国海軍の影響を色濃く残している。
横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊の各鎮守府を中核とし、それぞれに主力艦隊、潜水艦隊、旧式艦を中心とした警備艦隊が所属している。
国防海軍の主力は、航空母艦を中心とした機動部隊である。
主力艦隊の基本編成は、航空母艦1隻を中核に、大型のミサイル駆逐艦2隻、汎用駆逐艦5隻を随伴させる形となっている。これは、空母航空隊による制空・対艦攻撃・偵察能力と、ミサイル駆逐艦による防空・対潜・対水上戦闘能力を組み合わせた、国防海軍の標準的な機動部隊編成である。
潜水艦隊は、国防海軍におけるもう一つの重要戦力であり、敵艦隊への奇襲、通商破壊、情報収集、深海棲艦の接近監視などを担う。国防海軍の潜水艦は伝統的に大型魚雷を重視しており、対艦・対深海棲艦戦において高い攻撃力を持つ。
一方で、国防海軍には旧式艦も多い。
長期にわたって艦艇を改修・延命しながら使い続ける傾向があり、第一章Ep.3時点でも艦齢50年近い艦艇が警備艦隊や二線級部隊で現役に残っている。これらの旧式艦は、最新鋭艦と正面から並ぶ戦力ではないが、港湾警備、沿岸防衛、哨戒、後方支援、地方鎮守府の戦力維持において重要な役割を果たしている。
艦名については、帝国海軍からの命名規則がほとんど変わっておらず、潜水艦を除く現役艦艇の多くが、かつての帝国海軍艦艇の名を受け継いでいる。
深海棲艦との戦争が始まって以降、国防海軍の任務は従来の対艦・対潜・防空任務に加え、深海棲艦艦隊への対処、沿岸部への接近阻止、空母系深海棲艦への対応、艦娘部隊との共同作戦へと拡大した。
特に、艦娘が実戦投入されて以降は、従来型艦艇と艦娘をどう連携させるかが重要な課題となっている。国防海軍の艦艇は、艦娘の火力や機動力を補完し、艦娘側もまた、従来艦艇だけでは対処困難な上位個体への切り札として運用される。
なお、空母航空隊は国防海軍所属の部隊である。
ただし、航空機運用、航空兵装、管制システム、訓練体系、技術研究などの面では、国防空軍を中核とした陸海空の連携が取られている。各軍の間には、予算や装備調達をめぐる表面的な対立は存在するが、国防軍創設当初から統合作戦のための制度・通信規格・教育体系の整備が進められてきたため、実務面での連携は良好である。
国防海軍は、帝国海軍以来の艦隊決戦思想、冷戦期以降のミサイル艦隊思想、空母機動部隊の運用、そして深海棲艦戦争に対応するための対異常目標戦闘が混在した、非常に独特な海軍である。
主な保有戦力 (2000年代時点)
主力艦隊
航空母艦を中核とした機動部隊。
基本編成は、航空母艦1隻、大型ミサイル駆逐艦2隻、汎用駆逐艦5隻を基幹とする。
航空母艦が航空戦力の投射、制空、対艦攻撃、偵察、艦隊指揮機能を担い、大型ミサイル駆逐艦が艦隊防空と戦闘指揮補助を担当する。汎用駆逐艦は対空、対水上、対潜、近接防御、哨戒、随伴任務を担い、艦隊全体を支える。
この編成は、帝国海軍以来の機動部隊思想と、冷戦期以降のミサイル艦隊思想を組み合わせたものである。
かつての戦艦を中核とする艦隊ではなく、航空母艦とミサイル艦を中心に、航空戦力、艦隊防空、対潜戦闘、電子戦、情報共有を統合して戦うことを前提としている。
深海棲艦戦争以降、主力艦隊の役割はさらに拡大した。
従来の対艦・対潜・防空任務に加え、深海棲艦艦隊への対処、空母系深海棲艦が放つ航空機型個体への迎撃、沿岸部への接近阻止、艦娘部隊への航空・火力・情報支援が重要任務となっている。
ただし、主力艦隊であっても、姫級・鬼級のような上位個体を単独で撃破することを前提とした戦力ではない。
主力艦隊の真価は、下位個体群や敵航空戦力を排除し、上位個体の行動を制限し、艦娘部隊が最大限に力を発揮できる戦場を作る点にある。
国防海軍において主力艦隊とは、単なる水上艦の集団ではなく、空母航空隊、ミサイル艦、汎用駆逐艦、潜水艦隊、国防空軍、艦娘部隊を繋ぐ、海上作戦の中核である。
航空母艦
国防海軍の航空母艦は、主力艦隊の中核となる艦種である。
主な任務は、艦載機による制空、艦隊防空、対艦攻撃、対地攻撃、偵察、早期警戒、艦娘部隊への航空支援である。
国防海軍は、帝国海軍以来の空母機動部隊思想を受け継いでおり、戦後も航空母艦を海上戦力の中心として整備してきた。
本作世界の国防海軍空母は、アメリカ海軍のニミッツ級航空母艦を参考にしつつ、日本の国力、造船能力、運用思想に合わせて小型化・再設計された艦である。
蒼龍型は270m級の中型空母、翔鶴型は300m級の大型空母として整備されている。
就役当初の機関は通常動力であったが、その通常動力機関も可能な限り高性能化されており、原子力空母特有の長期無補給航行能力を除けば、同規模の現代空母として非常に高い性能を持っていた。
また、随伴補給艦との連携、燃料搭載量の確保、補給体制の整備により、通常動力空母としての弱点もある程度補われていた。
その後、2014年時点では、希空が開発した核融合炉への換装が進められている。
これにより、機関出力、発電能力、継戦能力、将来的な装備拡張余地は大きく向上しており、最新話時点では、物理的な艦の大きさ以外において原子力空母に劣る部分はほとんどない。
深海棲艦戦争において、航空母艦は空母系深海棲艦への対抗、航空機型個体の迎撃、深海棲艦艦隊への攻撃、艦娘部隊の支援において重要な役割を担う。
ただし、航空母艦そのものが前線で殴り合う艦ではない。
空母の価値は、艦載機を運用し、戦場全体へ航空戦力を投射し、味方艦隊と艦娘部隊の行動範囲を広げる点にある。
国防海軍における航空母艦は、帝国海軍以来の機動部隊思想、冷戦期以降の空母運用、そして深海棲艦戦争への対応が重なった、主力艦隊の象徴的存在である。
・蒼龍型航空母艦
全長:約270m級
分類:中型航空母艦
同型艦:蒼龍、飛龍
標準搭載機数:約36機前後
最大搭載機数:任務内容によっては40機前後まで増加可能
中華民国との国交継続・安全保障協力に起因する1970年代の軍備増強、その海軍版である『70年代艦艇整備計画』によって1970年代末に就役した、国防海軍初の本格的な現代型航空母艦。
同型艦は「蒼龍」「飛龍」の2隻。
それぞれ舞鶴・大湊の所属。
蒼龍型は、アメリカ海軍のニミッツ級航空母艦を参考にしつつ、日本国防海軍の国力・造船能力・運用思想に合わせて小型化された中型航空母艦である。
艦の規模はニミッツ級より小さいが、艦載機運用能力、航空管制能力、補給・整備設備、ダメージコントロール能力は、国防海軍が当時保有し得た最高水準でまとめられている。
艦載機の標準搭載数は、おおむね三個中隊分、すなわち36機前後。
一個中隊は12機編成であり、蒼龍型は三個中隊を運用できる中型空母として設計されている。
通常は、艦上戦闘攻撃機を中心に、艦上偵察機、救難・連絡用ヘリ、整備予備機などを任務に応じて組み合わせる。
翔鶴型と比べると、搭載機数、弾薬・燃料搭載量、整備スペース、航空管制能力、継戦能力では劣る。
一方で、艦の規模が比較的抑えられているため、運用コストや整備負担は翔鶴型より軽く、地方鎮守府所属の主力空母として長く運用されている。
機関は当初、高性能化された通常動力であった。
通常動力でありながら、原子力空母特有の長期無補給航行能力以外では、現代大型空母として極めて高い性能を持っていた。
蒼龍型は国防海軍における初期空母機動部隊の中核であり、現在でも十分な戦力を持つ航空母艦である。
・翔鶴型航空母艦
全長:約300m級
分類:大型航空母艦
同型艦:翔鶴、瑞鶴、大鳳
標準搭載機数:約48〜50機
最大搭載機数:任務内容によっては50機以上も可能
翔鶴型は、国防海軍が湾岸戦争後に整備した主力大型航空母艦である。
「翔鶴」「瑞鶴」「大鳳」の3隻を保有する。
それぞれ呉・横須賀・佐世保に所属する。
設計思想は蒼龍型と同じく、ニミッツ級航空母艦を参考にしつつ、日本国防海軍の運用思想に合わせて小型化・再設計したもの。
ただし、蒼龍型で得られた運用経験を反映しており、艦載機運用能力、航空管制能力、兵装搭載量、補給能力、整備能力、ダメージコントロール、艦隊旗艦機能はいずれも蒼龍型を上回る。
艦載機の標準搭載数は、おおむね四個中隊分、すなわち48機前後。
全機をF/A-18J/DJ系統で揃えた場合、一個中隊12機、四個中隊48機という構成が基本となる。
実際の運用では、艦上戦闘攻撃機だけでなく、艦上偵察機「暁雲」、救難・連絡用ヘリ、任務予備機なども搭載するため、航空団の構成は任務によって変化する。
第一艦隊における第601海軍航空隊のように、四個中隊規模の艦上戦闘攻撃機部隊を運用できることが、翔鶴型の大きな特徴である。
機関は当初、高性能化された通常動力であった。
通常動力でありながら、原子力空母特有の長期無補給航行能力以外では、現代大型空母として極めて高い性能を持っていた。
