このキヴォトスには変革が必要だ!だが、変革には犠牲が伴う!   作:王朝万歳

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相容れない二人

 

「よお。先生。こうして、直接会うのは始めてか」

 

「“その声、君は。まさか”」

 

 ミレニアム学園のオフィス。先生たちがアリス救出作戦を練りだしている現場に、私はヒマリとフカメを連れて訪れていた。話を聞きつけたのか、先生の周りに生徒たちが集まってくる。

 声に心辺りでもあったのか。先生が驚きの表情を浮かべる。一年生組を除いた

 

「クク。アビドスでは部下が世話になったな」

 

「“やっぱり、そうなんだ”」

 

 アビドスでの電話口での会話内容からまさかとは思っていたが、私を大人だと思っていたらしい。

 先生は信じれないといった様子でこちらを見て来る。顔は少しこわばっていた。

 

「先生、どうしたんですか。突然、来たこの人と何かあったんですか」

 

「“っ。何でもないよ”」

 

 空気の変化を感じ取った才羽ミドリが先生に不安げに見つめると、すぐに表情を元に戻した。

 

「すまないな。自己紹介がまだだった。私はミレニアム学園、セミナーの副会長を務める歯車ノボリ。そして、こちらにいるのが」

 

「お初にお目にかかります。先生。私、ヴェリタスの元部長であり、現ヴェリタスの部長、ミレニアムが誇る天才病弱美少女、ヒマリと申します♪」

 

「私は兵器開発部部長の識見フカメ。よろしく~」

 

 先ずは自己紹介。自身の所属と名前を明かし、連れてきた二人にも自己紹介するよう促す。

 

「“ノボリに、ヒマリに、フカメだね。よろしく。それで、アリスについての話ってなにかな”」

 

「AL-1Sについて、リオが話したと思うが、誤解が生まれているんじゃないかと思ってな」

 

「……!」

 

「誤解?」

 

 私の言葉に先生が首をひねり。先生の傍にいたモモイが、迫ってきた

 

「そのAL-1Sっていうのやめてよ! アリスにはアリスなんだから!」

 

「正式名称はAL-1Sだ。AL-1Sのことをどう呼ぼうが、私の勝手だろう」

 

「っ。また、言った」

 

 才羽モモイにアリスと呼ぶよう訂正されるが、それは断らせてもらう。私はAL-1Sと親密でもないし、そう呼ぶ必要性も感じないからな。

 

「おっと、話が逸れたな、先生。そう誤解だ。リオの説明不足もあるし、リオ一人の意見では危機感を抱きにくい可能性がある。それにここに集まっている生徒たちも先生を通した人伝での情報しか共有できていない。ここはやはり、情報共有するべきだろう」

 

「“なるほど……”」

 

 AL-1Sを破壊しようとするリオの意見を聞いても、交流を持っていた生徒たちではAL-1Sの危険性はなかなか受け入れがたい所があるだろう。錯綜とした状況だからこそ、ここはAL-1Sの危険性を理解してもらい、我々が大した理由もなく、AL-1Sを壊そうとしているわけではないことを知ってもらわねば。

 シリアルキラーだと誤解されてはかなわん。

 

「ここにいるヒマリは最終結論は別れたが、最近までAL-1S。彼女の話を聞いて、情報を整理してくれ。ヒマリ、頼んだ」

 

「いいですよ。ある日、私はあの下水道の水のような女から誘われ……」

 

 ヒマリがリオに誘われた経緯から、リオとの研究の結果から分かった。AL-1Sの存在について話していく。

 やはり、先輩としての繋がりがある分、リオが話した内容と同じ内容でもミドリやモモイと言った生徒にも聞く耳を持ってもらえている。

 

「なんで、ヒマリ先輩までそんな脳内設定言うの」

 

「嘘です。アリスちゃんが世界を破壊する兵器だなんて」

 

 才羽姉妹は、現実を受け入れきれないのか。そんな言葉を漏らす。

 

「そんな……アリスちゃん」

 

「だから、会長は」

 

「そういうわけかい」

 

「なるほどね」

 

 ユウカやノア、ウタハ、チヒロもヒマリの説明に会長の暴走に得心いった様子で、顔を曇らせた。

 

