No.1ヒーローオールマイト。
圧倒的で絶対的。彼に憧れるのは市民のみならずヒーローまで。
あまりに強すぎる彼に本気で追いつこうと、追い抜こうと考えるヒーローなど一人だけ。
ヒーローの中にも彼がいれば、と思っているヒーローがどれだけいるか。
強すぎる光というのはそれだけ目を曇らせる。最もそれはヴィラン側にも言えるわけで………だからやはり象徴社会は必要なのだろう。
カムイは『血の深さ』故に個性の強さは群を抜いている。次の象徴候補としての道が用意されている。
しかし未だ未熟な学生達には流石に強すぎるから自重しろとのことだ。
「さあさあいきましょう! 私のドッかわいいベイビー達のお披露目です!」
二人一組の発目チームは必然的に騎馬のカムイが発目を肩車している。太腿が顔の横。峰田が血涙を流しながら睨んでくる。
『START!!』
開始の合図と同時に一斉にカムイへと迫る。全員1位狙い。
「まあそう来るよな」
「いきましょうカムイさん! 私達のどっかわいいベイビーのお披露目です!」
なんか誤解されそうな言い回しである。
「おらぁ! もらったあ!」
鉄哲が向かってくるが、横から飛んできた金属の塊が骨抜の足に迫る。
「うわ!?」
カシュ! とガスの抜ける音が響き発射される重りとロープ。足に絡めると悪質な妨害行為になるので2本の重りは杭に変えられ地面に刺さりピンと縄を張る即席の罠。勢いが削がれた鉄哲の騎馬に迫る球体の機械。
DOUUUUUNN!!
響く重低音。音響兵器。
安全レベルに落とされているが突然の爆音に思わず体が固まっている。
「
カッと稲光が弾ける。逃がすまいと睨んでいた鉄哲チームはもちろん他のチームの目も眩む。
「骨抜ぃ!」
「おうよぉ!」
全方位無差別柔化!!
「うわ!?」
「なんだ!?」
「げ、骨抜の!」
骨抜の足元を中心に周囲の地面が沼地のように柔らかくなる。A組のみならず
「これはこのベイビーの使い方ではありませんね!」
カムイは発目の開発したアイテムの一つに乗っていた。これはカムイが操る磁場に浮いているだけでありアイテムの性能ではない。
「こういう使い方だったな」
浮かぶ角に乗った女子生徒とその背に乗る異形系の男子生徒に向き直る。乗っていたアイテムが火を吹き加速。
咄嗟に避けるがバランスを崩し沼地と化した地面に落ちた。
そのまま別のアイテムを足場にしようとした時だった。
「バチチィ!!」
声と共に『バチチィ!!』という形をした物体が飛んでくる。電気を纏う………いや、電気そのものの文字に磁場操作が一瞬乱れた。
「いまだあ骨抜ぃ!」
「けっ!」
カムイの足が地面に沈んだ瞬間地面の硬さが下に戻る。
「ヒャッヒャッヒャッ! 畳み掛けるぞ!」
「YES!」
角取の背に乗る鎌切が身体から刃を生やし迫る。その周囲に浮かぶ無数のアイテム。
油圧式パイルバンカー(安全ver)!
先端が尖っておらず、かつゴムでコーティングされた釘が飛び出す。咄嗟に切り裂くが、釘は金属。
鎌切の体を拘束するように四方から押さえつけ地面に落とす。
「あれ、磁力使ってる!?」
「他の発電物があるならそれに合わせて波長を組み直すだけだ」
とはいえ鬱陶しいのは確か。カムイは迫る葉隠チームに向かい足を振るう。
地面の一部がめくれ上がった。
「えー!?」
増強系かと思うような力技。降り注ぐ土砂が葉隠の輪郭を顕にする。慌てて土を払う中、カムイは発目に向かって飛んできた腕を掴む。
「まじ………!」
「返してやるよ」
驚愕する取蔭。その騎手たる拳藤に向かって投げつけた。
「ととっ………あ」
「はい、鎮圧アイテムですね!」
その腕と一緒に飛んできた金属の輪。電撃を流して拳藤を痺れさせ、すぐに壊れた。
「小型化したため自身の電圧に耐えられないのです!」
現在の対ヴィラン用の手錠とかもやたらゴツゴツしているからな。あれはバッテリーの他に電圧に耐えられる作りにしているから。
カムイはバチバチと帯電している文字を
「え!?」
「こっちも返すぞ」
「ん!」
困惑する吹出に向かい口から雷を放つ。小大が咄嗟に投げたネジやボルトが巨大化し、電撃は空気より金属に誘導され散った。
「加減してんじゃねえぞ舐めプかクソが!」
USJでは絶縁性、伝導性無視してぶち抜いたカムイのイカヅチを見ている爆豪が叫びながら突っ込んでくる。
「死人が出んだよ」
サポートアイテムから発射されたロープが爆豪に絡みつき、しかし爆豪は爆発で焼き切る。別のサポートアイテムにふっ飛ばされるも瀬呂のテープが空中で張り付き引き寄せる。
「緑谷と轟は………」
飛んできた峰田の球を電気で焼きながら緑谷達を探す。
「行くぞ、
『アイヨ!』
サイズを上げた
「これ私が足引っ張ってますねー!」
カムイがサポートアイテムを使いながら避けていると発目が叫んだ。
サポート科の発目は戦闘能力などないのでハチマキを奪うことなど出来ない。サポートアイテムの操作はカムイの磁気、電磁波操作の
発目がいる以上カムイが本気の速度で動くことも出来ない。
「渡したベイビーは十分宣伝しました! しっかりつかまりますのでどうぞお好きに動いてください!」
発目が落ちないように腕をカムイの顎に回す。意外と大きな胸が頭に乗り、障子の腕の中から峰田の呪詛が聞こえてきた。
「宣伝終わったか」
巻き付いてきた茨に電気を流す。塩崎がハッと目を見開き困惑している間に拘束を解き上に飛ぶ。
『おおっと! ここにきて稲妻、まさかの上空待機だ!』
『ハチマキ奪われなきゃ勝ち確定だからな。合理的だ』
浮かせた大きめのサポートアイテムに発目を座らせ、小型をそこそこの速度で周囲に円運動。
空を飛べる爆豪あたりが来るかと思えば煽られたのか物間と戦っている。
轟は宣言通り緑谷を狙う事にしたようだ。
「しかしあれですね! 電気信号で起動するサポートアイテムはカムイさんの前では無力化します! 電気を使わないサポートアイテムを作るべきですね!」
「磁気に反応するなら機構を操れるぜ。文明とは鉄の歴史、俺の個性から逃れるのは不可能」
「まずは完全に磁性を失わせなくてはならないわけですね!」
雑談するカムイ達を目尻が顔面からはみ出しそうなほど吊り上げ睨む爆豪だったがそれよりもまずは得点を取り返すために物間に襲いかかる。
デク考案のスタイル。
ある程度巨大化させた
因みにデクと常闇の重さは消しているぞ。