国防海軍において、翔鶴型は主力艦隊の中核となる航空母艦であり、F-14J、F/A-18系列、暁雲などを運用する空母航空隊の母艦として機能する。
深海棲艦戦争以降は、通常の対艦・防空任務に加え、空母系深海棲艦への対処、艦娘部隊への航空支援、沿岸部防衛、対深海棲艦航空戦力への迎撃支援など、より広範な任務を担うようになった。
なお、「瑞鶴」は本編内で既に撃沈されている。
一方で、「翔鶴」および「大鳳」、そして蒼龍型の「蒼龍」「飛龍」は2014年時点でも健在であり、核融合炉への換装を終えた国防海軍の主力空母として運用されている。
なお、2010年代前半に実施された核融合炉換装により、蒼龍型・翔鶴型の機関性能は大幅に向上している。
この改装で搭載された希空製核融合炉は、現実の原子力空母などが搭載する原子炉と比較しても、出力・小型化・安全性・運用余裕の面で大きく上回る。
そのため、蒼龍型・翔鶴型はいずれも核融合炉を2基搭載している。
元々、蒼龍型・翔鶴型はニミッツ級航空母艦を参考にしつつ、それぞれ270m級、300m級へ小型化した通常動力空母として設計されていた。通常動力時代でも、国防海軍独自の高性能機関と補給体制により、原子力空母特有の能力をある程度補っていた。
しかし、希空製核融合炉への換装後は事情が大きく変わった。
機関出力、発電能力、継戦能力、航続性能、将来的な装備拡張余地は大幅に向上し、物理的な艦の大きさ、搭載機数、格納庫容積といった艦体規模由来の制約を除けば、原子力空母に対して明確に劣る部分はほとんどなくなっている。
また、この改装に伴い、蒼龍型・翔鶴型のカタパルトも電磁式へ換装された。
これにより、艦載機の発艦効率、発艦時の機体負荷軽減、重量級機体や特殊機の運用余裕、連続発艦能力が向上している。
特にF/A-18EJ/FJ、暁雲、将来的な新型艦載機を運用する上で、電磁カタパルト化は大きな意味を持つ。
このため、最新話時点の蒼龍型・翔鶴型は、外見上の艦体規模こそ270m級・300m級に留まるものの、機関・発電・航空運用設備の面では、通常の現代空母を大きく超える性能を持つ艦となっている。
空母航空隊 運用機種
・F-14J トムキャット
国防海軍がかつて運用していた艦上戦闘機。
1970年代に米国からライセンス生産許可が下りたことにより、蒼龍型航空母艦の主力艦上戦闘機として導入された。
主な任務は艦隊防空、長距離迎撃、敵航空戦力への対処であり、蒼龍型航空母艦の就役と共に、国防海軍の空母機動部隊を象徴する機体の一つとなった。
その大型の機体、長大な航続力、強力なレーダー、長射程空対空ミサイル運用能力は、外洋で行動する空母機動部隊にとって極めて重要であり、F-14Jは長らく国防海軍の防空戦力を支えた。
深海棲艦戦争開始後も、空母系深海棲艦が放つ航空機型個体への迎撃任務に投入されたが、艦載機運用のマルチロール化、整備負担の大きさ、F/A-18系列の発展により、徐々に第一線から退いていった。
2010年代前半時点では既に退役済みであり、現役の主力艦載機ではない。
しかし、国防海軍空母航空隊において、F-14Jは蒼龍型空母時代から続く艦隊防空の象徴として、今なお強い印象を残している。
・F/A-18J/DJ ホーネット
国防海軍がかつて運用していた艦上戦闘攻撃機。
いわゆるレガシーホーネットに相当する機体であり、F/A-18Jが単座型、F/A-18DJが複座型である。
F-14Jが艦隊防空を主目的とする大型艦上戦闘機であったのに対し、F/A-18J/DJは戦闘機としてだけでなく、攻撃機としても運用可能なマルチロール艦載機として導入された。
主な任務は、制空戦闘、対艦攻撃、対地攻撃、艦隊防空の補助、艦娘部隊への航空支援である。
深海棲艦戦争以降は、対深海棲艦用航空兵装の運用能力も付与され、高G対応対艦ミサイル、子弾散布型空対空ミサイル、対SUE用誘導爆弾などを運用した。
F/A-18J/DJは、国防海軍空母航空隊のマルチロール化を大きく進めた機体であり、F-14J退役後の空母航空隊運用思想にも大きな影響を与えている。
ただし、2010年代前半時点では既に退役済みであり、主力艦載機の座は後継のF/A-18EJ/FJへ移っている。
・F/A-18EJ/FJ スーパーホーネット
国防海軍空母航空隊の現主力艦上戦闘攻撃機。
いわゆるスーパーホーネットに相当する機体であり、F/A-18EJが単座型、F/A-18FJが複座型である。
F/A-18J/DJの後継として導入され、2010年代前半時点では国防海軍空母航空隊の主力機となっている。
F-14Jが担っていた艦隊防空任務と、F/A-18J/DJが担っていた対艦・対地攻撃任務を統合する形で運用されており、制空戦闘、艦隊防空、対艦攻撃、対地攻撃、対深海棲艦戦、艦娘部隊支援など、幅広い任務に対応する。
深海棲艦戦争以降は、対SUE用火器管制、艦隊・艦娘部隊とのデータリンク、子弾散布型空対空ミサイル、高G対応対艦ミサイル、対深海棲艦用誘導爆弾などの運用能力が重視されている。
F/A-18EJ/FJは、空母航空隊における最も標準的な艦載機であり、翔鶴型航空母艦を中心とした国防海軍主力艦隊の航空戦力を支えている。
完全国産艦載機ではないが、国防軍仕様として各種電子装備、兵装運用能力、対深海棲艦戦への対応が強化されており、国防海軍にとっては欠かせない主力艦載機である。
・艦上偵察機「暁雲」
旧日本海軍の艦上偵察機「彩雲」の後継機であり、1980年代に制式化された。空母航空隊では国防海軍所属機として運用されるが、同系列機は国防空軍でも運用される。
本作世界では、戦後も彩雲系列の改良が継続され、長らく陸上偵察機として運用されていた。1970年代末に蒼龍型航空母艦が就役すると、当初は改良型彩雲が艦上偵察機として運用されていたが、その数年後、艦載運用を前提とした本格的な後継機として暁雲が採用された。
主な任務は、艦隊前方偵察、敵艦隊位置の把握、深海棲艦の進路予測、海軍艦艇および艦載航空隊への目標情報提供である。
戦闘機ではないが、高速性、航続力、センサー能力、通信能力に優れ、空母機動部隊の眼として運用される。
深海棲艦戦争以降は、深海棲艦艦隊の早期発見、空母系深海棲艦の位置特定、艦娘部隊への情報提供などにも投入されている。
ただし、偵察機である以上、敵制空圏での単独行動には危険が伴う。そのため、F-14JやF/A-18系列などの海軍艦載戦闘機、あるいはF-15J、F-2系列との連携が前提となる。
彩雲の系譜を受け継ぐ機体として、国防軍内では「見つけるための翼」として扱われている。
この他に、かつては「流星」も運用していた。
(詳細は国防空軍の項目にて)
ミサイル巡洋艦
国防海軍初期のミサイル巡洋艦は、帝国海軍以来の重巡洋艦・軽巡洋艦の系譜を、戦後のミサイル艦思想と融合させた艦である。
艦種としてはミサイル巡洋艦であり、対空ミサイル、対艦ミサイル、レーダー、射撃管制装置、通信設備を備えた戦後型水上戦闘艦である。
しかし、その艦体設計や武装配置には、帝国海軍時代の巡洋艦の面影が色濃く残っている。
主砲は20.3cm連装砲3基6門。
配置は前方2基、後方1基であり、日本重巡洋艦の砲戦能力を戦後艦にもある程度残そうとした設計である。
艦のシルエットは、妙高型から最上型・利根型へ続く日本重巡洋艦の系譜を感じさせるものであり、細長く均整の取れた船体、前方に集中した主砲、巡洋艦らしい上部構造物を持つ。
一方で、主砲配置や全体のまとまりには阿賀野型軽巡洋艦の影響も見られる。
前方2基・後方1基という主砲配置は、砲戦能力を維持しつつ、艦尾側や上部構造物周辺にミサイル関連装備、レーダー、射撃管制装置を搭載する余地を確保するためのものでもある。
このため、阿武隈および川内型は、外見上は「戦後に生まれた日本巡洋艦」としての性格を強く残しながら、武装・電子装備の面では1950年代後半のミサイル巡洋艦らしい艦となっている。
主な武装は、20.3cm連装砲、初期型対艦ミサイル、艦隊防空用の対空ミサイル、対潜兵装、魚雷、各種対空火器である。
就役当時は、砲撃戦、対水上戦闘、艦隊防空、沿岸防衛、船団護衛を広く担える有力艦であり、国防海軍初期の主力水上戦闘艦であった。
ただし、後年のイージス艦や大型ミサイル駆逐艦と比べれば、ミサイル運用能力、同時交戦能力、電子戦能力、情報処理能力は旧式である。
また、20.3cm砲を持つとはいえ、旧海軍重巡のように主砲を多数搭載した純粋な砲戦巡洋艦ではない。
砲、ミサイル、魚雷、電子装備を組み合わせた総合戦闘艦であり、まさに「砲戦巡洋艦からミサイル巡洋艦へ移行する途中の艦」と言える。
深海棲艦戦争においては、最新鋭艦と比べて旧式化が目立つ一方で、巡洋艦由来の船体規模、装甲、抗堪性、20.3cm砲による打撃力により、下位個体との砲雷撃戦では一定の粘りを見せる。
その一方で、上位個体や大規模な深海棲艦艦隊に対して単独で対処できる艦ではなく、第一章Ep.3時点では警備艦隊や訓練任務、沿岸防衛任務が主な役割となっている。