 だが、顔を曇らせた皆の不安を晴らすように。話の結論に向かってきたヒマリはリオと正反対の意見を述べる。

 

「ですが、私はアリスのミレニアムでの生活を見てきました。アリスはただ、とても明るく元気な生徒として、皆さんと交流を深めていました。だから、彼女が世界を破壊する兵器だなんて思いません、アリスは善良なミレニアムの生徒の一人です」

 

「そうですよね! アリスちゃんはそんな酷い子じゃないですもんね」

 

 ヒマリの結論にいくらか持ち直したのか、明るい笑顔でミドリがそう答えた。

 

「これで十分ですか。脳筋女」

 

「ああ、最後に私的な意見が混ざっていた気がするが。おおよそは説明できていたはずだ」

 

 ヒマリのは話を聞いて、こちらの事情も理解したのか。周りはアリスの破壊するべきか、破壊しないべきかで、多少揺らぎ出していた。

 

 ー仕掛けるなら、ここか。

 

「先生、こちらの事情も理解してくれただろうか」

 

「“事情は理解できたよ。でも、だからって、生徒が殺されるのを黙って見過ごすなんてできない”」

 

 ヒマリの意見を聞いて、より沈痛な面持ちになった先生にこちらも心苦しそうにして語り掛ける。

 

 やはり、先生は善性が強い。だったら、私がその不安の芽を取り払ってやろう。

 先生の肩に手を乗せ、笑顔で語り掛けてやる。

 

「安心してくれ。先生、その問題の解決策は見つかった」

 

「それは、どういうこと」

 

 私の言葉に反応して、先生が疑念と希望のこもった視線を向けてくる。

 

「フカメ、あれを皆に見せてやってくれ」

 

「任せてくれたまえ」

 

 フカメに以前調べた調査結果を出すように指示する。私の指示を聞いたフカメがテキパキと機材を組み立て、プリンターにあるデータが映し出された。

 

「あれは、もしかして!」

 

「そんな、まさかバレたの?」

 

「やられたね」

 

 映し出されたデータに心当たりがあったのか。ヴェリタスの生徒たちが騒ぐ。

 

「“あれは、なに”」

 

「あれは、私が兵器開発部に依頼して、調べてもらった。学籍の改竄記録だ。その結果、アリスはハッキングによって学籍を偽造し、ミレニアム学園に入学してきた。偽造入学者だと言うことが分かった」

 

「つまり、アリスはミレニアムの生徒ではないということだ」

 

「“そんな、アリスは入学できたって”」

 

 知らされていなかったとはな。通りで兵器開発部に頑張って調べて貰ったとは言え、早く見つかったわけだ。

 痛いであろう腹なのに、余りにも無防備だから、罠を疑ったが。戦慄する先生やセミナーの二人、それに一部の生徒を見れば、そうでもなかったらしい。単純に情報共有ができていなかったようだ。

 

「“それでも、アリスは生徒で”」

 

「わかっているだろ。先生、公的な身分が保証されていない以上、AL-1Sは生徒じゃない。廃墟で発掘された機械に変わらないんだ」

 

「“アリスには意思があった。少なくともキヴォトスの市民として扱われるはずだ。だから、生徒に人を殺させるわけにはいかない”」

 

「私は以前、アビドス砂漠に訪れたこと際、彼女と同じヘイローを持った機械にあったことがあるがとても人とは思えなかったぞ。それに、キヴォトスのロボ市民にヘイローはない」

 

 AL-1Sは、ロボ市民に属さないし、生徒にも属していない。法の空白の存在だ。機械と見なすことも可能だ。

 

「勿論。AL-1Sが善良な存在だと言う主張は間違っていないのだろう。だが、あの事件を振り返ってくれ。生徒は傷つけられ、世界は滅ぼされそうになった」

 

「あれは何かの間違いです」

 

「確かに、間違いかもしれない。あの時、AL-1SはKeyと名乗っていたからな。AL-1Sは危険な存在ではない可能性もある」

 

 そう、事件時の現場の映像データや実際にAL-1Sによって、モモイが意識不明の重体に陥ったことから、Keyと名乗ったあの存在がこちらに敵対的なのは事実。

 

「だが、それなら。なおのこと問題だと私は思う。なぜなら、善良な存在ではなく、こちらに敵対的な存在がAL-1Sの体の主導権を握っていることになるからな」

 

「生徒の殺し方を思いだしたからといって、実際に生徒を殺そうなんて、善良な存在は思わない。むしろ、少しでも干渉権があるなら、止めるはずだ」

 

 キヴォトス崩壊の破滅のカウントダウンがいつ始まってもおかしくない。危機的状況なのだ。

 

 ーさあ、もう一押しだ。これで、私の主張は完遂する! 

 

「私も良き隣人になりえたかもしれない存在を傷つけるようなことはしたくなかった。だが、何を試してもダメだった! どれも、誰かが犠牲になるかもしれない選択だったんだ!」

 

「“……っ”」

 

 少し、リオに眠って貰っている間に。リオの部屋から持ち出したリオの開発品をフカメに提示させる。これで、いかに人道的に私たちが判断を下したのか理解が及ぶだろう。

 

「人道的にそれらの選択をするべきではない。我々の行動は極めて政治的な判断に則ったものだ」

 

「先生、トロッコ問題を考えてくれ。世界を破滅させる兵器の破壊か、多くの生徒の命か。先生として、どちらを選ぶべきか簡単に判断できるだろ。大人としての責任を果たしてくれ!」

 

「“…………”」

 

「せんせぇ。嘘ですよね! アリスちゃんを助けてくれますよね!」

 

 先生は黙ってしまった。理路整然したノボリの説得。合理的に考えれば何も返答のしようはない。

 でも、どこか。釈然としない。きっと、この選択を選べば後味の悪い結果になることなるから。

 

 沈黙はしばらくの間続き。アリスの救出作戦を画策していた生徒たちも沈黙に飲まれていく。

 

「そんなの知らないよ! アリスが世界を破壊する兵器だとか! アリスはアリスだよ! アリスは私たちゲーム開発部の部員なの。それ以上でもそれ以下でもないよ!」

 

 だが、モモイがその沈黙を打ち破った。アリスはアリスだと。

 

「“っ! そうだよね。ノボリ、君にとってはアリスは機械なのかもしれない。だけど、私にとって、アリスは大切な生徒の一人なんだ。だから、君たちに殺させるわけにはいかない! ”」

 

 モモイの一言は先生にある大事な事を思い出させた。第二の古則。

 

『理解できないものを通じて、私たちは理解を得ることができるのか』

 

 理解しえない新概念。アリスという存在。きっと、ノボリ達は世界を破滅させる機械として、私たちはただの生徒として見ている。

 

 同じ存在を見ているのに別の存在を見出す。それはある意味芸術品を鑑賞するときと同じで。それは性格、ものの考え方、善と悪。それまでの価値観が左右する。

 

 だから、彼女の考え方を否定した。

 

 それを受けて、ノボリは。

 

「楽観論か。愚かだな、責任を放棄するとは。あれほど、説明したのに理解を得られなくて、残念に他ならない」

 

 楽観的過ぎる考えに呆れ。そして、悟った。お互いの価値観が絶対に合わないことを。

 

「いいじゃないか。楽観論。私も小難しい話は苦手なんだ」

 

「お前もか、美甘ネル。やれやれ、他の奴らもか」

 

 ネルを皮切りに、ヴェリタス、エンジニア部、C&C、セミナー。その場にいる全員の生徒が立ち上がった。

 

「説得失敗とは残念だ。ここは、引かせてもらうとしよう。帰るぞ、フカメ」

 

「待てよ。二人共、無事に帰れると思ってんのか」

 

 ネルがサブマシンガンを構え、掃射する。

 

「フカメ、防げ。私がカウンターを入れる」

 

「任せろ」

 

 迫りくる弾丸の雨をフカメが電磁力のこもった釵で打ち払う。そして、カウンターを入れるように、ポケットから弾丸を取り出し、手のひらに挟み、神秘を電気に還元して、ネルの頭目掛けて振りかぶった。

 

「ってえな。何しやがった!」

 

 弾丸は見事ネルの額に当たったが、軽く怯ませるにとどまった。

 

 ーまあ、銃身を通さない銃撃など。キヴォトス人の耐久を考えればこんなものか。

 

「今の内に帰るぞ」

 

 私は適当に地面を叩いて、土煙を起こしその煙に紛れるように移動し、壁をぶち抜いて帰った。

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 要塞都市エリドゥ。

 