・ミサイル巡洋艦「阿武隈」
全長:約200m級
分類:ミサイル巡洋艦
同型艦:なし
1955年に就役した、戦後初の国産巡洋艦。
後に就役する川内型ミサイル巡洋艦の準同型艦であり、国防海軍が戦後に巡洋艦という艦種を再構築しようとした最初期の艦である。
主砲は20.3cm連装砲3基6門。
戦後型ミサイル巡洋艦でありながら、重巡洋艦的な打撃力と抗堪性を残している点が特徴である。
ただし、阿武隈は先行艦としての性格が強く、後の川内型と比べると、ミサイル運用能力、電子装備、艦隊防空能力、改修余地にはやや制約がある。
第一章Ep.3時点では既に第一線を退いており、事実上の記念艦に近い扱いとなっている。
しかし、完全な展示艦ではなく、最低限の航行能力と戦闘能力は維持されている。
国防海軍において、阿武隈は「戦後国産巡洋艦の始まり」であり、帝国海軍的な巡洋艦から戦後ミサイル艦へ繋がる象徴的な艦である。
・川内型ミサイル巡洋艦
全長:約200m級
分類:ミサイル巡洋艦
同型艦:川内、神通、那珂
1950年代後半に就役した、国防海軍最後のミサイル巡洋艦。
同型艦は「川内」「神通」「那珂」の3隻。
戦後初の国産巡洋艦である阿武隈の実用発展型であり、国防海軍が冷戦初期に整備した本格的なミサイル巡洋艦である。
主砲は阿武隈と同じく20.3cm連装砲3基6門。
前方2基、後方1基の配置であり、重巡洋艦的な砲戦能力を持ちつつ、ミサイル・電子装備を搭載するための余地も確保している。
艦体のシルエットは妙高型、最上型、利根型といった日本重巡洋艦の系譜を思わせるものであり、国防海軍初期の艦艇らしい旧海軍的な美しさと重厚さを残している。
一方で、武装配置や艦全体のまとまりには阿賀野型軽巡洋艦の影響も見られ、重巡と軽巡の系譜が混在した、戦後日本独自の巡洋艦となっている。
就役当時は、対艦ミサイル、対空ミサイル、20.3cm砲、魚雷、対潜兵装、各種対空火器を備えた有力な水上戦闘艦であり、艦隊防空、対水上戦闘、沿岸防衛、船団護衛などに投入された。
冷戦初期の艦であるため、後のミサイル駆逐艦ほど情報処理能力や同時交戦能力は高くない。
しかし、大戦型巡洋艦がまだ各国に残っていた時代の艦であるため、艦体構造と装甲には巡洋艦らしい粘りがあり、後年の駆逐艦にはない抗堪性を持つ。
2000年代には既に旧式化しており、第一章Ep.3時点では主力艦隊から外れ、各鎮守府の警備艦隊に配備されている。
主な任務は、近海警備、海防任務、訓練艦任務、港湾・沿岸防衛、非常時の足止めである。
下位個体相手であれば、20.3cm砲と艦体の頑丈さを活かして粘り強く戦うことができる。
一方で、現代的な艦隊防空能力や対深海棲艦戦への適応性では長良型や朝潮型に劣り、上位個体への単独対処は不可能である。
川内型を最後に、国防海軍は巡洋艦という艦種から、軽巡洋艦級の船体規模を持つ大型ミサイル駆逐艦へと移行していく。
そのため川内型は、帝国海軍的な巡洋艦の系譜が、戦後ミサイル艦へ変化していく最後の段階を象徴する艦型である。
ミサイル駆逐艦
大型駆逐艦とも呼称される。
国防海軍におけるミサイル駆逐艦は、川内型まで続いたミサイル巡洋艦の系譜を、より現代的な艦隊防空艦・多用途水上戦闘艦として再編した艦種である。
艦種名こそ「駆逐艦」だが、球磨型以降の大型ミサイル駆逐艦は、船体規模・任務・艦隊内での役割において、かつての軽巡洋艦に近い性格を持つ。
そのため、艦名も帝国海軍の軽巡洋艦から受け継がれており、国防海軍における大型ミサイル駆逐艦は、実質的には「軽巡洋艦の役割を現代ミサイル艦として再構成した艦」と言える。
主な任務は、空母機動部隊の防空、対水上戦闘、対潜戦闘、艦隊指揮補助、深海棲艦艦隊への対処である。
特に深海棲艦戦争以降は、空母系深海棲艦が放つ航空機型個体への迎撃、艦娘部隊との連携、沿岸防衛、下位個体群へのミサイル・艦砲攻撃なども重要な任務となっている。
・球磨型ミサイル駆逐艦
全長:約170m級
分類:ミサイル駆逐艦
同型艦:球磨、多摩、北上、大井、木曽
『70年代艦艇整備計画』に沿って、1970年代後半に就役した大型ミサイル駆逐艦。
蒼龍型航空母艦を中核とした空母機動部隊を整備するにあたり、同時期に計画された艦級である。
国防海軍では、蒼龍型航空母艦、球磨型ミサイル駆逐艦、睦月型汎用駆逐艦を組み合わせることで、戦後初の本格的な空母機動部隊を構成しようとしていた。
球磨型は、川内型ミサイル巡洋艦の後継として整備された艦であり、巡洋艦という艦種を廃止・整理し、軽巡洋艦級の船体規模を持つ大型ミサイル駆逐艦へと再編する過渡期の艦でもある。
艦種名は駆逐艦だが、船体規模や任務はかつての軽巡洋艦に近い。
主な任務は、空母機動部隊の防空、対水上戦闘、対潜戦闘、船団護衛、艦隊指揮補助である。
武装・性能は、1970年代後半の一般的なミサイル駆逐艦に準じている。
主兵装として対空ミサイル、対艦ミサイル、艦砲、対潜魚雷、対潜ロケット、近接防空火器を備え、艦隊防空と対潜護衛を重視した構成となっている。
川内型までのミサイル巡洋艦と比べると、20.3cm砲のような大口径主砲や巡洋艦的な装甲は持たない。
その代わり、ミサイル運用能力、対潜能力、レーダー、射撃管制装置、通信設備は大きく進歩しており、現代的な空母護衛艦としての性格が強い。
ただし、後の長良型のようなイージスシステムは搭載しておらず、同時多数目標処理能力や広域防空能力では限界がある。
深海棲艦戦争以降は、対深海棲艦用ミサイル、対小型航空目標用の近接防空兵装、艦娘部隊との通信装置などの改修が行われている。
下位個体を中心とした深海棲艦艦隊に対しては、ミサイル、艦砲、対潜兵装を組み合わせることで一定以上の戦闘能力を発揮する。
一方で、就役から時間が経過しているため、第一章Ep.3時点では主力艦隊の中でも古参にあたる。
長良型以降の新世代艦と比べれば、艦隊防空能力、電子戦能力、情報処理能力、対深海棲艦戦への適応性では劣る。
それでも球磨型は、国防海軍が空母機動部隊を本格的に運用するために整備した最初期の大型ミサイル駆逐艦であり、川内型までの巡洋艦系譜を現代駆逐艦へ移行させた重要な艦型である。
・長良型ミサイル駆逐艦
全長:約170m級
分類:ミサイル駆逐艦
同型艦:長良、五十鈴、名取、由良、鬼怒
1990年代に就役した大型ミサイル駆逐艦。
球磨型ミサイル駆逐艦の後継艦であり、国防海軍主力艦隊における防空中核艦として整備された。
当初は球磨型の改良型、あるいはマイナーチェンジ艦として計画されていたが、設計途中でイージスシステムを中核とした新世代の戦闘指揮システムを搭載する方針へ変更された。
そのため、武装面では球磨型から極端に大きな変化はない。
対空ミサイル、対艦ミサイル、艦砲、対潜魚雷、対潜兵装、近接防空火器を備える、1990年代の一般的なミサイル駆逐艦に近い構成である。
しかし、長良型の最大の特徴は、武装そのものではなく、それらを統合運用する戦闘指揮能力にある。
イージスシステムの搭載により、長良型は球磨型よりも大幅に高い同時目標処理能力、広域防空能力、対空戦闘能力、僚艦との情報共有能力を獲得した。
これにより、空母、僚艦、艦載機、国防空軍、艦娘部隊と連携しながら、艦隊全体の防空・対水上戦闘・対潜戦闘を統合的に行うことが可能となっている。
深海棲艦戦争以降は、空母系深海棲艦が放つ航空機型個体への迎撃、下位個体群へのミサイル攻撃、艦娘部隊への目標情報提供、上位個体に対する足止め・進路誘導なども任務に加わった。
特に、艦娘部隊との連携においては、長良型の情報処理能力と通信能力が大きな意味を持つ。
長良型は、単独で姫級・鬼級を撃破する艦ではない。
その真価は、空母機動部隊全体を守り、戦場の情報を整理し、艦隊・空母航空隊・艦娘部隊が最大限に力を発揮できる状況を作る点にある。
第一章Ep.3時点では、国防海軍主力艦隊における中核的な大型ミサイル駆逐艦であり、球磨型から更なる次世代艦へ繋がる過渡期を支える主力艦である。
汎用駆逐艦
国防海軍における汎用駆逐艦は、主力艦隊・警備艦隊の双方で運用される標準的な水上戦闘艦である。
大型ミサイル駆逐艦が空母機動部隊の防空中核や艦隊指揮補助を担うのに対し、汎用駆逐艦は対空、対水上、対潜、哨戒、船団護衛、沿岸防衛、艦娘部隊との共同作戦など、より広い任務に投入される。
本作世界の国防海軍では帝国海軍以来の艦名・艦種感覚が残っているため、汎用駆逐艦もまた、かつての駆逐艦の名を受け継ぐ形で整備されている。
深海棲艦戦争以降は、従来の対艦・対潜・防空任務に加え、下位個体群への艦砲射撃、対深海棲艦用ミサイルの運用、艦娘部隊への火力・情報支援、沿岸部への接近阻止なども重要な任務となった。
・睦月型汎用駆逐艦
全長:約130m級
分類:汎用駆逐艦
同型艦:後述
『70年代艦艇整備計画』に沿って、1970年代に就役した、国防海軍の旧世代標準汎用駆逐艦。
蒼龍型航空母艦、球磨型ミサイル駆逐艦と同時期に整備された艦級であり、蒼龍型を中核とする空母機動部隊を構成するために計画された。
艦名は、帝国海軍の睦月型駆逐艦から受け継がれており、同型艦名も先代睦月型と同一である。
睦月型は、1970年代の汎用駆逐艦としては十分な性能を持っていた。
主な任務は、空母機動部隊の随伴、対潜戦闘、対空防御、対水上戦闘、船団護衛、哨戒、沿岸防衛である。
武装構成もこの時代の汎用駆逐艦らしく、艦砲、対艦ミサイル、対空ミサイル、対潜魚雷、対潜ロケット、近接防空火器などを備えている。
球磨型が空母機動部隊における大型防空・指揮補助艦であるのに対し、睦月型はより数を揃えやすい標準随伴艦として整備された。
一方で、吹雪型以降のような尖った攻撃性能は持っていない。
睦月型はあくまで、1970年代時点で必要とされた対空・対潜・対水上能力をバランスよく備えた汎用艦であり、後の国防海軍駆逐艦に見られる強い火力投射能力や、対深海棲艦戦への特化性はまだ薄い。
深海棲艦戦争以降は、対深海棲艦用弾薬、通信装置、近接防空装備などの改修が行われたが、基本設計の古さは否めない。
第一章Ep.3時点では、残存する全艦が主力艦隊から外れ、警備艦隊に所属している。
主な任務は、近海警備、港湾防衛、訓練支援、地方鎮守府の哨戒、下位個体への初動対応である。
国防海軍における睦月型は、旧海軍における先代睦月型と同じく、「次の時代の駆逐艦」が現れる前の標準艦であった。
そして、その次の時代を切り開いたのが、後の吹雪型汎用駆逐艦である。
・吹雪型汎用駆逐艦
全長:約140m級
分類:汎用駆逐艦
同型艦:後述
1980年代後半から1990年にかけて就役した、国防海軍の主力汎用駆逐艦。
帝国海軍の特型駆逐艦「吹雪」が日本駆逐艦の設計思想を一変させたように、本作世界の吹雪型汎用駆逐艦もまた、国防海軍の汎用駆逐艦史における大きな転換点となった艦型である。
睦月型が1970年代の標準的な汎用駆逐艦であったのに対し、吹雪型は攻撃性能を大きく引き上げた艦である。
対艦ミサイル、対空ミサイル、艦砲、対潜兵装、近接防空火器、戦闘指揮システム、センサー、通信装置が大幅に強化され、単なる護衛艦・哨戒艦ではなく、自らも積極的に火力を投射できる汎用水上戦闘艦として設計された。
その性能には、やや攻撃偏重とも言える性格が見られる。
しかし、その攻撃性こそが「吹雪型」という艦名に相応しい部分でもあり、国防海軍の汎用駆逐艦を一段上の水準へ押し上げることとなった。
先代の特型駆逐艦と同様、本作世界の吹雪型も、大きく三つのグループに分けられる。
初期型である吹雪型、改良型である綾波型、そして後期発展型である暁型である。
艦名も、それぞれ帝国海軍の吹雪型、綾波型、暁型から受け継がれている。
吹雪型は、国防海軍における現代汎用駆逐艦の完成形の一つであり、以後の汎用駆逐艦開発に大きな影響を与えた艦型である。
・綾波型汎用駆逐艦
全長:約140m級
分類:汎用駆逐艦
同型艦:後述
吹雪型汎用駆逐艦の改良型。
1990年代を通して就役した艦級であり、吹雪型で得られた運用経験を反映している。
艦名は、帝国海軍の綾波型駆逐艦から受け継がれている。
基本設計は吹雪型を踏襲しているが、センサー、火器管制、電子戦装備、通信能力、対空・対潜能力などが改良されている。
吹雪型が攻撃性能の大幅向上によって国防海軍の汎用駆逐艦像を変えた初期型であるなら、綾波型はその設計をより実用的に洗練させた型である。
深海棲艦戦争が本格化する以前に設計された艦ではあるが、1990年代を通して建造・就役したこともあり、後の対深海棲艦改修への余地も比較的大きい。
第一章Ep.3時点では、吹雪型系列の中核として、主力艦隊・警備艦隊の双方で広く運用されている。
・暁型汎用駆逐艦
全長:約140m級
分類:汎用駆逐艦
同型艦:後述
吹雪型系列の後期発展型。
2000年代前半に就役した艦級であり、単なる吹雪型の最終型ではなく、吹雪型系列の限界性能を試すための実験的性格を持つ艦である。
艦名は、帝国海軍の暁型駆逐艦から受け継がれている。
暁型は、吹雪型・綾波型で確立された攻撃的な汎用駆逐艦の設計思想をさらに発展させた艦であり、火力、センサー、情報処理能力、電子戦能力、対空・対水上・対潜能力が強化されている。
また、深海棲艦の出現後に建造された艦であるため、部分的に対深海棲艦戦の要素も盛り込まれている。
対深海棲艦用ミサイル、対小型航空目標用の近接防空、艦娘部隊との通信・目標共有、沿岸部への火力支援などを想定した改修・設計が行われている。
そのため暁型は、吹雪型系列の最終発展型であると同時に、後の朝潮型汎用駆逐艦へ繋がる「次世代艦のプロトタイプ」としての側面も強い。
第一章Ep.3時点では、吹雪型系列の中でも比較的新しい艦として、主力艦隊や重要方面に配備されている。
・朝潮型汎用駆逐艦
全長:約150m級
分類:汎用駆逐艦
同型艦:後述
2005年以降に就役した、国防海軍の最新鋭汎用駆逐艦。
艦名は、帝国海軍の朝潮型駆逐艦から受け継がれている。
2014年時点では、ネームシップ「朝潮」から末妹「霞」まで、全艦が就役済みである。
朝潮型は、吹雪型系列、とくに暁型で得られた成果を踏まえて開発された新世代汎用駆逐艦であり、対深海棲艦戦と艦娘部隊との連携を本格的に前提とした艦型である。
対空、対水上、対潜の各能力は高い水準にまとめられており、ミサイル、艦砲、近接防空兵装、対潜装備、センサー、データリンクが総合的に強化されている。
大型ミサイル駆逐艦ほどの広域艦隊防空能力は持たないが、汎用駆逐艦としては極めて高性能であり、空母機動部隊の随伴、地方鎮守府の主力、沿岸部への即応展開、艦娘部隊の後方支援などに投入される。
深海棲艦戦争では、下位個体群への対処だけでなく、艦娘が上位個体と交戦する際の随伴個体排除、ミサイル・艦砲による火力支援、航空目標の迎撃補助、戦場情報の整理などを担う。
朝潮型は、国防海軍における次世代標準汎用駆逐艦であり、睦月型から始まった戦後国防海軍駆逐艦の進化が、対深海棲艦戦時代へ到達した艦型である。
なお、第一章Ep.3時点では、国防海軍の次世代水上戦闘艦も就役し始めている。
2014年初頭には、阿賀野型ミサイル巡洋艦が就役を開始した。
阿賀野型は、対深海棲艦戦を本格的に考慮しつつ、ミサイル巡洋艦としても次世代へ進んだ艦型であり、初めから希空製核融合炉の搭載を前提として設計されている。
これまでの駆逐艦にも、技術的には核融合炉への換装そのものは可能であった。
しかし、既存艦の武装、電子装備、戦闘指揮システム、電力消費構造は、核融合炉の出力や発電能力を十分に活かせるものではなかった。そのため、単に機関だけを換装しても艦全体の戦闘力向上には限界があり、既存駆逐艦への核融合炉換装は見送られていた。
阿賀野型は、この問題を最初から設計段階で解決した艦である。
核融合炉による大出力と豊富な電力を前提に、強化されたミサイル運用能力、戦闘指揮システム、対深海棲艦用兵装、各種センサー、艦娘部隊との連携機能を統合した、国防海軍における新世代ミサイル巡洋艦である。
また、2015年には秋月型汎用駆逐艦の就役も予定されている。
秋月型もまた核融合炉搭載を前提とした艦型であり、汎用駆逐艦としては異例ながらイージスシステムを搭載している。
名目上は汎用駆逐艦に分類されるが、実際の戦闘能力は従来のミサイル駆逐艦に匹敵する。
朝潮型が対深海棲艦戦と艦娘連携を前提にした新世代汎用駆逐艦であるなら、秋月型はさらにその先へ進み、汎用駆逐艦の枠内でミサイル駆逐艦級の戦闘能力を獲得しようとした艦型である。
潜水艦隊
国防海軍の潜水艦隊は、帝国海軍以来の伊号潜水艦の系譜を受け継ぐ戦力である。
国防海軍水上艦艇の主力が、戦後ミサイル艦、空母機動部隊、艦娘部隊との共同作戦へと発展していく一方で、潜水艦隊は旧海軍以来の雷撃思想を色濃く残している。
その象徴が、61cm酸素魚雷である。
旧帝国海軍の酸素魚雷は、かつて水上艦艇、とりわけ駆逐艦や巡洋艦の必殺兵器として運用された。本作世界の国防海軍では、その思想と技術的遺産を、駆逐艦ではなく潜水艦が受け継いでいる。
国防海軍の61cm酸素魚雷は、旧海軍の酸素魚雷をそのまま使い続けているものではなく、現代潜水艦用兵装として再設計・発展させたものである。
航走性能、射程、静粛性、誘導性能、破壊力はいずれも現代魚雷として高い水準にあり、国防海軍潜水艦隊の最大の特徴となっている。
また、国防海軍潜水艦は魚雷だけに依存しているわけではない。
対艦ミサイル、巡航ミサイル、対深海棲艦用特殊弾頭なども十分に搭載しており、魚雷とミサイルを組み合わせた攻撃能力は非常に高い。
その攻撃偏重の性格は、まさしく伊号潜水艦の系譜に連なるものである。
一方で、かつての帝国海軍潜水艦が抱えていた問題点も、そのまま残っているわけではない。
戦後、国防海軍はUボートの技術、アメリカ潜水艦の技術、自国の大型潜水艦開発の経験を吸収し、静粛性、潜航性能、居住性、ソナー、情報処理能力、継戦能力を段階的に改善してきた。