「なんで、あんな事をしたの。あれは、私を殴ってまでやるべきことだったのかしら」

 

「貸し一つの消費をさせてもらったまでだ。それに、リオの説得では不足があったと思ったからな」

 

 私とフカメは睡眠から目を覚ましたリオに問い詰められていた。リオの隣ではトキがアビ・エシェフの整備を行っている。

 あの説得の必要性を聞かれたので、ついフカメと二人で困り顔で笑ってしまう。

 

「何が、おかしいのかしら。私は先生たちに不足なくアリスの危険性について説明したわけだけど」

 

「ククク。説明は合理的でよかったとも。だが、関係者とはいえ、ろくに面識もない。あの4人に説明した所で効果は薄いと判断した。現にろくに話を取り合ってもらえなかっただろ」

 

「っ。そうね。それでも、私は」

 

 覚えでもあったのか。一瞬、リオの口が止まった。

 

「まあ、待て。結論を急がなくていいだろう。あのままでは、ろくに情報共有されず、私たちは彼女たちの中でただ、ミレニアムの生徒を殺そうとした危険人物だと認識されてしまうところだった」

 

「でも、先生に話したのだから。きっと」

 

「残念ながら、私たちは先生を信頼していない。それ以前に人の口をはさむ時点で、何かしら、真実は歪められる。まして、先生もお前と同じく情報を絞るタイプのようだからな」

 

「だから、もう一度、全員がいる。あの場で話をしたわけ」

 

 フカメも補足で説明を入れてくる。

 

 そう。そもそも、彼女の意見を聞いたら、敵になる先生たちに話しても、義理を果たしただけで。この事件に関わってくる彼女たちの理解は得られないのだ。先生は生徒に責任を背負わせることを避けるタイプというのもわかっていた。

 

 ならば、きっと先生はAL-1Sの救出にあの場の生徒たちに手伝わせるだろうが、その行為がリオの決断を阻むことになり、その正義を退けることになるという重責を背負わせないために、説明責任を放棄する。それは余りにも醜悪なことだ。

 

 ー何も知らずにいれば、ただの敵として見ることができる。敵の人生を奪っている自覚を持たずに済む。

 

 優しいが、残酷なことだ。噂は何処かで漏れる。

 必要な責任を放棄すれば、曖昧に事の経緯を済ませれば、事実だけが市民へと流れ、敗者への過剰な私刑が加わる。

 

「まあ、結果的には説得は失敗し、誰も止めることができなかったわけだが。だが、理解は得られた」

 

「理解? 反対されたのに?」

 

「理解されることと反対されることは必ずしも反するとは限らない。事情は理解されるが、それでも反対されることもある」

 

 最低限の説明をし、奴らの欠点を指摘したことで、私たちは生徒を殺そうとした人物として見られることはないだろう。

 

「でも、そしたら、先生たちはある意味悪になるんじゃないかしら」

 

「その通りだ! だが、それでいい! 痛みの伴わない行動など存在しない」

 

 先生や先生に従う生徒たちは本当に自分の行いが正しいのか問われることになる。もちろん、こちらも世界のために少女を犠牲にするのかという倫理的正しさと向き合うことになる。

 

「だから、リオ。悪役になってでもなんてつまらないことは言わないでくれ。そこにいるトキだって、お前が正しいと思っているから。ついて来ているはずだ」

 

 学園生命をかけてまで、ここまでついて来てくれる同志は貴重な存在だ。本当に大切にしてやった方がいい。

 自分が正しいと信じた行動ならば、その行動に胸を張って行動すればいいのだ。正しさは一つじゃない。何が正しくて、何が間違ってるかなんて、誰に決める権利があるというのだ。

 

「トキ、私はあなたに信じてもらえた正しさを証明して見せるわ」

 

「リオ様。ええ、そうしてくれると助かります」

 

 リオとトキが目をあわせる。どちらもお互いを大切な存在だと想っていることが通じ合えればいいが。

 

「私だって、そうだ。リオの管理者的思想は嫌いだが、今回、行動しようとしたことには好感を持っている」

 

 責任ある者として、ミレニアムの危機に私情を見せずに立ち向かい。ミレニアム学園の長として、責任を果たそうとした。

 