その結果、国防海軍の伊号潜水艦は、旧海軍的な大火力思想を残しながらも、現代潜水艦として十分以上の実用性を持つ艦へと発展している。
なお、本作世界における潜水艦の命名規則では、「伊」「呂」「波」の基準は帝国海軍と同様であるが、数字については、排水量を上2桁に、下1桁は伊四百型の方式を引き継いだ国防海軍独自の方式が採用されている。
・伊-350型潜水艦
1970年代に就役した、国防海軍の通常動力型潜水艦。
基準排水量は3500t級。
水中排水量は6500t級。
国防海軍が、蒼龍型航空母艦、球磨型ミサイル駆逐艦、睦月型汎用駆逐艦などと共に、1970年代の新世代海軍戦力として整備した潜水艦である。
基本的な性能は、1970年代当時の通常動力潜水艦として標準的な水準にまとめられている。
一方で、兵装搭載量と攻撃力については、旧帝国海軍の伊号潜水艦から続く国防海軍独自の攻撃偏重思想が強く表れている。
主兵装は61cm酸素魚雷。
旧海軍の酸素魚雷を現代潜水艦用兵装として発展させたものであり、一般的な現代魚雷と比べても高い射程、航走性能、破壊力を持つ。
また、対艦ミサイルをはじめとする各種ミサイルも搭載しており、魚雷による近距離・中距離攻撃だけでなく、遠距離からの対艦攻撃にも対応する。
伊-350型は、同時期の一般的な通常動力潜水艦と比べ、魚雷・ミサイルの搭載量が多く、一度の出撃で発揮できる攻撃力を重視している。
その一方で、旧帝国海軍の伊号潜水艦が抱えていた静粛性、潜航性能、居住性、情報処理能力などの問題については、戦後に吸収したUボートやアメリカ潜水艦の技術を取り入れることで改善されている。
ただし、後の伊-380型や伊-420型と比べれば、ソナー、火器管制、静粛性、水中機動力、情報処理能力はいずれも発展途上である。
潜水艦隊全体を統率するような高度なCICもまだ持たず、基本的には単艦、または少数艦による待ち伏せ、哨戒、雷撃、通商破壊を主眼としている。
伊-350型は、飛び抜けた特殊性能を持つ艦ではない。
しかし、当時の通常動力潜水艦として十分な性能を持ちながら、国防海軍らしい大火力と61cm酸素魚雷を組み込んだことで、後の大型伊号潜水艦へ続く設計思想を確立した艦型である。
・伊-380型潜水艦
1980年代から1990年代前半にかけて就役した、国防海軍の通常動力型潜水艦。
基準排水量は3800t級。
水中排水量は7200t級。
伊-350型の後継として開発された艦型であり、国防海軍通常動力潜水艦の中でも、特に完成度の高い傑作艦として知られている。
伊-350型で確立された大型・大火力の伊号潜水艦という設計思想を受け継ぎつつ、静粛性、潜航性能、水中速力、航続力、居住性、ソナー、火器管制、通信能力、兵装搭載量を総合的に向上させている。
突出した一つの性能だけを追求した艦ではなく、潜水艦に求められる各能力が全て高水準にまとめられていることが最大の特徴である。
主兵装は、伊-350型と同様に61cm酸素魚雷。
魚雷そのものの誘導性能、静粛性、射程、目標識別能力も改良されており、大型水上艦艇や敵潜水艦に対して高い攻撃力を発揮する。
ミサイル兵装も強化され、対艦ミサイルだけでなく、任務に応じて巡航ミサイルなどを運用できるようになった。
伊号潜水艦らしい攻撃偏重思想は維持されているが、伊-350型と比べれば、攻撃力だけでなく、攻撃位置へ気付かれずに進出し、攻撃後に生還する能力も大きく向上している。
特に静粛性とソナー性能の向上により、敵を先に発見し、相手に発見される前に攻撃するという現代潜水艦戦の基本を、高い水準で実現している。
また、艦の大型化と情報処理技術の進歩に伴い、艦内の戦闘指揮・情報整理区画も拡充された。
後の伊-420型が搭載する本格的なCICほど大規模なものではないが、複数のセンサー情報、僚艦からの通信、魚雷・ミサイルの目標情報を統合して処理する能力を持つ。
これは後の伊-420型における、潜水艦隊内での目標配分や情報共有を重視したCICへ繋がる前段階となった。
伊-380型は、通常動力潜水艦として火力・静粛性・速力・探知能力・継戦能力の全てを高水準で両立した艦であり、長期間にわたって国防海軍潜水艦隊の中核を担った。
深海棲艦戦争開始後も、対深海棲艦用魚雷やミサイル、探知装置、通信装置などの改修を受けながら運用された。
第一章Ep.3時点では伊-420型への更新が進んでいるものの、残存艦は依然として十分な戦闘能力を持つ。
伊-380型で完成した高性能通常動力潜水艦の設計思想を、さらに大型化・高火力化し、CICを本格搭載した艦が、後の伊-420型潜水艦である。
・伊-420型潜水艦
1990年代末から2000年代にかけて就役した、国防海軍の通常動力型潜水艦。
基準排水量は4200t級。
水中排水量は8000t級。
通常動力潜水艦としては十分に大型の艦であり、伊号潜水艦の系譜に連なる大火力・大型潜水艦路線の一つの到達点である。
伊-420型以前の国防海軍潜水艦は、旧帝国海軍の伊号潜水艦を基礎としながら、数十年にわたって大型化、高速化、大火力化、高性能化を進めてきた。
その過程で、魚雷兵装、ミサイル兵装、静粛性、潜航性能、ソナー、火器管制、通信能力は段階的に強化されている。
伊-420型は、それらの積み重ねの上に成立した通常動力潜水艦であり、後の伊-480型の性能を考えれば、結果的に通常動力型伊号潜水艦の集大成となった艦型である。
最大の特徴は、61cm酸素魚雷と各種ミサイルを併用する高い攻撃力にある。
61cm酸素魚雷は、大型艦艇や深海棲艦の下位個体に対して極めて大きな打撃力を持ち、国防海軍潜水艦隊の切り札として扱われている。
また、ミサイル兵装も十分に搭載しており、対艦攻撃、対地攻撃、対深海棲艦戦、遠距離からの火力投射にも対応できる。
さらに、大型化の恩恵として、伊-420型には潜水艦としては高度なCICが搭載されている。
これにより、単艦での雷撃・ミサイル攻撃だけでなく、潜水艦隊内での情報整理、目標配分、僚艦との連携、海軍艦艇・国防空軍・艦娘部隊との情報共有能力も強化された。
従来の伊号潜水艦的な攻撃偏重思想を保ちながら、旧海軍潜水艦が抱えていた弱点を現代技術で補った艦型であり、通常動力潜水艦でありながら、原子力潜水艦相手にもある程度戦える性能を持っていた。
第一章Ep.3時点では、国防海軍潜水艦隊の主力の一つである。
・伊-480型潜水艦
2010年以降に就役した、国防海軍の新世代潜水艦。
最初から希空製核融合炉の搭載を前提として設計された艦型であり、国防海軍潜水艦隊における大きな転換点となった。
基準排水量は48000t級。
水中排水量は90000tを超える。
艦型名の数字自体は伊-420型と同じ命名規則に見えるが、実際には位が一つ違う、桁外れの超大型潜水艦である。
伊-480型は、伊-420型までの通常動力潜水艦で培われた「通常動力で原子力潜水艦ともある程度戦える性能」に、希空製核融合炉を加えた艦型である。
希空製核融合炉は、現実の原子力潜水艦に搭載される原子炉を大きく上回る出力・小型化・安全性・発電能力を持つ。
そのため伊-480型は、従来の原子力潜水艦を上回る速力、航続能力、発電能力、センサー運用能力、兵装運用能力を獲得している。
兵装面でも、伊-420型から続く61cm酸素魚雷とミサイルの攻撃偏重思想をさらに拡大している。
大量の61cm酸素魚雷、対艦ミサイル、巡航ミサイル、対深海棲艦用特殊弾頭、各種誘導兵装を搭載可能であり、その火力は潜水艦という艦種の範囲を大きく超えている。
また、深海棲艦戦争を本格的に想定して設計された艦であるため、深海棲艦特有の反応、艤装由来の信号、異常な海中ノイズを探知・解析するためのセンサー類も大幅に強化されている。
大型化によってCICもさらに拡張されており、伊-480型は単なる攻撃潜水艦ではなく、潜水艦隊の中核、あるいは水中に潜む指揮艦としても機能する。
第一章Ep.3時点において、伊-480型は間違いなく世界最大最強の潜水艦である。
通常の国家海軍が保有する原子力潜水艦を、出力、火力、センサー、継戦能力の面で上回っており、国防海軍が深海棲艦戦争に対応するために生み出した、極めて異常な新世代潜水艦である。
ただし、その巨大さゆえに運用可能な基地、整備設備、乗員教育、建造コスト、戦略的価値は桁外れであり、数を揃えられる艦ではない。
その性格は、攻撃型潜水艦というよりも、潜水艦という形を取った水中主力艦に近い。
なお、例外的に艦娘技術研究所の秘密ドックにて建造され、2010年末に就役した一番艦「伊-480」は、翌年の初めに艦娘技術研究所主導で行われた『東北沖断層応力・事前解放作戦』にて複数の伊-420型を率いて現場作業や周辺警戒に尽力し、作戦成功に多大な貢献をした。
記念艦/練習艦
・陽炎型駆逐艦8番艦「雪風」/「丹陽」
国防海軍が直接保有する記念艦兼練習艦。
中華民国海軍でも長く戦い抜いた後、帝国海軍直系の国防海軍が存在する本作世界では、史実以上に強い返還運動が起こり、維持管理上の問題や政治的交渉も重なった結果、日本へ返還された。
現在では、「雪風」と「丹陽」の二つの名を同時に持つ艦であり、日本と台湾の双方にとって特別な意味を持つ存在となっている。
返還時期が1972年であったこと、国防海軍が主導した返還運動が国家規模の運動として認識されたこと、そして中華民国側にとっても海軍旗艦を経験した「丹陽」は簡単に手放せない艦であったことから、雪風の返還は単なる文化財返還ではなく、政治的取引として行われた。
その結果、本作世界では2000年時点でも日本は中華民国と国交を維持しており、中華人民共和国との関係は良好ではない。
ただし、日本国防軍の存在が抑止力として働いているため、全面的な危機には至っていない。
雪風はあくまで記念艦であり、通常の主力艦隊に組み込まれる戦闘艦ではない。
しかし、返還後に施された改修は記念艦としては異例のものであり、機関、通信装置、火器管制、航法装置、艦内制御系統などが大幅に更新されている。
2014年時点では、艦艇半自動化計画のテストベッドとしての改装を終えた状態にある。
本艦の改装における最大の目的は、艦艇運用に必要な乗員数の極端な削減である。
艦内各所には半自動制御システムが組み込まれており、航行、機関制御、火器管制、損傷制御、索敵、通信などの多くが自動化・省力化されている。
そのため、通常の駆逐艦では考えられないほど少人数での運用が可能となっている。
ただし、雪風の改装には大きな制約があった。
それは、外見を就役当時から終戦時頃の姿から大きく変えない、というものである。
雪風は単なる試験艦ではなく、記念艦であり、歴史的象徴でもある。そのため、艦橋、船体、主砲、魚雷発射管などの外観は、旧陽炎型駆逐艦としての姿をできる限り保つように改装されている。
その一方で、内部は完全に別物である。
雪風は2000年代半ば頃までの段階で既に大規模改装を受けており、部分的には吹雪型汎用駆逐艦に匹敵する性能を獲得していた。
そして、半自動化改装の際には、機関が希空製核融合炉へ換装されている。
これにより、旧式駆逐艦を原型とする艦でありながら、機関出力、発電能力、速力、兵装運用能力は大きく向上した。
排水量は3000t級に増加しており、かつての陽炎型駆逐艦と比べれば明らかに重くなっている。
しかし、核融合炉による大出力化と機関系統の刷新により、速力はむしろ向上しており、40ノットを軽く超える高速発揮が可能である。
兵装面でも、雪風は極めて特殊な艦となっている。
主砲は、外見上は12.7cm連装砲2基4門を維持している。
しかし、その実態は電磁加速砲であり、旧陽炎型駆逐艦の姿を保ちながら、内部機構は完全に現代化・実験兵装化されている。
これは、雪風が艦艇半自動化計画のテストベッドであると同時に、兵装実験艦としての側面も持つためである。
魚雷発射管は2基を維持している。
ただし、元々の4連装発射管ではなく、島風のような5連装発射管へと発展しており、片舷ではなく艦中央線上に配置された旧式駆逐艦らしい魚雷兵装の印象を残している。
使用する魚雷は国防海軍潜水艦隊と共通の61cm魚雷であり、旧帝国海軍以来の雷撃思想を受け継ぐ兵装でもある。
魚雷が潜水艦と共用であるため、特殊改装艦でありながら、魚雷運用に関しては意外と運用コストが抑えられている。
また、雪風はかつての大戦末期における雪風と同様、対空能力にも優れている。
近接防空兵装、対空火器管制、対小型航空目標への迎撃能力が強化されており、深海棲艦由来の航空機型個体への対応も可能である。
加えて、対潜能力も十分に備えており、記念艦という立場に反して、単独艦としての総合戦闘能力は非常に高い。
さらに、雪風には希空が独自に開発した多目的武器システムが搭載されている。
これは、簡単に言えばイージスシステムの上位互換に近いものであり、対空戦闘だけでなく、対艦、対地、対潜、対深海棲艦戦にも使用可能な高度な戦闘指揮・火器管制システムである。
このシステムは、雪風の半自動制御システムと統合されており、索敵、目標識別、脅威評価、火器選択、射撃管制、回避運動、損傷制御の補助まで行う。
希空がこのようなシステムを雪風のために開発した理由には、技術試験という名目だけでなく、個人的な感情も大きい。
すなわち、「この子を強くしてあげたい」という、彼女らしい理由である。
その結果、雪風は外見上は旧陽炎型駆逐艦の姿を保つ記念艦でありながら、システム面では国防海軍内でも最先端に位置する艦となった。
もっとも、雪風は通常の主力艦として大量建造された艦ではない。
外見保存、半自動化、核融合炉、電磁加速砲、多目的武器システム、61cm魚雷、対空・対潜能力を一隻に詰め込んだ、極めて例外的な改装艦である。
そのため、実戦能力だけで見れば旧式艦の域を大きく超えているが、国防海軍の標準艦型として扱うことはできない。
雪風は、記念艦であり、練習艦であり、艦艇半自動化計画の試験艦であり、兵装実験艦であり、そして後の艦娘“雪風”へと繋がる特別な存在である。
日本国防空軍
帝国陸軍航空隊および帝国海軍航空隊の後継組織。
史実の航空自衛隊に相当する組織ではあるが、本作世界では日本国防軍そのものが事実上の旧日本軍後継組織として成立しているため、組織文化・機体命名・技術系譜には旧陸海軍航空隊の影響が色濃く残っている。
国内にいくつかの大規模基地+離島の小規模基地を有する。戦闘部隊である第1〜21飛行戦隊の基地の位置は史実空自の千歳・三沢・小松・百里・新田原・築城・那覇基地と同一。この他に輸送機等がメインの基地も存在する。
戦後、日本の兵器開発が史実よりも早い段階で再開されたことにより、国防空軍は創設初期から国産航空機の再開発・改良に力を入れていた。
特に、戦時中に実用化が間に合わなかった機体や、終戦によって発展の道を断たれた機体が再評価され、零戦、紫電改、流星、銀河、飛龍、連山、二式大艇などの直系改良型が運用されることとなった。
中でも流星、連山、二式大艇の3機種はかなり長い間、度々改良しながら運用された。後年の流星は低コストなCAS機として、連山は初期のAWACS、二式大艇は救難艇としての運用が主だった。連山や二式大艇は、直系の改良型が1990年代においても現役だった。流星は2000年代においても未だ現役である。
そんな旧軍機の中でも震電系列は、国防空軍の象徴的存在である。
本来は戦時中に少数の試作で終わるはずだった局地戦闘機「震電」は、本作世界では戦後も研究が継続され、ジェット化改修を受けた震電三三型として第一世代ジェット戦闘機の一角を担った。
その後、震電系列は第二世代ジェット戦闘機相当の震電五四型へ発展し、さらに六七型、七八型へと改良されていく。
特に後期型は、通常の戦闘機としての扱いやすさよりも、震電特有の運動性と迎撃性能を極限まで追求した機体となっており、国防空軍内でも扱える者が限られる特殊な機体として知られている。
当初は一撃離脱を主としていたが、時代が進むにつれ、相対的に格闘戦寄りの機体となっていった。
この世界において一般人に「有名な日本のジェット機は?」って聞けば100%「震電!」と返ってくる。
21世紀でも航空ショー等で飛んでいる姿が見られる。
一方で、国防空軍は旧軍機の発展型だけに固執していたわけではない。
冷戦の長期化、湾岸戦争、そして深海棲艦との戦争を経る中で、F-4EJ、F-15J、F-1、F-2といった史実同名機に近い機体も導入・開発されている。
これらも基本的には史実の同名機に準じた外観・役割を持つが、日本の航空機開発が早期に再開されている分、各種電子装備、機体構造、兵装運用能力は若干高めとなっている。
2000年代以降、深海棲艦戦争が本格化すると、国防空軍の任務は従来の防空・対艦・対地攻撃に加え、深海棲艦由来の航空戦力への迎撃、沿岸部への近接航空支援、艦娘部隊との連携、基地航空隊運用へと拡大した。
その中で、F-2系列は対深海棲艦戦における主力戦闘攻撃機となり、2000年代中期以降は対SUE戦闘に特化した改修型、通称「スーパー改」への更新が進められている。
国防空軍は、旧軍航空隊の技術的ロマンと、冷戦期以降の実用的な防空戦力、そして深海棲艦戦争に対応するための新世代航空戦力が混在する、非常に独特な空軍である。
なお、空母航空隊は国防海軍所属の部隊である。
ただし、航空機運用、航空兵装、管制システム、訓練体系、技術研究などの面では、国防空軍を中核とした陸海空の連携が取られている。
これは、国防空軍が帝国陸軍航空隊および帝国海軍航空隊の後継組織として成立しており、国防陸軍・国防海軍もまた、それぞれ帝国陸軍・帝国海軍を前身としているためである。
各軍の間には、予算や装備調達をめぐる表面的な対立は存在するが、国防軍創設当初から統合作戦のための制度・通信規格・教育体系の整備が進められてきたため、実務面での連携は良好である。