 権力を預かる責任を背負う立場としての行動だ。パイをテーブルに座らず、貪るような下品で下劣極まりない奴らには理解できないだろうが。私はその在り方に敬意を持っている。

 

 ー逆に今回、行動しなければ、ぶん殴っていた。

 

「そう。二人共、ありがとう」

 

 騒動が始まってから、硬かった表情がほぐれ、僅かにリオは微笑んだ。

 

「私たちが法でお前を弁護してやる。リオは決断を持て」

 

「ふふ、最悪の役回りね」

 

「どうも、お前は政治家には向いていないようんだからな」

 

「あなたは向いているでしょうね」

 

「ハハ! 当然だ。私は次期、防衛局長の器だからな」

 

 私たちは来るであろう先生たちとの対決に向けて、準備を始めた。

 

 

 

 ◇

 

 エリドゥ外縁。

 

「よお。ノボリ。それと、リベンジに来てやったぜ、後輩」

 

「あなたはフカメさんでしたっけ。また会いましたね」

 

「C&Cのメイドたちか。せいぜい、有意義な時間を送らせてもらおうか~」

 

 C&Cのメイドたちとそれにに相対する私たち。

 

「お前たちだけで来るとはな。だが、相手にとって不足なし。これを試させてもらおうか」

 

「壊すなよ」

 

 現在、ダイブ技術の応用でサイボーグとして活動しているフカメが開発した銃器。パトリオットを手に闘いに向かった。

 

力こそ正義だ! 

 

 

 ◇

 

 ミレニアムのオフィス。作戦が始まる数時間前。

 

「正直に言いましょう。このままでは、私たちは不利です」

 

「“彼女たちが加わったから? ”」

 

 先生と生徒たちは作戦を練っていた。

 

「いえ、元からです。そこに更にも彼女たちも加わったので手が付けられません」

 

「“そんなになの? ”」

 

 先生は、去っていた。一人はムキムキで、もう一人は細身だった。青銅色の冠のヘイローと落雷のようなヘイローをしていた二人の長身の生徒たちを思い浮かべた。

 

「ええ。そんなにです。あの無痛人間は、力の信奉者といいましょうか。とにかく、使える力は何でも使ってきます」

 

「それとフカメさんの方は、噂が本当なら、戦い慣れているはずです」

 

 そう。あの、かつて知識層の抹殺を図り滅んだポルポート生徒会長がいた自治区出身だというなら。ヒマリも密かに掴んだ噂話を思い浮かべた。

 

「とにかく、C&Cの皆さんは時間を稼ぐことを優先してくださいね。特にネルさん」

 

「ちっ。わかってるよ」

 




ノボリとの戦闘時に流れる戦闘BGMを作ってみました。

【ABSOLUTE LESSON】

 Ignorant pupils.
 蒙昧なる生徒たち。

 They cannot judge.
 彼女らには裁定できない。

 Their voices, having abandoned their own convictions, cannot be heard.
 自らの信念を放棄した彼女らの声は聞こえない

 Audience, submit! 
 服従せよ

 Follow absolute justice.
 絶対的な正義に従い

 Swear allegiance without question.
 何も疑わず忠誠を誓えばいい

 Let your hearts be ruled by the Teacher.
 心を先生に支配させよ

 Let your wills be ruled by the Teacher.
 意思を先生に支配させよ

 Live indifferently.
 無関心に生きて

 And purchase your happiness
 幸せを買え

 If trust and loyalty are the price,
 信頼と忠誠が対価なら

 Thought ceases and truth is lost.
 思考は停止し真実は失われる

 Don't you worry.
 心配はいらない

 Just follow orders.
 命令通りにすればいい

 Those who obey the Teacher are granted the life they desire.
 先生に従うものに望む人生が与えられる

 The righteous shall succeed.
 正しき者は成功する

 The flawless flame of justice consumes the weak.
 欠けることなき正義の炎は弱者を燃やす

 Making freedom obsolete,
 自由を時代遅れなものにして

 Society grows sound.
 社会は健全になっていく

 Through faith in the savior,
 救世主への信仰によって

 Let the Teacher control your soul.
 魂を先生に支配させよ

 Let the Teacher control your soul.
 魂を先生に支配させよ

 Let the Teacher control your soul.
 魂を先生に支配させよ

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