主な保有戦力 (2000年代)
国防空軍の現用機は、基本的には史実の同名機に近い外観・性能を持つ。
ただし、深海棲艦との戦争が始まって以降、各機は通常の航空機・艦艇・地上目標だけでなく、深海棲艦およびその航空戦力への対応を求められるようになった。
深海棲艦由来の航空機型個体は、通常の航空機よりも小型で、小回りが利くものが多い。これは艦娘の艦載機も同様であり、現実世界の兵器体系に当てはめるなら、近年の対ドローン戦闘に近い性質を持つ。
そのため、国防空軍では通常の空対空ミサイルに加え、小型目標を広範囲に捉えるための子弾散布型空対空ミサイルや、急機動する水上・半水上目標に追随する高G対応対艦ミサイル、対深海棲艦用特殊弾頭などが開発・運用されている。
これらの兵装は、通常兵器で深海棲艦を完全に圧倒するためのものではない。
下位個体、航空機型個体への対処、ならびに上位個体の足止め、進路誘導、艦娘部隊への支援を目的とした装備である。
第1〜14飛行戦隊 (マルチロール機)
・F-1 戦闘攻撃機
国防空軍初の本格的国産ジェット戦闘攻撃機。
史実のF-1と同様、対艦攻撃・対地攻撃を主目的とする機体であり、冷戦期から湾岸戦争期にかけて国防空軍の打撃戦力を支えた。
本作世界では、日本の航空機開発が史実より早期に再開されていた影響により、電子装備、機体構造、兵装運用能力が若干強化されている。湾岸戦争においても実戦投入され、国防空軍の実戦経験蓄積に大きく貢献した機体である。
深海棲艦戦争開始後は旧式化が進んでいたが、対艦ミサイルや対地兵装を運用できる戦闘攻撃機として、沿岸部での火力支援や、下位個体への攻撃に使用された。
ただし、機体性能そのものは2000年代以降の第一線機には劣り、深海棲艦由来の航空戦力や高機動目標への対応には限界がある。そのため、第一章Ep.3時点では第一線から退きつつあり、後継機であるF-2系列への更新が進んでいる。
それでも、国防空軍にとっては国産戦闘攻撃機の礎となった重要な機体である。
美香の実父の愛機だった機体でもある。
・F-2 戦闘攻撃機
国防空軍の主力戦闘攻撃機。
史実のF-2と同様、F-16を参考にしつつも日本独自の対艦・対地攻撃能力を重視して開発された機体であり、国防空軍におけるF-1の後継機である。
本作世界では、F-1から続く国産戦闘攻撃機開発の流れを受け継いだ機体として扱われており、対艦攻撃、対地攻撃、制空補助、沿岸防衛、艦娘部隊支援など、多様な任務に投入される。
通常の航空機や艦艇を相手にする場合は史実同名機に近い性能を持つが、深海棲艦戦争以降は対SUE用兵装の運用能力が強化された。
高G対応対艦ミサイル、対深海棲艦用誘導爆弾、子弾散布型空対空ミサイル、近距離制圧用ロケット弾などを任務に応じて搭載可能であり、下位個体に対しては高い攻撃力を発揮する。
一方で、姫級・鬼級のような上位個体に対しては、単独で決定打を与えることは難しい。F-2の真価は、艦娘や地上部隊、海軍艦艇と連携し、敵の随伴戦力を削り、上位個体の行動を制限する点にある。
2000年代以降の国防空軍における、対深海棲艦戦の中心的存在である。
・F-2スーパー改
F-2の対深海棲艦戦特化改修型。
元々はF-2の大規模能力向上計画案における通称であり、「スーパー改」という呼び名もその計画名に由来する。
当初はあくまで俗称に近いものだったが、実際に採用された型番が単座型F-2Aを改修したF-2AS、複座型F-2Bを改修したF-2BSとなったため、Sの字に「スーパー」「対SUE仕様」などの意味が重ねられ、そのまま通称として定着した。
通常のF-2が汎用戦闘攻撃機として対艦・対地・対空任務を幅広くこなすのに対し、スーパー改は対深海棲艦戦に大きく振り切った機体である。
改修内容は、対SUE用火器管制システム、深海棲艦由来のジャミングに対抗する電子装備、艦娘部隊とのデータリンク、対小型高機動目標用の照準補助、対深海棲艦用兵装の搭載能力強化など多岐に渡る。
特に、深海棲艦の航空機型個体や小型個体に対応するため、子弾散布型空対空ミサイルや広域破片弾頭、近接信管弾などの運用能力が強化されている。また、水上を高速で移動する個体や艤装を持つ中型個体を攻撃するため、高G対応対艦ミサイルの運用にも適している。
対深海棲艦戦における性能は通常のF-2を大きく上回るが、その分、通常任務での汎用性や整備性には負担が増している。
第一章Ep.3時点では、国防空軍の対SUE航空戦力の中核として更新が進められている機体である。
第15〜21飛行戦隊 (どちらかと言うと制空担当)
・F-4EJ/EJ改 ファントム
国防空軍の旧式主力戦闘機。
史実と同様、かつて日本防空の中核を担った第三世代ジェット戦闘機であり、第一章Ep.3時点では旧式化が進みつつも、機数や運用実績の都合からなお一定数が現役である。
本作世界では、史実同様の近代化改修に加え、対深海棲艦戦争への対応として、レーダー、通信装置、火器管制装置、対SUE用兵装運用能力が強化されている。
F-15JやF-2と比べれば機体性能では劣るが、搭載量と安定性に優れ、迎撃、対地支援、基地防空、後方空域警戒など幅広い任務に投入される。
深海棲艦由来の航空機型個体に対しては、子弾散布型空対空ミサイルや広域破片弾頭を用いることで一定の迎撃能力を持つ。ただし、高機動の小型目標や飽和攻撃に対しては限界も大きい。
第一線の最新鋭機ではないが、長年にわたり国防空軍を支えてきた古参機であり、深海棲艦戦争においても予備戦力・補完戦力として重要な役割を担っている。
・F-15J イーグル
国防空軍の主力制空戦闘機。
史実のF-15Jと同様、日本防空の要として導入された第四世代ジェット戦闘機であり、国防空軍においても制空戦闘・迎撃任務の中核を担う。
本作世界では、震電五四型以降の迎撃戦闘機系列を置き換える存在として扱われ、優れた上昇力、加速力、航続力、搭載量を活かして広大な防空空域をカバーしてきた。
深海棲艦戦争以降は、通常航空機だけでなく、空母系深海棲艦が放つ航空機型個体への迎撃も重要任務となった。そのため、火器管制装置、レーダー、データリンク、対SUE用空対空兵装の運用能力が強化されている。
小型で高機動な航空機型個体に対しては、通常の空対空ミサイルだけでは効率が悪いため、子弾散布型空対空ミサイル、近接破片弾頭、広域制圧型の対空兵装が使用される。これにより、現実の対戦闘機戦とは異なる、対小型群体目標戦に対応している。
F-15Jは直接深海棲艦本体を撃破するための機体ではなく、主に空の脅威を排除し、F-2系列や艦娘、海軍艦艇が攻撃任務を遂行できる状況を作るための機体である。
第一章Ep.3時点でも、国防空軍における防空の要として運用されている。
アグレッサー部隊運用機
・震電七八型
国防空軍のアグレッサー部隊で運用される、震電系列の最終発展型。
震電三三型、五四型、六七型を経て発展した機体であり、国防空軍における震電系列の到達点とも言える存在である。
元々の震電が持っていたエンテ型・推進式という特異な機体構成を、ジェット戦闘機として極限まで発展させた機体であり、通常の戦闘機としての扱いやすさよりも、運動性、特殊な機動特性を重視して設計されている。
そのため、一般部隊で広く運用される主力戦闘機ではなく、完全にスーパーエース用の機体として扱われ、退役後の現在はアグレッサー部隊に配備されている。
震電七八型は、実戦部隊のパイロットに対し、通常の敵機とは異なる機動、異常な迎撃姿勢、高機動目標との空戦、深海棲艦由来の航空機型個体を想定した訓練を行わせるための機体である。
特に、機体特性を熟知した熟練パイロットが操縦した場合、F-15JやF-2系列とはまったく異なる挙動を見せるため、訓練相手としては極めて厄介な存在となる。
一方で、機体特性が特殊すぎるため、整備性、操縦性、汎用性には難があり、誰でも扱える機体ではない。
国防空軍内では、旧軍航空技術のロマンと、戦後日本の航空技術の執念が結実した機体として知られている。
特殊機体
・流星五六型
国防空軍で運用される、流星系列の後期発展型。
旧帝国海軍の艦上攻撃機「流星」の直系改良型であり、本作世界では戦後も改良が続けられた結果、低コストの対地攻撃機・近接航空支援機として長く運用されることとなった。
流星五六型は、その中でも汎用性を重視したタイプである。
機体設計そのものは旧軍機直系の思想を残しているが、エンジン、機体構造、電子装備、火器管制装置、装甲、自己防御装備は大幅に近代化されており、単なるレシプロ攻撃機の延命機ではない。
爆装量は五六型の時点で4000kg級に達しており、通常爆弾、誘導爆弾、対地ロケット弾、対装甲弾、対深海棲艦用特殊弾頭などを任務に応じて搭載可能である。
かつては国防海軍において、蒼龍型航空母艦の艦上攻撃機としても運用されたが、現在ではその役割はF/A-18に譲っている。
深海棲艦戦争では、沿岸部や上陸地点に対する近接航空支援、下位個体の集団への攻撃、艦娘部隊や陸軍部隊の火力支援に投入される。
ジェット戦闘機ほどの速度や制空能力は持たないが、低速域での安定性、滞空時間、搭載量、運用コストの低さに優れており、制空権がある程度確保された戦域では極めて有用な機体である。
ただし、深海棲艦由来の航空機型個体や強力な対空火力を持つ個体が存在する空域では脆弱であり、単独での投入は危険を伴う。
・流星五六型甲
流星五六型の爆装量特化型。
五六型が汎用性を重視したタイプであるのに対し、五六型甲は搭載量と対地・対SUE火力をさらに重視した機体である。
爆装量は五六型を上回り、大量の通常爆弾、対地ロケット弾、対装甲弾、広域制圧用弾頭、対深海棲艦用特殊弾頭を搭載可能である。
その性格は、戦闘機というよりも、低速大搭載量の火力支援機に近い。
深海棲艦の下位個体が多数上陸した戦場や、沿岸部に形成された敵集団、陸軍部隊だけでは処理しきれない密集目標に対して、大量の火力を投射することを目的としている。
一方で、爆装量特化の代償として機動性や運動性能はさらに低下しており、敵航空戦力や対空火力への脆弱性は五六型以上に大きい。
そのため、運用にはF-15JやF-2系列による制空・護衛、地上防空部隊との連携、艦娘部隊による戦域制圧が前提となる。
適切な支援下で運用された場合、流星五六型甲は通常航空戦力としては非常に大きな対地・対SUE火力を発揮する。
国防空軍においては、旧軍機直系の発展型でありながら、深海棲艦戦争に適応した特殊な火力支援機として扱われている。
・霊山
国防空軍が運用する大型空中早期警戒管制機。
旧日本海軍の大型陸上攻撃機「連山」を前身とする、連山系列の後継機である。
戦後、連山はその大きな機体規模と航続力を買われ、機体上部に大型レドームを搭載した国防空軍初期のAWACSとして長く運用された。霊山は、その運用思想を受け継いで開発された機体であり、2000年代に入ってから連山系列の後継として制式化された。
任務は、広域空中監視、早期警戒、航空管制、艦娘部隊・海軍艦艇・陸軍防空部隊との情報共有、ならびに対深海棲艦戦における戦域指揮である。
現実世界のAWACSに相当する機体ではあるが、国防空軍らしく、単なる空飛ぶレーダーサイトでは終わっていない。
連山が元々大型陸上攻撃機であったことから、霊山にも限定的な爆装能力が継承されている。
ただし、霊山は高価かつ重要な指揮管制機であり、通常は自ら爆撃任務を行うことはない。爆装能力は、あくまで対深海棲艦戦における非常時の自衛、広域制圧兵装の投下、対上陸部隊用特殊弾頭の運用、あるいは戦域後方からの支援攻撃を想定したものである。
そのため、霊山は「AWACSでありながら爆装能力を持つ」という、国防空軍の旧軍機継承思想を象徴する機体の一つとなっている。
もっとも、現場ではその重要性から、霊山を実際に爆撃任務へ投入することはほとんど想定されていない。
基本的には、空を飛ぶ司令部であり、対深海棲艦戦における国防空軍の眼である。
・九一式大艇「蒼空」
国防空軍が1991年に制式化した大型飛行艇。
旧日本海軍の二式大艇を前身とする、国防空軍の大型飛行艇系列の後継機である。
正式名称は九一式大艇。愛称は「蒼空」。
二式大艇は、戦後に少数ながら再生産され、エンジンをターボプロップへ換装した上で、主に救難艇として国防空軍に運用された。九一式大艇は、その運用実績を受けて開発された後継機であり、救難機、輸送機、洋上哨戒機としての能力を重視している。
主な任務は、洋上救難、離島・遠隔地への人員輸送、緊急物資輸送、海難事故対応、艦娘部隊や海軍艦艇との連携支援である。
また、二式大艇からの系譜を引く機体であるため、爆装能力も継承されている。
ただし、二式大艇と同様、九一式大艇も本質的には救難・輸送用の機体であり、通常は爆撃機として運用されない。爆装能力は、対深海棲艦戦における非常時の沿岸支援、上陸部隊への攻撃、対深海棲艦用爆雷・機雷・特殊弾頭の投下、孤立地域への火力支援などを想定したものである。
愛称の「蒼空」は、旧日本海軍における輸送機の命名規則を意識したものであり、救難機・輸送機としての性格にも合致している。
国防空軍において、九一式大艇は派手な主力機ではない。
しかし、長大な航続力、洋上運用能力、大量の人員・物資輸送能力、そして必要に応じた限定的な火力支援能力を併せ持つ機体として、平時・有事を問わず重宝されている。
特に深海棲艦戦争以降は、沿岸部や離島での救難・輸送任務が増加したこともあり、九一式大艇は国防空軍の縁の下の力持ちとして重要な地位を占めている。
特殊偵察機
・高高度高速戦略偵察機「星雲」
国防空軍が運用する高高度高速戦略偵察機。
旧日本海軍の艦上偵察機「彩雲」と、旧日本陸軍の高速偵察機である新司偵の思想を一本化した末に生まれた、極端な偵察機である。
暁雲が艦隊運用を前提とした艦上偵察機であるのに対し、星雲は艦載運用を考慮していない。
その任務は、高高度・高速で敵勢力圏の外縁を飛行し、深海棲艦の大規模集結、艦隊移動、異常な海域変化、敵航空戦力の展開、ジャミング源などを探知することである。
現実世界の機体に例えるなら、U-2やSR-71に近い性格を持つ。
機体は通常戦闘機とは大きく異なり、速度、高高度性能、航続力、偵察装備に特化している。その一方で、運用コスト、整備性、離着陸時の扱い、運用可能な基地には大きな制約がある。
深海棲艦戦争においては、通常のAWACSである霊山が戦域全体を管制する「空の司令部」であるのに対し、星雲はより遠方、より高高度から敵の動きを探る「戦略偵察の眼」として運用される。
直接戦闘を行う機体ではないが、深海棲艦の大規模侵攻を早期に察知する上で極めて重要な存在である。
国防空軍において、星雲は彩雲以来の「敵より先に見つける」という思想と、新司偵以来の「追いつけない高度と速度で逃げ切る」という思想を融合させた、極めて特殊な偵察機として扱われている。
支援機・練習機
・空中給油機
国防空軍が運用する空中給油機。
基本的には史実同様、KC-767系を中心とした空中給油機が運用されている。
主な任務は、F-15J、F-2系列、F-2スーパー改、霊山などの行動半径延伸、長時間哨戒、遠距離迎撃任務の支援である。
深海棲艦戦争以降は、洋上や離島方面での航空作戦が増加したこともあり、空中給油機の重要性は大きく増している。
ただし、空中給油機そのものは戦闘機や攻撃機ではなく、敵航空戦力や対空火力に対して脆弱であるため、運用にはF-15Jなどによる護衛が前提となる。
・輸送機
国防空軍が運用する通常輸送機。
基本的には史実のC-1、C-2、C-130系列に近い機体が運用されている。
九一式大艇「蒼空」が洋上救難、離島輸送、水上運用に強みを持つのに対し、通常輸送機は本土基地間の人員・物資輸送、陸軍部隊への補給、災害派遣、基地航空隊の展開支援などを担う。
深海棲艦戦争以降は、沿岸部や離島への緊急輸送、艦娘部隊や陸軍部隊への後方支援、避難民輸送などにも投入されている。
基本的には史実同名機に近い性格の機体であり、国防空軍を支える後方戦力である。
・練習機
国防空軍が運用する練習機。
基本的には史実のT-4などに近い機体が使用されており、パイロット養成、機種転換訓練、部隊間連絡、軽任務などに用いられる。
また、F-15JやF-2系列への移行訓練においては、複座型機やシミュレーターと併用される。
アグレッサー部隊では通常の練習機・戦闘機に加え、震電七八型のような特殊機体も運用されており、国防空軍独自の高難度訓練体系を支えている。
随時更新予定
あ と が き
「雪風」返還時の一コマ
1971年頃…
前提:この世界においては冷戦の開始が早まった事もあって国共内戦が史実よりヤバかった。20年たったこの時もヤバいまま
台湾「もうボロボロだけど丹陽解体せずに返すから国交断絶しないでくだち!一緒に中共と戦ってくだち!もう日本しか居ないの!(日本がちゃんとした軍隊を持っているからってアメリカが「もう構ってやるのムリ!これからは日本にでも守ってもらえよ!」って言って居なくなっちゃった…)」
日本「いやそれは…(台湾も大事だけど、今のところ世界の流れに従って中華人民共和国と国交樹立する予定だから「一つの中国」論に引っかかっちゃうし)ちょっとキツいっす…」
台湾「なら返還はナシ!(お願い!!)」プイッ
日本「えぇ…(そっかぁ…マズいな、雪風返還運動が盛り上がり過ぎて成功しなきゃ支持率下がるんだよなぁ…。うーん…色々とマズい気がするけど復興した今の日本はもうアメリカの犬(※諸説あり)じゃないし、言うほどガッツリ西側陣営って訳じゃないから『ニクソン・ショック(第二次)』はガン無視出来るし…やるしかないかぁ…)分かった、良いよ。飲むよ、その条件…」
台湾「やったあ!じゃあ決まり!ズッ友だね!」
日本「うん…(やっべぇ…軍備しっかりしなきゃ…でも国防予算拡大の口実にはなるし良いか…)」